要点商業登記法 34 条は、会社の商号の登記を会社の登記簿にするとし、営業所ごとの商号登記や商号譲渡による変更登記(28 条〜30 条)を会社には適用しないと定める。
Q · 会社の商号だけを単独で登記したり、他社に譲渡する登記ってできるんですか?
できません。会社の商号は会社の登記簿の一項目です
商業登記法 34 条 1 項により、会社の商号の登記は会社の登記簿にされ、商号だけを独立して登記することはありません。同条 2 項は 28 条・29 条・30 条 1 項 2 項を会社に適用しないと定めるため、会社には「商号の譲渡による変更の登記」という手続が存在しません。屋号ごと事業を売る場合は、譲渡側の商号変更登記と譲受側の商号変更登記という二本立てになります。なお 27 条(同一所在場所・同一商号の登記禁止)は除外されておらず、会社にもそのまま適用されます。
登記簿は一種類ではない。商号登記簿、株式会社登記簿、合同会社登記簿、外国会社登記簿と分かれている。商業登記法 34 条 1 項は、会社の商号がどこに載るのかを一行で決めている。会社の商号は独立した商号登記簿ではなく、会社そのものの登記簿の一欄として登記される。ここまでは事務的な話に見える。効いてくるのは 2 項だ。個人商人向けに用意された手続、営業所ごとの商号登記(28 条)、商号の変更・廃止の登記(29 条)、商号の譲渡・相続による変更の登記(30 条 1 項 2 項)が、会社には丸ごと適用されない。つまりあなたの会社がブランド名を他社に売っても、「商号を譲渡しました」という登記は窓口に存在しない。売った側は定款を変更して自分の商号を変え、買った側も自分の商号を変える、別々の二本の変更登記になる。そして本当に見落とされているのは、除外されなかった条文のほうだ。27 条(他人の商号と同一かつ本店所在場所も同一なら登記できない)は、会社にもそのまま生きている。
商業登記法 34 条は、会社の商号の登記に関する規律を定める規定である。1 項は会社の商号を商号登記簿ではなく会社の登記簿に登記すべきものとし、2 項は個人商人を前提とする 28 条、29 条並びに 30 条 1 項及び 2 項の適用を会社について排除する。会社の商号は法人格の名称として、会社の登記簿に一体的に公示される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
会社の商号を独立した商号登記簿ではなく、会社の登記簿の登記事項として公示する仕組みです。商業登記法 34 条 1 項が根拠で、商号だけを単独で登記する申請は存在しません。
商号登記簿は個人商人の商号を登記する帳簿、会社登記簿は会社ごとの登記事項をまとめた帳簿です(商業登記法 6 条)。会社の商号は後者の一欄に記載されます。
法務局の窓口や登記情報提供サービスで、本店予定地の住所と商号の組み合わせを確認します。定款を作成する前に調べるのが実務の順序です。
会社が商号を変更した場合、効力発生日から 2 週間以内に本店所在地で変更登記が必要です(会社法 915 条 1 項)。懈怠は 100 万円以下の過料の対象になります。
ありません。商号の変更・廃止の登記を定める 29 条は、34 条 2 項により会社に適用されません。会社は商号だけを廃止できず、商号変更の登記か会社自体の消滅の登記によります。
不要です。営業所ごとの商号登記を定める 28 条は 34 条 2 項で適用除外です。会社の商号は会社の登記簿に一体的に記載され、支店所在地における登記制度自体も 2022 年に廃止されました。
28 条(営業所ごとの商号登記)、29 条(商号登記事項の変更・廃止)、30 条 1 項 2 項(商号の譲渡・相続による変更)です。27 条は除外されていません。
なり得ます。登記所は商標の有無を審査しないため、登記が通っても他人の商標権を侵害する可能性があります。設立前に J-PlatPat での確認が必要です。
作れます。商業登記法 27 条が禁じているのは、他人が既に登記した商号と同一で、かつ本店の所在場所まで同一という場合だけです。34 条 2 項も 27 条は除外していません。業界裏話ヒント:登記が通ることと、その社名を安全に使えることは別問題です。登記所は商標を一切チェックしません。既に商標登録されている名称でも登記は普通に通り、その数か月後に警告書が届く
商号の譲渡による変更の登記(商業登記法 30 条 1 項)は、34 条 2 項によって会社には適用されません。実務は、譲渡側が定款変更で自社の商号を変え、譲受側も自社の商号を変える、二本の変更登記になります。業界裏話ヒント:この二本を同日に申請するのが定石です。譲渡側の商号変更が遅れると同じ名前の会社が並存する期間が生まれ、会社法 22 条の商号続用による債務承継のリスクが顔を出す
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 誰に適用されるか | 34 条:会社(商号は会社の登記簿に登記) | — |
| 商号を単独で動かせるか | 34 条 2 項により、会社は商号だけの譲渡・廃止の登記ができない | — |
| 登記できないケース | 34 条自体は登記の場所を定めるだけで、拒絶事由は置いていない | — |
| 実務で効いてくる場面 | 事業譲渡で「商号譲渡の登記」を約束してしまう事故の防止 | — |
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