道路運送車両法 第61条の2
クイックジャンプ
- 国土交通大臣は、一定の地域に使用の本拠の位置を有する自動車の使用者が、天災その他やむを得ない事由により、継続検査を受けることができないと認めるときは、当該地域に使用の本拠の位置を有する自動車の自動車検査証の有効期間を、期間を定めて伸長する旨を公示することができる。
- 2.前項の公示があつた場合には、当該地域に使用の本拠の位置を有する自動車の自動車検査証の有効期間は、公示の定めるところにより伸長したものとみなす。
- 3.第六十七条第一項の規定は、前項の規定による自動車検査証の有効期間の伸長については、適用しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路運送車両法第61条の2は、日本の道路運送車両法に含まれる条文です。
- 道路運送車両法第61条の2の条文原文は「国土交通大臣は、一定の地域に使用の本拠の位置を有する自動車の使用者が、天災その他やむを得ない事由により、継続検査を受けることができないと認めるときは、当該地域に…」で始まります。
- 道路運送車両法第61条の2は第五章 道路運送車両の検査等に置かれています。
- 道路運送車両法の公布日は昭和26年6月1日です。
- 道路運送車両法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 道路運送車両法第61条の2の前の条は道路運送車両法第61条です。
- 道路運送車両法第61条の2の次の条は道路運送車両法第62条です。
- 道路運送車両法第61条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第61条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000185 - 本サイト収録
道路運送車両法(昭和二十六年法律第百八十五号)第61条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/326AC0000000185/61_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路運送車両法61条の2は、天災等で継続検査を受けられない地域について、国土交通大臣が公示で車検証の有効期間を伸長できると定める。自賠責保険は延びない。
Q · 災害で車検を受けに行けないとき、車検の期限は延びるの?
大臣の公示の対象地域なら、申請不要で自動的に延びる
道路運送車両法61条の2により、国土交通大臣が被災地域と期間を定めて公示すれば、その地域に使用の本拠の位置を有する自動車の車検証の有効期間は伸長したものとみなされます(第2項)。申請も車検証の書き換え(67条1項)も不要です(第3項)。ただし公示の対象外の地域・期間では一日も延びず、自賠責保険の期間も本条では延びません。
解説
大地震のあと、瓦礫の街で車検の満了日を気にする人はほとんどいない。だが道路運送車両法58条は災害時でも止まらず、車検切れの車で公道を走れば刑事罰の対象になる。その空白を埋めるのが61条の2である。国土交通大臣が被災地域を指定して「公示」すれば、その地域に使用の本拠がある車の車検証の有効期間は、手続なしで自動的に延びたものと扱われる(第2項の「みなす」)。運輸支局へ行く必要も、車検証の書き換え(67条1項の変更記録)も要らない。ただし、延長されるのはあくまで公示が出た地域、公示が定める期間内に満了する車だけである。被災したという事実だけでは何も延びない。もう一つ、ほとんどの人が見落とすことがある。延びるのは車検証だけで、自賠責保険(強制加入の自動車保険)の期間は延びない。この二つを分けて考えられる人だけが、災害後に車を安全に動かせる。
法的な位置づけ
道路運送車両法61条の2は、天災その他やむを得ない事由により継続検査を受けられない地域について、国土交通大臣が公示によって自動車検査証の有効期間を伸長できる旨を定める規定である。公示があれば有効期間は伸長したものとみなされ、同法67条1項の変更記録義務は適用されない。
よくある質問 AI による整理
Q1災害 車検 延長 いつまで?
延長後の期限は国土交通大臣の公示が定めます。地域や災害ごとに異なるため、国土交通省・地方運輸局の公示で自分の地域の期限を確認する必要があります。
Q2車検延長の公示はどこで確認できる?
国土交通省や管轄の地方運輸局のウェブサイトで公表されます。対象地域・対象となる満了日の範囲・延長後の期限の三点を確認しましょう。
Q3車検延長の対象かどうかは何で決まる?
車検証に記録された「使用の本拠の位置」が公示の対象地域にあるかで決まります。運転者の住所や、被災した場所で決まるわけではありません。
Q4車検が延長された車は車検証を書き換える?
書き換えは不要です。61条の2第3項により67条1項の変更記録は適用されず、車検証やステッカーには古い満了日が残ったままになります。
Q5公示の対象外で車検が切れたら運転できる?
できません。有効な車検証のない自動車の運行は58条で禁止されています。検査場まで移動させる場合は、34条の臨時運行許可を受けて運行します。
Q6コロナのとき車検が延長されたのはなぜ?
本条の「天災その他やむを得ない事由」は自然災害に限られないためです。感染症の流行を理由に、国土交通省が公示で有効期間を伸長した例があります。
Q7延長された車検はどこで継続検査を受ける?
継続検査は全国の運輸支局等で受けられます。延長期限の直前は被災地周辺の整備工場や検査場が混み合うため、早めの予約が重要です。
Q8延長期限を過ぎて走ると違法?
違法です。公示で延びた期限の翌日以降に継続検査を受けずに運行すると、58条違反として罰則の対象になります。延長は一時的な猶予にすぎません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被災したんですけど、車検の延長って自分で申請しないといけないんですか?
申請はいりません。61条の2第2項により、公示が出れば有効期間は延びたものと「みなされ」、第3項により車検証の変更記録(67条1項)も不要です。実務のポイント:手続がいらないぶん、延長を証明する書類も手元に残りません。公示のページを保存しておかないと、中古車として売るときや警察に説明するときに困ります。
Q2車検が延びたなら、自賠責もそのまま使えますよね?
使えません。本条で延びるのは車検証の有効期間だけで、自賠責保険の期間は保険契約で決まります。自賠責が切れた車を運行すると自動車損害賠償保障法5条違反です。実務のポイント:車検のたびに自賠責も一緒に更新してきた人ほど、車検延長の年に自賠責だけが切れやすい。延長された車検の期限と自賠責の満了日は、必ずしも一致しないからです。
間違えやすい点 AI による整理
- 「災害に遭ったのだから、車検も当然待ってもらえる」と思いがちだが、延長は大臣の公示が出てはじめて生じる。被災の程度が大きくても、公示の対象地域・対象期間から外れていれば、有効期間は一日も延びない。自分の被災を根拠に満了日を自己判断で読み替えるのは危険である
- 車検が延びた安心感で見落としやすいのが自賠責保険である。自賠責の保険期間は自動車損害賠償保障法の契約で決まるもので、本条による伸長の対象ではない。自賠責が切れた車を運行すると、同法5条違反として刑事罰の対象になる。車検の延長より深刻な落とし穴であり、保険会社への更新手続は別に必要である(最新の運用は保険会社にご確認ください)
- 運転者からすれば「延びているから問題ない」で済む。だが外から見える証拠は、満了日が古いままの車検証とステッカーだけである。第3項によって書き換えが不要なので、法律上の有効期間と記録上の満了日が食い違う状態が正常とされる。延長の根拠を自分で示せないと、検問、中古車売却、保険の手続のたびに説明に追われる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定内容 | 61条の2:災害時、公示により車検証の有効期間を一律伸長 | 61条:車検証の有効期間の原則(車種ごとの期間) 34条:臨時運行許可(車検のない車を一時的に運行) |
| 個人の手続 | 不要(公示で自動的にみなし伸長、変更記録も不要) | 期間満了前に継続検査(62条)を受ける必要 市区町村等への申請と許可番号標の交付が必要 |
| 適用範囲 | 公示の対象地域に使用の本拠の位置を有する自動車のみ | すべての検査対象自動車 許可された経路・期間の運行のみ |
| 自賠責保険との関係 | 自賠責の保険期間は延びない(別途更新が必要) | 継続検査時に自賠責の加入確認がある 臨時運行中も自賠責の加入が必要 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も汽車の定期検験制度を持つが、本条のような大臣公示による一律みなし伸長の明文規定は確認できていない
韓国も定期的な自動車検査を義務付けており、検査期間の延長は下位法令で扱われる
ドイツは定期点検(Hauptuntersuchung)を義務付ける。災害時の扱いは行政上の運用に委ねられる部分が大きい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 豪雨で自宅が浸水し、避難所暮らしが三週間目。車検の満了日はあと5日である。運輸支局も整備工場も機能していない。まず国土交通省の公示に自分の市町村が入っているかを確認する。入っていれば、この5日間で慌てる必要はない
- 公示で延長された車に乗っていたら、検問で警察官に車検証を見せるよう求められたらどうなるか。車検証にもフロントガラスのステッカーにも古い満了日が記録されたままなので、見た目は「車検切れ」である。公示の該当部分をスマホに保存しておけば、その場ですぐ説明できる
- 被災地の運送会社で車両管理を担当している。公示を見て「全車延長だ」と社内に通知したが、県外の営業所に使用の本拠がある3台は対象外だった。そのうち1台が期限切れのまま配送に出ていた。無車検運行(車検が切れた車の運転)で問われるのは運転手だけではない
- 車検は延びた。自賠責は延びていない。自賠責の保険期間が切れた日から、その車は法律上「無保険車」である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 国土交通省・地方運輸局のウェブサイトで、61条の2に基づく公示の対象地域と延長後の期限を確認する2. 車検証に記録された使用の本拠がその地域に入っているかを照合する3. 公示の該当ページをスマホに保存し、車内にも印刷して置く4. 自賠責保険の満了日を確認し、切れる前に更新する5. 延長後の期限より前に継続検査を予約する(継続検査は全国の運輸支局で受けられる)
訴えられた側:1. 検問で車検切れを指摘されたら、公示の該当部分を示し、対象地域と対象期間に入っていることを説明する2. 公示の対象外だった場合は、期限切れに気付いた時点で運転をやめる。検査場まで走らせる必要があるときは臨時運行許可(34条)を申請する3. 会社の車両であれば、使用の本拠ごとに対象かどうかを整理し、運行管理の記録を残す4. 自賠責が切れていた場合の刑事責任は別に生じるので、早めに弁護士に相談する
時効(請求できる期限):特定の時効はない。期限となるのは公示が定める延長後の有効期間満了日で、その翌日以降に継続検査を受けずに運行すると58条違反となる。自賠責保険の満了日はこれとは別に進行する(最新の改正状況と公示内容をご確認ください)
- 道路運送車両法 第58条有効な車検証のない自動車の運行禁止
- 道路運送車両法 第61条自動車検査証の有効期間の原則
- 道路運送車両法 第62条継続検査の手続
- 道路運送車両法 第67条変更記録義務、本条第3項で適用除外
- 道路運送車両法 第34条臨時運行許可、延長対象外の車の移動手段
- 特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律 第3条行政上の権利利益の満了日延長の一般的枠組み
- 自動車損害賠償保障法 第5条自賠責の強制加入、本条の延長は及ばない
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める