刑事訴訟法 第113条
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- 検察官、被告人又は弁護人は、差押状又は捜索状の執行に立ち会うことができる。ただし、身体の拘束を受けている被告人は、この限りでない。
- 2.差押状又は捜索状の執行をする者は、あらかじめ、執行の日時及び場所を前項の規定により立ち会うことができる者に通知しなければならない。ただし、これらの者があらかじめ裁判所に立ち会わない意思を明示した場合及び急速を要する場合は、この限りでない。
- 3.裁判所は、差押状又は捜索状の執行について必要があるときは、被告人をこれに立ち会わせることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第113条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第113条の条文原文は「検察官、被告人又は弁護人は、差押状又は捜索状の執行に立ち会うことができる。ただし、身体の拘束を受けている被告人は、この限りでない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第113条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第113条の前の条は刑事訴訟法第112条です。
- 刑事訴訟法第113条の次の条は刑事訴訟法第114条です。
- 刑事訴訟法第113条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第113条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第113条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/113
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法113条は、検察官・被告人・弁護人が差押状や捜索状の執行に立ち会えると定める。執行者は事前に日時・場所を通知する義務を負うが、急速を要する場合は通知不要となる。
Q · 家宅捜索のとき、自分や弁護士は立ち会えるの?
原則として弁護人などは立ち会えますが、急速を要する場合は通知なしで執行されます
刑事訴訟法113条により、検察官・被告人・弁護人は差押状・記録命令付差押状・捜索状の執行に立ち会うことができます。執行者は立会権者に対し執行の日時及び場所を事前に通知する義務を負います(2項)。ただし、身体の拘束を受けている被告人は立会いから除外され(1項但書)、また「急速を要する場合」には事前通知が不要となります(2項但書)。本条は222条を通じて捜査段階の家宅捜索にも準用されます。
解説
朝、警察官が令状を手に玄関に立つ。差押状や捜索状が執行されるその場面で、刑事訴訟法113条は「検察官、被告人、弁護人は執行に立ち会うことができる」と定める。立会いは見学ではない。何が押収されたか、手続が適正だったかを、その場で確認し記録に残す防御の機会だ。さらに2項は、執行者が事前に日時と場所を通知する義務を負うと定める。ところがこの条文には抜け道がある。「急速を要する場合」には通知不要、と但書が認めているのだ。そして見落とされがちな点として、本条は222条を通じて捜査段階の家宅捜索にも準用される。つまり被疑者として家を捜索される場合にも、弁護人立会いの枠組みは及ぶ。ただし急速の例外が広く使われ、実際には事前通知なしの突入が大半だ。あなたが握っておくべきは、立ち会えること自体が権利だという一点である。
法的な位置づけ
刑事訴訟法113条は、捜索差押の立会権を定める規定である。検察官・被告人・弁護人は、差押状・記録命令付差押状・捜索状の執行に立ち会うことができ、執行者は立会権者に対し執行の日時及び場所を事前に通知する義務を負う。ただし身体の拘束を受けている被告人は立会いから除外され、急速を要する場合は事前通知も不要となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.令状の呈示を求めて記載を確認する 捜査官が来訪したら、まず令状の呈示を求め、被疑事実・差し押さえるべき物・捜索場所の記載を確認する(110条)。記載の範囲を超える捜索・押収は争点になるため、写真やメモで記載内容を控える
- 2.弁護人へ着手前に連絡する 捜索着手前なら直ちに弁護人に連絡し立会いを求める。当番弁護士制度は初回無料。勾留中で本人が立ち会えない場合(113条1項但書)は、弁護人に現場対応を委ねる段取りを整える
- 3.立ち会って押収物を逐一記録する その場を離れず立ち会い、何が押収されたかをメモする。事件と無関係な物が押収されそうな場合はその場で指摘し、目録に記載させる。撮影を制止されても、見た事実の記録は残す
- 4.終了時に押収品目録の交付を受ける 手続終了時に押収品目録の交付を必ず受ける(120条)。これにより何を持ち去ったかが書面化され、後の水掛け論を封じられる。立会いの真価はこの一枚を取るタイミングにある
- 5.違法を感じたら準抗告を検討する 範囲を超えた押収や手続の違法を感じたら、その場で異議を述べたうえで、後日弁護士に相談して準抗告(430条)を検討する。違法収集証拠排除の主張は現場で残した記録が土台になる
よくある質問 AI による整理
Q1家宅捜索の立会いとは何ですか?
捜索差押の執行現場に検察官・被告人・弁護人が立ち会い、何が押収されたか、手続が適正かをその場で確認・記録できる権利です。阻止ではなく記録に意味があります(刑訴113条)。
Q2捜索差押のとき何を確認すべきですか?
まず令状の呈示を求め、被疑事実・差押対象・捜索場所の記載を確認します(110条)。立ち会って押収物を逐一メモし、終了時に押収品目録の交付を受けることが重要です(120条)。
Q3押収品目録はもらえますか?
もらえます。押収をしたときは押収品目録を作成し、所有者・所持者等に交付しなければなりません(刑訴120条)。後日の「押収した・していない」の水掛け論を封じる重要書面です。
Q4捜索に弁護士が間に合わなかったらどうなりますか?
急速を要する場合は弁護人の到着を待たず執行できます(113条2項但書)。着手は止められませんが、家族が在宅し何が運び出されたかを記録するだけでも後の防御材料になります。
Q5急速を要する場合とは具体的にどんなときですか?
証拠隠滅や逃亡のおそれがあり、通知すると捜索の目的が達せられない場合などです。捜査段階の家宅捜索では証拠隠滅防止のためほぼ常に事前通知なしで執行されます。
Q6記録命令付差押状とは何ですか?
プロバイダ等に電磁的記録の記録・印刷を命じて差し押さえる令状で、平成23年改正で新設されました。メールやログなどデジタルデータの押収に立会いの枠組みが及びます。
Q7違法な捜索だった場合はどうすればいいですか?
その場で異議を述べて記録に残し、後日弁護士に相談します。違法に収集された証拠は公判で証拠能力を争える余地があり(違法収集証拠排除法則)、現場の記録が主張の生命線になります。
Q8捜索差押の処分に不服があるとき何ができますか?
捜査機関の押収処分には準抗告で不服を申し立てられます(刑訴430条)。押収状態が続く限り速やかに申し立てるのが実務で、範囲外の押収などが争いの対象になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1家宅捜索のとき、警察に「立ち会わせろ」って言えば必ず弁護士を呼べるんですか?
立会い自体は刑訴法113条(222条で捜査にも準用)が認める権利です。ただし警察は「急速を要する」として弁護人の到着を待たずに着手でき、事前通知の義務も但書で外れます。実務のポイント:現場で着手を止める力はありませんが、令状の呈示(110条)と「押収品目録の交付」(120条)は強く求めてよい。この二つを記録に残せるかどうかが、後で手続の違法を争えるかの分岐点になります
Q2勾留されている間に自分の家が捜索されたら、立ち会えないんですか?
そのとおりで、113条1項但書が身体拘束中の被告人を立会いから除外しています。代わりに弁護人が立ち会う道があります(同条1項)。実務のポイント:本人が立ち会えないからこそ、誰が現場を見届けるかが防御の要になります。弁護人にすぐ連絡し、可能なら同居の家族に「何が運び出されたか必ずメモを」と伝えておく。本人不在の捜索ほど、後から押収範囲を争いにくくなります
間違えやすい点 AI による整理
- 「捜索に立ち会っても、警察のやることを止められないなら意味がない」と考える人がいる。だが問いの立て方が違う。立会いの価値は阻止ではなく記録にある。範囲を超えた押収や違法な手続をその場で目撃し記録することが、後の証拠排除や不服申立ての土台になる。止められないからこそ、見届ける意味がある
- 「事前に通知が来るはずだ」と思っている人は、半分しか知らない。113条2項は確かに通知義務を定めるが、但書の「急速を要する場合」という例外が実務では広く使われる。捜査段階の家宅捜索では、証拠隠滅を防ぐためほぼ常に事前通知なしで踏み込まれる。通知義務があることと、それが現実に履行されることは、まったく別の話だ
- 「被告人なら必ず立ち会える」と思われがちだが、113条1項但書は身体の拘束を受けている被告人を除外している。勾留中の被告人は、自分に関わる差押えの現場に立ち会えない。あなたから見れば当事者でも、条文から見れば拘束の有無で立場が分かれる。この落差が、いざという時の防御力を左右する
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 立会権者・立会人 | 113条:検察官・被告人・弁護人の立会権(拘束中の被告人は除外) | 114条:住居主等の必要的立会い(公務所・他人の住居等) 222条:本条を捜査段階の押収・捜索に準用 |
| 性質 | 立ち会うことが「できる」権利(任意の防御機会) | 立ち会わせ「なければならない」執行側の義務 準用条文(捜査機関の処分に枠組みを拡張) |
| 前後の手続 | 110条:執行に際する令状の事前呈示 | 120条:押収後の押収品目録の交付 430条:押収処分への準抗告 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も当事者・弁護人の搜索扣押への在場権を定める。趣旨は日本と同じく手続の適正監視にある
韓国も検事・被告人・弁護人の参与権と執行通知義務を定め、急速を要する場合の通知例外も日本と類似の構造を持つ
ドイツは住居等の名義人(Inhaber)の立会権を保障し、不在のときは成年の親族・同居人・隣人を立ち会わせる仕組みをとる
米国は令状主義と押収物の目録・受領証交付を定めるが、執行への被処分者の立会いを一律の権利とはせず、運用は連邦規則と判例による
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし今朝、警察が令状を持ってあなたの自宅に現れたら、あなたに何ができる? 答えは、立ち会って一部始終を見届けること。何が押収されたかを目で確認し、終了時に押収品目録の交付を求める。立会いを放棄した瞬間、後で「不当な捜索だった」と争うための材料は激減する。
- あなたが捜査対象になり、家宅捜索を受ける立場になったとする。113条は222条を通じて捜査にも準用されるので、弁護人立会いを求める枠組みはある。だが現場の警察官は「急速を要する」を理由に弁護人の到着を待たず着手することが多い。せめて家族の誰かが在宅し、何が運び出されたかを記録するだけでも、後の防御は変わってくる。
- 公判中、裁判所があなたの取引先に対する差押状を執行する。立ち会えるのは原則あなたと弁護人だが、通知は執行直前。明日の朝という連絡が今夜届くこともある。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 令状の呈示を求め、被疑事実、差し押さえるべき物、捜索場所の記載を確認する(110条) 2. その場を離れず立ち会い、何が押収されたかを逐一メモする。撮影を制止されても、見た事実の記録は残す3. 終了時に「押収品目録」の交付を必ず受ける(120条) 4. 範囲を超えた押収や手続の違法を感じたら、その場で異議を述べ、後日弁護士に相談して準抗告(430条)を検討する
訴えられた側:1. 捜索着手前なら直ちに弁護人に連絡し、立会いを求める。当番弁護士制度は初回無料だ2. 勾留中は自ら立ち会えない(113条1項但書)ので、弁護人に現場対応を委ねる段取りを整える3. 押収された物が事件と無関係なら、その場で指摘し目録に記載させる4. 違法な捜索差押で得た証拠は、後の公判で証拠能力を争える(違法収集証拠排除法則)。現場で残した記録が、その主張の生命線になる
時効(請求できる期限):立会いの通知は「執行の日時及び場所」を事前に行うのが原則だが、急速を要する場合は通知なしで執行できる(113条2項但書)。押収処分に不服があるときの準抗告(刑事訴訟法430条)には法定の申立期間の定めはないが、押収状態が続く限り速やかに申し立てるのが実務である
学説
通説:本条の立会権は、令状執行という強制処分の現場における手続的適正の監視と被処分者の防御権保障を趣旨とする。立会いは執行を阻止する権能ではなく、押収範囲や手続の適否を確認・記録する機会と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
- 平成23年(2011年) サイバー犯罪対策の刑訴法改正で「記録命令付差押状」が新設され、本条1項・2項・3項の文言に追加された。電磁的記録の差押えという新類型に、立会権と通知義務の枠組みを及ぼした改正である(他の改正履歴は要人的検証)
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の全面制定。当事者主義と適正手続の理念のもとで捜索差押執行への立会権と事前通知義務が定められた
- 2.平成23年(2011年) 改正:サイバー犯罪対策の刑訴法改正で記録命令付差押状が新設され、本条1項・2項・3項の文言に追加。電磁的記録の差押えに立会権と通知義務の枠組みを及ぼした
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