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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 8 分8 分8 分

厚生年金保険法 第49条

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  1. 期間を定めて支給を停止されている障害厚生年金の受給権者に対して更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前条第一項の規定により支給する前後の障害を併合した障害の程度による障害厚生年金は、従前の障害厚生年金の支給を停止すべきであつた期間、その支給を停止するものとし、その間、その者に従前の障害を併合しない障害の程度による障害厚生年金を支給する。
  2. 2.障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した場合において、新たに取得した障害厚生年金が第五十四条第一項の規定によりその支給を停止すべきものであるときは、前条第二項の規定にかかわらず、その停止すべき期間、その者に対して従前の障害厚生年金を支給する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 厚生年金保険法第49条は、日本の厚生年金保険法に含まれる条文です。
  2. 厚生年金保険法第49条の条文原文は「期間を定めて支給を停止されている障害厚生年金の受給権者に対して更に障害厚生年金を支給すべき事由が生じたときは、前条第一項の規定により支給する前後の障害を併合した…」で始まります。
  3. 厚生年金保険法第49条は第三節に置かれています。
  4. 厚生年金保険法の公布日は昭和29年5月19日です。
  5. 厚生年金保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 厚生年金保険法第49条の前の条は厚生年金保険法第48条です。
  7. 厚生年金保険法第49条の次の条は厚生年金保険法第50条です。
  8. 厚生年金保険法第49条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第49条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000115
  • 本サイト収録厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第49条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000115/49

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点厚生年金保険法49条は、障害厚生年金の併合認定と支給停止が重なるときの調整規定であり、労災補償で填補された分だけを停止し、填補されていない障害分の年金は支給させる。

Q · 障害が二つ重なって年金が止まったら、その間は一円も入らないんですか?

止まるのは労災で補償された分だけ、残りは支払われる

厚生年金保険法49条は、障害の併合認定(48条)と労働基準法77条の障害補償による6年停止(54条1項)が同時に起きる場面を調整します。1項は、停止中の年金に新たな障害が加わった場合、併合後の年金を停止期間だけ止め、その間は従前の障害を併合しない障害の程度による年金を支給させます。2項は、新たな年金が6年停止に当たる場合、48条2項で消滅したはずの従前の年金をその期間支給させます。つまり全額ゼロの空白期間は制度上生じません。

解説

障害が二つ重なったとき、年金は足し算されない。48条1項が前後の障害を併合した一本の年金に組み替え、同条2項で従前の受給権は消滅する。ここに落とし穴がある。労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得すると、障害厚生年金は6年間止まる(54条1項)。組み替えと停止が噛み合わないと、あなたの口座に一円も入らない空白が生まれる。49条はその空白を塞ぐ二本の縫い目だ。1項は、前の年金が期間を定めて停止中に新たな障害が生じた場合、併合後の年金はその停止期間だけ止め、代わりに従前の障害を併合しない、つまり新しい障害だけの程度による年金を払わせる。2項は、新しい年金が6年停止に当たる場合、消滅したはずの従前の年金をその期間だけ支払わせる。どちらも、制度が切り替わる瞬間に受給者をゼロに落とさないための装置である。

法的な位置づけ

厚生年金保険法49条は、障害厚生年金の併合認定(48条)と支給停止(54条1項)が競合する場合の調整規定である。併合前の障害区分にいったん戻すことで、労働基準法上の障害補償によって既に填補された部分のみを停止し、填補されていない障害に対応する年金は支給を継続させる。

よくある質問 AI による整理

Q1厚生年金保険法49条は何を定めていますか?

障害厚生年金の併合認定(48条)と支給停止(54条1項)が重なった場合の調整を定めます。停止期間中に無年金にならないよう、支払うべき年金を条文側で確保する規定です。

Q2併合認定とは何ですか?

前後二つの障害を併せて一つの障害の程度として認定し、一本の障害厚生年金に組み替える処理です(48条1項)。従前の受給権は同条2項により消滅します。

Q3障害厚生年金の支給停止はいつまで続きますか?

労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得した場合、54条1項により6年間停止します。通知に記載された停止期間の終期を必ず確認してください。

Q4併合認定は自動でされますか?

自動ではありません。新たな障害についての裁定請求が出発点です。請求しなければ計算は始まらず、診断書の作成日と請求日により支給開始月がずれることがあります。

Q5支給停止通知が届いたらどうすればいいですか?

まず根拠条文と停止期間の始期・終期を書き出し、49条1項・2項の適用の有無と、停止期間中に支払われるべき年金の計算根拠を年金事務所に書面で照会してください。

Q6障害基礎年金も同じように止まりますか?

国民年金法にも併合認定(31条)と労働基準法の障害補償による6年停止(36条1項)が置かれており、一階部分でも同じ構造の調整が並走します。

Q7労災保険から給付を受けた場合も年金は止まりますか?

労災保険給付が行われるときは使用者が労働基準法上の補償責任を免れるため(労働基準法84条1項)、54条1項は起動せず、代わりに労災保険側の年金が調整率で減額されます。

Q849条と48条はどう関係しますか?

48条が併合認定の原則を定め、49条がその原則を修正します。停止事由と重なる局面では併合前の姿にいったん戻し、填補済みの部分だけを止める仕分けを行います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1障害が二つになったら、年金も二つもらえるんですか?

もらえない。48条1項で前後の障害を併合した一本の障害厚生年金に組み替えられ、従前の受給権は同条2項で消滅する。例外は49条2項の場面、つまり新しい年金が54条1項で6年停止となるときで、その期間だけ従前の年金が支払われる。実務のポイント:併合認定は新たな障害の裁定請求から動き出す。年金事務所が自動で案内してくれるとは限らず、診断書の作成日と請求日の前後で支給開始月がずれることがある

Q2労災の補償をもらうと年金が止まるって本当ですか?

労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得した場合は54条1項で6年間停止する。ただし労災保険から給付が行われるときは使用者が労基法上の補償責任を免れる(労働基準法84条1項)ため停止は起動せず、代わりに労災保険側の年金が調整率で減額される。実務のポイント:通知に「54条1項により支給停止」とあるなら、それは事業主の直接補償を前提にした処理である。事実関係の確認を求める価値がある

Q3停止期間中にもらえるはずだった分を、後から請求できますか?

支給されていない年金は、支給すべき事由が生じた日から5年で時効にかかる(厚生年金保険法92条1項)。処分そのものを争う審査請求は処分を知った日の翌日から3か月(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条)だが、その期間を過ぎても未支給分の請求という別の入口は残る。実務のポイント:3か月を過ぎた瞬間にすべて終わりだと諦める人が多い。争点が処分の違法性か単純な計算漏れかで、使える入口が違う

間違えやすい点 AI による整理

  • 「二つ目の障害年金はどう申請すれば二本受け取れるのか」という問いそのものが的を外している。48条の併合認定は、二本受け取るか一本にするかをあなたが選べる制度ではない。問うべきは「一本に組み替わった後、いつから、いくら入るのか」であり、49条はまさにその『いつ』を規律する条文である
  • あなたから見れば「前の年金が消え、新しい年金も止まった」という理不尽でしかない。だが法律から見れば「労働基準法の障害補償で既に埋め合わされた部分を止め、埋め合わされていない部分を払う」という一貫した処理にすぎない。この落差を知らないまま通知を受け取ると、本来支払われるはずの従前分や併合しない分を、自分から取りにいかないまま時効にかけてしまう
  • 54条1項の6年停止を知っている人でも、それが労災保険給付ではなく労働基準法77条の障害補償を「受ける権利を取得したとき」に起動する規定だと押さえている人は少ない。労災保険から給付が行われる場合、使用者は労基法上の補償責任を免れる(労働基準法84条1項)ため54条1項は起動せず、代わりに労災保険側の年金が調整率で減額される。どちらのルートを通るかで、止まるのが年金か労災かが入れ替わる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割49条:併合認定と支給停止が競合する場合の調整(例外規定)48条:前後の障害を併合して一本の年金にする原則
54条:労働基準法77条の障害補償による6年間の支給停止
起動する場面停止中の年金に新たな障害が加わった、または新年金が6年停止に当たる障害厚生年金の受給権者が更に障害厚生年金の受給権を取得した
労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得した
受給者への効果停止期間中も併合しない障害の程度による年金、または従前の年金が支払われる併合後の一本の年金に組み替わり、従前の受給権は消滅する
6年間、当該障害厚生年金の支給が止まる
見落とすと起きること停止期間中に受け取れるはずの年金を請求せず、5年の時効にかける裁定請求の遅れで支給開始月がずれる
停止の根拠が労災保険給付か直接補償かを確認せず、誤った処理を放置する

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
労働基準法第59条ただし書・労働者保険条例第22条

台湾は同一事故について使用者の職業災害補償と労働者保険給付が重なる場合、使用者が既払分を抵充できる構造をとる。日本のように年金側を一定期間停止するのではなく、使用者の補償債務を減縮する方向で二重填補を防ぐ点が異なる。

韓国
산업재해보상보험법 제80조・국민연금법 제56조

韓国は산재보험 給付と公的年金の重複について、年金側を減額または調整する方式を採る。使用者の直接補償を停止の起点とする日本の54条1項のような構成ではなく、保険給付相互の調整として整理されている。

ドイツ
SGB VI § 89、§ 93

ドイツは複数の年金請求権が競合する場合の優先順位(§ 89)と、労災保険給付と年金が重なる場合の上限規制(§ 93)を分けて規定する。日本の48条・49条・54条の三段構えに相当する機能を、上限額の計算ルールとして一元化している点が特徴。

アメリカ
Social Security Act § 224(42 U.S.C. § 424a)

米国は労災補償と社会保障障害給付の合計が従前所得の一定割合を超える場合、連邦給付を減額する offset 方式をとる。期間を区切って全額停止する日本の6年停止とは異なり、金額ベースの上限管理として設計されている。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 前の障害で労働基準法の障害補償を受けて年金が止まっている最中に、別の傷病で新たな障害が加わったら、その月から一円も入らないのか? そうはならない。49条1項が、停止期間中の代替として、新しい障害だけの程度による障害厚生年金を支払わせる。ただし新しい障害の裁定請求を出さなければ計算は一切始まらない
  • 二つ目の障害が認定された途端、一つ目の年金証書が失効した。窓口の説明は「併合しました」の一言だけ。48条2項による受給権の消滅だが、49条2項が働く場面なら、その従前の年金は停止期間中だけ生き返る
  • あなたが暫定任意適用事業の経営者で、労災保険に未加入のまま従業員が業務上の負傷で障害を負ったとする。労働基準法77条の障害補償を支払った瞬間、その従業員の障害厚生年金は6年間停止する。「年金が止まったのは会社のせいだ」と詰め寄られる前に、49条によって全額ゼロにはならない構造を説明できるかどうかで、労使の空気は決定的に変わる
  • 支給停止通知に記された処分を知った日の翌日から3か月。社会保険審査官へ審査請求できる期限だ。49条の適用漏れ、たとえば停止期間中に支払われるべき「併合しない障害の程度による年金」が計算されていないケースは、この3か月で処分を争う入口が閉じる。閉じても未支給分の請求という別ルートは5年間残るが、争い方の難度が跳ね上がる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 支給停止通知から「根拠条文」と「停止期間の始期・終期」を書き出す2. 前の障害について労働基準法77条の障害補償を受けたのか、労災保険からの給付だったのかを事業主または労働基準監督署に確認する3. 49条1項の場面なら停止期間中に「従前の障害を併合しない障害の程度による障害厚生年金」が支払われるはずなので、年金事務所に計算根拠の書面提示を求める4. 納得できなければ処分を知った日の翌日から3か月以内に社会保険審査官へ審査請求

訴えられた側:事業主・実務担当者の側なら、1. 労災保険給付なのか労働基準法77条の直接補償なのかを書面で確定させる。この区別が従業員の年金停止の有無を決める2. 直接補償を行う場合は6年停止(54条1項)が起きることを事前に説明し、49条によって全額ゼロにはならない構造も併せて伝える3. 併合認定につながる裁定請求の時期を社会保険労務士に確認する。請求月のずれが従業員の受給開始月を動かす

時効(請求できる期限):保険給付を受ける権利は支給すべき事由が生じた日から5年で時効消滅する(厚生年金保険法92条1項)。支給停止処分そのものを争う審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(社会保険審査官及び社会保険審査会法4条)。54条1項による停止期間は、労働基準法77条の障害補償を受ける権利を取得した時点から6年

学説

通説:54条1項の支給停止は、労働基準法77条の障害補償によって同一の障害が既に填補されたことを理由とする併給調整であり、制裁でも受給権の否定でもないと解される。したがって填補の及ばない障害部分にまで停止の効果を及ぼすことは制度趣旨に反し、49条はその限界を条文上明示したものと位置づけられる。

通説:48条2項による従前の受給権の消滅は、併合後の年金が現実に支払われることを前提とした技術的処理であると理解されている。支払が停止される場面では前提が欠けるため、49条2項が従前の年金を停止期間中に限り復活させ、受給者が無年金となる事態を回避している。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和29年(1954年) 改正:厚生年金保険法の全部改正(昭和29年法律第115号)。現行法の条文体系が成立し、障害給付における併合認定と支給停止の調整に関する規定が現在の位置づけで整備された。
  2. 2.昭和60年(1985年) 改正:基礎年金制度の導入に伴う大改正。障害厚生年金は障害基礎年金の上乗せとして再構成され、国民年金法側にも併合認定(31条)と労働基準法の障害補償による支給停止(36条1項)の対応規定が並置された。

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厚生年金保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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