刑事訴訟法 第42条
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- 被告人の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、何時でも補佐人となることができる。
- 2.補佐人となるには、審級ごとにその旨を届け出なければならない。
- 3.補佐人は、被告人の明示した意思に反しない限り、被告人がすることのできる訴訟行為をすることができる。但し、この法律に特別の定のある場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第42条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第42条の条文原文は「被告人の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、何時でも補佐人となることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第42条は第四章 弁護及び補佐に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第42条の前の条は刑事訴訟法第41条です。
- 刑事訴訟法第42条の次の条は刑事訴訟法第43条です。
- 刑事訴訟法第42条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第42条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第42条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/42
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法42条は、被告人の配偶者・直系親族・兄弟姉妹などが審級ごとの届出で「補佐人」となり、被告人の明示意思に反しない範囲で訴訟行為を行えると定める。弁護士資格は不要。
Q · 刑事裁判で家族にできるのは、差し入れと傍聴だけですか?
いいえ、家族は補佐人として法廷で訴訟行為を行えます
刑事訴訟法42条により、被告人の配偶者・直系親族(親・子・孫)・兄弟姉妹・法定代理人・保佐人は、審級ごとに届け出れば「補佐人」となり、被告人ができる訴訟行為を代わって行えます。弁護士資格は不要で、弁護人とは別の制度として併用できます。ただし行えるのは被告人の明示した意思に反しない範囲に限られ、主導権は被告人本人に残ります。届出は第一審・控訴審・上告審それぞれで改めて必要です。
解説
家族が刑事裁判の被告人になったとき、自分にできるのは差し入れと、傍聴席で見守ることだけだと思っていないか。刑事訴訟法42条は、それより遥かに踏み込んだ立場をあなたに与えている。被告人の配偶者、親、子、孫、兄弟姉妹、そして法定代理人や保佐人は、いつでも「補佐人」になれる。補佐人に弁護士の資格は要らない。届出さえすれば、被告人ができる訴訟行為を、被告人本人に代わって行える。期日に出頭する、書面を出す、証拠に意見を述べる。条件はただ一つ、被告人がはっきり示した意思に反しないこと。ほとんどの人は、この制度が存在することすら知らないまま、弁護人に全部任せて蚊帳の外に置かれている。法廷という閉ざされた部屋に、家族が正式な肩書で入る道がある。
法的な位置づけ
補佐人とは、刑事訴訟法42条に基づき、被告人の法定代理人・保佐人・配偶者・直系の親族・兄弟姉妹が、審級ごとの届出によって就く訴訟上の地位をいう。補佐人に弁護士資格は要求されず、被告人の明示した意思に反しない限り、被告人ができる訴訟行為を行うことができる。弁護人とは別個の制度であり、両者は併存しうる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.被告人との続柄を確認する 自分が補佐人になれる立場かを確認する。なれるのは被告人の法定代理人・保佐人・配偶者・直系の親族(親・子・孫)・兄弟姉妹に限られる。続柄が外れる場合は補佐人になれないため、弁護人選任など別の関与方法を検討する
- 2.担当裁判所に補佐人届を提出する 事件を担当する裁判所に「補佐人となる旨」を届け出る。届出はその審級についてのみ効力を持つため、まず第一審の裁判所に提出する。弁護人がいる場合は事前に役割分担を相談しておく
- 3.被告人と訴訟方針をすり合わせる 補佐人ができるのは被告人の明示した意思に反しない訴訟行為に限られる。どこまで補佐人が動いてよいか、争うのか認めるのかを被告人本人と事前に確認し、明示の意思に反する行為を避ける
- 4.上訴したら審級ごとに再届出する 控訴・上告した場合、補佐人の地位は自動では引き継がれない。控訴申立てや上告と同時に、その審級の裁判所へ補佐人届を改めて提出する。弁護人選任手続と一緒に出すと忘れにくい
よくある質問 AI による整理
Q1補佐人とは何ですか?
刑事訴訟法42条で認められた地位で、被告人の家族などが届出により被告人に代わって訴訟行為を行える人をいいます。弁護士資格は不要です。
Q2補佐人は誰がなれますか?
被告人の法定代理人・保佐人・配偶者・直系の親族(親・子・孫)・兄弟姉妹がなれます。続柄が条件で、それ以外の友人や知人はなれません。
Q3補佐人の届出はどこにしますか?
事件を担当する裁判所に「補佐人となる旨」を届け出ます。審級ごとに必要で、第一審・控訴審・上告審それぞれで改めて手続が要ります(刑訴42条2項)。
Q4補佐人と保佐人は同じですか?
読みは同じ「ほさにん」ですが別制度です。保佐人は成年後見の支援者、補佐人は刑事手続で被告人を支える地位。成年被保佐人が被告人なら保佐人が補佐人にもなれます。
Q5補佐人になるのに費用はかかりますか?
補佐人の届出自体に弁護士費用のような報酬は発生しません。家族が無資格で就けるため、弁護人を雇う資力がない初動段階で関与の道を確保できます。
Q6被告人本人が補佐人の行為を止められますか?
止められます。補佐人ができるのは被告人の明示した意思に反しない訴訟行為に限られるため、被告人が明示の意思を示せばその行為はできません(刑訴42条3項)。
Q7補佐人は何審までつけられますか?
審級の制限はありませんが、地位は審級ごとに切れます。第一審で届け出ても控訴審・上告審では改めて届け出ないと補佐人として動けません。
Q8補佐人がいれば弁護人は不要ですか?
別物です。弁護人は弁護士資格を持ち独立して弁護権を行使します。補佐人は被告人の意思に縛られ権限が限られるため、可能なら弁護人と併用するのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1補佐人って弁護士のことですか?資格が要りますか?
違います。補佐人に弁護士資格は一切要りません。被告人の配偶者・親・子・孫・兄弟姉妹・法定代理人・保佐人であれば、届出だけで補佐人になれます(刑訴42条1項)。弁護人(弁護士)とは全く別の制度です。実務のポイント:補佐人と弁護人は併用できます。弁護士費用が厳しい家庭でも、まず家族が補佐人になって初動を支え、その間に国選弁護人の選任を進める二段構えが取れる。この制度を知らずに『弁護士がいないと家族は何もできない』と諦める人が多い
Q2補佐人になったら、被告人の代わりに何でも決められるんですか?
いいえ。補佐人ができるのは被告人ができる訴訟行為のうち、被告人が明示した意思に反しないものだけです(刑訴42条3項)。被告人が『争う』と言っているのに勝手に認める、といった行為はできません。実務のポイント:この『明示した意思に反しない』という縛りは、補佐人の暴走を防ぐ安全弁です。裏を返せば、被告人が明示の意思を示していない領域では補佐人がかなり広く動ける。被告人と補佐人が事前に方針をすり合わせておくほど、補佐人が実際に動ける範囲は広がる
Q3一度補佐人になれば、控訴審でもそのまま続くんですか?
続きません。補佐人の届出は審級ごとに必要です(刑訴42条2項)。第一審で補佐人だった人も、控訴審・上告審ではそれぞれ改めて届け出る必要があります。実務のポイント:これを知らずに控訴審で届出を忘れ、家族が法廷で動けなくなるケースがあります。控訴を決めたら、控訴申立てと同時に補佐人の再届出を段取りする。弁護人選任の手続と一緒に出すと忘れにくい
間違えやすい点 AI による整理
- 「家族にできるのは弁護士を雇うことだけ」という前提そのものが間違っている。確かに30条で家族は弁護人を選任できるが、42条はそれとは別に、家族自身が補佐人として法廷で訴訟行為をする道を用意している。あなたが立てた『誰かに頼むしかない』という問いの立て方が、最初から選択肢を狭めている
- 補佐人になれば被告人の意思を無視して何でもできると思われがちだが、逆である。補佐人ができるのは被告人の明示した意思に反しない訴訟行為だけ。主役はあくまで被告人で、補佐人は支える側に徹する
- 「補佐人と弁護人は似たようなもの」と軽く考えている人が多いが、その違いの深刻さを見落としている。弁護人は包括的な弁護権を独立して行使でき、しかも弁護士資格を持つプロだ。補佐人の権限は被告人の意思に縛られ、審級ごとに届出が切れる。同じ『支える人』でも、権限の射程と継続性がまるで違う
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 資格の要否 | 42条 補佐人:弁護士資格不要、家族の続柄が要件 | 30条 弁護人選任:選任権者は家族でも、弁護人自体は弁護士 31条 弁護人:原則として弁護士から選任 |
| 権限の範囲 | 被告人の明示意思に反しない訴訟行為に限定 | 選任により弁護人に包括的弁護権が生じる 弁護人は独立して訴訟行為を行える(41条) |
| 継続性 | 審級ごとに届出が必要、自動継続しない | 選任の効力は事件により継続(審級代理の問題あり) 選任された弁護人の地位は届出の補佐人より安定 |
| 独立性 | 被告人の意思に従属、主導権は被告人 | — 41条により弁護人は独立して権限行使できる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も被告の配偶者・直系親族・家長等が輔佐人となれる点で日本の補佐人に近い。届出を要する構造も共通する
韓国も被告人・被疑者の法定代理人や配偶者・直系親族・兄弟姉妹が보조인(補助人)となれる。日本の補佐人とほぼ対応する制度
ドイツは被告人の配偶者・生活パートナーや法定代理人が公判で Beistand(補佐者)として発言できる。家族による防御補強という発想は日本と共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 家族が逮捕され、起訴された。あなたにできるのは差し入れと面会だけなのか? 否だ。被告人になった段階で、配偶者や親であるあなたは補佐人として法廷の訴訟行為に関与できる。傍聴席の外に出る道がある
- 兄が在宅起訴され、第一回公判まであと10日。弁護士費用をすぐに払えず、まだ弁護人がついていない。この空白期間に、配偶者や親であるあなたが補佐人を届け出れば、被告人に代わって書面の受領や期日対応の一部を担える。初動の取りこぼしを防げるかどうかが、ここで決まる
- 認知症の母が万引きで起訴された。母には保佐人がついている。その保佐人は、母の補佐人にもなれる
- あなた自身が被告人で、法廷での受け答えに自信がない。信頼できる配偶者を補佐人として届け出れば、隣で訴訟行為を補ってもらえる。ただし、あなたが明示した意思に反する行為はできない。主導権はあくまであなたに残る
- 第一審で補佐人として動いてきたが、控訴審に進んだ。あなたの補佐人としての地位は自動では続かない。審級ごとに届け出る必要があり、控訴審でもう一度届出をしないと、せっかくの権限が切れて法廷で発言できなくなる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 被告人との続柄を確認、配偶者・直系親族(親・子・孫)・兄弟姉妹・法定代理人・保佐人なら補佐人になれる2. 事件を担当する裁判所に『補佐人となる旨』を審級ごとに届け出る、第一審・控訴審・上告審それぞれで手続が要る3. 補佐人としてできるのは被告人の明示した意思に反しない訴訟行為、勝手な方針転換はできない4. 弁護人がいる場合は役割分担を弁護人と相談し、対立せず補完関係を作る
訴えられた側:1. 法廷での受け答えに不安があるなら、信頼できる家族を補佐人として届け出てもらう2. 補佐人はあなたの明示した意思に反する行為はできないので、方針の主導権はあなたに残る3. 補佐人と弁護人は別物、弁護人がいても家族の補佐人を併用できる4. 補佐人の動きに納得できないときは、明示の意思表示でその訴訟行為を止められることを覚えておく
時効(請求できる期限):補佐人には特定の時効はないが、届出は審級ごとに必要(刑訴42条2項)。第一審で届け出ても、控訴審・上告審ではその審級ごとに改めて届け出ないと補佐人の地位は引き継がれない。起算点は各審級の開始時
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