刑事訴訟法 第69条
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裁判長は、急速を要する場合には、第五十七条乃至第六十二条、第六十五条、第六十六条及び前条に規定する処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第69条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第69条の条文原文は「裁判長は、急速を要する場合には、第五十七条乃至第六十二条、第六十五条、第六十六条及び前条に規定する処分をし、又は合議体の構成員にこれをさせることができる。」で始まります。
- 刑事訴訟法第69条は第八章 被告人の召喚、勾引及び勾留に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第69条の前の条は刑事訴訟法第68条です。
- 刑事訴訟法第69条の次の条は刑事訴訟法第70条です。
- 刑事訴訟法第69条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第69条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第69条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/69
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法69条は、急速を要する場合に、裁判長が単独で召喚・勾引・勾留などの処分をし、または合議体の構成員にさせることができると定める例外規定である。
Q · 勾留や召喚は必ず三人の裁判官が合議で決めるの?
緊急時は裁判長ひとりで決められます
刑事訴訟法69条により、急速を要する場合には、本来は合議体が判断すべき召喚・勾引・勾留などの処分を、裁判長が単独で行い、または合議体の構成員(陪席裁判官)にさせることができます。これは恒久的な権限移譲ではなく「急速を要する」という条件付きの例外です。緊急性が実際になかった場合、その手続の適法性は準抗告(429条)で争う余地が残ります。
解説
深夜に身柄を拘束された、休日に召喚状が届いた。そんな場面で「これは裁判所が三人で合議して決めたのか」と問えば、答えは意外なものになる。刑事訴訟法では、召喚・勾引・勾留といった被告人の身柄に関わる処分は、本来は裁判所(合議事件なら三人の裁判官の合議体)が決める。だが本条は、急速を要する場合に限り、裁判長ひとりがこれらの処分をし、あるいは合議体の構成員(陪席裁判官、つまり裁判長以外のメンバー)にやらせることができると定める。時間との勝負になった瞬間、三人で慎重に話し合う原則は脇に置かれ、判断権が一本に集約されるわけだ。あなたが知っておくべきは、これが恒久的な権限移譲ではなく「急速を要する」という条件付きの例外だという点。その条件が本当に満たされていたかは、後から争える余地が残っている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法69条は、裁判長の急速処分を定める規定であり、急速を要する場合に限り、裁判長が単独で召喚・勾引・勾留など第57条乃至第62条等に規定する処分を行い、または合議体の構成員にこれをさせることができる旨を規定する。合議体による権限統制に対する緊急時の例外として機能する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.誰が処分を決めたかを確認 勾留状や決定書を見て、処分を決めたのが合議体か裁判長単独かを確認する。単独なら69条の急速処分にあたるはずなので、その緊急性が実際にあったかを検討する
- 2.緊急性の有無を時系列で記録 決定の日時、合議体を招集できたか、逃亡・証拠隠滅の差し迫った危険があったかを直後に記録する。時間が経つほど緊急性の事後検証は難しくなるため初動が重要
- 3.弁護人を直ちに手配 弁護人が未選任なら当番弁護士や国選弁護を直ちに手配し、69条の発動条件(急速を要する場合)の充足を弁護人と精査する
- 4.準抗告を速やかに申し立てる 緊急性が乏しければ手続違背として、準抗告(刑事訴訟法429条)で勾留の取消し・変更を求める。勾留理由開示請求(82条以下)で根拠を表に出させることも併用する
よくある質問 AI による整理
Q1刑事訴訟法69条とは何ですか?
急速を要する場合に、裁判長が単独で召喚・勾引・勾留などの処分を行い、または合議体の構成員にさせることができると定める規定です。緊急時に強制処分の権限を裁判長へ集約する例外です。
Q2勾留を裁判官ひとりが決めるのは違法ですか?
違法とは限りません。69条により急速を要する場合は裁判長単独の処分が認められます。争点は単独で決めたことではなく、本当に急速を要したかです。
Q3急速を要する場合とはどんな状況ですか?
深夜・休日で合議体を招集する時間がない、逃亡や証拠隠滅の差し迫った危険があるなど、合議を開く余裕がない切迫した状況を指します。
Q4裁判長の急速処分に不服があるときは?
準抗告(刑事訴訟法429条)で争えます。勾留理由開示請求(82条以下)と併せ、緊急性が本当にあったかという手続面も突けます。
Q5合議体の構成員とは誰のことですか?
裁判長以外の合議体メンバー、つまり陪席裁判官を指します。69条は裁判長がこれらの構成員に処分をさせることも認めています。
Q6裁判長単独の勾留は暫定的なものですか?
暫定ではありません。正規の勾留として効力を持ち、釈放されるには準抗告などの別途の不服申立てが必要です。
Q7急速を要したかどうかは後から証明できますか?
完全な証明は難しく裁判所に裁量がありますが、決定の日時や合議体を招集できたかなど客観的事情から事後的に検討されます。
Q869条の処分には令状が必要ですか?
召喚状・勾引状・勾留状の令状主義(62条)は維持されます。69条は誰が処分を決めるかの例外であり、令状自体を不要とするものではありません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勾留を決めたのが裁判官ひとりでした。これって手続ミスじゃないんですか?
ミスとは限りません。刑事訴訟法69条は、急速を要する場合には裁判長ひとりで勾留などの処分ができると定めています。合議体を招集する時間がない緊急時の正規の権限なので、単独だから違法ということにはなりません。ただし不服があれば準抗告(429条)で争えます。実務のポイント:争点は「単独で決めたこと」ではなく「本当に急速を要したのか」です。緊急性が乏しかったと示せれば、手続違背として攻める余地が出てきます
Q2「急いでいた」かどうかなんて、後から証明できるんですか?
完全な証明は難しく、裁判所にはある程度の裁量があります。ただし決定の日時、合議体を招集できたか、逃亡や証拠隠滅の差し迫った危険があったかといった客観的事情から、事後的に緊急性の有無は検討されます(刑訴69条の「急速を要する場合」要件)。実務のポイント:決定直後に時系列を記録しておくと後で効きます。時間が経つほど「あのとき急いでいた」という説明は通りやすくなり、後追いでの反証は不利になるからです
間違えやすい点 AI による整理
- 勾留や召喚は必ず裁判所(合議体)が三人で慎重に判断する、と思われているが、急速を要する場面では裁判長ひとりが単独で決められる。三人の合議という安全装置は、緊急時には外れる
- 裁判長が単独で決められることは知っていても、その処分が合議体の決定と同じ重さを持つことは見落とされがちだ。「暫定だから放っておけば覆る」のではなく、正規の勾留として効力を持ち、釈放されるには別途の不服申立てが要る
- 「裁判長が独断で決めるなら違法では?」という問いそのものがずれている。問うべきは独断かどうかではなく、「急速を要する」という発動条件が実際にあったか。条件さえ満たせば単独処分は完全に適法で、争点は適法か違法かではなく、緊急性が本当にあったかへ移る
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分を決める主体 | 69条:急速を要する場合は裁判長単独(または合議体の構成員) | 原則:合議体(合議事件なら裁判官三人) 280条:起訴後第一回公判前の勾留処分は裁判官が行う |
| 発動の前提 | 「急速を要する場合」という緊急性の存在 | 通常の審理手続(緊急性不要) 起訴後・第一回公判期日前という時期 |
| 対象となる処分 | 57〜62条・65条・66条・68条の召喚・勾引・勾留等 | 60条:勾留の理由・要件そのもの 62条:召喚状・勾引状・勾留状の令状主義 |
| 争う手段 | 緊急性の有無を含め準抗告(429条)で争う | 勾留理由開示請求(82条以下)・準抗告 準抗告(429条) |
他国ではどう定めているか 1 か国
合議審判の事件で受命法官に準備手続を行わせる仕組みがあり、合議体の権限を一部の構成員に委ねる点で本条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの家族が金曜の夜に逮捕され、勾留の判断が必要になった。合議体の三人を招集する時間はない。このとき裁判長ひとりが勾留を決められる。週明けまで待つ必要はなく、あなたの想像より早く身柄拘束が確定する
- 勾留状にサインしたのが三人ではなく裁判長ひとりだった。違法ではない。急速を要する場合の正規の権限である
- もし「急速を要する」とは到底言えない平常の状況で、裁判長が単独処分をしていたとしたら? その手続の適法性は準抗告で問える。誰が、どんな緊急性を根拠に決めたのかが争点になる
- あと数時間で被疑者が逃亡しかねない、証拠が消されかねない。合議を開く余裕はない。この切迫した状況こそ本条が想定する場面であり、裁判長の単独判断が法廷の慎重さに優先する
取るべき行動
被害を受けた側:1. まず誰が処分を決めたかを確認:勾留状や決定書に裁判長単独か合議体かが表れる2. 単独なら本条(69条)の急速を要する場合に当たるはずなので、その緊急性が実際にあったかを検討3. 不服があれば速やかに準抗告(429条)を申し立て、あわせて勾留理由開示請求(82条以下)で根拠を表に出させる4. 弁護人が未選任なら当番弁護士や国選弁護を直ちに手配し、初動の記録(決定日時、合議体を招集できたか)を残す
訴えられた側:1. 弁護人と「急速を要する場合」の要件充足を精査し、逃亡や証拠隠滅の差し迫った危険が本当にあったかを争点化2. 緊急性が乏しければ手続違背として準抗告(429条)で勾留の取消し・変更を求める3. 実体面(勾留の理由・必要性、60条)と手続面(69条の発動条件)の二正面で主張を組む4. 勾留質問(61条)での供述は記録に残るので、弁護人と方針を固めてから臨む
時効(請求できる期限):準抗告(刑事訴訟法429条)に明文の申立期間はないが、勾留が続いている間に速やかに行うべき(時機を逸すると実益が失われる)。勾留期間は原則10日、やむを得ない場合の延長で最大20日(208条)。起算点は勾留の効力発生時(最新の改正状況をご確認ください)
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