要点商法591条は、旅客の生命・身体の侵害について運送人の責任を免除・軽減する特約を無効とする。バス・船等の約款の免責条項は身体被害には効かず、例外は災害時運送と重大危険者運送のみである。
Q · バスの券や同意書に「事故の責任は負いません」と書いてあったら、怪我しても請求できないの?
原則できる。身体被害の免責特約は無効です
商法591条1項により、旅客の生命又は身体の侵害について運送人の責任を免除し又は軽減する特約は無効です。バス・船・ツアー等の約款に免責文言があっても、あなたが運送中に怪我をした被害については効力を持ちません。同意ボタンを押したかどうかも結論を変えません。例外は二つだけで、災害発生時の運送(591条2項1号)と、通常の振動でも生命・身体に重大な危険が及ぶ者の運送(同2号)の場合のみ、免責・軽減特約が有効になりうります。なお運送の遅延を主たる原因とする損害は本条の対象外です。
観光バスのチケット裏面、テーマパークのアトラクション入口、夜行フェリーの乗船券。どこかに必ず「当社は事故について一切の責任を負いません」「お怪我をされても賠償いたしかねます」と書いてある。多くの人はその一文を見て、事故に遭っても泣き寝入りだと諦める。だがあなたが知っておくべきことがある。商法 591 条は、旅客の生命または身体の侵害について運送人の賠償責任を免除したり軽減したりする特約を、まとめて「無効」と言い切っている。つまりバス会社がどんなに巧妙な免責条項を約款に並べても、あなたが運送中に怪我をした、命を落とした、という被害に対しては、その条項は法律上ただの紙くずになる。あなたが「同意する」にチェックしたかどうかも関係ない。例外は二つだけ、災害発生時の運送と、通常の振動でも重大な危険が及ぶ人の運送。それ以外で、運送会社が責任を逃れる紙切れを盾にしてきたら、あなたはその盾が無効だと正面から言える立場にいる。
商法591条は、旅客運送人の責任に関する強行規定であり、旅客の生命又は身体の侵害による損害賠償責任を免除し又は軽減する特約を無効とする旨を定める。運送の遅延を主たる原因とする損害は除かれる。災害時の運送、および通常の振動その他の事情により生命・身体に重大な危険が及ぶ者の運送の二場合は、適用除外とされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
旅客の生命・身体の侵害について、運送人の賠償責任を免除・軽減する特約を無効とする強行規定です。2019年4月施行で、バスや船などの約款の免責条項を身体被害については効かなくします。例外は災害時運送と重大危険者運送のみです。
身体被害については無効です。商法591条1項により、約款にどんな免責文言があっても旅客の生命・身体の侵害に関する免責・軽減特約は効力を持ちません。会社は約款を盾にできず、商法590条の運送人責任に正面から向き合うことになります。
旅客運送契約である以上、タクシーや配車サービスにも適用されます。利用規約に免責条項があっても、乗車中の身体被害についてはその部分が無効です。荷物の損害や遅延は別の規律になる点に注意が必要です。
590条は旅客運送人が負う損害賠償責任そのものを定める規定で、591条はその責任を約款などで免除・軽減する特約を無効にする規定です。590条が責任の本体、591条がその責任を契約で削れないようにする盾、という関係です。
いいえ。591条1項は「運送の遅延を主たる原因とするもの」を明文で除外しています。遅延それ自体による損害は本条の対象外で、約款による免責・賠償上限が働く余地があります。無効になるのは生命・身体の侵害の部分です。
591条2項2号の例外で、病院間搬送や重病者・重度障害者の長距離移送など、通常生じる振動その他の事情でも生命・身体に重大な危険が及ぶ人を運ぶ場合です。この場合に限り免責・軽減特約が例外的に有効になりうります。
生命・身体の侵害については商法591条1項で無効だと書面で指摘し、商法590条の運送人責任を主張します。診断書・事故現場や車内の写真・券面や約款のスクショなど証拠を確保し、必要に応じて弁護士に相談してください。
平成30年(2018年)の運送・海商法制の改正で新設され、平成31年(2019年)4月1日に施行されました。それ以前は生命・身体被害の免責特約を一律無効とする明文の強行規定はありませんでした。
ダメではありません。商法 591 条 1 項は、旅客の生命・身体の侵害について運送人の責任を免除する特約を無効とします。あなたが同意ボタンを押していても、身体被害に関するその免責部分は最初から効力がありません。業界裏話ヒント:事業者側はこの種の同意を取ること自体で利用者を心理的に諦めさせる効果を狙っていることがある。条項が無効だと知っているかどうかで、交渉のスタート地点がまるで違う
そこは別です。591 条が無効にするのは『旅客の生命又は身体の侵害』に関する免責・軽減特約に限られます。手荷物の損害は商法 592 条、593 条が別に規律し、約款による免責や賠償上限が有効に働く場面があります。業界裏話ヒント:守られているのは体であって荷物ではない。高価な物を運ぶときは、約款の荷物免責が効くことを前提に、自前の保険や別途の特約で備えるのが実務的な発想
セーフではありません。591 条 1 項は責任を『免除』する特約だけでなく『軽減』する特約も無効にします。賠償額の上限設定、賠償項目の限定、立証責任の転嫁などは軽減に当たり、生命・身体の被害については無効です。業界裏話ヒント:全部免責は露骨なので、上限設定や項目限定という『一見穏当な軽減』に化けていることが多い。穏当に見える条項ほど 591 条で崩せる余地を疑う
その場合は例外が働く可能性があります。591 条 2 項 1 号は、大規模な火災・震災その他の災害が発生し、または発生するおそれがある場合の運送には 1 項を適用しないと定めます。つまり災害時運送では免責・軽減特約が有効になりうる。業界裏話ヒント:平時の事故と災害時の運送は同じ怪我でも法的扱いが分かれる。相手が安易に『災害だったから免責』と言ってきても、それが本当に 2 項の災害運送に当たるか、運送の目的と状況を細かく詰める価値がある
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 591条:身体被害の免責・軽減特約を無効にする盾 | — |
| 守られる対象 | 旅客の生命・身体(遅延主因の損害は除外) | — |
| 約款免責の効力 | 原則無効(身体被害について) | — |
| 例外 | 災害時運送・重大危険者運送(591条2項) | — |
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