要点民事再生法 35 条は、裁判所が再生手続開始の決定後、直ちに再生債権の届出期間等を官報で公告し、知れている再生債権者には個別に通知すると定める。届出期間を徒過した債権は原則失権する。
Q · 取引先が民事再生を申し立てたのに、うちには何の連絡も来ません。売掛金はどうなりますか?
個別通知が来ない債権者は官報で届出期間を確認しないと失権します
民事再生法 35 条により、裁判所は再生手続開始の決定をしたとき、直ちに再生債権の届出期間等を官報で公告します。あわせて「知れている再生債権者」には個別に通知されますが(3 項 1 号)、債務者があなたを債権者として把握していなければ個別通知は届かず、頼りは官報公告のみになります。届出期間内に再生債権を届け出なければ、追完が認められる例外を除き、その債権は再生計画の権利変更の対象として原則失権します。連絡が来ないからといって諦めず、まず官報と裁判所で届出期間を確認してください。
取引先の会社が経営難で民事再生を申し立てた。あなたはその会社に売掛金が残っている。さて、あなたはいつ、どうやってそれを知るのか。民事再生法 35 条が、その答えを握っている。裁判所は再生手続の開始を決定したら、直ちに官報で公告しなければならない。だが公告は新聞の片隅以下の存在で、毎日読む人はまずいない。あなたが確実に救われるのは「知れている再生債権者」に該当する場合だけで、そのときは個別に通知が届く(3 項 1 号)。逆に、債務者があなたを債権者として把握していなければ、頼みの綱は官報の公告一本になる。そして公告には再生債権の届出期間が書かれており、その期間内に債権を届け出なければ、あなたの売掛金は再生計画の権利変更の対象として原則失権する。会社が静かに再生を申し立てた瞬間、知らない債権者は時計の針が回り始めたことにすら気づかない。
民事再生法 35 条は、再生手続開始の決定に伴う公告および通知を定める規定である。裁判所は開始決定後直ちに、決定主文・再生債権の届出期間・社債等の議決権行使制限を官報で公告し、知れている再生債権者や監督委員等には個別に通知する。集団的手続の迅速性と個別債権者の手続保障を、債権者の把握可能性という基準で調整する仕組みとして機能する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
裁判所が再生手続開始を決定したとき、届出期間等を官報で公告し、知れている再生債権者に個別通知することを義務づける規定です。債権者が手続に参加する起点になります。
官報に掲載されます。裁判所の手続情報でも確認できます。個別通知が来ない債権者は、官報の再生開始公告で届出期間を自ら確認する必要があります。
開始決定と同時に裁判所が定めます(34 条 1 項)。公告と通知はこの期間を知らせるためのもので、期間を過ぎると原則として失権します。
裁判所が再生手続開始の決定をした後、直ちに公告されます(35 条 1 項)。開始決定の主文と届出期間が同時に掲載されます。
債務者や裁判所が帳簿・名簿等で把握している債権者を指します。この者には個別通知が届きますが、把握漏れの債権者には官報公告しか届きません。
届出期間を過ぎた再生債権は、追完が認められる例外を除き、再生計画の権利変更の対象として原則失権します。請求書があっても手続の外に置かれます。
破産手続なら劣後的破産債権に後れる旨を合意した債権です。配当の見込みがないことが明らかなときは、個別通知すら省略されます(35 条 4 項)。
どちらも開始決定の公告と債権届出期間の通知を要します。会社更生は会社更生法が別に規律し、対象や管財人体制が異なりますが、公告・通知による手続告知の構造は共通します。
諦めるのは早い。連絡が来ないのは、あなたが債務者の『知れている再生債権者』に入っておらず、個別通知(35 条 3 項 1 号)の対象外だった可能性が高い。まず官報で再生開始公告と届出期間を確認し、期間内に債権届出をすれば手続に参加できる。業界裏話ヒント:実務では取引先の異変を察知したら、官報チェックのサービスや裁判所への問い合わせで届出期間を自力で取りに行く。通知を待つ姿勢の債権者ほど取りこぼす。
残念ながら個別通知が来ない限り、原則そうなる。官報は毎日発行され、再生開始公告はその一項目に過ぎない(35 条 1 項)。だから債務者が『知れている再生債権者』として把握しているかどうかが決定的に重要になる。業界裏話ヒント:取引先に与信を出している事業者は、平時から内容証明や残高確認書のやり取りを残しておくと、自分が債権者として認識されやすくなり、いざという時に個別通知が届く側に回れる。
約定劣後再生債権の場合、債務者の財産で優先する債権を完済できないことが明らかなときは、通知を省略できる(35 条 4 項)。配当が回らないことが見えているため、手続上の通知コストを省く趣旨である。業界裏話ヒント:劣後特約付きで貸した時点で、いざという時は通知すら来ず情報から最も遠い立場に置かれることを覚悟しておく。劣後債権者は自分から手続状況を取りに行かないと、何も知らないまま終わる。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律する事項 | 35 条:再生手続開始の公告と通知 | — |
| 誰に向けた手続か | 全債権者(官報公告)+ 知れている債権者(個別通知) | — |
| 本条との関係 | 34 条で定めた期間を公告・通知する出口 | — |
| 期間徒過の効果 | 公告・通知は届出の起点、徒過は原則失権(95 条の追完で例外) | — |
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