刑事訴訟法 第188条の3
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- 前条第一項の補償は、被告人であつた者の請求により、無罪の判決をした裁判所が、決定をもつてこれを行う。
- 2.前項の請求は、無罪の判決が確定した後六箇月以内にこれをしなければならない。
- 3.補償に関する決定に対しては、即時抗告をすることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第188条の3は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第188条の3の条文原文は「前条第一項の補償は、被告人であつた者の請求により、無罪の判決をした裁判所が、決定をもつてこれを行う。」で始まります。
- 刑事訴訟法第188条の3は第十六章 費用の補償に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第188条の3の前の条は刑事訴訟法第188条の2です。
- 刑事訴訟法第188条の3の次の条は刑事訴訟法第188条の4です。
- 刑事訴訟法第188条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第188条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第188条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/188_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法188条の3により、無罪判決の費用補償は被告人であった者の請求で、無罪を言い渡した裁判所が決定する。請求は判決確定後6箇月以内に行う必要がある。
Q · 無罪になったら、払った弁護士費用はどうやって取り戻すの?
請求すれば戻るが、確定から6箇月で権利は消える
刑事訴訟法188条の3により、費用補償は被告人であった者の請求に基づき、無罪を言い渡した裁判所が決定で行います。重要なのは、請求が「無罪判決の確定後6箇月以内」に限られる点です。起算点は判決言渡日ではなく、控訴・上告期間の経過などで判決が確定した日。黙っていても裁判所は補償してくれず、請求して初めて手続が動きます。補償の決定に不服があれば即時抗告で争えますが、その期間はわずか3日(刑訴422条)です。
解説
無罪判決を勝ち取った。だがその瞬間、多くの人が数百万円を取り逃がす。刑事裁判で無罪になっても、あなたが払った弁護士費用や、何度も裁判所へ通った交通費は、黙っていれば一円も戻らない。刑事訴訟法188条の3は、その費用を国に補償させるための「請求のルール」を定める。決めるのは無罪判決を出したその裁判所、請求するのはあなた自身、そして期限は無罪判決が確定してから6箇月。この6箇月を一日でも過ぎれば、補償を受ける権利は消える。無罪で解放された安堵の中で、この期限を知らずに過ごす人は驚くほど多い。さらに、補償の決定に不服があれば即時抗告で争える。つまり「無罪になった」だけでは金は戻らない。あなたが動いて、初めて戻る。
法的な位置づけ
刑事訴訟法188条の3は、無罪判決確定時の費用補償(同法188条の2)に関する請求手続規定である。補償は被告人であった者の請求に基づき、無罪の判決をした裁判所が決定をもって行う。請求期間は無罪判決の確定後6箇月以内とされ、補償の決定に対しては即時抗告による不服申立てが認められる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.無罪判決の確定日を確認し6箇月の期限を逆算 無罪判決が確定した日(控訴・上告期間の経過日、または上訴審での無罪確定日)を正確に把握し、そこから6箇月後の期限をカレンダーに記入する。判決言渡日と確定日を取り違えると計算が狂う
- 2.弁護人報酬・旅費・日当・宿泊料の証憑を収集 弁護人との委任契約書、報酬領収書、出廷ごとの交通費・宿泊の記録を集める。補償範囲は188条の4で旅費・日当・宿泊料・弁護人報酬に限られるため、対象費目ごとに証憑を整理する
- 3.無罪判決をした裁判所へ費用補償の請求書を提出 無罪の判決をした裁判所(第一審無罪なら地裁、逆転無罪なら高裁)に費用補償の請求書を提出する。事件の複雑性・審理期間の長さ・私選弁護の必要性を具体的な数字で示し、報酬の相当性を立証する
- 4.決定書受領後、金額に不服なら3日以内に即時抗告 裁判所の補償決定が届いたら、まず認定額と理由を即確認する。納得できなければ即時抗告(刑訴422条)を提起する。期間はわずか3日で、過ぎれば確定し二度と争えない
よくある質問 AI による整理
Q1費用補償とは何ですか?
無罪判決を受けた者が、防御に要した旅費・日当・宿泊料・弁護人報酬を国に補償させる制度です。刑事訴訟法188条の2が根拠で、188条の3が請求手続を定めます。
Q2無罪の弁護士費用はいつまでに請求すればいい?
無罪判決が確定した後6箇月以内です(188条の3第2項)。起算点は判決言渡日ではなく、控訴・上告期間の経過などで確定した日。1日でも過ぎると権利が消滅します。
Q3費用補償は誰に請求するの?
無罪の判決をした裁判所に請求します。第一審で無罪なら地方裁判所、控訴審で逆転無罪なら高等裁判所です。被告人であった者本人が請求します。
Q4即時抗告の期限は何日ですか?
補償に関する決定への即時抗告は、決定の告知から3日以内です(刑訴422条)。決定書が届いた瞬間から時計が回り始め、過ぎれば確定して争えなくなります。
Q5費用補償と刑事補償の違いは?
費用補償は防御に使った費用を取り戻す制度(刑訴188条の2)、刑事補償は身柄拘束された日数への補償(刑事補償法)です。根拠・窓口・期限が異なる別の請求権です。
Q6費用補償の請求に必要な書類は?
弁護人との委任契約書、報酬の領収書、出廷ごとの旅費・宿泊の証憑などです。判決確定後に集め始めると6箇月では足りないこともあり、裁判中からの整理が要点です。
Q7費用補償の決定に不服があるときは?
補償に関する決定に対しては即時抗告ができます(188条の3第3項)。提起期間は決定告知から3日(刑訴422条)と短く、まず認定額と理由を即確認することが重要です。
Q8控訴審で無罪になった場合の起算点は?
上訴審で無罪が確定した場合、その確定日から6箇月を数えます。請求先も無罪を言い渡した上級審の裁判所になります。第一審無罪のケースと取り違えないことが要点です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1無罪になったら、払った弁護士費用は全額戻ってくるんですか。
全額とは限らない。188条の4で補償の範囲は旅費・日当・宿泊料・弁護人であった者への報酬に限られ、しかも「相当と認められる」額に絞られる。高額すぎる私選報酬は減額されうる。実務のポイント:裁判所は弁護人報酬を国選基準に近い水準で算定する傾向があり、実際に払った額より低く認定されることが多い。委任契約書と領収書を整え、事件の複雑さ・審理期間の長さを具体的に主張できるかで認定額が変わる
Q2不起訴や起訴猶予で終わった場合も、費用は補償されますか。
補償されない。188条の2の費用補償は「無罪の判決」が確定した場合に限られ、不起訴・起訴猶予・公訴棄却は対象外。実務のポイント:だからこそ「無罪まで戦うか、途中で手を打つか」の判断には、この費用補償の有無も絡んでくる。ただし不起訴でも身柄拘束されていれば、被疑者補償(刑事補償法)という別の道がある。一つの扉が閉じても、必ず別の扉を確認する
Q3請求してから、実際にお金が振り込まれるまでどれくらいかかりますか。
裁判所が補償の決定を出し、即時抗告期間の経過で確定した後に支給手続へ進むため、事案により数箇月かかることもある。実務のポイント:補償の決定に不服がある場合の即時抗告期間はわずか3日(刑訴422条)。決定書を受け取ったら、まず認定金額をその場で確認すること。納得できない金額を放置した3日で、争う権利そのものが消える(最新の運用状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「無罪になれば自動的に費用が戻ってくる」と思い込んでいるが、実は請求しなければ一円も戻らない。裁判所が親切に「補償しますか」と聞いてくれるわけではない。あなたが書面で請求して初めて手続が動く
- 「請求すればいいだけ」と知っていても、6箇月という期限の短さと、起算点が「判決確定後」(控訴・上告期間の経過後)であることの厳しさを多くの人が甘く見ている。判決言渡しの日ではなく、確定の日から数え始める点を取り違えると、計算が狂う
- 費用補償と刑事補償を「一つの補償」だと思っている人が多いが、これは問いの立て方そのものが誤っている。防御に使った費用を取り戻す費用補償(188条の3)と、身柄拘束された日数に対する刑事補償(刑事補償法)は、別の根拠・別の窓口・別の期限を持つ二本の請求権。拘禁されていた無罪者は、両方を取りに行ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 188条の3:請求手続(請求権者・6箇月の期間・即時抗告) | 188条の2:費用補償の実体的根拠(無罪確定時の補償義務) 188条の4:補償の範囲(旅費・日当・宿泊料・弁護人報酬に限定) |
| 時間制限 | 請求は確定後6箇月、決定への即時抗告は告知から3日 | 無罪判決の確定が補償発生の前提 時間制限規定なし(範囲の限定規定) |
| 判断主体 | 無罪の判決をした裁判所が決定で行う | 国が補償義務を負う 裁判所が相当性を判断し範囲を画定 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は無罪確定者等への補償を刑事補償法で定めるが、その中心は身柄拘束・刑の執行に対する補償であり、防御に要した弁護費用そのものの補償は限定的。費用補償を独立制度とする日本とは射程が異なる。
韓国も刑事訴訟法の中に無罪判決に対する費用補償を明文化しており、請求により裁判所が決定する構造は日本と類似する。
ドイツは無罪・免訴の場合、原則として被告人の必要経費(弁護費用を含む)を国庫が負担する。請求手続を独立条文とする日本と異なり、費用負担の原則として規律する。
米国は弁護士費用各自負担(American rule)が原則で、無罪でも費用は戻らないのが通常。連邦事件で訴追が不当・濫用的であった場合に限り例外的に弁護士費用の償還を認める。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 痴漢冤罪で1年争い、無罪を勝ち取った。弁護士費用は総額200万円。これは戻ってくるのか、それとも自腹なのか。答えは「請求すれば戻る、しかし黙っていれば一円も戻らない」。無罪判決の確定から6箇月、この期限を知らずに過ごせば、200万円は永遠にあなたの損失になる
- あなたが請求した弁護人報酬200万円に対し、裁判所が「相当な範囲」として認めたのは80万円だった。残り120万円は切り捨てか。納得できなければ即時抗告。だが期間はわずか3日。決定書が届いた瞬間から数えて3日で勝負が決まる
- 無罪確定から、すでに5箇月が過ぎている。請求書もまだ書いていない。残された時間はあと1箇月、今夜から動かなければ間に合わない
- 友人が長い裁判の末に無罪になり、「やっと終わった」と打ち上げをしている。あなたは一言聞く。「費用補償の請求、もうした。6箇月だよ」。その一言が、友人の200万円を救うことになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無罪判決が確定した日(控訴・上告期間の経過日、または上訴審での無罪確定日)を正確に把握し、そこから6箇月の期限を逆算してカレンダーに記入。2. 弁護人との委任契約書・報酬領収書・出廷ごとの交通費記録を集める。3. 無罪判決を出した裁判所(第一審無罪なら地裁、逆転無罪なら高裁)へ費用補償の請求書を提出。4. 勾留されていた期間があれば、刑事補償法に基づく刑事補償も別途請求。二本の請求権を取りこぼさない
訴えられた側:補償額が予想より大幅に少ない、または却下された場合:1. 決定書が届いたら即、認定額と理由を確認。2. 不服なら即時抗告(刑訴422条)、期間はわずか3日。一日でも過ぎれば確定し、二度と争えない。3. 抗告理由には、事件の複雑性・審理期間の長さ・私選弁護の必要性を具体的な数字で示し、報酬の相当性を立証。4. 領収書・委任契約書を証拠として添付。3日を逃さないことがすべて
時効(請求できる期限):費用補償の請求は、無罪判決が確定した後6箇月以内(188条の3第2項)。起算点は判決確定日(控訴・上告期間の経過、または上訴審での無罪確定日)。補償に関する決定への即時抗告は決定の告知から3日以内(刑訴422条)。いずれも徒過すれば権利が消滅する
学説
通説:188条の3第2項の6箇月は除斥期間と解され、徒過すれば費用補償請求権は消滅する。補償は職権ではなく請求を要し、補償の範囲は188条の4により旅費・日当・宿泊料・弁護人報酬に限定され、相当性の枠内で裁判所が裁量的に算定するとされる。
改正沿革 AI による整理
- 平成16年(2004年) 刑事訴訟法改正により費用補償制度(188条の2以下)として新設。無罪判決を受けた者が防御に要した費用を国が補償する制度を導入し、188条の3はその請求手続(請求権者・6箇月の請求期間・即時抗告)を定めた。平成17年(2005年)施行
改正の年表
- 1.平成16年(2004年) 新設:刑事訴訟法改正により費用補償制度(188条の2以下)を導入。188条の3はその請求手続として、請求権者(被告人であった者)、請求先(無罪を言い渡した裁判所)、6箇月の請求期間、即時抗告を定めた。
- 2.平成17年(2005年) 改正:費用補償制度(188条の2〜188条の7)が施行され、無罪判決を受けた者の防御費用の補償が実務上運用開始された。
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