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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

刑事訴訟法 第316条の37

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  1. 裁判所は、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から、その者が被告人に対して第三百十一条第二項の供述を求めるための質問を発することの申出があるときは、被告人又は弁護人の意見を聴き、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士がこの法律の規定による意見の陳述をするために必要があると認める場合であつて、審理の状況、申出に係る質問をする事項の内容、申出をした者の数その他の事情を考慮し、相当と認めるときは、申出をした者が被告人に対してその質問を発することを許すものとする。
  2. 2.前項の申出は、あらかじめ、質問をする事項を明らかにして、検察官にしなければならない。この場合において、検察官は、当該事項について自ら供述を求める場合を除き、意見を付して、これを裁判所に通知するものとする。
  3. 3.裁判長は、第二百九十五条第一項、第三項及び第四項に規定する場合のほか、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士のする質問が第一項に規定する意見の陳述をするために必要がある事項に関係のない事項にわたるときは、これを制限することができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第316条の37は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第316条の37の条文原文は「裁判所は、被害者参加人又はその委託を受けた弁護士から、その者が被告人に対して第三百十一条第二項の供述を求めるための質問を発することの申出があるときは、被告人又は…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第316条の37は第三節 被害者参加に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第316条の37の前の条は刑事訴訟法第316条の36です。
  7. 刑事訴訟法第316条の37の次の条は刑事訴訟法第316条の38です。
  8. 刑事訴訟法第316条の37には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の37
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第316条の37(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/316_37

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法316条の37は、被害者参加人が意見陳述に必要な範囲で被告人に直接質問できると定める。質問事項は事前に検察官へ明らかにし、裁判所の許可を要する。

Q · 被害者は、法廷で加害者に直接「なぜやったのか」と質問できるの?

被害者参加人なら意見陳述に必要な範囲で被告人に質問できます

刑事訴訟法316条の37により、被害者参加人またはその委託を受けた弁護士は、意見の陳述に必要な範囲で被告人に直接質問を発することができます。ただし事実を立証するための証人尋問(316条の36)とは目的が異なり、あらかじめ質問事項を検察官に明らかにし、裁判所が審理の状況・質問内容・申出人の数などを考慮して相当と認めた場合に限られます。必要のない事項にわたる質問は裁判長が制限できます(本条3項、295条)。

解説

刑事裁判の傍聴席に座り、被告人の後頭部を眺めるだけ。長くそれが犯罪被害者の立場だった。だが2008年12月に始まった被害者参加制度が、その構図を引き直した。本条はその中核の一つで、被害者参加人またはその委託を受けた弁護士が、被告人に直接質問を発することを認める。検察官でも弁護人でもないあなたが、法廷で被告人に問いかける。ただし条件がある。この質問は「意見陳述のために必要」な範囲に限られ、事実を立証するための証人尋問(316条の36)とは目的が違う。さらに、あらかじめ質問事項を検察官に伝え、裁判所が審理の状況や質問の内容、申出人の数を見て「相当」と認めた場合に許される。誰の許可も要らず何でも聞ける、わけではない。それでも、被告人の口から直接答えを引き出す権利が、被害者の側に初めて開かれた。

法的な位置づけ

刑事訴訟法316条の37は、被害者参加人またはその委託を受けた弁護士が、意見の陳述に必要な範囲で被告人に質問を発することを認める規定である。質問は事実の立証を目的とする証人尋問とは区別され、あらかじめ検察官に質問事項を明らかにし、裁判所が相当と認めた場合に許される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.対象事件かを確認する まず自分の事件が被害者参加の対象(殺人・傷害致死・危険運転致死・不同意性交等・業務上過失致死傷等、316条の33)に該当するかを確認する。対象外なら意見陳述(292条の2)など別の手続を検討する
  2. 2.検察官へ被害者参加を申し出て許可を得る 担当検察官に被害者参加の申出をし、裁判所の許可決定を得る。許可・決定には時間を要するため、起訴後できるだけ早く動く
  3. 3.被告人質問の質問事項を整理し事前に検察官へ伝える 本条2項により、被告人質問を希望するなら質問事項を整理して事前に検察官へ明らかにする。検察官と内容をすり合わせると、裁判所の相当性判断(本条1項)が通りやすくなる
  4. 4.資力が乏しければ国選被害者参加弁護士を申請する 資力が一定基準以下であれば、法テラス(日本司法支援センター)経由で国選被害者参加弁護士を申請する。費用は国が負担する
  5. 5.対面を避けたければ付添い・遮へいを併せて申し出る 被告人と対面したくない場合、付添い・遮へい(316条の39)やビデオリンク方式を最初から併せて申し出る。姿を見せず声だけで質問する設計が可能になる

よくある質問 AI による整理

Q1被害者参加制度とは何ですか?

犯罪被害者やその遺族が刑事裁判に参加人として出席し、被告人質問・証人尋問・意見陳述などを行える制度です(316条の33以下)。2008年12月に始まり、傍聴人とは法廷での立場が根本的に異なります。

Q2被害者の被告人質問はいつ申し出ますか?

あらかじめ質問事項を検察官に明らかにして申し出ます(本条2項)。明文の期限はありませんが、実務では公判前整理手続や公判期日の相当前までに出さないと準備不足を理由に制限されることがあります。

Q3被害者参加の対象事件は?

殺人・傷害致死・危険運転致死・不同意性交等・業務上過失致死傷など、一定の重大事件に限られます(316条の33)。すべての刑事事件で参加できるわけではありません。

Q4被告人質問と証人尋問はどう違いますか?

被告人質問(本条)は意見陳述に必要な範囲で被告人本人に問うもの、証人尋問(316条の36)は事実を立証するため証人に問うものです。目的も対象も異なります。

Q5国選被害者参加弁護士の資力基準は?

資力(現金・預貯金等)が一定額以下なら、国が弁護士費用を負担します。法テラス(日本司法支援センター)を経由して申請します。基準額は制度上定められています。

Q6被害者参加人には誰がなれますか?

被害者本人のほか、被害者が死亡・心身に重大な故障がある場合はその配偶者・直系親族・兄弟姉妹などがなれます(316条の33)。委託を受けた弁護士も活動できます。

Q7被告人質問の事項は事前に伝える必要がありますか?

必要です。本条2項により、あらかじめ質問事項を明らかにして検察官に申し出ます。検察官は意見を付して裁判所に通知し、裁判所が相当と認めた場合に質問が許されます。

Q8被害者参加人は意見も述べられますか?

述べられます。事実または法律の適用について、求刑を含む意見を陳述できます(316条の38)。本条の被告人質問は、この意見陳述に必要な範囲で行われます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1被害者として、法廷で加害者に直接「なぜやったのか」と聞けるんですか?

聞けます。被害者参加人またはその委託を受けた弁護士は、被告人に質問を発せます(316条の37)。ただし「意見陳述のために必要」な範囲に限られ、事実を立証するための尋問ではありません。実務のポイント:質問事項はあらかじめ検察官に通し、検察官の意見付きで裁判所に届く構造(本条2項)です。検察官を「敵の隣の他人」と見ず、味方として事前に質問内容をすり合わせておくと、相当性の判断が通りやすくなる。これが実務の勘所です

Q2弁護士を雇うお金がないと、被害者参加はできませんか?

できます。資力が一定基準以下なら、国選被害者参加弁護士制度で国が弁護士費用を負担します(総合法律支援法、法テラス経由)。本人だけでも参加できますが、被告人質問や証人尋問は専門的なので弁護士の関与が現実的です。実務のポイント:この制度は知名度が低く、捜査機関が積極的に案内しないこともある。被害者支援センターや法テラスに自分から問い合わせないと、制度の存在すら知らされないまま裁判が終わるケースが少なくありません

Q3加害者が黙秘したら、質問しても無駄ですか?

被告人には黙秘権があり(311条1項)、被害者の質問にも答えない自由があります。ただ黙秘そのものが裁判官・裁判員の心証に影響しうるし、被害者が何を問うたかは記録に残ります。実務のポイント:答えを引き出すこと以上に、「被害者がこの問いを投げた」という事実を法廷の場に刻むことに意味がある。量刑の情状や反省の有無を見極める材料として、質問の中身そのものが効いてくるのです

間違えやすい点 AI による整理

  • 被害者は法廷でただ座って見ているしかない、と思われている。だが2008年以降、被害者参加人として出席し、被告人に直接質問し、求刑も含めた意見を述べられる(316条の33以下)。傍聴人と参加人は、法廷での立場がまるで違う
  • 「被告人に何を聞いてもいいのか」という問いの立て方そのものがずれている。本条の質問は『意見陳述のために必要』な範囲に縛られ、事実の立証を狙う証人尋問とは土俵が別。聞ける範囲を誤解したまま申し出ると、裁判長に制限される(本条3項、295条)
  • 被害者参加制度の存在は知っていても、弁護士費用の壁を過大に見積もっている人が多い。資力が一定基準以下なら、国選被害者参加弁護士制度で国が費用を負担する。「お金がないから参加できない」は、多くの場合ただの思い込みである
比較の観点この条文ほかの条文
目的本条:意見陳述に必要な範囲で被告人に質問する316条の36:事実を立証するため証人を尋問する
316条の38:求刑を含む意見を陳述する
問いかける相手被告人本人証人
裁判所(陳述先)
事前手続質問事項を事前に検察官へ明らかにし、裁判所が相当性を判断尋問事項を明らかにして申出、裁判所が許可
申出により陳述、裁判所が訴訟の状況を考慮
制限の根拠本条3項・295条(意見陳述に必要のない事項は制限)295条(尋問の制限)
316条の38ただし書・295条

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第455条之38以下(被害人訴訟參與)

台湾は2020年に被害人訴訟參與を新設し、被害者が一定の重大事件で訴訟に参加し意見を述べる道を開いた。日本の被害者参加制度と問題意識を共有する後発の立法。

韓国
대한민국 형사소송법 제294조의2(피해자 진술권)

韓国は被害者の意見陳述権を中心に被害者の手続関与を保障する。被告人への直接質問という形よりは、陳述権を軸とする点に特色がある。

ドイツ
StPO §§ 395 ff.(Nebenklage)

ドイツの私訴参加(Nebenklage)は被害者が公訴に附帯参加し、質問権・証拠申立権・上訴権など広範な訴訟上の権利を行使できる、被害者参加の古典的モデル。

アメリカ
Crime Victims' Rights Act, 18 U.S.C. § 3771

米国は犯罪被害者の権利法により、被害者に手続への合理的な参加権や意見陳述権(特に量刑段階)を保障する。被告人への直接質問とは制度設計が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 危険運転致死で家族を失った遺族。検察官の尋問では出てこなかった「なぜあの時、救護せず逃げたのか」を、意見陳述に必要な範囲で被告人本人に直接問える。検察官という他人を介さず、自分の言葉で問いを投げる場が、刑事法廷に用意されている
  • 性犯罪の被害者が、被告人と同じ空間にいたくない。それでも言いたいことはある。本条の被告人質問を、付添い・遮へい(316条の39)やビデオリンクと組み合わせれば、姿を見せず声だけで問いをぶつけられる
  • もし加害者が法廷で「深く反省している」と述べたら、あなたはその言葉の真偽を本人に問いただせるか。答えは、できる。被害者参加人として、その反省が本物かを確かめる質問を発する権利がある
  • 申出は公判の前に、質問事項を明らかにして検察官へ。期日の数日前に思い立っても、準備不足を理由に裁判長に制限されかねない。残された時間で何を聞くかを絞り込む作業が、裁判の前から始まっている

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず対象事件か確認(殺人・傷害致死・危険運転致死・不同意性交等・業務上過失致死等、316条の33)。2. 担当検察官に被害者参加の申出をし、裁判所の許可を得る。3. 被告人質問を希望するなら、あらかじめ質問事項を整理して検察官に伝える(本条2項)。4. 資力が乏しければ法テラスで国選被害者参加弁護士を申請。5. 対面を避けたければ付添い・遮へい(316条の39)を併せて申し出る

訴えられた側:1. 被害者参加人の被告人質問の申出には、被告人・弁護人として意見を述べる機会がある(本条1項)。質問の必要性・相当性を争える。2. 質問が意見陳述に必要な範囲を超える、または威迫的なら裁判長に制限を求める(本条3項、295条)。3. 黙秘権は被害者の質問に対しても行使でき、答える義務はない(311条1項)。4. 感情的対立が量刑心証に響くため、回答方針を弁護人と事前に詰める

時効(請求できる期限):本条の質問は「あらかじめ」質問事項を検察官に明らかにして申し出る必要がある(本条2項)。明文の期限はないが、実務上は公判前整理手続または当該公判期日の相当前までに申し出ないと、準備不足を理由に制限されうる。被害者参加自体の許可・決定にも時間を見込む必要がある

学説

通説:本条の被告人質問は、被害者の手続参加の権利を認めつつ、その範囲を意見陳述に必要な事項に限定し、裁判所の相当性判断と裁判長の制限権(3項、295条)によって被告人の防御権・黙秘権・公正な事実認定との均衡を図る制度と解されている。報復の場と化すことを防ぐ枠付けとして理解される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成19年(2007年)公布、平成20年(2008年12月1日)施行 被害者参加制度の新設に伴い本条を新設。被害者参加人またはその委託弁護士が、意見陳述のために必要な範囲で被告人に質問を発することを認める手続を創設した

改正の年表

  1. 1.平成19年(2007年)公布、平成20年(2008年12月1日)施行 新設:被害者参加制度の新設に伴い本条を新設。被害者参加人またはその委託弁護士が、意見陳述のために必要な範囲で被告人に質問を発する手続を創設した。

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刑事訴訟法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 被害者参加

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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