民事再生法 第205条(査定の申立てがされなかった場合等の取扱い)
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- 第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権についての第百五条第一項に規定する査定の申立てが同条第二項の不変期間内にされなかった場合(第百七条及び第百九条の場合を除く。)、第二百条第二項の規定により同項本文の異議が効力を失った場合及び保証会社が住宅資金貸付債権に係る保証債務を履行した場合には、住宅資金特別条項については、第百五十七条、第百五十九条、第百六十四条第二項後段及び第百七十九条の規定は、適用しない。
- 2.住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可の決定が確定したときは、前項に規定する場合(保証会社が住宅資金貸付債権に係る保証債務を履行した場合を除く。)における当該住宅資金貸付債権を有する再生債権者の権利及び前条第一項本文の規定により住宅資金貸付債権を有することとなる者の権利は、住宅資金特別条項における第百五十六条の一般的基準に従い、変更される。
この条文の基本情報
査定の申立てがされなかった場合等の取扱いとは何ですか?
定義査定の申立てがされなかった場合等の取扱いとは、民事再生法第205条に定められた規定で、「第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権についての第百五条第一項に規定する査定の申立てが同条第二項の不変期間内にされなかった場合(第百七条及び第百九条の場合…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第205条(査定の申立てがされなかった場合等の取扱い)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第205条の条文原文は「第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権についての第百五条第一項に規定する査定の申立てが同条第二項の不変期間内にされなかった場合(第百七条及び第百九条の場合…」で始まります。
- 民事再生法第205条は第十章 住宅資金貸付債権に関する特則に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第205条の前の条は民事再生法第204条です。
- 民事再生法第205条の次の条は民事再生法第206条です。
- 民事再生法第205条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第205条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第205条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/205
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法205条は、住宅資金特別条項を定めた再生計画が認可確定したとき、一般の権利変更規定を適用せず、住宅ローン債権を156条の一般的基準に従って調整する規定である。
Q · 個人再生で家を残すとき、保証会社が立て替えた住宅ローンはどうなるの?
巻戻しで代位弁済がなかった扱いになり元の条件で払えます
住宅資金特別条項を定めた再生計画が認可確定すると、民事再生法205条により、一般の権利変更規定(157条・159条・164条2項後段・179条)は適用されず、住宅ローン債権は156条の一般的基準に従って調整されます。保証会社が代位弁済していた場合でも、代位弁済日から6か月以内に申立てをすれば巻戻し(198条2項)が働き、代位弁済がなかったものとして元のローン条件を維持しながら家を残せます。
解説
住宅ローンが払えず数か月滞納すると、保証会社が銀行に残額を一括で立て替える(代位弁済)。この瞬間、あなたの住宅ローンは「分割で返せる借金」から「保証会社への一括返済義務」に変わり、競売へのカウントダウンが始まる。普通はここで家を失う。だが民事再生法には、その時計の針を巻き戻す隠し扉がある。代位弁済の日から6か月以内に個人再生を申し立て、住宅資金特別条項を定めれば、保証会社の立替えがなかったことになり、あなたは元のローン条件で払い続けられる。205条はその巻戻しの仕上げの条文だ。本来なら再生手続で債権者の権利が一律にカットされるところ、157条・159条・164条2項後段・179条の適用を外し、代わりに特別条項の基準(156条)に従って権利だけを調整する。家を守るために他の借金は減らしつつ、住宅ローンだけは生かしておく、その配線をつなぐブレーカーがこの条文である。
法的な位置づけ
民事再生法205条は、住宅資金特別条項を定めた再生計画の認可決定が確定した場合における住宅ローン債権者等の権利変更の方式を定める規定である。一般の再生債権に適用される権利変更規定(157条・159条・164条2項後段・179条)を排除し、代わりに156条の一般的基準に従って住宅資金貸付債権の権利を調整する。保証会社が代位弁済した場合の取扱いも規律する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.代位弁済の通知が届いたら『代位弁済日』を確認 通知書に記載された代位弁済日を確認する。ここから6か月の巻戻し期限が起算される(198条2項)。通知到達日ではなく代位弁済日が起点である点に注意する
- 2.その日のうちに個人再生に強い専門家へ相談予約 家計収支・借金一覧・住宅ローン残高・自宅査定額を持参し、個人再生に精通した弁護士・司法書士へ相談する。交渉を先に始めず、まず手続のレールに乗せる準備を優先する
- 3.競売が始まっていても抵当権実行中止命令を検討 競売開始決定が届いていても諦めず、民事再生法197条の抵当権実行中止命令の申立てを検討し、特別条項の準備期間中に競売手続を止める
- 4.住宅資金特別条項付きの再生計画案を作成し弁済を継続 住宅資金特別条項付きの再生計画案を作成し、認可確定まで住宅ローンを従前どおり払い続ける。1回でも滞ると特則が崩れるため、弁済スケジュールを厳守する
よくある質問 AI による整理
Q1住宅資金特別条項とは何ですか?
個人再生手続で、住宅ローンだけは減額せず元の条件で払い続け、他の借金を圧縮して自宅を残す特則です。民事再生法198条以下が定めます。
Q2個人再生の巻き戻しとは何ですか?
保証会社が代位弁済した後でも、代位弁済日から6か月以内に申立てをすれば、代位弁済がなかったものとして元のローン条件に戻せる制度です(198条2項)。
Q3個人再生で家を残す条件は何ですか?
住宅資金特別条項の要件を満たすこと、住宅ローンを従前どおり払い続けること、代位弁済済みなら6か月以内に申立てることが基本条件です。
Q4代位弁済から6か月を過ぎたらどうなりますか?
巻戻しが使えなくなり、住宅資金特別条項による救済が原則認められません。競売手続がそのまま進み、家を失う可能性が高くなります。
Q5住宅ローン特則が使えないのはどんな場合ですか?
抵当権に住宅ローン以外の担保が付いている、代位弁済から6か月超過、住宅の定義を満たさない、弁済可能性がない、などの場合です。
Q6抵当権実行中止命令とは何ですか?
民事再生法197条に基づき、再生手続中に住宅の競売手続を一時的に止める命令です。特別条項の準備中に家を守る手段になります。
Q7個人再生の途中で住宅ローンを滞納したらどうなりますか?
住宅資金特別条項は約定どおりの弁済継続が前提です。認可確定までに1回でも滞ると特則が崩れ、家を残せなくなる恐れがあります。
Q8住宅資金特別条項のデメリットは何ですか?
住宅ローンは1円も減らず満額払い続けるため、他の借金を圧縮しても総返済額はむしろ増える場合があります。残す価値の見極めが必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1個人再生したら、住宅ローンも安くなるんですよね?
いいえ、逆です。住宅資金特別条項を使う限り、住宅ローンの元本も利息も1円も減りません(199条)。減額されるのは住宅ローン以外の借金で、その圧縮後の返済を続けながら、住宅ローンは満額払い続けるのが条件です。実務のポイント:弁護士は最初の面談で『家を残すと総返済額はむしろ増えることがある』と必ず説明しますが、相談者は『家を残せる』の一言だけで安心しがち。自宅の市場価値・残ローン・今後の収入を冷静に並べ、本当に残す価値があるか先に計算するのがプロの手順です
Q2保証会社がもう代位弁済してしまったら、手遅れですか?
手遅れとは限りません。代位弁済日から6か月以内に個人再生を申し立てれば、巻戻しによって代位弁済がなかったものとして扱われ、元のローン条件で払い続けられます(198条2項、205条1項)。実務のポイント:この6か月の起算点は『代位弁済日』であって『通知が届いた日』ではありません。通知は数週間遅れて届くこともあり、気付いたときには残り4か月ということも。通知を受け取ったら、まず通知書に書かれた代位弁済日を確認するのが鉄則です
Q3住宅ローンを連帯保証してくれた親にも迷惑がかかりますか?
巻戻しが成立し元の条件で払い続けられれば、保証人への請求も基本的に止まります。逆に特則を使わず通常の再生で住宅ローンも対象にすると、保証人は別途請求を受けます。民事再生法の原則として、再生計画は保証人の責任に影響を及ぼさないからです(177条2項の趣旨)。実務のポイント:個人再生は本人の借金を圧縮しても保証人の責任はそのまま残るのが原則。家族を保証人にしている場合、特則で家とローンを丸ごと生かす方が、結果的に家族を守ることになります(最新の改正状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「個人再生すれば家のローンも減額される」と思っている人がいるが、逆である。住宅資金特別条項を使う限り、住宅ローンは元本も利息も1円も減らない(199条)。減るのは住宅ローン以外の借金で、家を残す代償として住宅ローンだけは満額払い続ける契約だ
- 保証会社が代位弁済した=もう家は終わり、と諦める人が多い。確かに普通はそうだ。だが本当に怖いのは、巻戻しという救済自体は知っていても、その期限が代位弁済日から6か月という短さだと知らず、弁護士相談を先延ばしして自分で時計を止めてしまうことだ
- 「自分は滞納していないから関係ない」という問いの立て方がそもそも危うい。住宅資金特別条項は滞納者専用の救済ではなく、ローン以外の借金で生活が回らなくなった人が、家だけは手放さずに全体を立て直す制度だ。問うべきは『滞納しているか』ではなく『家を残したまま借金全体を整理したいか』である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 205条:権利変更の仕上げ(一般規定を排除し156条基準で調整) | 198条:特別条項を定める要件・代位弁済からの6か月巻戻し期限 199条:住宅資金特別条項に定められる内容の類型 |
| 住宅ローンの扱い | 205条:減額せず156条の一般的基準に従って権利を調整 | 199条:元本・利息とも減額不可(期限延長等の類型で対応) 197条:競売を一時停止するのみ、権利内容の変更はしない |
| 代位弁済との関係 | 205条:保証会社の履行があった場合の権利変更も規律 | 204条:代位弁済により住宅資金貸付債権を取得する者の地位 198条:代位弁済日から6か月以内の申立てで巻戻しを発動 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の住宅借款特別條款は日本の住宅資金特別条項を直接参考にして立法された。自宅を残しつつ他の債務を更生手続で圧縮する構造が共通する
韓国の個人回生手続は将来所得を原資に弁済計画を組む点で日本の個人再生に近いが、日本ほど明確な住宅ローン専用の巻戻し規定は持たない
ドイツの消費者倒産手続は残債務免責を中心とし、自宅の抵当権実行を止めて満額弁済で残す日本型の住宅特則とは設計思想が異なる
米国チャプター13は住宅ローンの延滞分を計画期間内に治癒(cure)し自宅を維持できる。日本の住宅資金特別条項・巻戻しの直接のモデルとされる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、保証会社から「代位弁済しました」という通知が届いたら、あなたに残された時間はどれくらいだと思う? 答えは6か月。この期間内に個人再生を申し立てて住宅資金特別条項を定めれば、競売を止めて元のローンに戻せる。過ぎれば家は競売へ進む
- 住宅ローンは何とか払えているが、カードローンと事業の借入で毎月が火の車。家を売れば借金は消えるが、子どもの学区を変えたくない。住宅資金特別条項なら、家を残したまま住宅ローン以外を圧縮できる。あなたが先に決めるべきは、守りたいのが家なのか、見栄なのかだ
- あなたが住宅ローン保証会社の回収担当だとする。代位弁済して競売を進めていたら、債務者が個人再生を申し立ててきた。205条と巻戻しが成立すれば、あなたの代位弁済はなかったことになり、回収計画は白紙に戻る。6か月という期限だけが、あなたの最後の防波堤だ
- 離婚して家のローンだけが残った。収入は半分。それでもこの家で子どもを育てたい。住宅資金特別条項は、その願いを法的に支える数少ない制度だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 代位弁済の通知が届いたら、書かれた『代位弁済日』を確認する。ここから6か月のカウントが始まる(198条2項) 2. その日のうちに個人再生に強い弁護士・司法書士へ相談予約。家計収支・借金一覧・住宅ローン残高・自宅査定額を持参3. 競売開始決定が届いていても諦めず、抵当権実行中止命令(197条)の申立てを検討4. 住宅資金特別条項付きの再生計画案を作り、認可確定まで住宅ローンは従前どおり払い続ける。1回でも滞れば特則が崩れる
訴えられた側:1. 債務者が個人再生で住宅資金特別条項を主張してきたら、まず代位弁済日から申立てまでが6か月以内か精査する。超過していれば巻戻しは認められない2. 再生計画案の特別条項が法定の類型(199条)に適合し、弁済可能性があるかを確認、不当なら意見を述べる3. 巻戻しが成立した場合、代位弁済はなかったものとして扱われ求償権の処理が変わるため、内部の債権管理を更新する
時効(請求できる期限):住宅資金特別条項を定めるには、保証会社の代位弁済日から6か月を経過する日までに再生手続開始の申立てが必要(198条2項、巻戻しの要件)。起算点は代位弁済日であって通知到達日ではない。なお査定の申立て(105条)は決定告知から1か月の不変期間がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:205条は、住宅資金特別条項を定めた再生計画が認可確定した場合に、一般の再生債権に対する権利変更規定(157条・159条・164条2項後段・179条)の適用を排除し、156条の一般的基準に従って住宅資金貸付債権の権利を調整する仕組みと理解されている。保証会社の代位弁済があった場合には、巻戻し(198条2項・204条)と一体で機能し、代位弁済前の権利関係を前提に処理される。
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)改正(平成13年4月施行) 個人債務者再生手続の創設に伴い、住宅資金貸付債権に関する特則(第10章)が新設され、本条もその一部として設けられた。住宅資金特別条項を定めた場合の権利変更と、再生手続の一般的な権利変更規定(157条・159条・164条2項後段・179条)の不適用を定める
改正の年表
- 1.平成12年(2000年) 新設:個人債務者再生手続の創設に伴い、住宅資金貸付債権に関する特則(第10章)が新設され、本条もその一部として設けられた(平成13年4月施行)。住宅資金特別条項を定めた場合の権利変更と、一般の権利変更規定(157条・159条・164条2項後段・179条)の不適用を定める。
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