要点道路交通法75条の15は、公安委員会が特定自動運行の許可に交通安全上必要な条件を付せると定める。第2項により、付した条件は後から変更・追加することもできる。
Q · 自動運転の許可が下りたら、あとは自由に走らせていいんですか?
いいえ、許可には条件が付き、後から変更もされます
道路交通法75条の15第1項により、公安委員会は特定自動運行の許可に、道路における危険の防止と交通の安全・円滑のため必要な条件を付すことができます。走行時間帯、速度、ルート、遠隔監視体制などが条件になり得ます。さらに第2項により、特別の必要が生じたときは、既に付した条件を変更し、新たな条件を追加することも可能です。条件は行政処分の一部(附款)であり、内容が比例原則や平等原則に反すれば違法となるため、審査請求や取消訴訟で争う余地があります。
自動運転バスやロボットタクシーを走らせる事業者が、公安委員会からレベル4の特定自動運行(運転者が乗り込まない自動運転)の許可をようやく取得した。だが道路交通法75条の15を読まずに喜ぶのは早い。この条文は、公安委員会が許可に「交通の安全と円滑を図るため必要な条件」を付けられると定める。走行時間帯、速度、ルート、天候制限、遠隔監視の体制、事故時の対応、それらすべてが条件として課されうる。さらに恐ろしいのは第2項だ。いったん付いた条件を、公安委員会は後から一方的に変更でき、新たな条件を追加もできる。あなたが数億円を投じて組み上げた運行計画が、行政の判断一つで組み替えを迫られる。だが裏を返せば、その条件が不当に厳しければ、あなたは審査請求や取消訴訟で争える対象だということでもある。条件は、与えられるだけのものではない。
道路交通法75条の15は、特定自動運行の許可に付される条件(附款)を定める規定である。第1項は、公安委員会が許可の際に交通の安全と円滑を図るため必要な条件を付す権限を、第2項は、特別の必要が生じた場合に既存の条件を変更し、又は新たな条件を付す権限を規定する。条件は許可と一体をなす行政処分の一部として扱われる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
走行ルート、時間帯、速度上限、天候制限、遠隔監視者の人数と体制、事故時の通報手順などが典型例です。道路交通法75条の15第1項に基づき、交通の安全と円滑に必要な範囲で個別に設定されます。
変更されます。75条の15第2項は、特別の必要が生じたときに公安委員会が条件を変更し、新たな条件を付すことを認めています。交通事情の変化や事故発生が変更の契機になります。
まず行政手続法14条に基づく理由提示の内容を書面で確認し、比例原則・平等原則に照らして過剰でないかを検証します。その上で審査請求または取消訴訟を検討します。
条件(附款)が許可本体と可分であれば、条件部分のみの取消しを求める余地があります。不可分と評価される場合は、許可全体を対象に争う構成が必要になります。
運転者が乗車しない状態で自動運行装置を使用して自動車を運行すること(いわゆるレベル4)です。道路交通法第4章の3で規律され、75条の12第1項の公安委員会の許可が必要です。
審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は同6か月以内(行政事件訴訟法14条)です。起算点は通知を現実に受け取った日です。
必要があります。審査請求や訴訟の提起には執行停止の効力がないため、条件の効力を止めたい場合は別途執行停止の申立てを行う必要があります。
関係することがあります。公安委員会が75条の15第2項で走行時間帯やルートの条件を変更すれば、事業者は運行計画の見直しを迫られ、路線の一部運休につながる場合があります。
許可自体は続きますが、75条の15第2項で公安委員会はいつでも条件を変更・追加できます。交通事情や事故の発生を理由に、後から締め付けが強まることは制度上想定されています。業界裏話ヒント:許可を取ったこと自体を実績として資金調達する事業者は多いが、投資家に説明すべきは『条件がいつでも変わりうるリスク』のほう。ここを開示せず後で条件変更されると、事業計画の前提が崩れて経営責任を問われかねない
そうとは限りません。条件(附款)は行政処分の一部で、交通安全という目的に照らして過剰であれば比例原則違反として違法になり、取消訴訟で争えます(行政事件訴訟法3条)。業界裏話ヒント:弁護士は条件そのものを争うより、『条件を付す際の理由提示が不十分』(行政手続法14条違反)という手続的瑕疵から攻めることが多い。実体判断より手続違反のほうが、裁判所に認めさせやすいからだ
即取消しとは限りませんが、条件違反は取消事由になり得ます(特定自動運行の取消規定)。ただし取消しには聴聞などの手続が必要で、行政も比例原則に縛られます。業界裏話ヒント:軽微な違反で即取消しは行政側もリスクを負う。まず是正の指導が入ることが多いので、指導段階で誠実に改善記録を残せば、取消しまで至らせない交渉余地がある。最初の指導への対応が分水嶺になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 75条の15:許可に条件を付し、後から変更・追加する権限 | — |
| 作用する時点 | 許可時(第1項)+許可後いつでも(第2項) | — |
| 事業者への影響 | 運行計画の内容そのものを継続的に規律する | — |
| 争い方 | 条件(附款)の違法性を審査請求・取消訴訟で争う | — |
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