道路交通法 第118条の2
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第六十七条(危険防止の措置)第三項の規定による警察官の検査を拒み、又は妨げた者は、三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第118条の2は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第118条の2の条文原文は「第六十七条(危険防止の措置)第三項の規定による警察官の検査を拒み、又は妨げた者は、三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 道路交通法第118条の2は第八章 罰則に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第118条の2の前の条は道路交通法第118条です。
- 道路交通法第118条の2の次の条は道路交通法第118条の3です。
- 道路交通法第118条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第118条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第118条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/118_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法118条の2は、警察官の呼気検査(同法67条3項)を拒み、又は妨げた者を三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処す。飲酒の有無を問わず、拒否のみで成立する。
Q · お酒を飲んでいなくても、検問で呼気検査を断ったら罪になりますか?
なります。飲酒の有無と無関係に、拒否だけで犯罪が成立します。
道路交通法118条の2は、67条3項に基づく警察官の呼気検査を拒み、又は妨げた者を、三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処します。この罪は飲酒の事実を構成要件としないため、一滴も飲んでいなくても、拒んだ事実だけで前科がつきえます。最高裁は、呼気検査は憲法38条1項の『供述』に当たらないとして本罪を合憲としました(最判平成9年1月30日)。潔白を主張したいのであれば、拒むより検査に応じる方が確実です。
解説
深夜の検問。窓を開けろと言われ、警察官が検査キットを差し出して「息を吹き込んでください」と告げる。ここで「嫌です」と一言断った瞬間、あなたは飲酒運転とはまったく別の、もう一つの犯罪を犯すことになる。道路交通法118条の2は、67条3項に基づく警察官の呼気検査を拒み、又は妨げた者を、三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処す。核心は、これが飲酒の有無と無関係に成立するという点だ。一滴も飲んでいなくても、検査を拒めばそれ自体が罪になる。多くの人が「黙秘権があるから拒否できる」と考えるが、最高裁は呼気検査は憲法38条の「供述」に当たらないとして、この罪を合憲とした(最判平成9.1.30)。つまり、あなたが自分の身を守るつもりで選んだ「拒否」という行動そのものが、あなたを有罪にする。飲酒の証拠を残すまいと拒んでも、拒んだ事実が処罰される設計になっている。
法的な位置づけ
道路交通法118条の2は、呼気検査拒否罪を定める罰則規定である。同法67条3項に基づき警察官が行う酒気帯びの有無の呼気検査を、車両等の運転者が拒み、又は妨げた場合に、三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金を科す。飲酒の事実は構成要件ではなく、検査への不協力それ自体が処罰対象となる。
よくある質問 AI による整理
Q1呼気検査拒否罪とは何ですか?
道路交通法118条の2が定める犯罪で、67条3項による警察官の呼気検査を拒み、又は妨げた場合に成立します。法定刑は三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金です。
Q2飲酒検問で呼気検査を断るとどうなりますか?
検査拒否として立件されうるほか、飲酒が疑われる状況証拠があれば酒気帯び運転の捜査も並行します。断った事実は現場で調書に残り、後から取り消すことはできません。
Q3呼気検査を拒む正当な理由は認められますか?
検査手順に重大な瑕疵がある、呼気を吹き込めない身体的事情があるなど例外的な場合に限られます。「飲んでいないから不要」「納得できない」は正当な理由になりません。
Q4呼気検査を拒否すると免許はどうなりますか?
刑事罰とは別に行政処分の対象になります。違反点数や処分の重さは道路交通法施行令の基準によるため、警察庁が公表する最新の基準を必ず確認してください。
Q5警察は呼気検査を強制できますか?
口をこじ開けて吹かせる直接強制はできません。その代わりに拒否行為自体を犯罪とし、必要な場合は令状に基づく強制採血によって血中アルコール濃度を調べる仕組みです。
Q6呼気検査拒否の公訴時効は何年ですか?
法定刑が三月以下の拘禁刑であるため公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。起算点は検査を拒み、又は妨げる行為が終わった時点になります。
Q7同乗者も呼気検査を受ける義務がありますか?
67条3項の検査対象は車両等の運転者です。同乗者は原則対象外ですが、飲酒運転と知りながら同乗した場合は道路交通法65条4項の同乗罪で別途処罰されます。
Q8自転車でも呼気検査の拒否は罪になりますか?
自転車も道路交通法上の車両にあたるため67条3項の検査対象になりえます。近年の改正で自転車の酒気帯び運転の罰則も整備されており、最新の改正内容の確認が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1お酒を飲んでいないのに、検査を拒否したら本当に捕まるんですか?
捕まります。118条の2は飲酒の有無を一切問わず、67条3項の呼気検査を『拒み、又は妨げた』こと自体を処罰します。飲んでいない証明をしたいなら、むしろ応じた方が早い。実務のポイント:飲んでいないのに拒む人ほど『潔白なら応じればいい』と警察に映り、かえって何か隠したい理由があるのではと疑われる。潔白なら即応、が現場での最善手です
Q2黙秘権があるから、検査も拒否できるんじゃないですか?
できません。最高裁は呼気検査は憲法38条が保障する『供述』に当たらないとして、拒否を罰する本条を合憲としました(最判平成9.1.30)。黙秘権は言葉に関する権利で、息を吹き込む物理的行為には及びません。実務のポイント:この『供述か否か』の線引きは、強制採血や指紋採取にも通じる論点です。血液採取には令状が要るのに、呼気検査は拒否を罰する形で事実上の強制力を持たせている。弁護士はこの差を知っていますが、検問の現場で説明されることはまずありません
Q3検査を拒否するのと、酒気帯び運転で捕まるの、どっちが重いんですか?
法定刑の上限だけなら酒気帯び運転(117条の2の2、3年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)の方が重いですが、検査拒否(118条の2、3月以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金)でも前科は前科です。実務のポイント:数値が高く出そうなほど『拒否して軽い罪で済ませる方が得』と誤算する人がいますが、拒否は悪質と評価されやすく、周囲の状況証拠から飲酒運転本体も別途立件されるリスクが残る。両取りされれば最悪の結果になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「呼気検査を拒むかどうか」を自分で選べる問題だと思っている時点で、問いの立て方が誤っている。67条3項の検査は任意の協力依頼ではなく、拒めば独立した犯罪が成立する強制力を伴う。考えるべきは「拒否するか」ではなく「拒否した後に何が起きるか」だ
- 「黙秘権があるから検査も拒める」と広く信じられているが、最高裁は呼気検査を憲法38条が保障する『供述』には当たらないと判断した(最判平成9.1.30)。黙秘権は言葉に対する権利であり、息を吹き込むという物理的行為にはそもそも及ばない
- 検査拒否は「軽い違反」と軽く見られがちだが、深刻さの見積もりが甘い。酒気帯び運転(117条の2の2、3年以下)より法定刑の上限は低くても、飲酒の数値検知を免れさせない狙いから、警察は拒否事案をむしろ悪質と見て積極的に立件する。「拒否した方が得」という計算は成り立たない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処罰される行為 | 118条の2:呼気検査を拒み、又は妨げること | 117条の2の2:酒気帯び状態での運転 117条の2:酒に酔った状態(正常な運転ができないおそれ)での運転 |
| 飲酒の有無 | 不問(一滴も飲んでいなくても成立) | 政令基準値以上のアルコール保有が必要 正常な運転ができないおそれのある酩酊状態が必要 |
| 法定刑 | 三月以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 | 三年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金 五年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金 |
| 前提となる規定 | 67条3項(警察官の検査権限) | 65条1項(酒気帯び運転の禁止)+施行令の基準値 65条1項(酒気帯び運転の禁止) |
他国ではどう定めているか 5 か国
台湾は酒測拒否を刑事罰ではなく高額の罰鍰+免許取消しという行政罰で抑止する。刑事責任は不能安全駕駛(刑法第185條之3)で別途問われ、日本のように拒否そのものを刑事犯とはしない点が最大の差異
韓国は測定拒否を懲役刑を含む刑事罰で処罰し、法定刑の水準は日本より格段に重い。飲酒運転本体と同等に近い刑で威嚇する立法政策を採る
ドイツは呼気検査への協力義務を課さず、拒否しても処罰されない。その代わり原則として裁判官(緊急時は検察官等)の命令に基づく強制採血で証拠を取得する。日本とは『間接強制か直接強制か』で正反対の設計
フランスはアルコール検査の受検拒否(refus de se soumettre)を独立の犯罪とし、拘禁刑と罰金を科す。日本と同じ間接強制型だが、法定刑は日本より重い
米国は運転免許取得により検査に同意したとみなす黙示的同意法制。連邦最高裁は、逮捕に伴う無令状の呼気検査は許されるが、採血には令状が必要であり、採血拒否を犯罪とすることは許されないとした
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし検問で「今日は飲んでいないから検査は不要だ」と断ったら、どうなる? 飲んでいないことは拒否を正当化しない。検査を拒んだ事実だけで118条の2が成立し、あなたには前科がつく。潔白を証明したいなら、応じる方が圧倒的に早い
- 忘年会の帰り、少しだけ口をつけた。数値が出るのが怖くて「体調が悪い」「弁護士を呼ぶ」と言って検査を先延ばしにし続けた。この引き延ばしも本条の「妨げ」に当たる。あなたは行為者としてすでに線を踏んでいる
- 事故を起こして自宅へ逃げ帰った翌朝、警察が玄関に。もう酒は抜けている。だが現場での検査拒否という事実は消えない
- 検問で拒み続けて数十分。警察官は令状なしに口をこじ開けることはできないが、「妨げた」時間が延びるほど悪質性は量刑に響く。今この瞬間、応じるか拒み続けるかの判断が、罰金で済むか拘禁刑かを分ける
取るべき行動
被害を受けた側:飲酒運転の被害に遭い、加害者が現場で呼気検査を拒否した場合。1. 加害者の検査拒否は本条違反として別途立件されうるので、事故と拒否の両方を警察に記録させる。2. 検査拒否で酒気帯びの数値が取れなくても、目撃証言・防犯カメラ・加害者の言動から飲酒の事実は立証できる。ドラレコや周辺映像を早期に確保。3. 民事賠償(民法709条)は刑事の立証と独立に進められる。加害者の任意保険が飲酒免責でも、自賠責と加害者本人への直接請求の道は残る
訴えられた側:検査拒否で立件されそう、または飲酒運転と併せて捜査されている場合。1. 逮捕・任意同行の段階でまず当番弁護士を呼ぶ。2. 拒否に正当な理由(検査手順の重大な瑕疵、身体的事情)があったなら具体的に主張する。ただし単なる『飲んでいないから不要』は理由にならない。3. 飲酒運転本体(117条の2、117条の2の2)と検査拒否は別罪であり、両方立件されると刑が重なる。示談・反省・再発防止の情状を早期に積む。4. 前科の有無で処分が大きく変わるので、初回なら略式命令(罰金)で収める交渉余地を弁護人と検討する
時効(請求できる期限):公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は検査を拒み、又は妨げる行為が終わった時。逮捕された場合の身柄拘束は最大23日(逮捕72時間+勾留10日+延長10日)で、その間に検察官が起訴・不起訴を決める(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:呼気検査は身体の物理的状態の確認であって供述ではないため、拒否を処罰しても自己負罪拒否特権を侵害しないとする。直接強制を認めない代わりに拒否行為を処罰するという間接強制の構造が、比例原則の範囲内にあると説明される。
有力な批判説:拒否を処罰することは実質的に検査への協力を強制するものであり、供述か否かという形式的区別で憲法38条の保障範囲を画するのは狭すぎると批判する。強制採血に令状を要求する扱いとの均衡も問題とされる。
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等改正に伴い『懲役』を『拘禁刑』に統合。条文原文が『三月以下の拘禁刑』となっているのはこの改正の反映。ただし飲酒罰則強化に関する過去の改正回数・罰金額引上げ時期は未確認のため、total_revisions は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法等の一部改正に伴い、懲役と禁錮が拘禁刑に統合された。本条の法定刑が『三月以下の拘禁刑』と表記されているのはこの改正の反映である。
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