道路運送車両法 第32条(職権による打刻等)
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- 国土交通大臣は、自動車が左の各号の一に該当するときは、その所有者に対し、車台番号若しくは原動機の型式の打刻を受け、若しくはその打刻を塗まつすべきことを命じ、又は自ら車台番号若しくは原動機の型式の打刻を塗まつし、若しくは打刻をすることができる。
- 一車台番号又は原動機の型式の打刻を有しないとき。
- 二当該自動車の車台番号又は原動機の型式の打刻が他の自動車の車台番号又は原動機の型式の打刻と類似のものであるとき。
- 三当該自動車の車台番号又は原動機の型式の打刻が識別困難なものであるとき。
この条文の基本情報
職権による打刻等とは何ですか?
定義職権による打刻等とは、道路運送車両法第32条に定められた規定で、「国土交通大臣は、自動車が左の各号の一に該当するときは、その所有者に対し、車台番号若しくは原動機の型式の打刻を受け、若しくはその打刻を塗まつすべきことを命じ、又は…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第32条(職権による打刻等)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第32条の条文原文は「国土交通大臣は、自動車が左の各号の一に該当するときは、その所有者に対し、車台番号若しくは原動機の型式の打刻を受け、若しくはその打刻を塗まつすべきことを命じ、又は…」で始まります。
- 道路運送車両法第32条は第二章 自動車の登録等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第32条の前の条は道路運送車両法第31条です。
- 道路運送車両法第32条の次の条は道路運送車両法第33条です。
- 道路運送車両法第32条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第32条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第32条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/32
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法32条は、車台番号・原動機型式の打刻がない、他車と類似、識別困難な場合に、国土交通大臣が所有者へ打刻・塗まつを命じ、又は自ら打刻できると定める。
Q · 車台番号の刻印が錆で読めなくなったら、どうすればいいの?
自分で打ち直さず運輸支局へ。国が職権で打刻できる
道路運送車両法32条は、車台番号や原動機の型式の打刻が識別困難な自動車について、国土交通大臣が所有者に打刻を受けるよう命じ、または自ら打刻できると定めています。一方、無許可で打刻に手を加える行為は同法31条で禁止されています。刻印が読めないと気付いたら、撮影して記録を残し、管轄の運輸支局に相談するのが正規のルートです。
解説
車の身元を証明するのは、ナンバープレートでも車検証でもない。フレームに刻まれた十数桁の車台番号である。車検証はこの刻印を写し取った紙にすぎず、刻印が読めなくなれば、車検証と実車が同じ車だと誰も証明できない。本条は、打刻がない、他の車の番号と紛らわしい、錆や事故修理で読めない、という三つの場合に、国土交通大臣が所有者に「打刻を受けよ」「打刻を塗まつ(消して読めなくすること)せよ」と命じたり、国が自ら打ち直したりできると定める。ここで知っておくべきは、判断の基準が「わざとかどうか」ではなく、刻印の状態そのものだという点だ。あなたに悪意がなくても、刻印が読めない車は登録や車検の場面で止まる。逆に言えば、読めないと気付いた時点で運輸支局に相談すれば、正規に打ち直してもらう道がある。自分で削ったり打ち直したりすると別の条文(31条)の禁止に触れる。この違いを知っているかどうかで、同じ錆びた車が「手続一つで直る車」にも「疑われる車」にもなる
法的な位置づけ
道路運送車両法32条は職権による打刻を定める規定であり、車台番号または原動機の型式の打刻が存在しない場合、他の自動車の打刻と類似する場合、または識別困難な場合に、国土交通大臣が所有者に対し打刻を受けること若しくは打刻の塗まつを命じ、又は自ら打刻若しくは塗まつを行う権限を規定する。
手順
- 1.刻印と車検証を撮影して記録する フレームの車台番号・原動機の型式の刻印部分と、車検証の記載欄を同じ日に撮影し、読めない箇所を記録する。錆の清掃は軽く留め、削り過ぎない
- 2.自分や整備工場で打ち直さない 無許可で打刻に手を加えると道路運送車両法31条の禁止に触れうる。整備工場から打ち直しを提案されても応じず、作業を止める
- 3.管轄の運輸支局に相談する 撮影記録を持参または提示し、刻印が識別困難・類似・不存在のどれに当たるか、職権打刻の手順と必要書類を確認する
- 4.購入車なら売主の責任を確認する 売買後に発覚した場合、売主が刻印の不鮮明さを告知していたかを確認し、契約不適合責任(民法562条以下)の追及を検討する。盗難の疑いがあれば警察に相談する
よくある質問 AI による整理
Q1職権打刻とは何ですか?
車台番号や原動機の型式の刻印がない、紛らわしい、読めない自動車について、国が所有者に打刻を命じ、または自ら打刻する制度です。道路運送車両法32条が根拠です。
Q2車台番号が読めない車は名義変更できる?
実車と登録記録の同一性を確認できないため、手続が止まるおそれがあります。刻印の状態を運輸支局に相談し、必要に応じて職権打刻を経るのが一般的な流れです。
Q3車台番号の打刻はどこでしてもらえる?
自動車の登録や検査を扱う管轄の運輸支局(自動車検査登録事務所を含む)が窓口です。必要書類や手順は事前に窓口へ確認するのが確実です。
Q4車台番号を自分で打ち直すのは違法?
国土交通大臣の許可や本条の命令がない限り、打刻を塗まつしたり識別を困難にしたりする行為は道路運送車両法31条で禁止されています。善意でも例外になりません。
Q5原動機の型式の打刻も対象になる?
なります。本条は車台番号と並んで原動機の型式の打刻も対象とし、打刻がない、類似、識別困難の場合に職権での打刻や塗まつを認めています。
Q6輸入車に車台番号がないときはどうする?
新規登録で実車の識別ができないと手続が進みません。本条の「打刻を有しないとき」に当たりうるため、運輸支局で打刻の要否と手順を相談します。
Q7打刻命令に従わないとどうなる?
登録や検査の手続が進まない状態が続くおそれがあります。命令に不服があれば、通知の教示欄に従い審査請求や取消訴訟を検討するのが筋です。
Q8車台番号が他の車と似ているとなぜ問題?
紛らわしい番号は登録・盗難捜査・リコール追跡で個体を取り違える原因になるため、本条は「類似」も職権打刻・塗まつの対象としています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1錆で車台番号がほとんど読めないんですが、このまま車検に通りますか?
車検では実車と車検証の同一性が確認されるため、刻印が識別困難だと手続が止まるおそれがあります。本条は識別困難な打刻を職権打刻の対象にしているので、まず運輸支局に相談するのが正規ルートです。実務のポイント:自分で錆を削り過ぎて刻印を消してしまう事故が意外と多い。清掃するなら軽く、読めなければ手を止めて相談、が鉄則
Q2整備工場に頼んで刻印を打ち直してもらうのはダメなんですか?
無許可で刻印を塗まつしたり識別を困難にしたりする行為は31条で禁止されており、国土交通大臣の許可や本条の命令がある場合に限って例外になります。工場の善意は通用しません。実務のポイント:まともな整備工場ほど「うちでは打てません、支局へ」と言う。気軽に引き受ける工場のほうが警戒すべき相手である
間違えやすい点 AI による整理
- 「車検証が手元にあれば車の身元は証明できる」と思われているが、登録や検査で照合されるのは実車の刻印である。書類は刻印を写したものにすぎず、刻印が読めなければ書類の証明力も宙に浮く
- 錆で読めなくなった刻印を、整備のついでに自分で打ち直すのは親切な対応だと考える人がいる。だが法律から見れば、無許可で打刻に手を加える行為は、盗難車の番号改ざんと同じ禁止規定(31条)の射程に入る。善意でも「職権で直してもらう」という手順を飛ばした瞬間、疑われる側に回る
- 「うちの車は盗難車ではないから本条とは無関係」という問いの立て方自体がずれている。本条の要件は刻印の状態であり、所有者の善悪を問わない。問われるのは、あなたの車の刻印がいま読めるかどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 32条:刻印がない・類似・識別困難な車への国の職権打刻・塗まつ | 31条:私人による打刻の塗まつ等の禁止 29条:車台番号等の打刻の原則 |
| 行為の主体 | 国土交通大臣(命令または自ら実施) | 何人も(許可等がある場合を除き禁止) 打刻を行うべき者(製作段階等) |
| 所有者の立場 | 命令の名宛人。故意の有無を問わず対象になる | 自ら刻印に手を加えれば禁止違反となりうる 正しく打刻された車を保有する前提 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も車身號碼・引擎號碼を登録の基礎とし、登録内容との不符や改変を規制する。監理機関が検査・登録の場面で照合する点は日本と共通する
韓国も車台番号の打刻がない、または識別困難な場合に行政が打刻を命じる仕組みを持ち、日本の職権打刻に近い構造をとる
ドイツは車両識別番号(FIN)の表示を義務付け、登録・検査で照合する。番号の不鮮明や改変は登録手続の障害となる
米国は連邦規則で VIN の形式を定め、VIN の改ざん・除去を連邦犯罪とする。再付番の手続は州の車両局が扱う
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 旧車の購入を決めてフレームを見たら、車台番号の刻印が錆で半分読めない。売主は「車検証があるから問題ない」と言う。もし次の車検で検査官が刻印を照合できなかったら、どうなる? 実車と書類の同一性が確認できず、手続が止まる可能性がある。契約前に刻印の状態を確認し、職権打刻の要否を売主の負担で片付けてもらう交渉が必要になる
- 事故車をフレーム修正した板金工場のあなた。修正作業で刻印部分に溶接が入り、番号がつぶれた。自分で打ち直せば済むと思っていないか。無許可で刻印をいじれば、それ自体が31条の禁止に触れうる。正規ルートは運輸支局への相談である
- 個人輸入した海外の中古車に、日本の基準で読める車台番号がない。新規登録の窓口で止められ、打刻を受けるよう求められた
- オークションで落札した車の車台番号が、別の登録車とほぼ同じ並びだった。前所有者は連絡がつかない。名義変更の期限が迫っているのに、運輸支局から照会が来て手続が進まない。あと数日で保管場所の契約も切れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 購入した車の刻印が読めない、または他車と紛らわしいと分かったら、まず刻印部分と車検証を撮影して記録する2. 自分や整備工場で打ち直さず、管轄の運輸支局に打刻の相談をする3. 売買契約後に発覚した場合は、売主に告知の有無を確認し、契約不適合責任(民法562条以下)を追及できるか検討する4. 盗難車の疑いが少しでもあれば警察に相談する
訴えられた側:1. 打刻や塗まつの命令を受けたら、通知の教示欄で不服申立ての期間と方法を確認する2. 刻印が識別できる、あるいは類似していないと考えるなら、写真や整備記録を添えて運輸支局に説明する3. 命令は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)にあたりうるため、審査請求や取消訴訟の余地がある4. 命令に従わず刻印に自ら手を加えることは避ける
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。命令に不服がある場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。命令で定められた履行期限にも注意(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 改正:中央省庁等改革に伴い、権限の主体が「運輸大臣」から「国土交通大臣」に改められた
- 道路運送車両法 第31条私人による打刻塗まつの禁止と例外
- 道路運送車両法 第29条車台番号等の打刻の原則規定
- 道路運送車両法 第7条新規登録申請、車台番号の記載
- 道路運送車両法 第62条継続検査、実車と記録の照合場面
- 刑法 第256条改ざん車両の流通と盗品等関与罪
- 行政不服審査法 第18条打刻命令に対する審査請求期間
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