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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第124条の2

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  1. 正当な理由がなく、第百二条の二第一項の規定による電磁的記録提供命令に違反したときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
  2. 2.法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても同項の罰金刑を科する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第124条の2は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第124条の2の条文原文は「正当な理由がなく、第百二条の二第一項の規定による電磁的記録提供命令に違反したときは、その違反行為をした者は、一年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第124条の2は第九章 押収及び捜索に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第124条の2の前の条は刑事訴訟法第124条です。
  7. 刑事訴訟法第124条の2の次の条は刑事訴訟法第125条です。
  8. 刑事訴訟法第124条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第124条の2
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第124条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/124_2

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法124条の2は、正当な理由なく電磁的記録提供命令に違反した者を1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処し、2項の両罰規定で法人にも罰金を科す。

Q · 捜査機関からデータを出せと命じられたのに出さなかったら、どうなりますか?

正当な理由がなければ1年以下の拘禁刑、会社にも300万円以下の罰金

刑事訴訟法124条の2第1項により、正当な理由なく102条の2第1項の電磁的記録提供命令に違反した者は、1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処されます。さらに2項の両罰規定により、従業者等が業務に関して違反した場合は、行為者の処罰に加えて法人または人にも300万円以下の罰金が科されます。免責の鍵は「正当な理由」であり、対象記録の不存在や技術的な抽出不能、法令上の開示制限は該当しうる一方、営業秘密であることのみを理由とする拒否は原則として認められません。

解説

捜査機関から一通の命令書が届く。「サーバーに保存されている電磁的記録を提供せよ」。これは令和5年(2023年)の刑事訴訟法改正で新設された電磁的記録提供命令(102条の2)であり、124条の2はその命令を無視した場合の刑事罰を定める。あなたが知っておくべき核心はここだ。従来、捜査機関がデータを取りに来る手段は「差押え」だった。サーバーごと持っていかれる、業務が止まる、それが恐怖だった。電磁的記録提供命令は逆で、あなた自身に「出せ」と命じる。だからこそ、出さないという不作為そのものが犯罪になる。1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金。しかも2項の両罰規定により、担当者個人が罰されるだけでなく、会社法人にも300万円以下の罰金が科される。技術部門の一担当者が「面倒だから後回し」にした結果、法人が前科を持つ。ただし条文は「正当な理由がなく」と限定している。この四文字が、あなたの唯一の防御線である。

法的な位置づけ

刑事訴訟法第124条の2は、電磁的記録提供命令違反罪を定める罰則規定である。1項は、正当な理由なく同法第102条の2第1項による電磁的記録提供命令に違反した行為者を1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処すると規定し、2項は両罰規定として、法人の代表者または従業者等が業務に関して違反行為をした場合に、その法人または人に対しても同項の罰金刑を科す。

よくある質問 AI による整理

Q1電磁的記録提供命令とは何ですか?

捜査機関が電磁的記録を保管する者に対し、その記録の提供を命じる処分です。刑事訴訟法102条の2第1項が根拠で、124条の2が正当な理由のない違反に刑罰を定めています。

Q2電磁的記録提供命令に従わないとどうなりますか?

正当な理由がなければ、違反行為をした者は1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金に処されます。業務に関する違反であれば、2項の両罰規定により法人にも300万円以下の罰金が科されます。

Q3電磁的記録提供命令の「正当な理由」とは?

条文上の定義はありません。対象データが存在しない、技術的に抽出できない、法令上の開示制限があるといった客観的事情が典型例で、単に社内調整が遅れた、負担が重いという事情は含まれません。

Q4海外サーバーのデータでも提供義務はありますか?

保管者が国内で管理権限を持つ限り、所在地が海外であることのみを理由に免れるとは限りません。現地法上の開示制限を主張するなら、その根拠条文と適用範囲を書面で特定する準備が必要です。

Q5提供命令に応じたら個人情報保護法違反になりませんか?

なりません。個人情報保護法27条1項は「法令に基づく場合」を本人同意の例外としており、提供命令への対応はこれに該当します。むしろ拒否した側が124条の2の処罰対象になります。

Q6電磁的記録提供命令違反の公訴時効は何年ですか?

法定刑の上限が拘禁刑1年であるため、刑事訴訟法250条2項により公訴時効は3年です。起算点は、命令で指定された履行期限を正当な理由なく徒過した時点と解されます。

Q7電磁的記録提供命令の名宛人は誰になりますか?

被疑者ではなく、対象となる電磁的記録を保管している者です。クラウド事業者、SaaS運営者、通信事業者など、事件と無関係な第三者が名宛人になるのが典型です。

Q8電磁的記録提供命令に不服がある場合はどうすればいいですか?

まず命令書の対象範囲・期限・教示欄を確認し、弁護士に相談してください。実務上は沈黙せず、対象範囲の絞り込みを捜査機関に協議申入れした記録を残すことが「正当な理由」の主張を支えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1命令が来たけど、うちの技術じゃそのデータ取り出せないんですが、それでも罰せられますか?

技術的に提供が不可能であれば「正当な理由」に該当しうるので、直ちに処罰されるわけではない。ただし不能であることの説明責任は事実上あなた側にある。実務のポイント:不能を主張するなら、命令を受けた時点で技術担当者に検証させ、その結果を日付入りの内部文書で残しておくこと。後から作った説明書は信用されない。当時の記録があるかどうかが分水嶺になる

Q2担当者がやらかしたのに、なんで会社まで罰金取られるんですか?

2項が両罰規定を置いているためで、業務に関する違反行為であれば行為者と法人の双方が処罰対象になる。判例上、両罰規定における法人の責任は選任監督上の過失を推定する構造と解されており、相当の注意を尽くしたことを立証できれば免責の余地がある。実務のポイント:この立証で効くのは、対応マニュアルの存在と社内研修の実施記録。事件が起きてから作っても遅い

Q3差押えと何が違うんですか。今までと同じでは?

差押えは捜査機関が自ら押収する処分で、こちらは受け身でよい。電磁的記録提供命令(102条の2)は保管者に作為義務を課す点が決定的に違う。だからこそ不作為が124条の2で犯罪化される。実務のポイント:受け身から作為義務への転換は、社内の責任者を明確化する必要を生む。誰が命令書を受け取り、誰が期限を管理するのか、決めていない組織が最も危ない

間違えやすい点 AI による整理

  • 「命令に従わなければ罰せられる、それは知っている」という人は多いが、その深刻度を理解している人は少ない。2項の両罰規定は、行為者個人の処罰に加えて法人にも罰金を科す。法人が刑事罰を受けたという事実は、官公庁の入札資格、金融機関の与信、上場審査、すべてに波及する。300万円という金額の問題ではなく、法人に前科がつく問題である
  • 「うちは捜査対象じゃないから関係ない」と考えているなら、問いの立て方が間違っている。電磁的記録提供命令の名宛人は被疑者ではなく、データを保管している第三者である。あなたが犯罪と完全に無関係だからこそ、あなたのサーバーに保管されている他人のデータについて命令が来る。無関係であることは免罪符ではなく、むしろ名宛人になる典型条件だ
  • 「営業秘密だから出せない」が正当な理由になると思われがちだが、営業秘密であること自体は原則として拒否理由にならない。刑事訴訟法上、押収拒絶権が認められるのは業務上の秘密を扱う特定職種(105条、医師・弁護士等)に限られる。一般企業の営業秘密は、その保護と捜査上の必要性を比較衡量した上で、多くの場合提供義務が優先される
比較の観点この条文ほかの条文
保管者の立場刑訴124条の2:提供という作為義務を負い、不履行そのものが犯罪となる刑訴99条(差押え):受忍義務にとどまり、捜査機関が自ら押収する
刑訴105条(押収拒絶権):法定の職種であれば押収を拒絶できる
不履行・不協力の効果1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金、2項で法人にも300万円以下の罰金刑罰なし。令状に基づき強制的に押収される
拒絶が認められれば押収されない。刑罰も生じない
主な争点「正当な理由」の有無、両罰規定における法人の選任監督上の注意令状の特定性、対象物と被疑事実との関連性
業務上の秘密該当性と、拒絶権が認められる職種の限定
典型的な名宛人事件と無関係なデータ保管者(クラウド事業者・SaaS運営者・通信事業者等)被疑者・関係者を含む対象物の占有者一般
医師・弁護士・公証人等、法が列挙する職種

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法 第122条以下(捜索・押収)、第178条(証人不出頭の過料)

台湾には電磁的記録の提供を命じ、その違反に刑罰を科す一般規定は置かれておらず、捜索差押えによる強制が原則。証人・鑑定人の不出頭には過料が科されるにとどまる

韓国
대한민국 형사소송법 제106조 제3항(情報保存媒体の押収)

韓国は情報保存媒体からの範囲を限定した押収を中心に規律しており、保管者への提供命令違反を独立の罪とする一般規定は整備されていない

ドイツ
StPO § 95(Herausgabepflicht)、§ 70(Ordnungsmittel)

ドイツは証拠物の提出義務を定め、不履行に対しては過料および秩序拘禁という秩序罰で担保する。日本のように刑罰と両罰規定で担保する構造ではない点が最大の差異

アメリカ
18 U.S.C. § 2703(Stored Communications Act)、CLOUD Act

米国はプロバイダに対する開示命令を法定し、不遵守は裁判所侮辱(contempt of court)で担保する。法人自体への刑事罰金という形式ではなく、裁判所の強制権限に委ねる構造

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • クラウド事業者の法務担当のあなたに、捜査機関から電磁的記録提供命令が届いた。だが対象データは海外リージョンにあり、現地法上の開示制限がかかっている。技術的に不可能なのか、法的障壁なのか、それとも単に社内調整が遅れているだけなのか。この三つは「正当な理由」の判定で扱いが全く異なる。回答期限まであと10日、社内の誰が判断するのかすら決まっていない
  • 自社サービスのユーザーが犯罪に関与した疑いで、そのアカウントのログ提供を命じられた。ユーザーとの利用規約には「法令に基づく場合を除き第三者提供しない」と書いてある。この命令は「法令に基づく場合」に該当するので、提供してもユーザーへの契約違反にはならない。むしろ提供しない方が刑事罰のリスクを負う
  • もし、あなたが個人事業主でサーバーを運用していて、命令書の意味が分からず放置したら? 「知らなかった」は正当な理由になるか。原則としてならない。命令書には応じるべき期限と対象が記載されており、理解できないなら弁護士に相談する時間はあった、と評価される
  • 会社の情報システム部長が命令を受けたが、経営陣が「営業秘密が漏れる」と難色を示し、社内で握りつぶした。行為者である部長個人が1年以下の拘禁刑の対象になり、同時に法人にも300万円以下の罰金が科される。経営判断が個人を刑事被告人にする構造だ
  • 退職した元従業員のパソコンにしかデータがなく、そのパソコンは既に廃棄済み。この場合は物理的にデータが存在しないので、提供不能であり正当な理由が認められる可能性が高い。ただし証明責任の準備は自分でやる必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:命令の名宛人となる保管者側の視点で整理する。1. 命令書の対象範囲・期限・提供形式を即日確認2. 技術部門に対象データの存否と抽出可能性を照会、回答は必ず書面で保存3. 提供が困難な部分があれば、技術的不能なのか法的障壁なのかを切り分け、理由を文書化4. 期限内に提供できない見込みなら、放置せず捜査機関に事前に協議を申し入れる。協議記録が「正当な理由」の主張を支える最重要証拠になる

訴えられた側:既に違反を問われている場合。1. 違反時点で対象データが本当に提供可能だったかを技術的に検証、不能であれば正当な理由の主張が成立しうる2. 命令書の記載自体に不備(対象の特定不十分等)がなかったか確認3. 2項の両罰規定については、法人が相当の注意および監督を尽くしていたかが争点になりうるので、社内の対応体制・研修記録・決裁フローを整理4. 弁護人には刑事事件かつ電磁的記録の実務に通じた者を選ぶ

時効(請求できる期限):本罪の法定刑上限が拘禁刑1年であるため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は違反行為時、すなわち命令で指定された履行期限を正当な理由なく徒過した時点である。なお本条は令和5年(2023年)改正で新設された規定であり、施行日および運用の最新状況をご確認ください

学説

通説(両罰規定・過失推定説):両罰規定における法人の責任は従業者の選任監督についての過失を推定したものと解され、相当の注意および監督を尽くしたことを立証できれば免責の余地がある。本条2項もこの枠組みで理解される。

実務上の理解(「正当な理由」の判断枠組み):「正当な理由」は、対象記録の不存在、技術的な抽出不能、法令上の開示制限といった客観的事情により判断され、単なる業務負担や社内調整の遅延は含まれないと解されている。本条は新設規定であり、判例による具体化はなお進行中である。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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