(事業用電気工作物の維持)
事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物を主務省令で定める技術基準に適合するように維持しなければならない。
2前項の主務省令は、次に掲げるところによらなければならない。
一事業用電気工作物は、人体に危害を及ぼし、又は物件に損傷を与えないようにすること。
二事業用電気工作物は、他の電気的設備その他の物件の機能に電気的又は磁気的な障害を与えないようにすること。
三事業用電気工作物の損壊により一般送配電事業者又は配電事業者の電気の供給に著しい支障を及ぼさないようにすること。
四事業用電気工作物が一般送配電事業又は配電事業の用に供される場合にあつては、その事業用電気工作物の損壊によりその一般送配電事業又は配電事業に係る電気の供給に著しい支障を生じないようにすること。
(技術基準適合命令)
主務大臣は、事業用電気工作物が前条第一項の主務省令で定める技術基準に適合していないと認めるときは、事業用電気工作物を設置する者に対し、その技術基準に適合するように事業用電気工作物を修理し、改造し、若しくは移転し、若しくはその使用を一時停止すべきことを命じ、又はその使用を制限することができる。
(費用の負担等)
事業用電気工作物が他の者の電気的設備その他の物件の設置(政令で定めるものを除く。)により第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しないこととなつたときは、その技術基準に適合するようにするため必要な措置又はその措置に要する費用の負担の方法は、当事者間の協議により定める。ただし、その費用の負担の方法については、政令で定める場合は、政令で定めるところによる。
2第二十五条第二項本文及び第三項から第五項まで並びに第三十三条の規定は、前項の協議をすることができず、又は協議が調わない場合に準用する。この場合において、第二十五条第二項本文、第三項及び第四項中「経済産業大臣」とあるのは、「主務大臣」と読み替えるものとする。
3主務大臣は、前項において準用する第二十五条第二項本文の裁定をしようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ関係大臣に協議しなければならない。
(保安規程)
事業用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。以下この款において同じ。)を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、主務省令で定めるところにより、保安を一体的に確保することが必要な事業用電気工作物の組織ごとに保安規程を定め、当該組織における事業用電気工作物の使用(第五十一条第一項又は第五十二条第一項の自主検査を伴うものにあつては、その工事)の開始前に、主務大臣に届け出なければならない。
2事業用電気工作物を設置する者は、保安規程を変更したときは、遅滞なく、変更した事項を主務大臣に届け出なければならない。
3主務大臣は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため必要があると認めるときは、事業用電気工作物を設置する者に対し、保安規程を変更すべきことを命ずることができる。
4事業用電気工作物を設置する者及びその従業者は、保安規程を守らなければならない。
(主任技術者)
事業用電気工作物を設置する者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるため、主務省令で定めるところにより、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、主任技術者を選任しなければならない。
2自家用電気工作物(小規模事業用電気工作物を除く。)を設置する者は、前項の規定にかかわらず、主務大臣の許可を受けて、主任技術者免状の交付を受けていない者を主任技術者として選任することができる。
3事業用電気工作物を設置する者は、主任技術者を選任したとき(前項の許可を受けて選任した場合を除く。)は、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。これを解任したときも、同様とする。
4主任技術者は、事業用電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督の職務を誠実に行わなければならない。
5事業用電気工作物の工事、維持又は運用に従事する者は、主任技術者がその保安のためにする指示に従わなければならない。
(主任技術者免状)
主任技術者免状の種類は、次のとおりとする。
一第一種電気主任技術者免状
二第二種電気主任技術者免状
三第三種電気主任技術者免状
四第一種ダム水路主任技術者免状
五第二種ダム水路主任技術者免状
六第一種ボイラー・タービン主任技術者免状
七第二種ボイラー・タービン主任技術者免状
2主任技術者免状は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、経済産業大臣が交付する。
一主任技術者免状の種類ごとに経済産業省令で定める学歴又は資格及び実務の経験を有する者
二前項第一号から第三号までに掲げる種類の主任技術者免状にあつては、電気主任技術者試験に合格した者
3経済産業大臣は、次の各号のいずれかに該当する者に対しては、主任技術者免状の交付を行わないことができる。
一次項の規定により主任技術者免状の返納を命ぜられ、その日から一年を経過しない者
二この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
4経済産業大臣は、主任技術者免状の交付を受けている者がこの法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反したときは、その主任技術者免状の返納を命ずることができる。
5主任技術者免状の交付を受けている者が保安について監督をすることができる事業用電気工作物の工事、維持及び運用の範囲並びに主任技術者免状の交付に関する手続的事項は、経済産業省令で定める。
(免状交付事務の委託)
経済産業大臣は、政令で定めるところにより、主任技術者免状(前条第一項第一号から第三号までに掲げる種類のものに限る。)に関する事務(主任技術者免状の返納に係る事務その他政令で定める事務を除く。以下「免状交付事務」という。)の全部又は一部を次条第二項の指定試験機関に委託することができる。
2前項の規定により免状交付事務の委託を受けた指定試験機関の役員若しくは職員又はこれらの職にあつた者は、当該委託に係る免状交付事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
(電気主任技術者試験)
電気主任技術者試験は、主任技術者免状の種類ごとに、事業用電気工作物の工事、維持及び運用の保安に関して必要な知識及び技能について、経済産業大臣が行う。
2経済産業大臣は、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、電気主任技術者試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
3電気主任技術者試験の試験科目、受験手続その他電気主任技術者試験の実施細目は、経済産業省令で定める。
(小規模事業用電気工作物を設置する者の届出)
小規模事業用電気工作物を設置する者は、当該小規模事業用電気工作物の使用の開始前に、経済産業省令で定めるところにより、氏名又は名称及び住所その他経済産業省令で定める事項を記載した書類を添えて、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。ただし、経済産業省令で定める場合は、この限りでない。
2前項の規定による届出をした者は、次の各号のいずれかに該当するときは、経済産業省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
一前項の事項を変更したとき。
二前項の規定による届出に係る小規模事業用電気工作物が小規模事業用電気工作物でなくなつたとき。
三その他経済産業省令で定める場合に該当するとき。
(事業用電気工作物に係る環境影響評価)
事業用電気工作物の設置又は変更の工事であつて環境影響評価法(平成九年法律第八十一号)第二条第二項に規定する第一種事業又は同条第三項に規定する第二種事業に該当するものに係る同条第一項に規定する環境影響評価(以下「環境影響評価」という。)その他の手続については、同法及びこの款の定めるところによる。
(簡易な方法による環境影響評価)
事業用電気工作物の設置又は変更の工事であつて環境影響評価法第二条第三項に規定する第二種事業に該当するものをしようとする者は、同法第四条第一項前段の書面には、同項前段に規定する事項のほか、その工事について経済産業省令で定める簡易な方法により環境影響評価を行つた結果を、経済産業省令で定めるところにより、記載しなければならない。
(方法書の作成)
事業用電気工作物の設置又は変更の工事であつて環境影響評価法第二条第四項に規定する対象事業に該当するもの(以下「特定対象事業」という。)をしようとする者(以下「特定事業者」という。)は、同法第五条第一項の環境影響評価方法書(以下「方法書」という。)には、同項第七号の規定にかかわらず、特定対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法を記載しなければならない。
(方法書の届出)
特定事業者は、環境影響評価法第六条第一項の規定による送付をするときは、併せて方法書及びこれを要約した書類を経済産業大臣に届け出なければならない。
(方法書についての意見の概要等の届出等)
特定事業者は、環境影響評価法第九条の書類には、同条に規定する事項のほか、同法第八条第一項の意見についての事業者の見解を記載しなければならない。
2特定事業者は、環境影響評価法第九条の規定による送付をするときは、併せて同条の書類を経済産業大臣に届け出なければならない。
(方法書についての都道府県知事等の意見)
環境影響評価法第十条第一項の都道府県知事の意見並びに同条第四項の政令で定める市の長及び同条第五項の都道府県知事の意見であつて特定対象事業に係るものについては、これらの規定にかかわらず、事業者に替えて経済産業大臣に対し、これらの規定の意見として述べるものとする。
2都道府県知事は、環境影響評価法第十条第一項の意見であつて特定対象事業に係るものについては、同条第三項の規定によるほか、前条第一項の規定により同法第九条の書類に記載された事業者の見解に配意しなければならない。
3環境影響評価法第十条第四項の政令で定める市の長は、同項の意見であつて特定対象事業に係るものについては、同条第六項の規定によるほか、前条第一項の規定により同法第九条の書類に記載された事業者の見解に配意しなければならない。
(方法書についての勧告)
経済産業大臣は、第四十六条の五の規定による方法書の届出があつた場合において、環境影響評価法第十条第一項の都道府県知事の意見又は同条第四項の政令で定める市の長の意見及び同条第五項の都道府県知事の意見がある場合にはその意見を勘案するとともに、第四十六条の六第二項の規定による届出に係る同法第八条第一項の意見の概要及び当該意見についての事業者の見解に配意して、その方法書を審査し、その方法書に係る特定対象事業につき、環境の保全についての適正な配慮がなされることを確保するため必要があると認めるときは、第四十六条の五の規定による届出を受理した日から経済産業省令で定める期間内に限り、特定事業者に対し、その特定対象事業に係る環境影響評価の項目並びに調査、予測及び評価の手法について必要な勧告をすることができる。
2経済産業大臣は、前項の規定による勧告をする必要がないと認めたときは、遅滞なく、その旨を特定事業者に通知しなければならない。
3経済産業大臣は、第一項の規定による勧告又は前項の規定による通知を行うときは、併せて特定事業者に対し、環境影響評価法第十条第一項の書面又は同条第四項の書面及び同条第五項の書面がある場合にはその書面の写しを送付しなければならない。
(環境影響評価の項目等の選定)
特定事業者は、前条第一項の規定による勧告があつたときは、環境影響評価法第十一条第一項の規定による検討において、同項の規定により同法第十条第一項、第四項又は第五項の意見を勘案するとともに同法第八条第一項の意見に配意するほか、その勧告を踏まえて、当該検討を加えなければならない。
(準備書の作成)
特定事業者は、環境影響評価法第十四条第一項の環境影響評価準備書(以下「準備書」という。)には、同項各号に掲げる事項のほか、第四十六条の八第一項の規定による勧告の内容を記載しなければならない。
(準備書の届出)
特定事業者は、環境影響評価法第十五条の規定による送付をするときは、併せて準備書及びこれを要約した書類を経済産業大臣に届け出なければならない。
(準備書についての意見の概要等の届出)
特定事業者は、環境影響評価法第十九条の規定による送付をするときは、併せて同条の書類を経済産業大臣に届け出なければならない。
(準備書についての関係都道府県知事等の意見)
環境影響評価法第二十条第一項の関係都道府県知事の意見並びに同条第四項の政令で定める市の長及び同条第五項の関係都道府県知事の意見であつて特定対象事業に係るものについては、これらの規定にかかわらず、事業者に替えて経済産業大臣に対し、これらの規定の意見として述べるものとする。
(準備書についての勧告)
経済産業大臣は、第四十六条の十一の規定による準備書の届出があつた場合において、環境影響評価法第二十条第一項の関係都道府県知事の意見又は同条第四項の政令で定める市の長の意見及び同条第五項の関係都道府県知事の意見がある場合にはその意見を勘案するとともに、第四十六条の十二の規定による届出に係る同法第十八条第一項の意見の概要及び当該意見についての事業者の見解に配意して、その準備書を審査し、その準備書に係る特定対象事業につき、環境の保全についての適正な配慮がなされることを確保するため必要があると認めるときは、第四十六条の十一の規定による届出を受理した日から経済産業省令で定める期間内に限り、特定事業者に対し、その特定対象事業に係る環境影響評価について必要な勧告をすることができる。
2経済産業大臣は、前項の規定による審査をするときは、環境大臣の環境の保全の見地からの意見を聴かなければならない。
3経済産業大臣は、第一項の規定による勧告をする必要がないと認めたときは、遅滞なく、その旨を特定事業者に通知しなければならない。
4経済産業大臣は、第一項の規定による勧告又は前項の規定による通知を行うときは、併せて特定事業者に対し、環境影響評価法第二十条第一項の書面又は同条第四項の書面及び同条第五項の書面がある場合にはその書面の写しを送付しなければならない。
(評価書の作成)
特定事業者は、前条第一項の規定による勧告があつたときは、環境影響評価法第二十一条第一項の規定による検討において、同項の規定により同法第二十条第一項、第四項又は第五項の意見を勘案するとともに同法第十八条第一項の意見に配意するほか、その勧告を踏まえて、当該検討を加えなければならない。
2特定事業者は、環境影響評価法第二十一条第二項の環境影響評価書(以下「評価書」という。)には、同項各号に掲げる事項のほか、第四十六条の八第一項及び前条第一項の規定による勧告の内容を記載しなければならない。
(評価書の届出)
特定事業者は、環境影響評価法第二十一条第二項の規定により評価書を作成したときは、その評価書を経済産業大臣に届け出なければならない。次条第一項の規定による命令があつた場合において、これを変更したときも、同様とする。
(変更命令)
経済産業大臣は、前条の規定による届出があつた評価書に係る特定対象事業につき、環境の保全についての適正な配慮がなされることを確保するため特に必要があり、かつ、適切であると認めるときは、同条の規定による届出を受理した日から経済産業省令で定める期間内に限り、特定事業者に対し、相当の期限を定め、その届出に係る評価書を変更すべきことを命ずることができる。
2経済産業大臣は、前項の規定による命令をする必要がないと認めたときは、遅滞なく、その旨を特定事業者に通知しなければならない。
(評価書の送付)
経済産業大臣は、前条第二項の規定による通知をしたときは、その通知に係る評価書の写しを環境大臣に送付しなければならない。
2特定事業者は、前条第二項の規定による通知を受けたときは、速やかに、環境影響評価法第十五条に規定する関係都道府県知事及び関係市町村長に対し、その通知に係る評価書、これを要約した書類及び前条第一項の規定による命令の内容を記載した書類を送付しなければならない。
(評価書の公告及び縦覧)
特定事業者に対する環境影響評価法第二十七条の適用については、同条中「第二十五条第三項の規定による送付又は通知をした」とあるのは「電気事業法第四十六条の十七第二項の規定による通知を受けた」と、「評価書を」とあるのは「当該通知に係る評価書を」と、「評価書等」とあるのは「当該通知に係る評価書、これを要約した書類及び同条第一項の規定による命令の内容を記載した書類」とする。
(環境の保全の配慮)
特定事業者は、環境影響評価法第三十八条第一項の規定により、環境の保全についての適正な配慮をしてその特定対象事業を実施するとともに、第四十六条の十七第二項の規定による通知に係る評価書に記載されているところにより、環境の保全についての適正な配慮をしてその特定対象事業に係る事業用電気工作物を維持し、及び運用しなければならない。
(報告書の公表)
特定事業者に対する環境影響評価法第三十八条の三第一項の適用については、同項中「第二十二条第一項の規定により第二十一条第二項の評価書の送付を受けた者にこれを送付するとともに、これ」とあるのは、「これ」とする。
(環境影響評価法の適用に当たつての技術的読替え等)
この款に定めるもののほか、特定事業者に対する環境影響評価法の規定の適用に当たつての技術的読替えその他特定事業者に対する同法の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
(環境影響評価法の適用除外)
特定事業者の特定対象事業については、環境影響評価法第二十二条から第二十六条まで、第三十三条から第三十七条まで、第三十八条の三第二項、第三十八条の四及び第三十八条の五の規定は、適用しない。
(工事計画)
事業用電気工作物の設置又は変更の工事であつて、公共の安全の確保上特に重要なものとして主務省令で定めるものをしようとする者は、その工事の計画について主務大臣の認可を受けなければならない。ただし、事業用電気工作物が滅失し、若しくは損壊した場合又は災害その他非常の場合において、やむを得ない一時的な工事としてするときは、この限りでない。
2前項の認可を受けた者は、その認可を受けた工事の計画を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。ただし、その変更が主務省令で定める軽微なものであるときは、この限りでない。
3主務大臣は、前二項の認可の申請に係る工事の計画が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、前二項の認可をしなければならない。
一その事業用電気工作物が第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しないものでないこと。
二事業用電気工作物が一般送配電事業又は配電事業の用に供される場合にあつては、その事業用電気工作物が電気の円滑な供給を確保するため技術上適切なものであること。
三特定対象事業に係るものにあつては、その特定対象事業に係る第四十六条の十七第二項の規定による通知に係る評価書に従つているものであること。
四環境影響評価法第二条第三項に規定する第二種事業(特定対象事業を除く。)に係るものにあつては、同法第四条第三項第二号(同条第四項及び同法第二十九条第二項において準用する場合を含む。)の措置がとられたものであること。
4事業用電気工作物を設置する者は、第一項ただし書の場合は、工事の開始の後、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
5第一項の認可を受けた者は、第二項ただし書の場合は、その工事の計画を変更した後、遅滞なく、その変更した工事の計画を主務大臣に届け出なければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
第四十八条
事業用電気工作物の設置又は変更の工事(前条第一項の主務省令で定めるものを除く。)であつて、主務省令で定めるものをしようとする者は、その工事の計画を主務大臣に届け出なければならない。その工事の計画の変更(主務省令で定める軽微なものを除く。)をしようとするときも、同様とする。
2前項の規定による届出をした者は、その届出が受理された日から三十日を経過した後でなければ、その届出に係る工事を開始してはならない。
3主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、前項に規定する期間を短縮することができる。
一前条第三項各号に掲げる要件
二水力を原動力とする発電用の事業用電気工作物に係るものにあつては、その事業用電気工作物が発電水力の有効な利用を確保するため技術上適切なものであること。
4主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が前項各号のいずれかに適合していないと認めるときは、その届出をした者に対し、その届出を受理した日から三十日(次項の規定により第二項に規定する期間が延長された場合にあつては、当該延長後の期間)以内に限り、その工事の計画を変更し、又は廃止すべきことを命ずることができる。
5主務大臣は、第一項の規定による届出のあつた工事の計画が第三項各号に適合するかどうかについて審査するため相当の期間を要し、当該審査が第二項に規定する期間内に終了しないと認める相当の理由があるときは、当該期間を相当と認める期間に延長することができる。この場合において、主務大臣は、当該届出をした者に対し、遅滞なく、当該延長後の期間及び当該延長の理由を通知しなければならない。
(技術基準の適合性確認)
事業用電気工作物であつて荷重及び外力に対して安全な構造が特に必要なものとして経済産業省令で定めるもの(以下「特殊電気工作物」という。)について、前条第一項の規定による届出をする者は、当該特殊電気工作物が第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合するものであることについて、経済産業大臣の登録を受けた者の確認(以下「適合性確認」という。)を受けなければならない。
2前項の登録を受けた者は、特殊電気工作物について適合性確認を行い、当該特殊電気工作物が第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しているときは、その旨を記載した証明書を交付することができる。
(使用前検査)
第四十七条第一項若しくは第二項の認可を受けて設置若しくは変更の工事をする事業用電気工作物又は第四十八条第一項の規定による届出をして設置若しくは変更の工事をする事業用電気工作物(その工事の計画について、同条第四項の規定による命令があつた場合において同条第一項の規定による届出をしていないものを除く。)であつて、公共の安全の確保上特に重要なものとして主務省令で定めるもの(第百十二条の三第三項において「特定事業用電気工作物」という。)は、その工事について主務省令で定めるところにより主務大臣の検査を受け、これに合格した後でなければ、これを使用してはならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
2前項の検査においては、その事業用電気工作物が次の各号のいずれにも適合しているときは、合格とする。
一その工事が第四十七条第一項若しくは第二項の認可を受けた工事の計画(同項ただし書の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)又は第四十八条第一項の規定による届出をした工事の計画(同項後段の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)に従つて行われたものであること。
二第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しないものでないこと。
第五十条
主務大臣は、前条第一項に規定する事業用電気工作物について同項の検査を行つた場合においてやむを得ない必要があると認めるときは、期間及び使用の方法を定めて、その事業用電気工作物を仮合格とすることができる。
2前項の規定により仮合格とされた事業用電気工作物は、前条第一項の規定にかかわらず、前項の規定により定められた期間内は、同項の規定により定められた方法により使用することを妨げない。
(使用前安全管理検査)
第四十八条第一項の規定による届出をして設置又は変更の工事をする事業用電気工作物(その工事の計画について同条第四項の規定による命令があつた場合において同条第一項の規定による届出をしていないもの及び第四十九条第一項の主務省令で定めるものを除く。)であつて、主務省令で定めるものを設置する者は、主務省令で定めるところにより、その使用の開始前に、当該事業用電気工作物について自主検査を行い、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
2前項の自主検査(以下「使用前自主検査」という。)においては、その事業用電気工作物が次の各号のいずれにも適合していることを確認しなければならない。
一その工事が第四十八条第一項の規定による届出をした工事の計画(同項後段の主務省令で定める軽微な変更をしたものを含む。)に従つて行われたものであること。
二第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合するものであること。
3使用前自主検査を行う事業用電気工作物を設置する者は、使用前自主検査の実施に係る体制について、主務省令で定める時期(第七項の通知を受けている場合にあつては、当該通知に係る使用前自主検査の過去の評定の結果に応じ、主務省令で定める時期)に、事業用電気工作物(原子力を原動力とする発電用のものを除く。)であつて経済産業省令で定めるものを設置する者にあつては経済産業大臣の登録を受けた者が、その他の者にあつては主務大臣が行う審査を受けなければならない。
4前項の審査は、事業用電気工作物の安全管理を旨として、使用前自主検査の実施に係る組織、検査の方法、工程管理その他主務省令で定める事項について行う。
5第三項の経済産業大臣の登録を受けた者は、同項の審査を行つたときは、遅滞なく、当該審査の結果を経済産業省令で定めるところにより経済産業大臣に通知しなければならない。
6主務大臣は、第三項の審査の結果(前項の規定により通知を受けた審査の結果を含む。)に基づき、当該事業用電気工作物を設置する者の使用前自主検査の実施に係る体制について、総合的な評定をするものとする。
7主務大臣は、第三項の審査及び前項の評定の結果を、当該審査を受けた者に通知しなければならない。
(設置者による事業用電気工作物の自己確認)
事業用電気工作物であつて公共の安全の確保上重要なものとして主務省令で定めるものを設置する者は、その使用を開始しようとするときは、当該事業用電気工作物が、第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合することについて、主務省令で定めるところにより、自ら確認しなければならない。ただし、第四十七条第一項の認可(設置の工事に係るものに限る。)又は同条第四項若しくは第四十八条第一項の規定による届出(設置の工事に係るものに限る。)に係る事業用電気工作物を使用するとき、及び主務省令で定めるときは、この限りでない。
2前項の規定は、同項に規定する事業用電気工作物を設置する者が当該事業用電気工作物について主務省令で定める変更をした場合であつて、当該変更をした事業用電気工作物の使用を開始しようとするときに準用する。この場合において、同項中「事業用電気工作物が」とあるのは「変更をした事業用電気工作物が」と、「設置の工事」とあるのは「変更の工事」と読み替えるものとする。
3第一項に規定する事業用電気工作物を設置する者は、同項(前項において準用する場合を含む。)の規定による確認をした場合には、当該事業用電気工作物の使用の開始前に、主務省令で定めるところにより、当該確認の結果(当該事業用電気工作物が小規模事業用電気工作物である場合であつて、その設置者が当該確認を委託して行つた場合にあつては、その委託先の氏名又は名称及び住所その他経済産業省令で定める事項を含む。)を主務大臣に届け出なければならない。
(溶接自主検査)
発電用のボイラー、タービンその他の主務省令で定める機械若しくは器具である電気工作物(以下「ボイラー等」という。)であつて、主務省令で定める圧力以上の圧力を加えられる部分(以下「耐圧部分」という。)について溶接をするもの又は耐圧部分について溶接をしたボイラー等であつて輸入したものを設置する者は、その溶接について主務省令で定めるところにより、その使用の開始前に、当該電気工作物について自主検査を行い、その結果を記録し、これを保存しなければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
2前項の自主検査においては、その溶接が第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合していることを確認しなければならない。
(自家用電気工作物の使用の開始)
自家用電気工作物を設置する者は、その自家用電気工作物の使用の開始の後、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。ただし、第四十七条第一項の認可又は第四十六条第一項、第四十七条第四項、第四十八条第一項若しくは第五十一条の二第三項の規定による届出に係る自家用電気工作物を使用する場合及び主務省令で定める場合は、この限りでない。
(定期検査)
特定重要電気工作物(発電用のボイラー、タービンその他の電気工作物のうち、公共の安全の確保上特に重要なものとして主務省令で定めるものであつて、主務省令で定める圧力以上の圧力を加えられる部分があるもの並びに発電用原子炉(原子炉等規制法第二条第五項に規定する発電用原子炉をいう。次条第一項第三号において同じ。)及びその附属設備であつて主務省令で定めるものをいう。)については、これらを設置する者は、主務省令で定めるところにより、主務省令で定める時期ごとに、主務大臣が行う検査を受けなければならない。ただし、主務省令で定める場合は、この限りでない。
(定期安全管理検査)
次に掲げる電気工作物(以下この条において「特定電気工作物」という。)を設置する者は、主務省令で定めるところにより、定期に、当該特定電気工作物について自主検査を行い、その結果を記録し、これを保存しなければならない。
一発電用のボイラー、タービンその他の主務省令で定める電気工作物であつて前条で定める圧力以上の圧力を加えられる部分があるもの
二電気工作物のうち、屋外に設置される機械、器具その他の設備であつて主務省令で定めるもの(前号に掲げるものを除く。)
三発電用原子炉及びその附属設備であつて主務省令で定めるもの(前二号に掲げるものを除く。)
2前項の自主検査(以下「定期自主検査」という。)においては、その特定電気工作物が第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合していることを確認しなければならない。
3定期自主検査を行う特定電気工作物を設置する者は、当該定期自主検査の際、原子力を原動力とする発電用の特定電気工作物であつて主務省令で定めるものに関し、一定の期間が経過した後に第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しなくなるおそれがある部分があると認めるときは、当該部分が同項の主務省令で定める技術基準に適合しなくなると見込まれる時期その他の主務省令で定める事項について、主務省令で定めるところにより、評価を行い、その結果を記録し、これを保存するとともに、主務省令で定める事項については、これを主務大臣に報告しなければならない。
4定期自主検査を行う特定電気工作物を設置する者は、定期自主検査の実施に係る体制について、主務省令で定める時期(第六項において準用する第五十一条第七項の通知を受けている場合にあつては、当該通知に係る定期自主検査の過去の評定の結果に応じ、主務省令で定める時期)に、特定電気工作物(原子力を原動力とする発電用のものを除く。)であつて経済産業省令で定めるものを設置する者にあつては経済産業大臣の登録を受けた者が、その他の者にあつては経済産業大臣が行う審査を受けなければならない。
5前項の審査は、特定電気工作物の安全管理を旨として、定期自主検査の実施に係る組織、検査の方法、工程管理その他主務省令で定める事項について行う。
6第五十一条第五項から第七項までの規定は、第四項の審査に準用する。この場合において、同条第五項中「第三項」とあるのは「第四項」と、同条第六項中「当該事業用電気工作物」とあるのは「当該特定電気工作物」と、「使用前自主検査」とあるのは「定期自主検査」と読み替えるものとする。
(事業用電気工作物を設置する者の地位の承継)
事業用電気工作物を設置する者について相続、合併又は分割(当該事業用電気工作物を承継させるものに限る。)があつたときは、相続人、合併後存続する法人若しくは合併により設立した法人又は分割により当該事業用電気工作物を承継した法人は、その事業用電気工作物を設置する者のこの法律の規定による地位を承継する。
2前項の規定により事業用電気工作物を設置する者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を主務大臣に届け出なければならない。
(認定)
事業用電気工作物(原子力を原動力とする発電用のものを除き、経済産業省令で定めるものに限る。以下この款において同じ。)を設置する者は、経済産業省令で定めるところにより、保安を一体的に確保することが必要な事業用電気工作物の組織ごとに、高度な保安を確保することができると認められる旨の経済産業大臣の認定(以下この款において単に「認定」という。)を受けることができる。
(認定の基準)
経済産業大臣は、認定の申請が次の各号のいずれにも該当すると認めるときでなければ、その認定をしてはならない。
一保安の確保のための組織がその業務遂行能力を持続的に向上させる仕組みを有することその他の経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
二保安の確保の方法が高度な情報通信技術を用いたものであることその他の経済産業省令で定める基準に適合するものであること。
(欠格条項)
次の各号のいずれかに該当する者は、認定を受けることができない。
一認定の申請に係る組織において事業用電気工作物の使用を開始した日から二年を経過しない者
二認定の申請に係る組織の使用する事業用電気工作物に関して、その責めに帰すべき事由により、電気その他による災害を発生させた日から二年を経過しない者
三この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
四第五十五条の九の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
五法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
2第五十五条の二第一項の規定による事業用電気工作物を設置する者の地位の承継があつた場合において、当該事業用電気工作物を設置する者が事業用電気工作物の使用を開始した日から二年を経過したときは、前項第一号の規定は、適用しない。ただし、当該承継が分割による承継であつて、認定に係る事業の全部を承継するものでない場合は、この限りでない。
(認定の更新)
認定は、五年以上十年以内において政令で定める期間ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
2第五十五条の三及び第五十五条の四の規定は、前項の認定の更新に準用する。
(変更の届出)
認定を受けた者(以下「認定高度保安実施設置者」という。)は、保安の確保のための組織又は保安の確保の方法に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。
(承継)
第五十五条の二第一項の規定により事業用電気工作物を設置する者(認定高度保安実施設置者に限る。)の地位を承継した者は、認定高度保安実施設置者でないとき、又は認定高度保安実施設置者である場合において次の各号のいずれかに該当するときは、同項の規定にかかわらず、認定高度保安実施設置者の地位を承継しない。
一その行う承継が分割による承継であつて、認定に係る事業の全部を承継するものでないとき。
二その認定に係る組織の使用する事業用電気工作物に関して、その責めに帰すべき事由により、電気その他による災害を発生させた日から二年を経過しないとき。
三第五十五条の五第一項第三号から第五号までのいずれかに該当するとき。
(認定の取消し)
経済産業大臣は、認定高度保安実施設置者が次の各号のいずれかに該当するときは、認定を取り消すことができる。
一認定に係る組織の使用する事業用電気工作物に関して、その責めに帰すべき事由により、電気その他による災害を発生させたとき。
二認定に係る組織の使用する事業用電気工作物に関して、その責めに帰すべき事由により、電気その他による災害の発生のおそれのある事故を発生させたとき。
三第四十条の規定により電気工作物の使用の一時停止の命令又は使用の制限の処分を受けたとき。
四第五十五条の四各号のいずれかに該当していないと認められるとき。
五第五十五条の五第一項第三号又は第五号に該当するに至つたとき。
六不正の手段により認定又はその更新を受けたとき。
(保安規程に係る特例)
認定高度保安実施設置者は、保安規程を定め、又は変更したときは、第四十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による届出を要しない。この場合においては、経済産業省令で定めるところにより、当該保安規程を保存し、経済産業大臣から提出を求められたときは、速やかにこれを提出しなければならない。
(主任技術者に係る特例)
認定高度保安実施設置者は、第四十三条第一項の規定による主任技術者の選任又はその解任については、同条第三項の規定にかかわらず、同項の規定による届出を要しない。この場合においては、経済産業省令で定めるところにより、当該選任又は解任に係る記録を作成し、これを保存しなければならない。
(使用前安全管理検査の特例)
第五十一条第三項から第七項までの規定は、認定高度保安実施設置者については、適用しない。
(定期安全管理検査の特例)
認定高度保安実施設置者であつて、第五十五条第一項第一号又は第二号に掲げる電気工作物を設置するものは、同項の自主検査については、同項の規定にかかわらず、これを定期に行うことを要しない。この場合においては、経済産業省令で定めるところにより、これを行わなければならない。
2第五十五条第四項から第六項までの規定は、認定高度保安実施設置者については、適用しない。