道路交通法 第35条(指定通行区分)
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- 車両(特定小型原動機付自転車等及び右折につき一般原動機付自転車が前条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする一般原動機付自転車を除く。)は、車両通行帯の設けられた道路において、道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されているときは、同条第一項、第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該通行の区分に従い当該車両通行帯を通行しなければならない。ただし、第四十条の規定に従うため、又は道路の損壊、道路工事その他の障害のためやむを得ないときは、この限りでない。
- 2.前条第六項の規定は、車両が前項の通行の区分に従い通行するため進路を変更しようとして手又は方向指示器による合図をした場合について準用する。
この条文の基本情報
指定通行区分とは何ですか?
定義指定通行区分とは、道路交通法第35条に定められた規定で、「車両(特定小型原動機付自転車等及び右折につき一般原動機付自転車が前条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする一般原動機付自転車を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路交通法第35条(指定通行区分)は、日本の道路交通法に含まれる条文です。
- 道路交通法第35条の条文原文は「車両(特定小型原動機付自転車等及び右折につき一般原動機付自転車が前条第五項本文の規定によることとされる交差点において左折又は右折をする一般原動機付自転車を除く。」で始まります。
- 道路交通法第35条は第六節 交差点における通行方法等に置かれています。
- 道路交通法の公布日は昭和35年6月25日です。
- 道路交通法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路交通法第35条の前の条は道路交通法第34条です。
- 道路交通法第35条の次の条は道路交通法第35条の2です。
- 道路交通法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/335AC0000000105 - 本サイト収録
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/335AC0000000105/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路交通法35条は、車両通行帯のある道路で交差点の進行方向が標識・標示により指定されているとき、その区分に従って通行する義務を定める。道路工事等でやむを得ない場合は例外となる。
Q · 交差点の路面に描かれた矢印って、守らなかったらどうなるの?
事故がなくても、区分に反した時点で違反が成立します
道路交通法35条は、車両通行帯のある道路で道路標識等により交差点での進行方向の通行区分が指定されている場合、その区分に従って通行する義務を定めています。直進レーンから右折すれば、事故が起きていなくても指定通行区分違反が成立し、反則金と違反点数の対象になります(罰則は同法120条)。さらにこの違反は、事故が起きたときの民事の過失割合を修正する要素として扱われ、示談金の額に直接影響します。例外は、緊急自動車を避けるとき(40条)と、道路の損壊・道路工事その他の障害でやむを得ないときに限られ、単なる渋滞は含まれません。
解説
交差点の手前で、路面に白い矢印が描かれている。右折だけの矢印、直進だけの矢印、左折と直進の矢印。あれを『なんとなくの目安』だと思っている人は多い。違う。あれは法的拘束力を持つ命令だ。道路交通法35条は、車両通行帯(車線)のある道路で、交差点の進行方向が標識や標示で指定されているとき、その区分に従って通行する義務を課す。直進レーンに入ったのに右折すれば、それだけで『指定通行区分違反』になる。事故を起こしていなくても、警察官はあなたを止めて反則金(罰金とは別の、交通反則通告制度による行政的な納付金)と違反点数を科す。さらに厄介なのは、この違反が交通事故の過失割合(事故の責任をどちらがどれだけ負うかの比率)に直結する点だ。直進レーンから右折して衝突すれば、あなたの過失は跳ね上がり、示談金で数十万円単位の差が出る。路面のあの矢印は、あなたの財布と免許の両方を握っている。
法的な位置づけ
道路交通法35条は指定通行区分を定める規定であり、車両通行帯の設けられた道路において道路標識等により交差点で進行する方向に関する通行の区分が指定されている場合に、車両が当該区分に従って当該車両通行帯を通行する義務を課す。同法34条の左折・右折方法の原則に対する特則として機能し、40条に従う場合および道路の損壊、道路工事その他の障害でやむを得ない場合は適用が除外される。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.交差点に入る前にレーンの矢印を確認する 交差点の30メートル以上手前で、路面標示と上部の道路標識の両方を確認し、目的の進行方向に対応した車両通行帯へ余裕をもって入る。ナビの案内が遅れた場合は、無理な進路変更をせず指定どおりに進んで次の交差点で回り直す
- 2.停止を求められたら標示・標識の状態を記録する 青切符にサインする前に、路面標示が鮮明だったか、標識が街路樹・看板・駐車車両で隠れていなかったかを確認する。不備があればその場でスマートフォンで撮影し、時刻と位置情報を残したうえで警察官に指摘する
- 3.やむを得ない事情があれば1項ただし書で主張する 道路の損壊、道路工事、放置車両などの障害で指定区分どおりに通行できなかった場合は、その障害物の写真と位置関係を記録し、35条1項ただし書の例外に該当する事情として説明する。単なる渋滞はこの例外に当たらない
- 4.事故を伴う場合は過失割合への影響を意識して対応する 指定通行区分違反は民事の過失割合の修正要素として扱われる。自分が被害者側なら相手のレーン違反をドライブレコーダー映像と路面標示の写真で保全し、実況見分でも正確に伝える。加害者側なら安易に認める前に弁護士へ相談する
よくある質問 AI による整理
Q1指定通行区分とは何ですか?
車両通行帯のある道路で、標識や路面標示によって交差点での進行方向が指定されている車線区分のことです。道路交通法35条により、車両はその区分に従って通行しなければなりません。
Q2指定通行区分違反の点数と反則金はいくらですか?
違反点数は1点で、反則金額は車種によって異なります。金額や納付期限は改定されることがあるため、青切符の記載と各都道府県警察の案内を必ず確認してください。
Q3右折レーンから直進したら違反ですか?
違反です。35条は指定された方向以外への進行を禁じており、右折専用レーンからの直進も指定通行区分違反になります。事故の有無は違反の成立に影響しません。
Q4左折専用レーンに入ってしまったらどうすればいいですか?
無理な車線変更は進路変更に伴う違反や事故の危険を招きます。原則はそのまま左折し、次の交差点で回り直すのが安全です。慌てて直進すれば35条違反になります。
Q5電動キックボードにも指定通行区分は適用されますか?
特定小型原動機付自転車は35条1項の括弧書きで対象から除かれています。ただし交差点の通行方法に関する他の規定は別途適用されるため、自由に曲がれるわけではありません。
Q6原付は35条の対象になりますか?
一般原動機付自転車でも、二段階右折によることとされる交差点で左折・右折する場合は括弧書きで除かれます。それ以外の場面では35条の指定通行区分に従う必要があります。
Q7路面の矢印が消えていても違反になりますか?
標示が客観的に判読できない場合は、指定通行区分の指定が有効に存在したかが争点になります。現場でスマートフォン撮影して記録し、警察官に指摘しておくことが重要です。
Q8指定通行区分違反はいつ発覚しますか?
多くは警察官の現認により交差点付近で停止を求められて発覚します。事故を起こした場合は実況見分の過程で明らかになり、民事の過失割合の修正要素としても扱われます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1直進レーンから曲がっちゃったけど、事故も起きてないのにダメなんですか?
ダメです。道路交通法35条は、指定された通行区分に従う義務そのものを課しています。事故の有無に関係なく、標示・標識に反した時点で指定通行区分違反が成立します(罰則は同法120条)。実務のポイント:警察官が現認しなければ切符は切れないので、違反自体は事故時の実況見分で初めて発覚するケースも多い。逆に言えば、事故を起こすと過去の運転挙動が一気に問題化する。
Q2青切符に納得できません。サインしないとどうなりますか?
サインを拒否しても違反自体は消えません。反則金を納めない場合、事件は刑事手続に移り、検察官の判断次第で正式裁判になります(道路交通法の反則金制度)。実務のポイント:実務では、標示が消えかけている・標識が街路樹で隠れているといった客観証拠があると、正式裁判で不起訴や無罪になる余地がある。その証拠は現場でしか取れないので、争う気があるなら必ずその場で撮影する。
Q3混んでて右折レーンに入れなかった。これも違反ですか?
原則違反です。ただし35条1項ただし書は、道路の損壊・道路工事その他の障害でやむを得ないとき、緊急自動車を避けるとき(40条)の例外を認めています。単なる渋滞はこの『やむを得ない』に当たりません。実務のポイント:『混んでいた』は例外事由として通りにくい。一方、工事の仮設看板や違法駐車で物理的にレーンへ入れなかった場合は、その障害物の写真が例外主張の決め手になる。
Q4事故のとき、相手がレーン違反してたら私の過失は減りますか?
減る可能性が高いです。指定通行区分違反は過失割合の修正要素として扱われ、違反した側の過失が加算されます。基本割合に対し数パーセントから十数パーセントの修正が入る類型があります(過失相殺は民法722条2項)。実務のポイント:保険会社の担当者は、相手の交通違反を自分から進んで過失割合に反映しないことがある。ドラレコと現場写真で相手の35条違反を立証できれば、こちらから修正を要求できる。
間違えやすい点 AI による整理
- 『矢印はあくまで目安で、安全なら従わなくてもいい』と思っている人がいる。違う。指定通行区分は標識・標示による法的義務で、事故がなくても、区分に反した時点で違反として反則金・違反点数の対象になる
- 指定通行区分違反が『違反点数1点、反則金数千円』で済むと知っている人は多い。だがその真の重さを知らない。この違反が交通事故と結びついた瞬間、刑事・行政の切符とは別に、民事の過失割合が数パーセントから十数パーセント単位で修正され、示談金が数十万円変わる。点数より財布へのダメージが大きい
- あなたから見れば『混んでいたから空いているレーンで曲がっただけ』の些細な判断だ。だが法律から見れば、指定された通行区分を無視した明確な違反行為。この認識のズレが、事故のとき『危険な運転をした側』というレッテルとなってあなたを追い込む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する対象 | 35条:交差点手前の車両通行帯ごとに指定された進行方向(指定通行区分) | 34条:左折・右折そのものの方法(あらかじめ道路の左端・中央に寄る等) 20条:車両通行帯のある道路での通行位置(原則として左側の通行帯) |
| 適用の前提 | 車両通行帯があり、かつ道路標識等で交差点の進行方向が指定されていること | 交差点で左折または右折しようとするすべての車両 車両通行帯が設けられた道路を通行していること |
| 例外・除外 | 40条(緊急自動車の優先)に従うとき、道路の損壊・道路工事その他の障害でやむを得ないとき。特定小型原動機付自転車等および二段階右折の一般原動機付自転車は対象外 | 道路標識等による別段の指示があるとき 追越しや工事等でやむを得ないとき |
| 違反したときの扱い | 指定通行区分違反として反則金・違反点数の対象(罰則は120条)。事故時は過失割合の修正要素 | 左折・右折方法違反として反則金・違反点数の対象 通行区分違反として反則金・違反点数の対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も交岔路口での転回方法を規則で定め、標誌・標線に従わない転弯を処罰条例で罰鍰の対象とする。行政罰中心の構造は日本と近い
韓国も交差点での通行方法を法律本体に規定し、車線指定に反する右左折を取締りの対象とする
ドイツは右左折時に事前に該当車線へ入る義務を § 9で定め、矢印標示の拘束力は標識令の Zeichen により基礎づけられる
米国は州法ごとに規定するが、交差点での右左折時に所定の車線位置を取ることを義務づける点で共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 混雑した交差点で、右折レーンが長蛇の列。あなたは空いている直進レーンから割り込むように右折した。事故は起きなかったが、交差点の先で警察官に停められる。指定通行区分違反、反則金と違反点数1点。急いだ数十秒の代償だ。(最新の反則金額はご確認ください)
- もし直進レーンから右折して、直進してきたバイクと衝突したら、過失割合はどうなる? あなたが指定通行区分違反を犯していた事実を、相手の保険会社は示談交渉で真っ先に突いてくる。基本の過失割合に修正が加わり、あなたの金銭的負担が跳ね上がる
- レンタカーで知らない街を走る。ナビの案内が遅れ、気づいたら左折専用レーン。そのまま直進すれば違反、慌てて車線変更すればまた別の違反
- 青切符を切られてから、反則金を納付するか否か腹を決めるまで時間は限られている。納得できず納めなければ、事件は刑事手続へ移り、正式裁判で争う覚悟が要る。払うか、争うか、数日で決断を迫られる
- 友人が『直進レーンから曲がってきた車にぶつけられた』と相談してきた。あなたは相手の指定通行区分違反を指摘できる。それが友人の過失割合を下げる決定打になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 事故直後、相手が指定通行区分に違反していた証拠を確保:ドライブレコーダー映像、現場の路面標示・標識の写真、可能なら目撃者の連絡先2. 警察の実況見分(現場を調べて記録する手続)で、相手のレーン違反を正確に伝え、記録に残す3. 保険会社に過失割合を丸投げせず、相手の35条違反を過失の修正要素として主張4. 提示された過失割合に納得できなければ、交通事故紛争処理センターなどの無料相談を活用する
訴えられた側:1. その場で標示・標識が明確だったか確認、不鮮明なら写真を撮り警察官に指摘2. 納得できなければ青切符にサインしない選択もある。ただしその場合は刑事手続に移り、正式裁判で争う負担が生じる点を理解する3. 事故を伴う場合、指定通行区分違反を認めることが民事の過失割合に響くと意識し、弁護士に相談4. 道路工事・障害物の回避など、やむを得ない事情(35条1項ただし書)があれば、その障害の写真とともに主張する
時効(請求できる期限):指定通行区分違反そのものに民事的な時効はないが、反則金は交通反則通告制度の指定期日までに納付するか、争うかを決める必要がある。事故に伴う損害賠償請求は、損害および加害者を知った時から3年(人の生命・身体を害する場合は5年、民法724条、724条の2)。(最新の反則金額・納付期限は各都道府県警の案内をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正、令和5年(2023年7月1日)施行 電動キックボード等を『特定小型原動機付自転車』として制度化する改正に伴い、本条の対象車両から特定小型原動機付自転車等を除外する括弧書きが加えられた(全体の改正回数は要人的検証)
改正の年表
- 1.昭和35年(1960年) 新設:道路交通法(昭和35年法律第105号)の制定に伴い、交差点における進行方向別の通行区分に関する規定が設けられた
- 2.令和4年(2022年) 改正:電動キックボード等を特定小型原動機付自転車として制度化する改正に伴い、本条1項の対象車両から特定小型原動機付自転車等を除外する括弧書きが加えられた(施行は令和5年7月1日)
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