電気事業法 第114条の2(委員会に対する審査請求)
クイックジャンプ
委員会が前条第一項又は第二項の規定により委任された第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項又は第十三項の規定により行う報告又は資料の提出の命令(前条第五項の規定により経済産業局長が行う場合を含む。)についての審査請求は、委員会に対してのみ行うことができる。
この条文の基本情報
委員会に対する審査請求とは何ですか?
定義委員会に対する審査請求とは、電気事業法第114条の2に定められた規定で、「委員会が前条第一項又は第二項の規定により委任された第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項又は第十三項の規定により行う報告又は資料の提出の命…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第114条の2(委員会に対する審査請求)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第114条の2の条文原文は「委員会が前条第一項又は第二項の規定により委任された第百六条第三項から第五項まで、第八項から第十項まで、第十二項又は第十三項の規定により行う報告又は資料の提出の命…」で始まります。
- 電気事業法第114条の2は第八章 雑則に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第114条の2の前の条は電気事業法第114条です。
- 電気事業法第114条の2の次の条は電気事業法第115条です。
- 電気事業法第114条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第114条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第114条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/114_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法114条の2は、委員会が委任を受けて行う報告・資料提出命令への審査請求を、委員会に対してのみ行えると定める。経済産業大臣には審査請求できない。
Q · 電力・ガス取引監視等委員会の報告命令に不服があるとき、経済産業大臣に審査請求できる?
できない。審査請求の宛先は委員会だけ
電気事業法第114条の2により、委員会が委任を受けて行う第106条の報告・資料提出命令への審査請求は、委員会に対してのみ行えます。経済産業局長名義の命令も同じです。行政不服審査法第4条の一般原則は、本条によって修正されています。審査請求の期限は、命令を知った日の翌日から3か月です(同法第18条)。審査請求を経ずに、直接取消訴訟を起こすこともできます(行政事件訴訟法第8条)。
解説
電力・ガス取引監視等委員会から報告命令が届いたとき、多くの新電力の担当者は「親元の経済産業大臣に不服を言えばいい」と考える。その道は本条でふさがれている。行政不服審査法の原則どおりなら、上級行政庁である大臣が審査請求の窓口になりうる。しかし本条は、委員会に委任された第106条の報告・資料提出命令について、審査請求の窓口を委員会だけに限定した。経済産業局長が委員会に代わって出した命令も同じ扱いになる。つまり、命令を出した機関自身が不服を審査する。これは監視機関の独立性を守るための設計である。大臣ルートで命令を差し替えられれば、市場監視の意味がなくなるからだ。あなたが取るべき行動は二つに絞られる。一つは、委員会に対して命令の必要性や範囲の過大さを論理で突く審査請求である。もう一つは、行政不服の手続を経ずに裁判所へ取消訴訟を起こす道である。どちらを選ぶかは、命令の中身と期限を見て最初に決めることになる。宛先を間違えると、期限のある不服申立てで時間だけを失う。
法的な位置づけ
電気事業法第114条の2は、電力・ガス取引監視等委員会が第114条の委任に基づいて行う第106条所定の報告・資料提出命令について、審査請求先を委員会に限定する規定である。経済産業局長が行う命令も対象となる。行政不服審査法第4条の定める審査請求先の一般原則に対する特則にあたる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.命令書の根拠条文と名義を確認する 命令書の教示欄で、根拠条文(電気事業法第106条の該当項)と委任の有無、委員会名義か経済産業局長名義かを確認する。委任に基づく命令なら、審査請求の宛先は委員会になる
- 2.期限を二重に管理する 受領日を記録し、審査請求の期限(知った日の翌日から3か月)、取消訴訟の出訴期限(6か月)、命令自体の提出期限の三つを同時にカレンダーへ入れる
- 3.担当課と範囲・期限を書面で協議する 提出範囲が過大な場合や期限が厳しい場合は、正式な審査請求の前に委員会の担当課へ、対象期間や対象情報の絞り込みと期限延長を書面で申し入れる
- 4.委員会あてに審査請求、必要なら執行停止 協議がまとまらなければ、命令の必要性や比例性を具体的に論じた審査請求書を委員会あてに提出する。命令を止める必要があれば、執行停止も申し立てる
- 5.取消訴訟の要否を弁護士と判断する 裁決の理由が主張に正面から答えていない場合や、緊急性が高い場合は、出訴期間内に取消訴訟を提起するかどうかを弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1電力・ガス取引監視等委員会とは?
電力・ガスの取引を監視するために経済産業省に置かれた委員会です。大臣から委任を受け、事業者に報告や資料の提出を命じる権限を持っています。
Q2電気事業法の報告命令 審査請求先はどこ?
電気事業法114条の2により、委員会が委任を受けて出した報告・資料提出命令の審査請求先は委員会だけです。経済産業大臣は審査請求先になりません。
Q3経済産業局長名義の報告命令 不服申立ての宛先は?
委員会の委任を受けて経済産業局長が出した命令でも、審査請求の宛先は委員会です。差出人が局長でも、局長あてに審査請求するのではありません。
Q4電気事業法 報告命令 審査請求 いつまで?
命令を知った日の翌日から3か月以内、かつ命令の日の翌日から1年以内です(行政不服審査法18条)。社内稟議の時間も考えて早めに動く必要があります。
Q5報告命令に従わないと違法?
電気事業法の報告・資料提出命令は罰則付きの義務です。拒否や虚偽報告は刑事罰の対象になりえます。不服があっても、まず争い方を整理してください。
Q6報告命令の取消訴訟はできる?
できます。行政事件訴訟法8条の自由選択主義により、審査請求を経ずに直接取消訴訟を起こせます。出訴期間は命令を知った日から6か月です。
Q7審査請求中に報告命令の提出期限は延びる?
自動的には延びません。執行不停止が原則のため(行政不服審査法25条1項)、止めたい場合は執行停止を別に申し立てるか、担当課と期限を協議します。
Q8大臣あてに審査請求したらどうなる?
審査請求先を誤った不適法な請求として扱われるおそれがあります。その間も期限は進むため、提出前に教示欄で審査請求先を必ず確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1委員会の命令に納得いかないんだけど、経産大臣に直接文句言えないの?
審査請求としては言えない。電気事業法第114条の2が、委任された報告・資料提出命令への審査請求は委員会に対してのみ行えると定めているからである。実務のポイント:大臣あてに審査請求書を出しても不適法として扱われ、その対応を待つあいだに期限が過ぎていく。政治ルートで動くより、委員会への審査請求と取消訴訟の二択で考えるほうが速い
Q2審査請求しないで、いきなり裁判ってできるの?
できる。行政事件訴訟法第8条は自由選択主義を採っており、個別の法律に審査請求前置の定めがなければ、直接取消訴訟を起こせる。実務のポイント:審査請求は費用がかからず書面だけで済むため、委員会の判断理由を引き出す偵察として使える。訴訟に進む前に相手の論拠を把握できることが、実務上の大きな利点である
間違えやすい点 AI による整理
- 「審査請求を出せば、報告命令はいったん止まる」と考えるのは危険である。行政不服審査法第25条1項の執行不停止の原則により、審査請求をしても命令の効力は残る。不服を申し立てながら報告を拒めば、罰則の対象になりうる。止めたいなら執行停止の申立てを別に行う必要がある
- 「命令を出した本人が審査するのだから、どうせ結論は変わらない」という諦めは、問いの立て方を誤っている。審査請求で狙うのは命令の全面撤回だけではない。対象期間や顧客情報の範囲を絞らせる、提出期限を延ばさせるといった部分的な修正を引き出す場として使える。さらに、そこで出された主張と回答の記録は、後に取消訴訟を起こすときの土台になる
- 経営者の目には単なる「書類の手間」に見えるかもしれない。法律の側から見れば、報告・資料提出命令は罰則に裏打ちされた義務を課すものであり、拒否も虚偽報告も刑事罰の射程に入る(電気事業法の罰則規定、最新の改正状況をご確認ください)。担当者に丸投げした書類一枚が、会社の刑事リスクになりうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 第114条の2:委任された命令についての審査請求先を委員会に限定 | 第114条:大臣の権限を委員会・経済産業局長へ委任 第106条:報告・資料提出命令の根拠規定 |
| 事業者にとっての意味 | 不服を申し立てる宛先が委員会だけになる | 命令を誰の名義で出すかが決まる 報告・資料提出の義務が生じる |
| 実務で最初に確認すること | 教示欄の審査請求先と期限 | 命令が委任に基づくかどうか(名義と根拠) 命令が根拠とする第106条の項と対象範囲 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾では訴願の管轄は原則として処分機関の上級機関になる。電力分野の監督機関に審査先を一本化する、本条のような明文の特則は確認できていない(要検証)
ドイツでは連邦ネットワーク庁など規制当局の決定に対し、上級官庁ではなく裁判所(高等地方裁判所)への抗告で争う仕組みになっている
FERC の命令に不服がある者は、司法審査の前に FERC 自身へ rehearing を申し立てる必要がある。規制機関自身が再審査する点で本条と構造が近いが、米国では前置が必須である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 小売電気事業者のあなたの会社に、委員会から卸電力の調達価格と顧客別の契約条件を二週間以内に出せという資料提出命令が届いた。社長は「経産省の知り合いを通して大臣に話をつけろ」と言う。その道は法律上存在しない。審査請求は委員会あてにしか出せない
- もし九州の経済産業局長名で報告命令が届いたら、不服申立ての宛先は局長なのか、それとも大臣なのか? どちらでもない。委員会からの委任に基づく命令なら、宛先は委員会である。封筒の差出人だけで判断すると宛先を誤る
- 審査請求の期限は、命令を知った日の翌日から3か月である。社内の稟議が二回まわれば、それだけで1か月は消える。法務部長が命令書を机に置いたまま夏休みに入った。残りは十日しかない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 命令書の教示欄で、根拠条文と委任の有無(委員会名義か局長名義か)を確認する2. 受領日を記録し、3か月の審査請求期限と6か月の出訴期限を同時に管理する3. 提出範囲が過大なら、まず担当課と範囲・期限の調整を書面で協議する4. 協議が不調なら、委員会あてに審査請求を出す。命令を止める必要があれば執行停止も申し立てる。並行して取消訴訟の要否を弁護士と検討する
訴えられた側:命令に応じない、または不十分な報告にとどまる側に立った場合の守り方は次のとおり。1. 審査請求中でも命令の効力は残るため、争っている部分以外は期限内に提出し、拒否の外形を作らない2. 営業秘密に当たる資料は、非開示を求める理由を付けて区分提出する3. 虚偽報告は罰則に直結するため、不明な数値は推計と明記する4. 委員会とのやり取りはすべて書面化し、後の訴訟の証拠として残す
時効(請求できる期限):審査請求は、命令があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内、かつ命令の日の翌日から1年以内に行う(行政不服審査法第18条)。取消訴訟は、命令を知った日から6か月以内、または裁決を知った日から6か月以内に提起する(行政事件訴訟法第14条)。審査請求をしても命令の提出期限は止まらない点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:行政不服審査法4条は「法律に特別の定めがある場合を除くほか」として審査請求先を定めており、本条はこの「特別の定め」にあたる。委任された命令について、上級行政庁である大臣への審査請求を排除する特則と理解される。
- 電気事業法 第106条報告・資料提出命令の根拠規定
- 電気事業法 第114条大臣権限の委員会・局長への委任
- 電気事業法 第107条立入検査、報告徴収と並ぶ調査権限
- 行政不服審査法 第4条審査請求先の一般原則を本条が修正
- 行政不服審査法 第18条審査請求期間3か月・1年
- 行政事件訴訟法 第8条審査請求と取消訴訟の自由選択主義
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める