商業登記法 第35条(未成年者登記の登記事項等)
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- 商法第五条の規定による登記において登記すべき事項は、次のとおりとする。
- 一未成年者の氏名、出生の年月日及び住所
- 二営業の種類
- 三営業所
- 2.第二十九条の規定は、未成年者の登記に準用する。
この条文の基本情報
未成年者登記の登記事項等とは何ですか?
定義未成年者登記の登記事項等とは、商業登記法第35条に定められた規定で、「商法第五条の規定による登記において登記すべき事項は、次のとおりとする。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第35条(未成年者登記の登記事項等)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第35条の条文原文は「商法第五条の規定による登記において登記すべき事項は、次のとおりとする。」で始まります。
- 商業登記法第35条は第三節 未成年者及び後見人の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第35条の前の条は商業登記法第34条です。
- 商業登記法第35条の次の条は商業登記法第36条です。
- 商業登記法第35条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第35条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第35条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/35
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法35条は、未成年者の登記の登記事項として氏名・出生の年月日・住所、営業の種類、営業所を定める。登記事項は誰でも取得でき、成年到達時は消滅の登記が必要となる。
Q · 未成年の子が商売を始めて登記するとき、登記簿には何が載るの?
氏名・出生の年月日・住所・営業の種類・営業所です
商業登記法35条1項により、未成年者の登記で登記すべき事項は、未成年者の氏名・出生の年月日・住所、営業の種類、営業所です。条文は三号構成ですが、実質は五項目になります。これらは商業登記法10条により何人でも登記事項証明書を請求できる公開情報です。また同条2項が同法29条を準用するため、登記事項に変更が生じたときは変更の登記、成年到達や営業廃止のときは消滅の登記が必要になります。
解説
17歳でネットショップを始め、親から営業の許可をもらったとする。その瞬間、あなたは民法6条により「その営業に関しては成年者と同一の行為能力を有する」者になる。だが話はそこで終わらない。商法5条は登記を義務づけ、商業登記法35条がその中身を指定する。条文は三号だが、実質五項目。氏名、出生の年月日、住所、営業の種類、営業所。ここで多くの人が見落とすのは、商業登記簿は誰でも閲覧できるという点だ(商業登記法10条)。取引先も、同級生の親も、見ず知らずの第三者も、手数料さえ払えば未成年者本人の生年月日と自宅住所を取得できる。株式会社なら代表取締役の住所非表示を申し出る道が用意されたが、未成年者登記にその仕組みはない。営業の自由を手に入れる代わりに、あなたは自分の住所を公開台帳に差し出している。
法的な位置づけ
商業登記法35条は、商法5条による未成年者の登記の登記事項を定める規定である。登記すべき事項は、未成年者の氏名・出生の年月日及び住所、営業の種類、営業所であり、同条2項は変更の登記及び消滅の登記に関する同法29条を準用する。登記された事項は同法10条により何人でも証明書を請求できる公開情報となる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.営業の許可を書面で残す 法定代理人が未成年者に対して営業の許可を出す事実を、営業の種類を特定したうえで書面化する。口頭の許可は後日の立証で必ず争点になる。許可の範囲(何の営業か)を曖昧にしないことが、後の登記事項「営業の種類」の記載にも直結する
- 2.営業所をどこに置くか決める 商業登記法35条は住所と営業所の双方を登記事項とする。自宅をそのまま営業所にすると自宅が二重に公開される。登記後の住所変更は変更の登記が必要になり旧住所も記録に残るため、決めるなら許可を出す前しかない
- 3.管轄登記所に未成年者登記を申請する 営業所の所在地を管轄する登記所へ申請する。登記すべき事項は未成年者の氏名・出生の年月日・住所、営業の種類、営業所。添付書類・登録免許税の額は取扱いが変わりうるため、申請前に管轄登記所で最新の案内を確認する
- 4.変更が生じたら変更の登記 氏名、住所、営業の種類、営業所のいずれかに変更が生じたときは変更の登記を申請する。根拠は商業登記法35条2項が準用する同法29条。引っ越し後の放置が最も多い不整合で、後の融資や許認可の場面で説明を求められる
- 5.成年到達・営業廃止で消滅の登記 本人が18歳に達したとき、または営業をやめたときは消滅の登記を申請する。入口の登記だけを済ませて出口を忘れるのが実務で最も多い放置パターン。誕生日の前後に手続を予定として入れておくと漏れない
よくある質問 AI による整理
Q1未成年者登記とは何ですか?
法定代理人の営業の許可を得た未成年者が営業を行うときにする登記です。商法5条が義務を定め、商業登記法35条が登記事項を定めます。許可の存在を第三者に示す公示制度です。
Q2未成年者登記の登記事項は何ですか?
未成年者の氏名、出生の年月日、住所、営業の種類、営業所の五項目です。条文は三号構成ですが、第一号に氏名・生年月日・住所の三つが含まれています。
Q3未成年者登記はいつまでにする必要がありますか?
日数の期限を定めた規定はありません。商法5条が「営業を行うとき」に登記すべきとしており、登記前は営業の許可を善意の第三者に対抗できないため、実質的な期限は営業開始日です。
Q4未成年者登記をしないと違法ですか?
刑罰で直ちに処断される話ではなく、中心は対抗力の問題です。登記がなければ営業の許可の存在を善意の第三者に対抗できず(商法9条1項)、取引の効力を争われる余地が残ります。
Q5未成年者登記はどこに申請しますか?
営業所の所在地を管轄する登記所(法務局・地方法務局またはその支局・出張所)に申請します。管轄は法務局のウェブサイトで営業所の住所から確認できます。
Q6未成年者登記に必要な書類は何ですか?
申請書のほか、法定代理人の許可を得たことを証する書面が必要とされます。添付書類の様式や通数は取扱いが更新されるため、申請前に管轄登記所へ確認してください。
Q718歳になったら未成年者登記はどうなりますか?
成年到達で行為能力の制限が消え、登記の存在意義がなくなるため消滅の登記が必要です。商業登記法35条2項が同法29条を準用しています。放置すると登記簿と実態が食い違います。
Q8未成年者登記と法人設立はどちらがよいですか?
未成年者登記は本人の生年月日と住所が公開される一方、株式会社なら代表者住所の取扱いに別の仕組みがあります。公開範囲・費用・税務を営業の許可を出す前に比較するのが順序です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1中学生の子がゲーム実況で収益を得ています。これも未成年者登記が要りますか?
登記が必要なのは商法4条の商人として営業を行う場合であり、広告収益の受領が直ちに営業に当たるとは限らない。継続的に自己の名で営利行為を反復するかどうかが分かれ目である。実務のポイント:判断に迷う段階では、税務上の事業所得か雑所得かの整理を先に済ませておくと、商人性の議論の材料がそろう。順序を逆にすると、登記だけ済ませて実態が伴わない状態になりやすい
Q2登記事項証明書に子どもの自宅住所が載るのは避けられないんですか?
商業登記法35条1項が住所を登記事項と定めている以上、未成年者登記を選ぶ限り記載は避けられず、誰でも取得できる(同法10条)。株式会社の代表取締役等に用意された住所非表示の申出は、この登記には及ばない。実務のポイント:公開を避けたいなら、登記の後で悩むのではなく許可を出す前に法人という別ルートを比較する。登記してから消しても、閉鎖された記録は残る
間違えやすい点 AI による整理
- 「未成年者登記は本人が成年になるまでの手続だから、済ませれば終わり」と考えられがちだが、終わらない。登記事項に変更が生じれば変更の登記、営業廃止や成年到達なら消滅の登記が必要になる(35条2項が同法29条を準用)。入口の登記だけを済ませて出口を忘れる、これが実務で最も多い放置パターンである
- そもそも「未成年者が商売をするには登記が必要」という問いの立て方が正確でない。営業の許可の効力は民法6条で発生済みであり、登記はその効力を第三者に対抗するための仕組みである(商法9条1項)。登記は許可の条件ではなく、許可を外部に見せるための窓だ。この区別を誤ると、登記が遅れた期間の取引の効力について見当違いの心配をする
- 「登記事項なんて役所の中の書類でしょう」と受け止められているが、法の側から見れば商業登記は公示制度そのものであり、公開されることが目的である。あなたから見れば行政手続、法から見れば全国の誰に対しても開かれた台帳。この落差が、未成年者本人の住所が第三者に知られるという結果を生む
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 何を定めるか | 商業登記法35条:未成年者の登記の登記事項(氏名・出生の年月日・住所/営業の種類/営業所) | 商業登記法29条:変更の登記及び消滅の登記の手続 商法5条:未成年者が営業を行うときに登記すべきという義務の根拠 |
| 登場する場面 | 営業開始時の最初の登記(入口) | 住所・営業所の変更、営業廃止、成年到達(出口) 登記義務そのものの発生時点 |
| 本条との関係 | 本条 | 本条2項が準用(出口の手続を借りてくる) 本条の母法(本条は事項の中身を指定するだけ) |
| 怠ったときの影響 | 登記事項を欠く申請は補正・却下の対象となりうる | 登記簿と実態が食い違ったまま残り、後の手続で説明を要する 営業の許可を善意の第三者に対抗できない(商法9条1項) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も法定代理人が未成年者に営業を許した場合の独立営業を認め、商業登記で負責人の氏名・住所等を登記事項とする。許可+公示という二段構えは日本と同型
韓国商法は、未成年者が法定代理人の許諾を得て営業をするときは登記しなければならないと定める。日本商法5条・商業登記法35条とほぼ同じ構造で、日本法継受の痕跡が明確
ドイツは民法典側で法定代理人(および家庭裁判所の許可)による営業の許可を規律し、商業登記は商法典側で処理する。未成年者専用の登記類型を置かず一般の登記制度に載せる点が日本と異なる
米国には未成年者の商業登記という統一制度がなく、未成年者の契約は原則として取消可能(voidable)という契約法上の処理が中心。公示による取引安全という発想が薄い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 高校2年の息子がハンドメイド雑貨のネット販売で月商が伸びてきた。親として営業を許可した。ここで登記をしないとどうなるか。営業許可があるという事実を善意の第三者に対抗できない(商法9条1項)。つまり取引が後で揺らいだとき、「許可済みだから取り消せない」という主張が通らない場面が生まれる
- 取引先の代表者が妙に若い。名刺に会社名はなく個人事業だ。契約書を交わす前に、営業所所在地を管轄する登記所で未成年者登記の有無を確認できる。登記があれば営業の許可も法定代理人の同意も裏が取れている。登記がなければ、契約後に民法5条2項で取り消されるリスクを自分で抱え込むことになる
- 18歳の誕生日まであと2か月。未成年者登記をしている本人は、成年到達で行為能力の制限が消え、登記の存在意義がなくなる。商業登記法35条2項が準用する同法29条により、消滅の登記が必要になる。放置すると登記簿と実態が食い違ったまま残り、後に融資や許認可の場面で説明を求められる
取るべき行動
被害を受けた側:未成年者と取引して代金回収や契約の効力に不安が生じた場合。1. 営業所所在地を管轄する登記所で未成年者登記の有無を確認(商業登記法10条、手数料のみで誰でも請求可能)。2. 登記があれば営業の許可の存在を前提に通常どおり請求できる。3. 登記がない場合、法定代理人の同意書の有無を書面で確認し、なければ法定代理人に対して追認するか否かの回答を求める。4. 取引が営業の範囲内かどうかで結論が変わるため、契約書の目的条項と登記された営業の種類を突き合わせる
訴えられた側:登記義務を負う側、つまり未成年者本人と法定代理人の立場。1. 営業の許可を書面で残す。口頭の許可は後日の立証で確実に争点になる。2. 営業を行うときに登記する(商法5条)。申請書には法定代理人の許可を得たことを証する書面を添付する。3. 氏名、住所、営業の種類、営業所に変更が生じたら変更の登記(35条2項による29条準用)。4. 成年到達または営業廃止で消滅の登記。出口を忘れないこと。5. 住所公開を避けたい場合は、そもそも法人設立という別の設計を許可前に検討する
時効(請求できる期限):申請期限を日数で定めた規定はない。ただし商法5条は「営業を行うとき」に登記すべきものとしており、登記前は営業の許可の存在を善意の第三者に対抗できない(商法9条1項)ため、実質的な期限は営業開始日そのものである。変更事由や成年到達が生じた時点で、変更の登記および消滅の登記の必要が発生する(本条2項による商業登記法29条の準用)。なお成年年齢は2022年4月1日から18歳(民法4条)
学説
通説:未成年者登記は営業の許可という実体上の事実を公示する制度であり、許可の効力発生要件ではないと解される。実体上の効力は民法6条により生じ、登記は商法9条1項を通じて第三者への対抗という機能を果たす。商業登記法35条はその公示内容を確定する手続規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法の制定に伴い、商法に置かれていた商業登記の手続規定が独立の法律に整理された。未成年者の登記の登記事項も本法35条として規定された
- 2.令和4年(2022年) 改正:民法4条の成年年齢が18歳に引き下げられた結果、本条の適用対象は18歳未満の者に縮小した。本条の文言自体が改められたものではなく、上位概念である成年年齢の変更による適用範囲の縮小である
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