刑事訴訟法 第395条
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控訴の申立が法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであるときは、判決で控訴を棄却しなければならない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第395条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第395条の条文原文は「控訴の申立が法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであるときは、判決で控訴を棄却しなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第395条は第二章に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第395条の前の条は刑事訴訟法第394条です。
- 刑事訴訟法第395条の次の条は刑事訴訟法第396条です。
- 刑事訴訟法第395条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第395条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第395条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/395
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法395条は、控訴が法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅(14日の控訴期間の徒過)後にされたとき、控訴裁判所は判決で控訴を棄却しなければならないと定める。
Q · 控訴の期限を過ぎたり、書き方を間違えたりしたら、もう中身は見てもらえないの?
原則できません。期限切れや方式違反の控訴は中身を見ずに棄却されます
刑事訴訟法395条により、控訴の申立てが法令上の方式に違反するとき、又は控訴権が消滅した後(控訴期間14日の徒過後)にされたときは、控訴裁判所は判決で控訴を棄却しなければなりません。この棄却は一審判決の当否に一切触れない門前払いです。ただし判決による棄却のため、さらに上告して争う余地は残ります。期限を過ぎた原因が自分や弁護人の責に帰せない事由であれば、上訴権回復の請求(刑訴法362条以下)も検討できます。
解説
有罪判決を受けた被告人にとって、判決言渡しの翌日から数え始める14日間は、人生で最も短く感じる二週間になる。刑事訴訟法395条は、その期限を一日でも過ぎて控訴を申し立てた場合、あるいは申立ての方式(書面の出し方、提出先)を間違えた場合、高等裁判所は中身を一切審理せず、判決で控訴を棄却しなければならないと定める。「棄却」と聞くと単に負けたように響くが、395条の棄却はもっと残酷だ。あなたの一審判決が正しかったか間違っていたか、その判断にすら入らないまま門前払いになる。なぜ判決の形をとるかにも意味がある。決定ではなく判決で棄却されるからこそ、あなたにはさらに上告できる余地が残る。だが、その前提は控訴期間を守ることだ。14日の起算点は判決言渡しの日の翌日(初日不算入)、土日祝日も含めて進む。控訴申立書は原裁判所(一審の裁判所)に差し出す。この二つを外した瞬間、一審の刑が確定へ向かって動き出す。
法的な位置づけ
刑事訴訟法395条は、不適法な控訴の処理を定める規定であり、控訴の申立てが法令上の方式に違反するとき、又は控訴権の消滅後にされたときは、控訴裁判所が判決で控訴を棄却しなければならない旨を規定する。決定による棄却(同法385条)と異なり、判決による棄却のため上告の余地が残る点に意味がある。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.判決言渡し日にその場で期限を確定する 法廷を出る前に、判決言渡しの日の翌日から14日後(初日不算入・土日祝算入)を計算し、カレンダーに『控訴期限=確定日』として書き込む。私選・国選いずれの弁護人とも口頭で期限を共有する
- 2.期限内にまず控訴申立書を一枚提出する 不服の具体的理由がまとまっていなくても、控訴申立書という一枚を一審の裁判所(原裁判所)に提出する。理由を書く控訴趣意書は後日でよい(刑訴法376条)。理由が未完成だからと提出を遅らせない
- 3.在監中なら刑事施設の長へ差し出す 勾留・服役中の被告人は、控訴申立書を刑事施設の長に差し出す。その差出日が提出日とみなされるため、郵便の到着日ではなく差出日で14日以内かを判断する(刑訴法366条)
- 4.控訴趣意書を指定期日までに別途提出する 控訴裁判所から指定された控訴趣意書差出最終日までに、不服の具体的理由を記載した控訴趣意書を提出する。この期限を徒過すると控訴が棄却されうる
- 5.期限を徒過したら上訴権回復を検討する 弁護人の急病、裁判所の誤った教示、天災、郵便事故など自己や代人の責に帰せない事由で期限を逃した場合、その事由が消滅した日から上訴提起期間に相当する期間内に上訴権回復を請求する(刑訴法362条以下)。事由を裏付ける診断書・配達記録を即確保する
よくある質問 AI による整理
Q1控訴申立書とは何ですか?
一審判決に不服があることを示し、控訴審の審理を求める最初の書面です。不服の具体的理由を書く必要はなく、まず一枚を期限内に原裁判所へ出せば控訴期間を守れます。
Q2控訴趣意書はいつまでに提出しますか?
控訴申立書とは別に、裁判所が指定する最終日までに提出します(刑訴法376条)。不服の具体的理由はこの趣意書で述べるため、理由が未完成でも申立書だけ先に出せます。
Q3控訴と上告はどう違いますか?
控訴は一審判決に対する第二審への不服申立て、上告は控訴審判決に対する最高裁等への不服申立てです。395条で控訴が判決棄却されても、上告で争う道が残ります。
Q4在監中でも控訴を間に合わせられますか?
できます。控訴申立書を刑事施設の長に差し出せば、その差出日が提出日とみなされます(刑訴法366条)。郵便の到着が15日目でも、差し出した日が14日以内なら有効です。
Q5控訴申立書はどこに提出しますか?
控訴審の裁判所ではなく、一審の裁判所(原裁判所)に差し出します(刑訴法374条)。提出先を間違えると方式違反となり、395条で棄却される危険があります。
Q6略式命令に不服でも控訴できますか?
できません。略式命令には控訴ではなく『正式裁判の請求』(14日以内)という別ルートで対応します。395条が効くのは正式な公判判決に対する控訴の場面です。
Q7控訴を棄却されると刑はどうなりますか?
一審判決が確定に向かって動き出します。395条による棄却は中身を審理しない門前払いですが、棄却が判決でなされれば、なお上告して確定を止める余地があります。
Q8控訴棄却の判決にさらに不服がある場合は?
395条は『判決』による棄却なので、刑訴法405条以下の上告で最高裁等に争えます。一方、決定での棄却(385条)なら異議の申立て(385条2項)と、進む先が変わります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1控訴の締め切りって、判決が出た日から14日ですか?それとも判決文が郵便で届いてから?
判決言渡しの日の翌日から14日です(刑訴法373条)。民事と違い『送達』を待ちません。法廷で言い渡された、その日が起算の基準です。しかも土日祝も日数に入り、初日は数えません。実務のポイント:刑事の控訴期間を民事の感覚(送達から)で数えて落とす人が後を絶ちません。言渡しの日にカレンダーへ『14日後=確定日』を赤で書き込む、これが弁護士が依頼人に必ずやらせる最初の作業です
Q2うっかり14日を過ぎちゃったら、もう絶対に控訴できないんですか?
原則できず、395条で問答無用に棄却されます。ただし例外があります。自分や弁護人の責任とは言えない事由(弁護人の急病、裁判所の誤った教示、天災、郵便事故)で遅れたなら、上訴権回復の請求(刑訴法362条以下)で救済される可能性があります。実務のポイント:『回復が認められるか』は、事由が本当に自分の責任外かの一点にかかります。『忙しかった』『迷っていた』は自己責任とされ通りません。事由を裏付ける客観証拠(診断書、配達記録)を即座に確保することが分かれ目です
Q3控訴棄却って、決定で棄却されるのと判決で棄却されるので何か違うんですか?
大きく違います。方式違反や期限後の控訴でも、補正できず明らかに不適法なら決定で棄却され(刑訴法385条)、それ以外は判決で棄却されます(395条)。判決による棄却なら、さらに上告して争う道が開けます(刑訴法405条以下)。実務のポイント:決定か判決かで次の一手のルートが分岐します。実務では、棄却が決定なら異議の申立て(385条2項)、判決なら上告と、進む先が変わるため、棄却の『形式』を絶対に見落とさないことです
間違えやすい点 AI による整理
- 「控訴すれば必ず高裁が中身を見直してくれる」と思われているが、395条はその手前で門を閉ざす。期限切れや方式違反の控訴は、一審判決の当否に一切触れずに棄却される。中身を見てもらう権利は、入口を通った者だけのものだ
- 控訴期間が14日であることは多くの人が知っている。だが「14日」の起算点と、土日祝が日数に算入されることの深刻さまでは知られていない。判決言渡しが金曜なら、二度の週末を挟んで実質の検討時間はさらに削られる。知っているつもりの『14日』は、体感ではもっと短い
- 「期限を過ぎたらもう打つ手はない」という問いの立て方そのものが間違っている。自分や代理人の責任によらない事由(弁護人の事故、天災、裁判所の誤った教示、郵便事故)で期限を逃したなら、上訴権回復の請求(刑訴法362条以下)という別の扉が残る。問うべきは『過ぎたか』ではなく『なぜ過ぎたか』だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 棄却の主体と形式 | 395条:控訴裁判所が『判決』で棄却 | 385条:控訴裁判所が『決定』で棄却 375条:原裁判所が『決定』で棄却 |
| 対象となる瑕疵 | 法令上の方式違反、又は控訴権の消滅後の控訴 | 控訴の手続が法令に違反し補正できない等、不適法な場合 控訴提起期間経過後の控訴であることが明らかな場合 |
| 次の不服申立ての方法 | 上告(刑訴法405条以下) | 異議の申立て(385条2項) 即時抗告等 |
| 中身(一審判決の当否)の審理 | 一切審理せず門前払い | 一切審理せず門前払い 一切審理せず門前払い |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も第二審裁判所が控訴を法律上の方式違反等と認めるときは判決で棄却する。判決棄却という形式の点で日本395条と平行する
韓国は항소기각について、原審法院による決定棄却(362条)と控訴審の処理(364条)を分ける。形式的不適法を中身に立ち入らず退ける構造は日本と類似
ドイツは不適法な控訴を原則として『決定(Beschluss)』で棄却する点が、日本395条の『判決』棄却と形式を異にする
米国連邦の刑事控訴期間は原則14日で日本と一致。期限後の控訴は却下されうるが、excusable neglect 等による救済の枠組みがある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 一審で実刑判決を受けた。控訴するか迷っているうちに、判決から10日が過ぎた。残された時間はあと4日。中身を争う理由がまとまっていなくても、まず「控訴申立書」という一枚を原裁判所に出せば期限は守れる。不服の具体的理由を書く控訴趣意書は、裁判所が指定する最終日までに後から出せばよい(刑訴法376条)。一枚出すか出さないかが、すべてを決める
- もし、判決言渡しの日に弁護人が「控訴しますか」と聞いてきて、あなたが「少し考えさせてください」と答えたまま連絡を絶ったらどうなるか。14日が過ぎれば控訴権は消滅し、395条で問答無用に棄却される。迷う権利はあるが、迷っている間も時計は止まらない
- 拘置所にいる被告人が、控訴申立書を期限内に刑事施設の長に差し出した。郵便の到着が15日目になっても、差し出した日が14日以内なら有効(刑訴法366条、在監者の特則)。出した日が勝負であって、届いた日ではない
- 略式命令で罰金を払わされ、不服だと感じている。だがこれは控訴ではなく「正式裁判の請求」(14日以内)という別ルートの話で、395条が効くのは正式な公判判決に対する控訴の場面だ。自分の事件がどのルートかを取り違えると、出すべき書面も窓口も期限も全部ずれる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 判決言渡しの日を起算点とし、その翌日から14日後が期限(刑訴法373条)。土日祝も算入、初日は不算入2. 期限内に『控訴申立書』を一審の裁判所(原裁判所)に提出。理由は書かなくてよい、まず申立てを出す3. 在監中なら刑事施設の長に差し出せば、その日が提出日(刑訴法366条) 4. 控訴趣意書は裁判所が指定する最終日までに別途提出(刑訴法376条) 5. 私選・国選いずれの弁護人とも、期限を口頭で再確認しておく
訴えられた側:1. 控訴が方式違反や期限後と指摘されたら、まず本当に期限を過ぎたか起算点を再計算する(初日不算入の数え間違いは多い) 2. 期限を過ぎた原因が自分や弁護人の責に帰せない事由(弁護人の急病、誤った教示、天災、郵便遅延)なら、上訴権回復の請求(刑訴法362条以下)を検討、事由が消滅した日から所定期間内に申し立てる3. 方式違反が補正可能なものか確認する4. 棄却が判決でなされれば上告の余地が残るため、棄却理由を精査して上告審での主張を組む
時効(請求できる期限):控訴提起期間は判決言渡しの日の翌日から14日(刑訴法373条、初日不算入・土日祝算入)。在監者は刑事施設の長への差出日が基準(刑訴法366条)。期限経過後でも、自己または代人の責に帰することができない事由による場合は、その事由が消滅した日から上訴提起期間に相当する期間内に上訴権回復を請求できる(刑訴法362条、363条)
学説
通説:395条の判決による棄却は、控訴が方式違反又は控訴権消滅後のものという形式的不適法を理由とし、一審判決の実体的当否には立ち入らない。決定による棄却(385条)との区別は、その後の不服申立てルート(上告か異議か)を分岐させる実益を持つ。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、控訴の不適法事由に対する控訴裁判所の判決棄却を規定。旧刑事訴訟法の控訴審構造を英米型当事者主義を加味して再編する過程で整備された。
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