行政事件訴訟法 第35条(訴訟費用の裁判の効力)
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国又は公共団体に所属する行政庁が当事者又は参加人である訴訟における確定した訴訟費用の裁判は、当該行政庁が所属する国又は公共団体に対し、又はそれらの者のために、効力を有する。
この条文の基本情報
訴訟費用の裁判の効力とは何ですか?
定義訴訟費用の裁判の効力とは、行政事件訴訟法第35条に定められた規定で、「国又は公共団体に所属する行政庁が当事者又は参加人である訴訟における確定した訴訟費用の裁判は、当該行政庁が所属する国又は公共団体に対し、又はそれらの者のために、効…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 行政事件訴訟法第35条(訴訟費用の裁判の効力)は、日本の行政事件訴訟法に含まれる条文です。
- 行政事件訴訟法第35条の条文原文は「国又は公共団体に所属する行政庁が当事者又は参加人である訴訟における確定した訴訟費用の裁判は、当該行政庁が所属する国又は公共団体に対し、又はそれらの者のために、効…」で始まります。
- 行政事件訴訟法第35条は第一節 取消訴訟に置かれています。
- 行政事件訴訟法の公布日は昭和37年5月16日です。
- 行政事件訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 行政事件訴訟法第35条の前の条は行政事件訴訟法第34条です。
- 行政事件訴訟法第35条の次の条は行政事件訴訟法第36条です。
- 行政事件訴訟法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139 - 本サイト収録
行政事件訴訟法(昭和三十七年法律第百三十九号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/337AC0000000139/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点行政事件訴訟法35条は、行政庁が当事者の訴訟で確定した訴訟費用の裁判が、その行政庁の所属する国・公共団体に対して効力を持つと定める。
Q · 「○○税務署長」を訴えて勝ったら、訴訟費用は誰から取り戻せるの?
署長個人ではなく所属する国や自治体から取り戻します
行政事件訴訟法35条により、行政庁が当事者・参加人である訴訟で確定した訴訟費用の裁判は、その行政庁が所属する国または公共団体に対して効力を持ちます。つまり費用を負担・受領するのは「署長」「知事」といった肩書ではなく、予算を持つ国・自治体です。ただし金額は判決だけでは確定せず、別に訴訟費用額確定処分(民訴71条)の申立てが必要で、戻るのは印紙代・送達費等に限られ弁護士報酬は原則含まれません。
解説
判決の末尾に「訴訟費用は被告の負担とする」とある。だが行政訴訟では、被告が「○○税務署長」「○○県知事」のような肩書のことがある。肩書に財布はない。では誰が払うのか。35条がその答えを用意している。国や公共団体に所属する行政庁が当事者や参加人になっている訴訟では、確定した訴訟費用の裁判は、その行政庁が所属する国や公共団体に対して、またはそのために効力を持つ。つまり費用を実際に負担し、または受け取るのは、肩書の背後にいる国・自治体という実体だ。2004年の改正で取消訴訟の被告は原則「国・公共団体」そのものになったが、行政庁が当事者や参加人として登場する場面は今も残る。そこで本条が、手続の表舞台に立つ行政庁と、費用を実体的に引き受ける国・公共団体を結びつける。勝っても負けても、費用の相手は財布を持つ実体だと知っておくこと、それが取りはぐれや支払先の混乱を防ぐ。
法的な位置づけ
行政事件訴訟法35条は、国または公共団体に所属する行政庁が当事者または参加人である訴訟において、確定した訴訟費用の裁判の効力が、その行政庁の所属する国または公共団体に対し、またはそれらの者のために生じる旨を定める規定である。手続上の当事者である行政庁と、費用を実体的に負担・受領する国・公共団体とを結びつける役割を果たす。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.判決主文の費用負担条項を確認 勝訴判決の主文に「訴訟費用は被告の負担とする」など費用負担者を定める一行があるかを確認する。負担者が決まっていても金額はまだゼロである点を理解する
- 2.訴訟費用計算書を作成 納付した印紙代・予納郵券・証人日当・鑑定料などを項目ごとに集計し、訴訟費用計算書と疎明資料(領収書・予納記録)を整える。弁護士報酬は原則含めない
- 3.第一審裁判所に訴訟費用額確定処分を申立て 判決確定後、第一審の裁判所書記官に訴訟費用額確定処分を申し立てる(民訴71条)。費用計算書と疎明資料を添付し、確定処分により償還額を確定させる
- 4.所属する国・公共団体に償還を求める 確定処分が出たら、35条により負担者である国・公共団体(署長個人ではない実体)に対して償還を求める。任意に支払われない場合は確定処分を債務名義として強制執行できる
よくある質問 AI による整理
Q1行政訴訟の訴訟費用とは何ですか?
印紙代・送達費用・証人日当など、訴訟手続のために裁判所に納める費用です。弁護士報酬は原則含まれません(民訴61条以下)。
Q2行政訴訟で勝ったら印紙代は戻ってきますか?
判決主文が「被告負担」なら戻せます。ただし自動ではなく、訴訟費用額確定処分(民訴71条)を申し立てて初めて金額が確定し回収できます。
Q3訴訟費用額確定処分はどこに申し立てますか?
第一審の裁判所書記官に申し立てます。費用計算書と疎明資料を添付し、確定処分が出ると具体的な償還額が確定します(民訴71条)。
Q4行政訴訟の訴訟費用はいつまでに請求できますか?
費用の裁判が執行力を生じた後に申立て可能です。明確な申立期限はありませんが、償還請求権は判決確定から長期間放置すると時効消滅の恐れがあります。
Q5一部勝訴の場合、訴訟費用はどうなりますか?
裁判所が勝敗の割合に応じて当事者間で按分するのが原則です(民訴64条)。全額相手負担になるとは限りません。
Q6行政庁が参加人の場合も35条は適用されますか?
適用されます。35条は行政庁が「当事者又は参加人」である場合を明文で対象とし、参加人の費用も所属する国・公共団体に効力が及びます。
Q7国を相手に勝訴したのに費用が戻らないのはなぜですか?
費用額確定処分を申し立てていない、または対象が弁護士報酬で訴訟費用に含まれない、といった理由が多いです。手続と費用の範囲を確認しましょう。
Q8訴訟費用額確定処分に不服がある場合どうすればいいですか?
確定処分に対しては即時抗告で争えます。計算書の印紙代・日当等に過大があれば異議を述べ、按分割合も主張できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1行政訴訟に勝ったら、払った弁護士費用も役所が返してくれますよね?
原則として返ってきません。35条や民訴のいう「訴訟費用」は印紙代・送達費・証人日当などで、弁護士報酬は含まれないのが原則です(民訴61条)。役所が負担するのはこの狭い意味の費用だけ。実務のポイント:弁護士費用まで取り戻したいなら、違法な処分による損害として国家賠償訴訟(国家賠償法1条)を併せて検討する手があります。国賠では弁護士費用の一部が損害と認められた裁判例があり、取消訴訟単独とは回収範囲が変わります。
Q2被告が「○○税務署長」なんですが、勝っても費用は誰に請求するんですか?
国に請求します。35条は、国や公共団体に所属する行政庁が当事者の訴訟では、確定した訴訟費用の裁判は所属する国・公共団体に効力を持つと定めています。肩書である署長個人ではなく、国という実体が負担者です。実務のポイント:だから行政相手の訴訟費用は「取りはぐれ」の心配がほぼありません。相手は予算措置のある国・自治体で、支払能力を疑う必要のない数少ない訴訟類型です。
間違えやすい点 AI による整理
- 「行政訴訟に勝てば、かかった弁護士費用も役所が払ってくれる」と考えがちだが、問いの立て方そのものが違う。35条や民訴のいう「訴訟費用」は印紙代・送達費用・証人日当などで、弁護士報酬は原則含まれない。勝っても弁護士費用は自腹が基本だ。
- 被告が「署長」だから国に費用を請求できない、と思うのは誤り。35条は明文で、行政庁が当事者であれば確定した費用の裁判は所属する国・公共団体に効力を持つと定めている。請求先は予算を持つ実体であり、回収先に困ることはない。
- 「費用は被告負担」と判決に書いてあれば自動的に戻ってくる、と知っているつもりでも詰めが甘い。負担者が決まっても金額は別問題。訴訟費用額確定処分(民訴71条)を別途申し立てない限り、いくら戻るかは確定しないし、放置すれば回収できなくなる。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の中身 | 行訴法35条:確定費用の裁判の効力が国・公共団体に帰属 | 民訴61条:敗訴者が訴訟費用を負担する原則 民訴71条:費用額を確定する処分手続 |
| 扱う段階 | 費用の負担者が誰(どの実体)かを確定 | 誰が負担するか(勝敗)を判決で決定 いくら負担するか(金額)を別処分で確定 |
| 行政訴訟での意味 | 肩書の行政庁ではなく所属する国・自治体が相手 | 行訴法7条により行政訴訟にも準用 申立てがなければ金額は確定しない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の行政訴訟法は訴訟費用について民事訴訟法の規定を準用する。被告となる機関の費用も、その機関が属する国家・地方自治団体に帰属する点で日本と発想が近い
韓国の行政訴訟法も訴訟費用は民事訴訟法を準用する。行政庁が当事者となる訴訟の費用負担の構造は日本と類似する
ドイツの行政裁判所法は敗訴当事者の費用負担を定める。行政主体(Behörde が属する Rechtsträger)が費用を負担する点で実体帰属の発想が共通する
米国は主権免責を前提に、合衆国を相手方とする訴訟費用・弁護士費用の回収を EAJA が個別に認める。原則回収不可からの例外設計で、日本の包括的整理とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし課税処分の取消訴訟に勝ったら、訴訟費用は誰から取り戻すのか。被告欄には「○○税務署長」という肩書が並ぶが、35条により実際に負担するのは国だ。財布を持たない肩書を相手にしている、という不安は要らない。
- 県を相手に開発許可の不交付を争い、敗訴した。今度はあなたが訴訟費用を負担する側になる。誰に払うのか。署長や知事という個人ではなく、県という公共団体に対して支払う。負担の相手も実体だ。
- 勝訴判決が確定した。でも訴訟費用額はまだ確定していない。判決は「被告負担」と決めただけで、金額はゼロのまま。別に訴訟費用額確定処分を申し立てなければ、一円も戻らない。放置すれば取りはぐれる。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 勝訴判決の主文に「訴訟費用は被告の負担」とあるか確認する。2. 判決確定後、第一審の裁判所書記官に訴訟費用額確定処分を申し立てる(民訴71条)。費用計算書と疎明資料を添付。3. 確定処分が出たら、35条により負担者である国・公共団体(署長個人ではない実体)に償還を求める。4. 期待しすぎないこと。戻るのは印紙代・送達費用等で、弁護士報酬は原則含まれない。回収額と手間を天秤にかける。
訴えられた側:1. 敗訴した場合、あなたが訴訟費用を負担する。相手が行政庁側なら、支払先は国・公共団体になる。2. 相手から訴訟費用額確定処分の申立てがあれば、計算内容(印紙代・日当等)に過大がないか確認し、異議があれば述べる。3. 一部勝訴・一部敗訴なら費用は割合按分されることが多い(民訴64条)、按分割合を主張する。4. 弁護士費用は相手に支払う訴訟費用には含まれない点を踏まえ、過大な請求には応じない。
時効(請求できる期限):訴訟費用の負担の裁判が執行力を生じた後に、訴訟費用額確定処分の申立てができる(民訴71条)。明確な申立期限は法定されていないが、判決で確定した償還請求権は判決確定時から10年の消滅時効に服しうる(民法169条)。長期間放置すると回収できなくなる(最新の改正状況をご確認ください)。
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