受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 7 分7 分7 分

道路交通法 第113条の3(審査請求の制限)

クイックジャンプ

この法律の規定に基づき警察官等が現場においてした処分については、審査請求をすることができない。

この条文の基本情報

審査請求の制限とは何ですか?

定義審査請求の制限とは、道路交通法第113条の3に定められた規定で、「この法律の規定に基づき警察官等が現場においてした処分については、審査請求をすることができない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 道路交通法第113条の3(審査請求の制限)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
  2. 道路交通法第113条の3の条文原文は「この法律の規定に基づき警察官等が現場においてした処分については、審査請求をすることができない。」で始まります。
  3. 道路交通法第113条の3は第七章 雑則に置かれています。
  4. 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
  5. 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 道路交通法第113条の3の前の条は道路交通法第113条の2です。
  7. 道路交通法第113条の3の次の条は道路交通法第113条の4です。
  8. 道路交通法第113条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第113条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105
  • 本サイト収録道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第113条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/113_3

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点道路交通法113条の3は、警察官等が現場でした処分について審査請求を認めない規定。封じられるのは行政内部の不服申立てだけで、取消訴訟や国家賠償請求は可能。

Q · 警察官がその場で下した措置に納得できないとき、審査請求で見直してもらえますか?

審査請求は不可。ただし取消訴訟と国家賠償は使える

道路交通法113条の3により、同法に基づき警察官等が現場でした処分については審査請求をすることができません。現場処分は即時に完結し、事後に行政内部で審査しても実益が乏しいためです。ただし封じられるのは審査請求という一手だけで、取消訴訟(行政事件訴訟法3条、出訴期間は原則として処分を知った日から6か月)と国家賠償請求(国家賠償法1条)は別ルートとして残っています。

解説

深夜の検問で警察官に呼び止められ、その場で下された措置に納得がいかない。事故現場で「車を動かせ」と命じられ、従ったが釈然としない。こうした警察官等が現場でしたその場限りの処分について、行政不服審査法が用意する「審査請求」という不服申立ての通常ルートを、この一文が正面から閉ざしている。理由は単純で、現場処分は一瞬で終わり、後から役所内部でじっくり審査しても手遅れだからだ。だが、ここで多くの人が読み違える。塞がれたのは「審査請求」という一手だけであって、裁判所への道、すなわち取消訴訟や国家賠償請求までが封じられたわけではない。「審査請求できない」を「泣き寝入りするしかない」と読み替えた瞬間、あなたは残された最強の救済手段を、自分の手で放り出している。

法的な位置づけ

道路交通法113条の3は、警察官等が同法の規定に基づき現場において行った処分について、行政不服審査法上の審査請求を排除する規定である。現場処分は即時に完結し、事後の行政内部審査に実益が乏しいことがその趣旨とされる。排除の効果は審査請求に限られ、取消訴訟および国家賠償請求による司法救済は妨げられない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.その場で処分の内容と状況を記録する 処分の内容、日時、場所、担当警察官の所属・氏名、指示された文言を、録音・写真・メモで即時に記録する。同乗者や目撃者の連絡先も確保する。現場処分は一瞬で終わるため、この瞬間にしか取れない証拠が後の訴訟で唯一の武器になる
  2. 2.審査請求ルートを外し、救済ルートを判定する 道路交通法113条の3により審査請求は不可であることを前提に、争う相手を「現場処分そのもの」か「後日の免許停止・取消しなどの正式処分」かに切り分ける。後者は通常の審査請求・取消訴訟の対象になり得る
  3. 3.処分性の有無を見極める 現場での誘導・指示といった事実行為は、取消訴訟でいう「処分」に当たらないと判断されることがある。処分性が否定される見込みなら、はじめから国家賠償請求(国家賠償法1条)を主軸に組み立てる
  4. 4.警察側の記録を情報公開請求で確保する 都道府県警察に対する情報公開請求により、現場の記録・報告書等の開示を求める。開示範囲は限定されることが多いが、争点となる事実関係の裏付けに有効
  5. 5.出訴期間を最優先で管理し提訴する 取消訴訟は処分を知った日から6か月かつ処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)、国家賠償請求は損害および加害者を知った時から3年が原則。カレンダーに逆算期限を置き、期限前に訴状を提出する

よくある質問 AI による整理

Q1道路交通法113条の3とは何ですか?

同法に基づき警察官等が現場でした処分について、行政不服審査法の審査請求を排除する手続規定です。現場処分は即時に完結するため、行政内部の事後審査に実益が乏しいことが趣旨とされます。

Q2警察官の現場処分を裁判で争う期限はいつまでですか?

取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月、かつ処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。国家賠償請求は損害および加害者を知った時から3年が原則です。

Q3「警察官等」には誰が含まれますか?

現場で道路交通法上の権限を行使する警察官のほか、交通巡視員など同法が権限を与える職員が含まれ得ます。個別条文がどの主体に権限を与えているかで判断されます。

Q4レッカー移動に納得できないとき、審査請求はできますか?

違法駐車車両の移動(道路交通法51条)が現場でされた処分に当たる限り、本条により審査請求はできません。争うなら取消訴訟または国家賠償の検討に切り替えます。

Q5検問での停止指示は拒否できますか?

道路交通法に基づく停止指示に従わない場合、別途の違反責任が問題になり得ます。実務上はその場で従い、記録を残したうえで事後に司法ルートで争うのが安全です。

Q6警察官とのやり取りを録音しても違法になりませんか?

自分が当事者となっている会話の録音は、一般に違法とはされません。処分の内容・日時・担当者・状況を残す記録は、後の国家賠償訴訟で中心的な証拠になります。

Q7交通反則金の通告は審査請求や取消訴訟で争えますか?

反則金の通告は納付を強制するものではないとして、取消訴訟の対象性が否定される扱いが定着しています。争う場合は納付せず刑事手続の中で主張するのが基本形です。

Q8審査請求ができない処分でも国家賠償はできますか?

できます。国家賠償法1条は公務員の職務上の違法行為による損害賠償を定めており、本条の審査請求排除はこの請求権に影響しません。争う土俵が違います。

この条文についての質問 AI による整理

Q1警察官のその場の指示に納得できないんですが、審査請求すれば見直してもらえますか?

できません。道路交通法113条の3が、警察官等が現場でした処分について審査請求を明確に禁じています。理由は、現場処分が一瞬で終わり、後から行政内部で審査しても実益がないから。ただし裁判所は別で、取消訴訟や国家賠償請求(国家賠償法1条)の道は残っています。実務のポイント:この条文を「争えない」と読んで諦める人が大半だが、封じられたのは審査請求だけ。国家賠償なら警察対応の違法性を正面から問える。窓口で「審査請求できません」と言われても、それは物語の半分でしかない

Q2現場の警官に文句を言っても無駄なら、その後の免許取消しも争えないってことですか?

違います。現場でのその場の処分と、後日出される免許取消しなどの正式な処分は別物です。後者は通常の審査請求や取消訴訟の対象になります(道路交通法113条の3が封じるのはあくまで現場処分)。実務のポイント:戦う相手を「現場処分」ではなく「後続の本処分」に定めるのが実務の定石。現場処分の違法は、後続処分の取消しや国家賠償の中で間接的に主張する。入口を間違えれば門前払い、正しく設定すれば同じ事実で堂々と争える

間違えやすい点 AI による整理

  • 「審査請求できない=一切争えない」と思い込む人が大半だが、実際に封じられているのは行政不服審査法の審査請求という一手だけ。取消訴訟(行政事件訴訟法3条)も国家賠償請求(国家賠償法1条)も、まったく別の扉として開いたままだ
  • 「まず審査請求をしてから裁判、という順番を踏まなければならないのでは」という問いの立て方自体が、ここでは的外れになる。通常の行政処分では審査請求前置が問題になる場面もあるが、現場処分は審査請求そのものが不可なので、はじめから裁判所へ直行できる。順番を気にして時間を溶かすのが最悪手だ
  • あなたから見れば「警官のその場の判断」でも、法律から見れば、それが取消訴訟でいう「処分」に当たるかどうかがまず争点になる。現場での誘導や指示といった事実行為は処分性が否定されて取消訴訟の対象外になることもあり、その場合は国家賠償という土俵で戦うことになる。この入口の見極めを外すと、正しい主張も門前払いされる
比較の観点この条文ほかの条文
何に対する不服か道路交通法113条の3:警察官等が現場でした処分道路交通法51条:違法駐車車両の移動等(現場処分の発生源)
免許停止・取消し等、後日出される正式処分
審査請求の可否不可(本条が明文で排除)本条の適用対象であり不可
可能(行政不服審査法2条の一般ルート)
残された争い方取消訴訟(行政事件訴訟法3条)、国家賠償請求(国家賠償法1条)移動措置の違法を国家賠償で問う、保管費用の返還請求
審査請求 → 取消訴訟、両者の併用も可
時間の勝負どころ現場での証拠確保と6か月の出訴期間車両引取り時の状態記録と費用領収書の保存
通知書受領日を起点とする不服申立期間

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
警察職權行使法第29條

台湾は現場でその場の異議を述べる権利を明文化し、警察が理由なしと認めれば継続執行しつつ書面交付、その後に訴願・行政訴訟へつなぐ設計。日本のように不服申立てルートを丸ごと閉じるのではなく、現場異議+事後救済という二段構えを採る

韓国
행정심판법 제3조

韓国も他の法律に特別の定めがある場合に行政審判を排除する構造をとる。現場での警察措置に対しては行政訴訟と国家賠償が主たる争い方となる点で日本と近い

ドイツ
VwGO § 68 Abs. 1 Satz 2

ドイツは法律の定めがあれば異議申立手続(Widerspruchsverfahren)を省略でき、その場合は直接取消訴訟へ進む。手続の一段を法律で外すという発想は本条と同型

アメリカ
42 U.S.C. § 1983/Patsy v. Board of Regents, 457 U.S. 496 (1982)

米国は警察の現場行為を憲法上の権利侵害として直接民事訴訟で争う構造。行政的救済の完了を前提とせず司法へ進める点で、結果的に本条と似た到達点になる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 警察官のその場の措置に不服なら、まず審査請求、と考えていないだろうか? 深夜の飲酒検問で下された措置がまさにそれで、この条文が審査請求を正面から封じている。残された道は取消訴訟か国家賠償、出訴期間は処分を知った日から6か月。方向転換が遅れれば、争う手段ごと時間切れになる
  • 事故現場で警察官に「邪魔だから車を動かせ」と命じられ、素直に従ったら、証拠となる車の停止位置が崩れ、後の過失割合の話し合いで一気に不利になった。この現場指示への不満を審査請求の窓口に持ち込んでも受け付けられない。争う土俵は取消訴訟や国家賠償のほうにある
  • あなたが駐車禁止場所に停めて離れた隙に、警察官がレッカー移動の措置をとった。戻ってみたら車がない。この現場措置に審査請求はできず、争うなら別ルートに切り替えるしかない

取るべき行動

被害を受けた側:1. その場では従いつつ、処分の内容・日時・担当警察官・状況を録音やメモで即記録、同乗者や目撃者の連絡先も確保2. 審査請求は本条で不可なので窓口で時間を使わず、いきなり取消訴訟(行政事件訴訟法)または国家賠償請求(国家賠償法1条)の可否を弁護士に相談3. その現場行為に処分性が認められるかを見極め、認められなければ国家賠償の土俵へ切り替える4. 出訴期間(処分を知った日から6か月)を最優先で管理、これを逃すと取消訴訟の道が閉じる

訴えられた側:1. 現場処分そのものは審査請求で争えないと理解し、争点を「その後の本処分」に移す。免許取消し等の後続の正式処分は、通常の審査請求・取消訴訟の対象になりうる2. 現場処分の違法を、後続処分の取消しや国家賠償の中で間接的に主張する組み立てを検討3. 現場でのやり取りの記録を早期に確保し、警察側記録の情報公開請求も視野に入れる4. 現場処分に関する期間と、後続処分の不服申立期間は別々に管理、混同すると期限を落とす

時効(請求できる期限):本条は審査請求を封じるのみで期間自体を定めない。代替手段である取消訴訟は処分があったことを知った日から6か月かつ処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)、国家賠償請求は損害および加害者を知った時から3年(国家賠償法4条、民法724条。人の生命・身体を害する場合は5年。最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:本条が排除するのは行政不服審査法上の審査請求に限られ、取消訴訟および国家賠償請求は妨げられないと理解されている。即時に完結する現場処分は行政内部の事後審査になじまない一方、裁判を受ける権利(憲法32条)の観点から司法救済まで奪うことは許されないという線引きである。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

道路交通法の全文を見る所属する編章節を開く:第七章 雑則

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›