道路交通法 第113条の4(警察庁長官への権限の委任)
クイックジャンプ
この法律又はこの法律に基づく命令の規定により国家公安委員会の権限に属する事務(第百十条第一項の規定による指定に係るものを除く。)は、政令で定めるところにより、警察庁長官に委任することができる。
この条文の基本情報
警察庁長官への権限の委任とは何ですか?
定義警察庁長官への権限の委任とは、道路交通法第113条の4に定められた規定で、「この法律又はこの法律に基づく命令の規定により国家公安委員会の権限に属する事務(第百十条第一項の規定による指定に係るものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第113条の4(警察庁長官への権限の委任)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第113条の4の条文原文は「この法律又はこの法律に基づく命令の規定により国家公安委員会の権限に属する事務(第百十条第一項の規定による指定に係るものを除く。」で始まります。
- 道路交通法第113条の4は第七章 雑則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第113条の4の前の条は道路交通法第113条の3です。
- 道路交通法第113条の4の次の条は道路交通法第114条です。
- 道路交通法第113条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第113条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第113条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/113_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法113条の4は、国家公安委員会の権限に属する事務を、政令で定めるところにより警察庁長官へ委任できると定める。ただし110条1項の指定に係る事務は除かれる。
Q · 免許の点数や処分の基準って、結局どこの誰が決めているんですか?
政令の定めに従い委任を受けた警察庁長官です
道路交通法113条の4により、同法または同法に基づく命令で国家公安委員会の権限とされた事務は、政令で定めるところにより警察庁長官へ委任することができます。委任されると権限そのものが警察庁長官に移り、長官の名と責任において行使されます。違反点数の運用や行政処分の量定といった日常の基準の多くは、この委任を根拠とする警察庁長官の通達で全国一律に定まります。ただし、第110条第1項の規定による指定に係る事務は委任の対象外です。
解説
信号のルールも、免許の点数も、飲酒運転の基準も、国会が一つ一つ決めていると思っているなら、その地図は不正確だ。道路交通法という法律が骨格を作り、細部は政令(道路交通法施行令)へ降り、さらに現場の運用は国家公安委員会と警察庁長官に委ねられる。113条の4は、その最後の一段を定める。国家公安委員会が持つ権限のうち一定のものを、政令の定めに従って警察庁長官へ委任できる、という規定だ。地味に見えるが、あなたの運転免許人生を実際に左右する「違反点数の運用基準」「行政処分の量定基準」の多くは、この委任を根拠に警察庁長官が発する通達で全国一律に決まっている。つまり、あなたが免許の処分に納得できないとき、探すべきは六法の条文ではなく、警察庁長官が出したその通達だ。権限がどこから流れてくるかを知る者だけが、正しい相手に、正しい言葉で異議を唱えられる。
法的な位置づけ
道路交通法第113条の4は、権限の委任に関する規定である。同法および同法に基づく命令により国家公安委員会の権限に属する事務について、政令で定めるところにより警察庁長官へ委任することを認める。ただし第110条第1項の規定による指定に係る事務は除外される。委任がされた場合、権限は受任者である警察庁長官に移り、その名と責任において行使される。
よくある質問 AI による整理
Q1権限の委任とは何ですか?
行政機関が法律の根拠に基づき、自らの権限を他の機関へ移す仕組みです。委任されると権限は受任者に移り、受任者が自らの名と責任で行使します。道路交通法113条の4はその授権規定にあたります。
Q2国家公安委員会と警察庁の違いは?
国家公安委員会は民間人で構成される合議体で、警察を管理する文民統制の器です。警察庁は実務を担う行政機関で、その長が警察庁長官です。113条の4は前者の権限を後者へ委任する道を開きます。
Q3警察庁長官の通達は法律ですか?
法律でも政令でもなく、行政内部の指示です。国民を直接拘束する法規ではありませんが、全国の警察が従うため、免許の運用基準として事実上きわめて強い影響力を持ちます。
Q4道路交通法113条の4で委任できない事務は?
第110条第1項の規定による指定に係る事務は、条文上明示的に委任の対象から除かれています。それ以外は、政令が定める範囲内で警察庁長官へ委任することができます。
Q5警察庁長官の通達を見る方法は?
警察庁ウェブサイトで公表されるもののほか、未公表の通達は行政機関情報公開法に基づく開示請求で入手できます。処分を争う前に入手しておくと、相手の裁量の枠が先に見えます。
Q6委任の範囲を超えた権限行使は違法ですか?
委任の根拠となる政令の範囲を超えた行使は、権限なき行為として違法となりうると解されています。処分を争う際は、根拠通達がどの委任に基づくかを確認することが出発点になります。
Q7委任と専決・代理はどう違うのですか?
委任は権限そのものが受任者へ移り、受任者名で行使されます。代理は権限は移らず代理関係を示して行使し、専決は内部的な決裁の分担にすぎず対外的には本来の機関名で行われます。
Q8免許停止の基準はどこに書いてありますか?
道路交通法と施行令が枠組みを定め、具体的な量定や運用の細目は警察庁長官の通達で全国統一されています。六法だけを読んでも基準の全体像は見えません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1交通ルールって、結局は国会が全部決めてるんですよね?
骨格は法律(道路交通法)ですが、細部は政令(道路交通法施行令)、さらに現場の運用基準は国家公安委員会や警察庁長官に委ねられます。113条の4は、国家公安委員会の権限を警察庁長官へ委任する根拠規定です。実務のポイント:あなたが日々従っている違反点数や処分の量定は、法律本文ではなく警察庁長官の通達で決まっている。条文をいくら読んでも出てこないのは、そもそも書いてある場所が違うからだ。
Q2免許の処分の基準に文句を言いたいんですが、どこに言えばいいんですか?
処分そのものは都道府県公安委員会が行いますが、その量定基準の多くは警察庁長官の通達に由来し、その委任の根拠が113条の4です。まず情報公開請求で該当通達を入手し、処分の根拠を特定するのが筋です。実務のポイント:窓口で「決まりですから」と言われても、その「決まり」には必ず出所の通達がある。通達名を特定して示すだけで、担当者は定型対応から個別対応に切り替えざるを得なくなる。
間違えやすい点 AI による整理
- 「交通ルールは国会が法律で決めている」という前提でものを考えると、免許運用への異議は空振りする。日々の基準を実際に書いているのは法律の下にある政令であり、さらにその下の警察庁長官の通達だ。あなたが立てるべき問いは「法律に何と書いてあるか」ではなく「どの通達が、誰の権限で、この基準を作ったか」である。
- 権限が委任されていること自体は知っていても、その委任が「処分の適法性」にまで効いてくる深刻さを見落としている。委任の範囲を超えた権限行使は違法となりうる。誰が権限を持つかは学問的な話ではなく、あなたが受けた処分を覆せるかどうかの分かれ目になりうる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 誰の権限を扱うか | 113条の4:国家公安委員会の権限を警察庁長官へ委任する授権 | 4条:都道府県公安委員会が信号・標識等の交通規制を行う権限 103条:公安委員会が免許の取消し・停止を行う権限 |
| 規定の性質 | 権限の所在を動かす組織法的規定。範囲は政令が画する | 実体的な規制権限そのものを定める規定 不利益処分の要件と効果を定める規定 |
| 市民から見た現れ方 | 運用基準(通達)を誰が書くかを決める、目に見えない上流 | 標識・信号・速度規制という目に見える形で現れる 免許停止・取消しという直接の不利益として現れる |
| 争うときの着眼点 | 委任の範囲を超えた権限行使ではないか、根拠通達は何か | 規制の必要性・合理性、規制権限の行使手続 処分要件の充足、裁量の逸脱・濫用の有無 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も行政機関の権限委任には法規命令の根拠と公告を要求する点で、日本の「政令で定めるところにより」と発想が近い
韓国は政府組織法で権限の委任・委託の一般根拠を置き、個別法でなく一般法で処理する構造をとる
ドイツは道路交通分野の細目を連邦法の授権に基づく法規命令(StVO 等)で定め、内部通達より法規命令の比重が高い
米国は交通取締り自体が州法領域であり、連邦レベルの再委任法とは平面が異なる。比較は権限委任の一般法理としてのみ成立する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 免許停止の通知が届いた。処分の重さが全国どこでも同じなのはなぜか、と疑問に思ったことはないか。その一律さの源は、法律ではなく、警察庁長官が全国の警察へ流す通達にある。そしてその通達を出す権限の根拠を辿ると、この委任規定に行き着く。
- 行政書士試験で「権限の委任と専決・代理の違い」が問われた。委任は権限そのものが受任者へ移り、責任の所在も動く。113条の4はその典型例として押さえておくと、抽象論が一気に具体化する。
学説
通説(行政法学):権限の委任は法律の根拠を要し、委任により権限は受任機関に移転して受任機関の名と責任で行使される。委任の範囲を超えた行使は権限なき行為として違法となりうる。道路交通法113条の4は、その法律上の根拠を明示した典型例と位置づけられる。
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める