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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事再生法 第211条(簡易再生の決定)

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  1. 裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をいう。以下同じ。)をする。この場合において、再生債務者等の申立ては、届出再生債権者の総債権について裁判所が評価した額の五分の三以上に当たる債権を有する届出再生債権者が、書面により、再生債務者等が提出した再生計画案について同意し、かつ、第四章第三節に定める再生債権の調査及び確定の手続を経ないことについて同意している場合に限り、することができる。
  2. 2.前項の申立てをする場合には、再生債務者等は、労働組合等にその旨を通知しなければならない。
  3. 3.裁判所は、第一項の申立てがあった場合において、同項後段の再生計画案について第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)のいずれかに該当する事由があると認めるときは、当該申立てを却下しなければならない。
  4. 4.第一項後段の再生計画案が住宅資金特別条項を定めたものである場合における同項後段及び前項の規定の適用については、第一項後段中「届出再生債権者の総債権」とあるのは「届出再生債権者の債権(第百九十八条第一項に規定する住宅資金貸付債権又は保証会社の住宅資金貸付債権に係る債務の保証に基づく求償権で、届出があったものを除く。)の全部」と、「債権を有する届出再生債権者」とあるのは「当該債権を有する届出再生債権者」と、前項中「第百七十四条第二項各号(第三号を除く。)」とあるのは「第二百二条第二項各号(第四号を除く。)」とする。

この条文の基本情報

簡易再生の決定とは何ですか?

定義簡易再生の決定とは、民事再生法第211条に定められた規定で、「裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をい…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第211条(簡易再生の決定)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第211条の条文原文は「裁判所は、債権届出期間の経過後一般調査期間の開始前において、再生債務者等の申立てがあったときは、簡易再生の決定(再生債権の調査及び確定の手続を経ない旨の決定をい…」で始まります。
  3. 民事再生法第211条は第一節 簡易再生に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第211条の前の条は民事再生法第210条です。
  7. 民事再生法第211条の次の条は民事再生法第212条です。
  8. 民事再生法第211条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第211条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第211条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/211

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法211条は簡易再生を定め、債権額の五分の三以上を持つ債権者が書面同意すれば、裁判所は債権調査を省く決定をする。ただし計画案の可決決議までは省けない。

Q · 簡易再生って、債権者の同意さえあれば手続が全部ショートカットできるの?

省けるのは債権調査だけで、計画の決議は必要です

民事再生法211条の簡易再生は、届出再生債権者の総債権額の五分の三以上を持つ債権者が、再生計画案と「債権調査・確定手続を省くこと」の両方に書面で同意した場合に、裁判所が調査を経ずに行う決定です。数か月かかる債権調査(第4章第3節)を丸ごと飛ばせますが、再生計画案を可決する債権者集会の決議までは省けません。申立ては債権届出期間の経過後・一般調査期間の開始前という短い窓に限られ、174条2項各号の不認可事由があれば却下されます。

解説

民事再生は時間との戦いだ。会社が再生手続に入ると、債権者一人ひとりの債権を調査し確定する手続が走り、これに数か月かかる。その間に取引先は離れ、信用は削られ、事業価値はみるみる溶けていく。211条はこの最大のボトルネックを丸ごと飛ばす裏ルートを用意している。「簡易再生」だ。届出再生債権者の総債権額の五分の三以上を握る債権者が、書面で(1)あなたの出した再生計画案に同意し、かつ(2)債権調査・確定の手続を省くことにも同意すれば、裁判所は簡易再生の決定をする。数か月かかる調査をゼロにして、一気に計画の可決へ進める。条件は厳しいが、主要債権者と早期に話がついている中小企業にとって、これは事業価値が溶ける前に再生を駆け抜ける高速レーンになる。

法的な位置づけ

簡易再生とは、届出再生債権者の総債権額の五分の三以上に当たる債権を有する届出再生債権者が、再生計画案および債権調査・確定手続を経ないことに書面で同意した場合に、裁判所が再生債権の調査及び確定の手続を経ずに行う決定をいう。民事再生手続の迅速化を図る特則である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.債権者リストを債権額順に並べ五分の三ラインを特定 申立て前に届出見込みの債権者を債権額順に並べ、上位から積み上げて総債権額の五分の三に届く顔ぶれを特定する。頭数ではなく額が基準である点を外さない
  2. 2.主要債権者に個別説明し書面同意の内諾を取る 特定した主要債権者に事業継続計画と再生計画案を個別に説明し、(1)再生計画案への同意と(2)債権調査・確定手続の省略への同意の両方について書面同意の内諾を取り付ける。手続が公になる前に固めるのが鉄則
  3. 3.労働組合等への通知を準備する 211条2項に基づき、簡易再生の申立てを行う旨を労働組合等に通知する準備をする。従業員の未払賃金・退職金が計画を左右するため、通知漏れは手続の正当性を損なう
  4. 4.計画案の適法性を174条2項で事前点検 同意集めと並行して、再生計画案が174条2項各号(3号を除く)の不認可事由に当たらないかを弁護士と点検する。同意を取り付けても却下されれば無駄になるため必須
  5. 5.短い窓で簡易再生を申立てる 債権届出期間の経過後・一般調査期間の開始前という短い窓のうちに、書面同意を添えて簡易再生を申立てる。この窓を逃すと通常の調査・確定手続に戻る

よくある質問 AI による整理

Q1簡易再生とは何ですか?

民事再生法211条に基づき、主要債権者の書面同意があれば債権調査・確定手続を省いて進める再生手続です。数か月の短縮になりますが、計画案の可決決議は通常どおり必要です。

Q2簡易再生と同意再生の違いは何ですか?

簡易再生(211条)は債権調査だけを省きます。同意再生(217条)は全債権者の同意で計画案の決議まで省く、さらに簡易な手続です。省ける範囲が違います。

Q3簡易再生の申立てはいつまでにできますか?

債権届出期間の経過後、一般調査期間の開始前という短い窓に限られます(211条1項)。この期間を過ぎると通常の調査・確定手続を経るしかありません。

Q4五分の三の同意は誰を基準に数えますか?

債権者の頭数ではなく、裁判所が評価した総債権額の五分の三です。大口債権者が額の五分の三を握れば、頭数で多数の小口債権者が反対でも進められます。

Q5簡易再生でも債権者集会の決議は必要ですか?

必要です。簡易再生が省くのは債権調査・確定手続だけで、再生計画案を可決する決議は通常どおり行われます。ここを同意再生と混同しないことが重要です。

Q6簡易再生の申立てが却下されるのはどんな場合ですか?

再生計画案に174条2項各号(3号を除く)の不認可事由があると裁判所が認めるときは却下されます(211条3項)。計画が法律に違反する場合などです。

Q7住宅ローンがある個人再生でも簡易再生は使えますか?

使えます。住宅資金特別条項付きの計画なら、五分の三の計算から住宅資金貸付債権を除く特則があります(211条4項)。マイホームを守る再生でも簡易版が可能です。

Q8労働組合への通知を怠るとどうなりますか?

211条2項は申立て時に労働組合等への通知を義務づけます。未払賃金や退職金が再生計画を左右するため、通知を怠ると手続の正当性が揺らぐおそれがあります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1簡易再生って、普通の民事再生より会社の負担が軽くなるんですか?

軽くなるのは手続の長さです。債権を一件ずつ調査・確定する手続(民事再生法第4章第3節)を丸ごと省けるため、数か月の短縮になります。ただし主要債権者の五分の三の書面同意という高いハードルがあります。実務のポイント:実務では、申立て前の段階で主要債権者の内諾を固めてから申立てる「事前調整型」が主流です。申立ててから同意を集めようとすると信用不安が広がり、かえって同意が取れなくなる。順番が成否を分けます

Q2債権者の五分の三の同意さえあれば、確実に簡易再生になりますか?

なりません。同意があっても、裁判所は再生計画案に第174条2項各号(3号を除く)の不認可事由があると認めれば申立てを却下します(211条3項)。たとえば計画が法律に違反する場合などです。実務のポイント:同意を取り付けることに集中するあまり、計画案自体の適法性チェックを後回しにして却下されるケースがあります。同意集めと計画の適法性確認は並行して進めるのが鉄則です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「簡易再生なら債権者の同意も決議も全部いらない、楽な手続だ」と思われがちだが違う。省けるのは債権調査・確定の手続だけ。再生計画案を可決する債権者集会の決議は通常どおり必要だ。全債権者の同意で決議まで省く別ルートは「同意再生」であり、簡易再生とは別物
  • 五分の三の同意が要ることは知っていても、その分母が「債権者の頭数」ではなく「裁判所が評価した債権額」である重さを見落としやすい。少数の大口債権者が額の五分の三を握っていれば、頭数で多数の小口債権者が反対でも簡易再生に進める。逆に大口一社の不同意で全体が止まる。誰を最初に口説くかで成否が決まる
比較の観点この条文ほかの条文
省略される手続211条(簡易再生):債権調査・確定手続のみ省略217条(同意再生):債権調査に加え計画案の決議も省略
通常の民事再生:いずれも省略せず全手続を経る
必要な同意総債権額の五分の三以上を持つ債権者の書面同意届出再生債権者全員の書面同意
同意不要(法定の調査・確定手続で進行)
申立ての時期債権届出期間の経過後・一般調査期間の開始前同意再生も同種の早期段階で申立て
各期間を順に経て進行
却下・不認可の審査174条2項各号(3号を除く)の不認可事由で却下(3項)同様に不認可事由の審査あり
174条各号の不認可事由を計画認可段階で審査

他国ではどう定めているか 3 か国

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제293조의5 이하(간이회생절차)

韓国は小規模事業者向けに簡易な会生手続を明文化。迅速化と主要債権者主導という発想は日本の簡易再生と近い

ドイツ
InsO § 270d(Schutzschirmverfahren)・§§ 217 ff.(Insolvenzplan)

ドイツは自己管理下での再建(Schutzschirm)と倒産計画で事前調整型再建を実現。裁判所関与のもと主要債権者の合意を軸にする点が対応的

アメリカ
11 U.S.C. § 1126(b)(prepackaged Chapter 11)

米国のプレパッケージ型 Chapter 11は申立て前に計画への賛成投票を集めておく手法。民事再生法自体が Chapter 11の影響を受けており、簡易再生はその迅速再建思想の国内版

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • メインバンクと主要仕入先、合わせて債権額の三分の二があなたの再生計画に口頭では賛同している。だが通常の債権調査を待てば確定まで三か月、その間に大口客が離れれば事業価値は半減する。今、書面同意を取り付けて簡易再生に切り替えられれば、残された猶予の中で再生を間に合わせられる
  • もし主要債権者の同意は取れているのに、ある一社が再生計画そのものに反対していたら? 簡易再生は債権調査を省くだけで、計画案の可決手続(債権者集会の決議)までは省かない。五分の三の同意ラインと、計画案の可決要件は別物だ。ここを混同すると申立てが空振りする
  • あなたが取引先の債権者側で、突然「簡易再生に同意してほしい」と書面を求められた。署名すれば自分の債権額は再生計画案のとおり扱われ、調査で争う機会は消える。判を押す前に、評価額が実態と合っているか確認する最後のチャンスだ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 申立て前に債権者リストを債権額順に並べ、上位から積み上げて五分の三に届く顔ぶれを特定2. その主要債権者に事業継続計画と再生計画案を個別説明し、書面同意の内諾を取る3. 労働組合等への通知(2項)を準備4. 債権届出期間の経過後、一般調査期間の開始前という短い窓で簡易再生を申立て、第174条2項の不認可事由に当たらないかを事前に弁護士と点検する

訴えられた側:1. 債権者として簡易再生への同意を求められたら、署名は債権調査・確定で争う権利を手放す意味だと認識する2. 自分の届出額と裁判所評価額が一致しているか、再生計画案の弁済率が破産配当と比べて不利でないかを検証3. 不同意なら五分の三ラインを崩せるか債権額比率を確認4. 同意するなら、計画の履行確保策(担保・保証)を交渉材料にする

時効(請求できる期限):申立ては「債権届出期間の経過後、一般調査期間の開始前」に限られる(民事再生法211条1項)。この期間を過ぎると簡易再生は申立てできず、通常の調査・確定手続を経るしかない。住宅資金特別条項付きの場合は第202条2項各号の不認可事由の点検も同時に必要(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:簡易再生(211条)が省くのは再生債権の調査及び確定の手続に限られ、再生計画案の可決決議は省略されない。全債権者の同意で決議まで省く同意再生(217条)とは制度趣旨・要件が異なり、五分の三の基準は頭数ではなく裁判所評価の債権額を分母とする点に迅速性と少数債権者保護の均衡が置かれていると解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法制定(平成11年法律第225号)。旧和議法に代わる再建型倒産手続として簡易再生・同意再生を含む迅速化の枠組みを整備

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第一節 簡易再生

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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