刑事訴訟法 第6条
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土地管轄を異にする数個の事件が関連するときは、一個の事件につき管轄権を有する裁判所は、併せて他の事件を管轄することができる。但し、他の法律の規定により特定の裁判所の管轄に属する事件は、これを管轄することができない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第6条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第6条の条文原文は「土地管轄を異にする数個の事件が関連するときは、一個の事件につき管轄権を有する裁判所は、併せて他の事件を管轄することができる。但し、他の法律の規定により特定の裁判…」で始まります。
- 刑事訴訟法第6条は第一章 裁判所の管轄に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第6条の前の条は刑事訴訟法第5条です。
- 刑事訴訟法第6条の次の条は刑事訴訟法第7条です。
- 刑事訴訟法第6条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第6条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第6条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法6条は、土地管轄を異にする関連事件について、一個に管轄権を持つ裁判所が他の事件も併せて管轄できると定める。ただし他法の専属管轄事件は取り込めない。
Q · 東京と大阪で別々に起こした事件は、別々の裁判所で裁かれるんですか?
関連事件なら別の土地の裁判所にまとめられます
刑事訴訟法6条により、土地管轄を異にする数個の事件が関連するときは、一個の事件に管轄権を有する裁判所が他の事件も併せて管轄できます。たとえば東京と大阪で起こした関連事件が、東京地裁でまとめて裁かれることがあります。ただし『管轄することができる』という裁量規定で必ず併合されるわけではなく、他の法律により特定裁判所の専属管轄に属する事件(少年事件など)は取り込めません(但書)。管轄を争うなら証拠調べ開始前に管轄違いを申し立てる必要があります(331条2項)。
解説
あなたが東京で起こした事件と、大阪で起こした別の事件があるとする。普通なら、それぞれの土地を管轄する裁判所で別々に裁かれる。刑事訴訟法は犯罪地や被告人の住所地を基準に裁判所を決めるからだ(2条)。ところが6条はこの原則に穴を開ける。二つの事件が「関連」するなら、片方の事件に管轄権を持つ裁判所が、もう一方もまとめて引き受けられる。つまり、大阪の事件まで東京地裁で裁かれることがある。関連とは何か。一人が数罪を犯した、複数人が共謀した、犯人蔵匿や証拠隠滅でつながった、そうした関係(9条)を指す。あなたにとって何が変わるか。裁判地が一つにまとまれば、弁護人も証人も移動コストも一本化される。便利に見えるが、裏を返せば、あなたに不利な土地の裁判所へ引き寄せられる可能性もある。どこで裁かれるかは、量刑の地域差や担当裁判官の傾向にまで影響しうる。
法的な位置づけ
刑事訴訟法6条にいう関連事件の管轄とは、土地管轄を異にする数個の事件が相互に関連する場合に、その一個について管轄権を有する裁判所が、本来の土地管轄を超えて他の関連事件をも併せて審理しうるとする土地管轄の特則をいう。但書により他法の専属管轄に属する事件は除外される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.複数事件の関連性を弁護人と確認 自分が複数の事件で被疑者・被告人になっている場合、まず弁護人と一緒に、それらが刑訴9条の関連事件(同一人の数罪、共犯関係、犯人蔵匿・証拠隠滅)に当たるかを確認する。関連性の有無が併合管轄の前提になる
- 2.併合が有利か不利かを試算 併合審理のメリット(防御の一貫性・移動負担の軽減・全体像の一括評価)と、デメリット(不利な土地への集約・争点と証拠の増加)を弁護人と比較する。地域ごとの量刑傾向や弁護人へのアクセスも判断材料に入れる
- 3.不利なら証拠調べ開始前に管轄違いの申立て 集約が不利と判断したら、被告事件について証拠調べが始まる前に管轄違いの申立てを行う(刑訴331条2項)。証拠調べ開始後は申立てができなくなるため、起訴直後の早い段階で動く
- 4.併合審判の請求への意見を述べる 検察官が併合審判を請求してきた場合(刑訴8条)、共通の直近上級裁判所に対し、被告人としての意見を述べる。私選・国選いずれでも、複数事件を一人の弁護人に一本化すると防御がぶれない
よくある質問 AI による整理
Q1関連事件として併合されると被告人に何が起きますか?
本来の土地管轄と異なる裁判所でまとめて審理される可能性があります。弁護人や証人の手配、移動負担、地域ごとの量刑傾向にも影響し、防御戦略の前提が変わります(刑訴6条)。
Q2刑事訴訟法6条の「土地管轄」とは何ですか?
犯罪地・被告人の住所地などを基準に、どの地域の裁判所が事件を扱うかを定める管轄です(刑訴2条)。6条は関連事件についてこの原則に特則を設けます。
Q3併合審判の請求は誰がするのですか?
検察官または被告人が、共通の直近上級裁判所に対して請求します(刑訴7条、8条)。土地管轄を異にする関連事件を一つの裁判所にまとめる手続です。
Q4管轄違いの申立てはいつまでにできますか?
被告事件について証拠調べを開始した後は申し立てられません(刑訴331条2項)。管轄を争うなら証拠調べが始まる前の早い段階が勝負です。
Q5少年事件も関連事件としてまとめられますか?
できません。少年事件は家庭裁判所の専属管轄であり、刑訴6条但書により他法の専属管轄事件は併合管轄の対象から除外されます。
Q6事物管轄が違う関連事件はどう扱われますか?
土地管轄ではなく事物管轄(地裁・簡裁の別など)を異にする関連事件については、刑訴3条が併合の規定を置いています。6条は土地管轄版です。
Q7関連事件は必ず一つの裁判所にまとめられますか?
いいえ。6条は「管轄することができる」という裁量規定で、裁判所が審理の効率と被告人の不利益を衡量して判断します。必ず併合されるわけではありません。
Q8関連事件の「関連」はどの条文で定義されますか?
刑訴9条が定義し、一人が数罪を犯した場合、数人が共謀した場合、犯人蔵匿・証拠隠滅で結びつく場合などを関連事件とします。
この条文についての質問 AI による整理
Q1別々の場所で起こした事件をまとめて一つの裁判所で裁かれると、罪は重くなりますか?
併合されたこと自体で刑が自動的に重くなるわけではありません。複数の罪が一つの判決で裁かれると併合罪(刑法45条以下)として処理され、量刑の枠が調整されます。実務のポイント:実は一括審理の方が、裁判官が被告人の全体像(反省の度合い、更生可能性)を一度に評価でき、バラバラに裁かれるより有利になるケースもある。弁護人が『全部まとめて誠実に向き合う姿勢』を見せる戦略を取れるかどうかで結果が変わる
Q2共犯者が遠くの県で捕まったら、自分もそこまで行って裁判を受けるんですか?
関連事件として一つの裁判所に併合されれば、共犯者の事件が係属する裁判所で一緒に審理される可能性があります(刑事訴訟法6条、9条)。ただし必ず併合されるわけではなく、裁判所の判断次第です。実務のポイント:共犯事件では、誰の事件を基準に裁判所が決まるかで各被告人の弁護のしやすさが変わる。先に身柄を押さえられた共犯者の所在地に引っ張られることが多いので、自分の弁護人に早い段階で『どの裁判所に集約されそうか』を確認させると、移動や証人の段取りで先手を打てる
間違えやすい点 AI による整理
- 「事件を起こした場所の裁判所で裁かれる」と思い込んでいる人が多いが、関連事件があれば別の土地の裁判所にまとめられることがある(6条)。あなたの行動地と裁判地は必ずしも一致しない
- 関連事件の併合を「ただの事務手続」と軽く見ている人がいる。だが裁判地が変われば、頼める弁護人へのアクセス、証人の出廷可能性、さらには地域ごとの量刑傾向まで動く。手続の一語の重さを、多くの人は過小評価している
- 「自分の事件をどこで裁くか、被告人が選べないのはおかしい」と問う人がいるが、そもそも刑事裁判の管轄は被告人の選択権ではなく、国家が訴追の便宜と適正のために配分するもの。問いの立て方そのものが、刑事手続の構造を取り違えている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律対象 | 6条:土地管轄を異にする関連事件 | 2条:土地管轄の原則(犯罪地・住所地) 3条:事物管轄を異にする関連事件 |
| 効果 | 一個に管轄権ある裁判所が併せて管轄できる | 犯罪地等を管轄する裁判所が事件を扱う 上級の裁判所が併せて管轄できる |
| 性質 | 裁量規定(できる規定)+但書で専属管轄を除外 | 原則規定 事物管轄についての併合特則 |
| 争う手段 | 証拠調べ開始前に管轄違いの申立て(331条2項) | 証拠調べ開始前に管轄違いの申立て(331条2項) 併合審判の請求・意見(7条・8条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も相牽連案件の合併管轄を認め、一裁判所への集約という構造が日本と酷似する。
韓国も関連事件について管轄の併合・牽連を認め、日本と類似した訴訟経済の発想に立つ。
ドイツは事件の Zusammenhang(関連)に基づく裁判籍(Gerichtsstand des Zusammenhangs)を §13で定める。
米国は犯罪地主義を原則としつつ、Rule 8・13で罪・被告人の併合(joinder)を認める。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが転勤先の名古屋と地元の福岡、二か所で別々のトラブルを起こした。福岡の事件で先に起訴されたが、検察は名古屋の事件も関連事件として同じ裁判所にまとめようと動く。二都市を往復する負担を覚悟していたところ、裁判地が一本化される可能性が出てきた。負担は減るが、争点は二つ分まとめて防御することになる
- 共犯者が別の県で逮捕されたら、自分の裁判はどこで開かれるのか。関連事件として一つの裁判所に集約されることがある。共犯の自白が、あなたの裁判地まで動かす
- あと数日で第一回公判。弁護人から「検察が別件を併合管轄で取り込もうとしている」と聞かされる。併合されれば審理は一つにまとまるが、争点も証拠も倍に膨らむ。準備の組み直しを今夜から始めないと間に合わない
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが複数の関連犯罪の被害者で、犯人が各地で別々に起訴されそうなら、まず担当検察官に関連事件であること(同一犯人の連続犯行、共犯関係など)を情報提供する2. 関連事件として一つの裁判所に併合されれば、被害者参加(刑事訴訟法316条の33以下)や意見陳述も一か所で済み、何度も遠方へ出向く負担が減る3. 併合するかは裁判所と検察の判断だが、被害の全体像を一括して伝えられる利点を、弁護士経由で主張する余地がある
訴えられた側:1. 複数の事件で被疑者・被告人になっている場合、弁護人に「関連事件として併合される可能性」を最初に確認する2. 併合が自分に有利か不利か(防御の一貫性・移動負担の軽減 vs 不利な土地への集約・争点の増加)を弁護人と試算する3. 不利と判断するなら、証拠調べが始まる前に管轄を争う、あるいは併合審判の請求(刑事訴訟法8条)に対し意見を述べる4. 私選・国選いずれでも、複数事件を一人の弁護人に一本化すると防御がぶれない
時効(請求できる期限):土地管轄違いの申立ては、被告事件について証拠調べを開始した後はできない(刑事訴訟法331条2項)。管轄を争うなら証拠調べが始まる前の早い段階が勝負。関連事件の併合審判の請求は、検察官または被告人が共通の直近上級裁判所に対して行う(同7条、8条)。具体的な時期は事件の進行に依存するため、起訴直後に弁護人と確認すること
学説
通説:6条の併合管轄は「管轄することができる」という裁量規定であり、裁判所は審理の効率・統一と被告人の防御の便宜を個別に衡量する。但書により、他の法律で特定裁判所の専属管轄に属する事件は併合管轄から除外される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定により本条を新設。土地管轄を異にする関連事件について、一個に管轄権を有する裁判所による併合管轄を規定し、但書で他法の専属管轄事件を除外した。
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