刑事訴訟法 第67条
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- 前条の場合には、嘱託によつて勾引状を発した裁判官は、被告人を引致した時から二十四時間以内にその人違でないかどうかを取り調べなければならない。
- 2.被告人が人違でないときは、速やかに且つ直接これを指定された裁判所に送致しなければならない。この場合には、嘱託によつて勾引状を発した裁判官は、被告人が指定された裁判所に到着すべき期間を定めなければならない。
- 3.前項の場合には、第五十九条の期間は、被告人が指定された裁判所に到着した時からこれを起算する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第67条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第67条の条文原文は「前条の場合には、嘱託によつて勾引状を発した裁判官は、被告人を引致した時から二十四時間以内にその人違でないかどうかを取り調べなければならない。」で始まります。
- 刑事訴訟法第67条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第67条の前の条は刑事訴訟法第66条です。
- 刑事訴訟法第67条の次の条は刑事訴訟法第68条です。
- 刑事訴訟法第67条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第67条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第67条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/67
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法67条は、嘱託勾引で引致された被告人について、裁判官が24時間以内に人違いを取り調べ、人違いでなければ速やかに指定裁判所へ送致すると定める。
Q · 遠くの街で勾引状で捕まったら、いつ人違いを確かめてもらえるの?
裁判官が24時間以内に人違いを取り調べる義務があります
刑事訴訟法67条1項により、嘱託で勾引状を発した裁判官は、被告人を引致した時から24時間以内に人違いでないかを必ず取り調べます。人違いでなければ速やかに直接、指定された裁判所へ送致します(同2項)。重要なのは、釈放を迫る59条の24時間が、最初の身柄確保時ではなく指定裁判所への到着時から起算される点です(同3項)。そのため遠隔地で捕まるほど、移送に要した時間だけ総拘束時間は長くなります。
解説
逃げも隠れもしていないのに、見知らぬ土地で勾引状を突きつけられる。刑事訴訟法67条が動くのは、まさにそんな場面だ。あなたの裁判が東京で進んでいて、あなた自身は福岡にいるとき、東京の裁判所は福岡の裁判官に勾引を嘱託できる(66条)。捕まえた福岡の裁判官は、あなたを引致した時から24時間以内に「人違いではないか」を必ず取り調べなければならない(67条1項)。人違いでなければ、速やかに直接、指定された裁判所へ送致し、到着すべき期間を定める(同2項)。ここに落とし穴がある。釈放を迫る24時間(59条)の時計は、最初に身柄を取られた時ではなく、指定された裁判所に到着した時から動き出す(同3項)。つまり遠隔地で捕まるほど、移送に費やす時間だけ総拘束時間は伸びる。この二つの時計の起点を知らない人は、自分があと何時間で解放されうるのかを永遠に計算できない。
法的な位置づけ
刑事訴訟法67条は、嘱託勾引における引致後の手続を定める規定である。嘱託により勾引状を発した裁判官は、引致から24時間以内に人違いの有無を取り調べ、人違いでなければ速やかかつ直接、指定裁判所へ送致しなければならない。釈放を定める59条の24時間は、被告人が指定裁判所に到着した時から起算される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.引致直後に人違いを明言し身元を証明 嘱託勾引で引致されたら、その場で『人違いだ』と明言し、運転免許証・マイナンバーカードなど身元を即証明できる物を提示する。67条1項の取り調べ時計は引致時から24時間で動いており、材料は早いほど判断が速い
- 2.当番弁護士を呼び人違い主張を正式に届ける 当番弁護士制度(初回無料)を利用し、令状を発した裁判官への人違い主張を弁護人経由で正式に届ける。本人だけで主張するより、検証材料が整理され判断が速くなる
- 3.送致の遅滞を弁護人を通じて指摘 送致は『速やか且つ直接』が義務(67条2項)。移送に不当な遅れがあれば、それは到着時起算の59条24時間を先送りして拘束を延ばす。弁護人を通じて遅滞を指摘し移送の長期化に歯止めをかける
- 4.指定裁判所への到着時刻を正確に記録 釈放を迫る59条の24時間は指定裁判所への到着時から起算される(67条3項)。到着時刻を正確に記録しておけば、いつまでに勾留状が出なければ釈放されるべきかを逆算できる
よくある質問 AI による整理
Q1嘱託勾引とは何ですか?
裁判所が遠隔地にいる被告人の勾引を、その所在地の裁判官に依頼(嘱託)して執行させる仕組みです。刑事訴訟法66条が根拠で、引致後の手続を67条が定めます。
Q2勾引状で捕まったらどうなりますか?
引致された後、嘱託勾引なら裁判官が24時間以内に人違いを取り調べ(67条1項)、人違いでなければ指定された裁判所へ送致されます。到着後は勾留質問へ進むのが通常です。
Q3勾引と勾留の違いは何ですか?
勾引は被告人を裁判所などへ強制的に引致する短期の処分で、原則24時間で釈放されます(59条)。勾留はより長期に身柄を拘束する処分で、勾留状によって行われます。
Q4勾引されたら何時間で釈放されますか?
原則24時間以内に勾留状が発せられなければ釈放されます(59条)。ただし嘱託勾引では、この24時間は指定裁判所への到着時から起算されます(67条3項)。
Q5証人も勾引されることがありますか?
あります。正当な理由なく証人尋問への出頭を拒んだ証人も勾引の対象になります。被告人だけの話ではなく、呼び出しに応じなかったことが引き金になります。
Q6勾引状はどんな場合に発付されますか?
被告人が住居不定の場合や、正当な理由なく召喚に応じない場合に発付されます(58条)。無実かどうかではなく、出頭を怠ったかどうかが基準です。
Q7人違いで勾引された場合の対処法は?
引致された直後に運転免許証・マイナンバーカードなどで身元を証明し、令状の人物との相違(氏名・生年月日・所在)を具体的に示します。当番弁護士を呼ぶのも有効です。
Q8嘱託勾引の送致期間はどのくらいですか?
送致は『速やかに且つ直接』が義務です(67条2項)。嘱託した裁判官が指定裁判所に到着すべき期間を定めますが、移送に要した時間は59条の24時間には含まれません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1人違いで捕まったら、自分から「違う」って言わなくても解放されるんですか?
令状を発した裁判官には、引致から24時間以内に人違いかどうかを取り調べる職権義務があります(67条1項)。あなたの主張がなくても検証は走ります。ただし待つだけは危険です。実務のポイント:実務では、本人が身分証とアリバイを最初に差し出すかどうかで判断速度が大きく変わります。材料が揃わなければ、人違いの判断がつかないまま24時間ぎりぎりまで拘束が続くことがある。証明できる物は引致直後に出すのが鉄則です
Q2捕まってから24時間で釈放されるはずなのに、なぜ何日も拘束されることがあるんですか?
嘱託勾引の場合、59条の釈放24時間は、最初に身柄を取られた時ではなく、指定された裁判所に到着した時から起算されます(67条3項)。移送に要した時間はこの24時間の外側です。実務のポイント:つまり遠隔地で捕まるほど、移送日数だけ総拘束時間は伸びる。同じ事件でも近くの裁判所と遠くの裁判所では、実際に身体を拘束される総時間がまるで違う。距離が見えない不利益になる典型例です
Q3到着先で勾留状が出たら、もう24時間ルールは意味がなくなるんですか?
そのとおりです。指定裁判所到着後の24時間内に勾留状が発せられれば、59条但書により釈放されず、そのまま勾留へ移行します。到着後ほどなく勾留質問が行われるのが通常です。実務のポイント:この勾留質問こそ最初の防御点です。弁護人選任権(憲法34条、刑訴30条)はこの段階で必ず告知されるので、当番弁護士を呼び、勾留の理由と必要性を最初の場で争う準備をしておくと、その後の身柄拘束の長さが変わってきます
間違えやすい点 AI による整理
- 「捕まっても24時間で釈放される」と59条を知っている人は多い。だがその24時間の起点を知る人は少ない。嘱託勾引では、その時計は最初の身柄確保時ではなく指定裁判所への到着時から起算される(67条3項)。遠隔地で捕まるほど、移送中の拘束はこの24時間の外側で積み上がり、総拘束時間は長くなる
- 「人違いなら自分で訴えれば解放される」と思われがちだが、視点を裏返すと別の構造が見える。法律の側から見れば、令状を発した裁判官には、あなたが主張するかどうかに関わらず引致から24時間以内に人違いを取り調べる職権義務がある(67条1項)。あなたの主張は、この制度的チェックを早く正確に終わらせる材料にすぎず、待っているだけでも検証は走る。だが材料を出さなければ検証は長引く
- 「勾引されるのは犯人や逃亡者だけ」という前提が誤っている。被告人は、住居不定の場合や、正当な理由なく召喚に応じない場合にも勾引されうる(58条)。無実であっても、出頭を怠れば身柄を取られる側に回る。問うべきは「やったかどうか」ではなく「呼び出しに応じたかどうか」だ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する場面 | 67条:嘱託勾引で引致された後の人違い取り調べと送致 | 66条:遠隔地の被告人について他の裁判官へ勾引を嘱託する根拠 59条:引致後24時間以内の釈放原則 |
| 24時間の起点 | 67条1項:人違い取り調べは引致時から24時間 | 66条:嘱託の発出に関する時間規定はない 59条:釈放の24時間は指定裁判所への到着時から起算(67条3項) |
| 主体と効果 | 67条:嘱託を受け令状を発した裁判官の取り調べ・送致義務 | 66条:受訴裁判所による勾引の嘱託 59条:24時間内に勾留状がなければ釈放(但書で勾留へ移行) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も被告人が管轄区域外にいる場合に所在地の検察官・裁判官へ拘提を嘱託できると定める点で構造が類似する
ドイツは出頭しない被告人に対する Vorführungsbefehl(引致命令)で身柄を裁判所へ確保する。遠隔地執行は司法共助の枠組みで処理される
フランスの mandat d'amener(引致状)は被疑者・被告人を司法官の面前へ強制的に連行する令状で、機能面で対応する
米国は裁判所が発する bench warrant で出頭しない者の身柄を確保する。州を跨ぐ場合は身柄引渡し(extradition)手続が併用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、あなたと同姓同名の被告人がいて、その人あての勾引状であなたが捕まったら? 67条1項は、令状を発した裁判官に引致から24時間以内の人違い取り調べを義務づける。あなたが運転免許証とアリバイを示せば、ここで解放されうる。黙っていれば、そのまま遠くの裁判所へ送られる
- 東京の裁判を欠席し続けたあなたは、地元の福岡で勾引状を執行された。捕まえた福岡の裁判官に与えられた時間は24時間。そのあとあなたは東京へ送致され、釈放を迫る24時間の時計は東京到着時から動き出す。移送に丸一日かかれば、その分だけ拘束は延びる
- 正当な理由なく証人尋問への出頭を無視し続けた。あなたは証人でも勾引されうる。被告人だけの話ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 人違いで捕まったと感じたら、引致された直後にその場で「人違いだ」と明言し、運転免許証・マイナンバーカードなど身元を即証明できる物を提示する。67条1項の取り調べ時計は引致時から24時間で動いており、材料は早いほど効く2. 同姓同名・生年月日相違・所在の食い違いなど、令状の人物と自分が別人である具体的な根拠を一つずつ示す3. 当番弁護士制度(初回無料)を使い、令状を発した裁判官への人違い主張を弁護人経由で正式に届ける4. 解放後は、不当拘束について国家賠償(国家賠償法1条)の余地を検討する
訴えられた側:1. 正当に勾引対象となった被告人なら、送致自体は止められない。だが自ら出頭していれば勾引は避けられた点を踏まえ、以後の召喚には応じる姿勢を示す2. 引致されたら黙秘権を行使しつつ、人違いでない以上は速やかな送致を妨げない3. 指定裁判所到着後は59条の24時間が走り出すので、その間に勾留質問が行われる。弁護人を選任し(刑訴30条以下)、勾留の必要性を争う準備をする4. 移送に要した時間は59条の時計の外なので、到着時刻を正確に記録しておく
時効(請求できる期限):人違いの取り調べは、被告人を引致した時から24時間以内(67条1項)。釈放を迫る59条の24時間は、指定された裁判所に到着した時から起算する(67条3項)。送致は「速やかに且つ直接」が義務(67条2項)。その24時間内に勾留状が発せられれば、釈放されずに勾留へ移行する(59条但書)
学説
通説:67条1項の人違い取り調べ義務は、令状を発した裁判官の職権義務であり、被告人の主張の有無にかかわらず行われると解されている。3項が59条の起算点を到着時とするのは、移送中に釈放時計が尽き、指定裁判所が勾留の要否を判断できないまま釈放を迫られる事態を避けるためと説明される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)の制定により、嘱託勾引の引致後手続として本条が置かれた。翌昭和24年(1949年)1月1日施行。
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