道路運送車両法 第43条(自動車の保安上の技術基準についての制限の付加)
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- 地方運輸局長は、勾配、曲折、ぬかるみ、積雪、結氷その他の路面の状況等により保安上危険な道路において主として運行する自動車の使用者に対し、当該自動車につき、第四十条の規定による同条各号についての制限、第四十一条第一項の規定による走行装置、制動装置、灯火装置若しくは警報装置についての制限又は前条の規定による乗車定員若しくは最大積載量についての制限を付加することができる。
- 2.地方運輸局長は、前項の行為をするときは、あらかじめ、国土交通大臣の承認を受けなければならない。
この条文の基本情報
自動車の保安上の技術基準についての制限の付加とは何ですか?
定義自動車の保安上の技術基準についての制限の付加とは、道路運送車両法第43条に定められた規定で、「地方運輸局長は、勾配、曲折、ぬかるみ、積雪、結氷その他の路面の状況等により保安上危険な道路において主として運行する自動車の使用者に対し、当該自動車につき、第四十…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第43条(自動車の保安上の技術基準についての制限の付加)は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第43条の条文原文は「地方運輸局長は、勾配、曲折、ぬかるみ、積雪、結氷その他の路面の状況等により保安上危険な道路において主として運行する自動車の使用者に対し、当該自動車につき、第四十…」で始まります。
- 道路運送車両法第43条は第三章 道路運送車両の保安基準に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第43条の前の条は道路運送車両法第42条です。
- 道路運送車両法第43条の次の条は道路運送車両法第44条です。
- 道路運送車両法第43条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第43条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第43条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/43
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法43条は、急坂や積雪・結氷など危険な道路を主に走る自動車の使用者に対し、地方運輸局長が構造・装置・定員等の制限を上乗せできると定める。事前に国土交通大臣の承認が必要。
Q · 車検に通った車なら、雪道や山道でも追加のルールなしで走らせていいの?
危険道路用の上乗せ制限が付けば、それも守る必要がある
道路運送車両法43条1項により、勾配・曲折・ぬかるみ・積雪・結氷など保安上危険な道路を主として運行する自動車については、地方運輸局長が使用者に対し、40条の構造、41条1項の走行・制動・灯火・警報装置、42条の乗車定員・最大積載量について制限を付加できます。付加された場合、全国基準を満たしていても上乗せ分を守る必要があります。なお付加にはあらかじめ国土交通大臣の承認が必要です(同条2項)。
解説
車検に通った車なら、日本中どこでも同じ基準で走れる。多くの人はそう考えているが、道路運送車両法43条はその前提に例外を設けている。急な坂、連続するカーブ、ぬかるみ、積雪、路面の凍結。こうした保安上危険な道路を「主として」走る自動車について、地方運輸局長は使用者に対し、全国共通の基準に制限を上乗せできる。対象は三つある。車の構造(40条)、走行装置・制動装置・灯火装置・警報装置(41条)、乗車定員・最大積載量(42条)である。全国一律の保安基準は最低ラインにすぎず、走る場所によっては、その上に追加の条件が載ることがあるわけだ。ただし局長が独断で決めることはできず、事前に国土交通大臣の承認を受けなければならない(2項)。制限を受けるのは運転者ではなく「使用者」、つまり車を管理して運行させる事業者や個人である点も見落とせない。山間の路線バスや豪雪地帯の送迎車を運行する側なら、定員や装備が一般の基準と違ってくる可能性がある。それを車両を選ぶ段階で知っているかどうかで、後から発生するコストが大きく変わる。
法的な位置づけ
道路運送車両法43条の付加制限とは、路面の状況等により保安上危険な道路を主として運行する自動車について、地方運輸局長が使用者に対し、同法40条(構造)、41条1項(走行・制動・灯火・警報装置)、42条(乗車定員・最大積載量)の全国共通基準に追加の制限を課す措置をいう。発動には国土交通大臣の事前承認を要する。
手順
- 1.運行ルートの危険度を洗い出す 新路線や冬季ルートの計画段階で、主に走る区間の勾配・カーブ・冬季の積雪や凍結状況を整理し、43条の「保安上危険な道路」に当たりうるかを把握する
- 2.車両発注前に運輸支局へ照会 車両の仕様を確定する前に、管轄の運輸支局・地方運輸局へ付加制限の有無や運用例を問い合わせ、回答の日付と内容を記録に残す
- 3.制限打診の段階で実データを提出 制限を課す方向で打診されたら、正式な処分の前に勾配・冬季運行記録・事故の有無などの資料を提出し、制限の範囲について協議する
- 4.不服があれば期限内に審査請求を検討 通知の内容・根拠・大臣承認の有無を確認し、不服があれば処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求や取消訴訟を弁護士と検討する。争っている間も制限は守る
よくある質問 AI による整理
Q1道路運送車両法43条とは?
保安上危険な道路を主として運行する自動車について、地方運輸局長が全国共通の保安基準に制限を上乗せできることを定めた規定です。
Q2付加制限の対象になる項目は?
車両の構造(40条)、走行・制動・灯火・警報装置(41条1項)、乗車定員・最大積載量(42条)の三系統です。それ以外の事項は条文上の対象外です。
Q3付加制限は誰が決める?
地方運輸局長が決めます。ただし2項により、あらかじめ国土交通大臣の承認を受けなければならず、地方の判断だけでは発動できません。
Q4保安上危険な道路とはどんな道?
条文は勾配、曲折、ぬかるみ、積雪、結氷を例示し「その他の路面の状況等」と続けます。急坂・連続カーブ・未舗装路・凍結路などが想定されます。
Q5「主として運行する」とはどういう意味?
たまに通るだけでなく、運行の中心が危険な道路にあることを指すと読めます。路線や用途が固定された車両ほど該当しやすいと考えられます。
Q6付加制限の有無はどこで確認できる?
制限は使用者に対して課されるため、まず管轄の運輸支局・地方運輸局に問い合わせるのが確実です。中古車購入時は前使用者への通知の有無も確認しましょう。
Q7付加制限で乗車定員は減らせる?
減らせます。42条の乗車定員・最大積載量も付加制限の対象で、車検証上の定員より少ない人数しか乗せられない状態になりえます。
Q8付加制限に国の承認は本当に必要?
必要です。43条2項は、地方運輸局長が制限を付加するときは、あらかじめ国土交通大臣の承認を受けなければならないと明記しています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1雪国に住んでたら、自分のマイカーにも制限をかけられるんですか?
43条1項の対象は「保安上危険な道路において主として運行する自動車の使用者」で、条文上は事業用に限られていない。ただ、実際に発動されるのは路線や用途が決まっている事業用車両が中心と考えられ、個人の自家用車に制限がかかる場面は想定しにくい。実務のポイント:条文が届く範囲と実際の運用範囲は別物である。気になるなら、管轄の運輸支局に43条の運用例を直接尋ねるのが、実態を知る一番の近道になる
Q2付加制限と、道路にある「大型車通行止め」の標識って何が違うの?
標識による通行規制は、道路交通法や道路法(道路法46条・47条など)に基づいて「道」の側を縛るもの。43条は「車」の側、それも特定の使用者の車両の構造・装置・定員を縛る。実務のポイント:道路側の規制はその区間を避ければ済むが、車両側の制限はその車を使う限りついて回る。運行管理で見落とされやすいのは後者であり、監査で指摘されるまで気付かないケースもありうる
Q3運輸局長の判断に納得できなかったら、どうすればいい?
付加制限は特定の使用者に向けた具体的な決定なので、行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に当たると考えられ、審査請求や取消訴訟で争いうる。2項の大臣承認が欠けていれば、手続の欠陥を突く材料になる。実務のポイント:処分が出る前の運輸支局とのやり取りは、日付と内容を必ず記録に残す。「制限が必要な理由の説明が不十分だった」と後から主張するとき、その記録が一番効く
間違えやすい点 AI による整理
- 「車検に合格した車ならどの道でも適法に走れる」と思われがちだが、43条の付加制限を受けた車両は、全国基準を満たしていても、上乗せされた条件まで守らなければならない
- 運転手から見れば「危ない道を慎重に走ればいい」という話だが、法律上この制限を受けるのは運転手ではなく使用者(車を管理し運行させる者)である。装備や定員の管理を怠った責任は、ハンドルを握っていない経営者の側に向かう。この落差を知らない事業者は多い
- 「地方運輸局長が勝手に規制を増やせるのはおかしい」という問いの立て方そのものがずれている。2項により事前に国土交通大臣の承認が必要で、地方の判断だけでは発動できない二重のロックがかかっている。争うべきなのは権限の有無ではなく、承認手続と制限内容が妥当かどうかである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の性格 | 43条:危険道路を主に走る車両への個別の上乗せ制限 | 40〜42条:全国共通の保安基準(最低ライン) 54条:保安基準不適合車両への整備命令 |
| 発動主体 | 地方運輸局長(国土交通大臣の事前承認が必要) | 法律と国土交通省令(道路運送車両の保安基準)で一律に規定 地方運輸局長 |
| 名宛人 | 危険道路を主として運行する自動車の使用者 | すべての自動車(運行の用に供する場合) 保安基準に適合しない自動車の使用者 |
| 発動のきっかけ | 走る道路の危険性(路面状況等) | なし(常時適用) 車両が基準に適合していない状態 |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では車両の安全基準は交通部の規則で全国一律に定められる。特定の危険道路を主に走る車両に地方機関が個別に上乗せする仕組みは、日本の43条ほど明示的ではない
米国は連邦基準で車両の安全性能を一律に定め、走行環境に応じた運用上の規制は州や道路管理側で行われるのが一般的
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 旅館を経営していて、冬の間だけスキー場との送迎マイクロバスを走らせている。車検証の乗車定員が29人でも、凍結した峠道を主に走る車両として定員制限が上乗せされれば、その人数は乗せられなくなりうる。繁忙期の売上の見込みが前提から崩れる
- もし運輸局から、自社が林道で使っているダンプに制動装置の制限を付けると伝えられたら、どうなる? 装置の改造費も、改造している間に車両を使えない損失も、使用者であるあなたの負担になる。納得できなければ審査請求という道がある
- 過疎地で、山あいを走るコミュニティバスの運行を受託した。入札の前に、その路線に付加制限がないか運輸支局に確認しただろうか。
- 付加制限の通知を受け取ってから、審査請求できる期間は原則3か月。雪が解けて「もう関係ない」と放っておけば、争う機会を失い、次の冬も同じ制限の下で走ることになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 山間部や雪道の車両事故で被害を受けたら、その車両に43条の付加制限が課されていたか、定員や装置を守っていたかを確認する(弁護士を通じた照会など) 2. 制限違反があれば、使用者の過失や運行供用者責任(自動車損害賠償保障法3条)を主張する材料になりうる3. 乗車人数、装備の写真、運行記録を早めに確保する
訴えられた側:1. 通知書で制限の内容・根拠・理由を確認し、国土交通大臣の承認(2項)を経ているかを確かめる2. 不服があれば審査請求(行政不服審査法)または取消訴訟(行政事件訴訟法)を検討する3. 争っている間も制限は原則として効力を持つ。運行を続けるなら制限を守ることを優先し、必要に応じて執行停止の申立てを弁護士と検討する
時効(請求できる期限):付加制限(行政処分)に対する審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内、処分の日の翌日から1年以内(行政不服審査法18条)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。事故の損害賠償請求は民法724条・724条の2(人の生命・身体の侵害は知った時から5年)が適用される(最新の改正状況をご確認ください)
- 道路運送車両法 第40条自動車の構造基準、付加制限の対象
- 道路運送車両法 第41条装置基準、走行・制動・灯火・警報の付加対象
- 道路運送車両法 第42条乗車定員・最大積載量基準、付加対象
- 道路運送車両法 第54条保安基準不適合車両への整備命令
- 道路交通法 第57条運転時の乗車・積載制限、運転者側の規制
- 道路法 第47条道路側からの車両寸法・重量の限度
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