電気事業法 第46条の16(評価書の届出)
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特定事業者は、環境影響評価法第二十一条第二項の規定により評価書を作成したときは、その評価書を経済産業大臣に届け出なければならない。次条第一項の規定による命令があつた場合において、これを変更したときも、同様とする。
この条文の基本情報
評価書の届出とは何ですか?
定義評価書の届出とは、電気事業法第46条の16に定められた規定で、「特定事業者は、環境影響評価法第二十一条第二項の規定により評価書を作成したときは、その評価書を経済産業大臣に届け出なければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第46条の16(評価書の届出)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第46条の16の条文原文は「特定事業者は、環境影響評価法第二十一条第二項の規定により評価書を作成したときは、その評価書を経済産業大臣に届け出なければならない。」で始まります。
- 電気事業法第46条の16は第三款 環境影響評価に関する特例に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第46条の16の前の条は電気事業法第46条の15です。
- 電気事業法第46条の16の次の条は電気事業法第46条の17です。
- 電気事業法第46条の16には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第46条の16 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第46条の16(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/46_16
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法46条の16は、発電所の事業者が作成した環境影響評価書を経済産業大臣に届け出る義務を定める。変更命令で評価書を直した場合も再届出が必要となる。
Q · 発電所のアセスで作った評価書は、国に届け出る必要があるの?
必要です。経済産業大臣へ届け出、直したら再届出します
電気事業法46条の16により、発電所の事業者(特定事業者)は、環境影響評価法21条2項にもとづいて評価書を作成したら、経済産業大臣に届け出なければなりません。大臣は受理から30日以内に限り変更を命じることができ(46条の17)、命令を受けて評価書を変更した場合は再び届け出ます。評価書の内容は、その後の工事計画の審査(47条・48条)にもつながります。
解説
発電所の環境アセスメントには、ほかの公共事業にはない特別ルートがある。道路やダムでは、許認可をする役所が報告書(評価書)に関わるのは手続の終盤だけである。ところが発電所では、経済産業大臣が配慮書・方法書・準備書の各段階に関わり、評価書も届け出させる。電気事業法46条の16は、その最終関門の入口にあたる。事業者が環境影響評価法21条2項にもとづいて評価書(調査結果と環境保全策をまとめた最終報告書)を作ったら、経済産業大臣に届け出なければならない。届出のあと大臣が変更を命じ、事業者が書き直した場合も、もう一度届け出る。地元の住民にとっての意味ははっきりしている。風車の稼働制限、騒音対策、景観への配慮など、評価書に書かれた約束は工事計画の審査(47条・48条)につながる。つまり、評価書に書かせた約束は単なる宣伝文句ではなくなる。反対に、評価書に書かれなかった懸念は、この段階以降ほとんど拾われない。
法的な位置づけ
電気事業法第46条の16は、発電所の環境影響評価に関する特例規定の一つであり、特定事業者に対し、環境影響評価法第21条第2項に基づき作成した評価書を経済産業大臣へ届け出る義務を課す。同法第46条の17の変更命令に応じて評価書を変更した場合にも、再度の届出を要する旨を定める。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.評価書の完成と届出準備 準備書への知事意見・経済産業大臣の勧告の反映状況を対照表にまとめ、環境影響評価法21条2項にもとづく評価書を確定させる。変更命令のリスクとなる未反映事項がないか社内で点検する
- 2.経済産業大臣への届出 評価書を作成したら、電気事業法46条の16にもとづき遅滞なく経済産業大臣に届け出る。届出前の着工は行わない
- 3.変更命令の有無を確認 経済産業大臣は受理から30日以内に限り変更を命じうる(46条の17)。この期間中は追加説明の要請に備え、担当部署との連絡体制を確保する
- 4.変更命令があれば評価書を修正して再届出 変更命令を受けた場合、命令内容に沿って評価書を変更し、本条後段にもとづき改めて経済産業大臣に届け出る
- 5.公告・縦覧と工事計画への反映 評価書を公告し1か月縦覧に供する(環境影響評価法27条)。評価書に記載した環境保全措置を工事計画(47条・48条)と運用マニュアルにそのまま落とし込む
よくある質問 AI による整理
Q1発電所の環境アセスメントとは何ですか?
一定規模以上の発電所を建てる前に、環境への影響を調査・予測・評価し、保全策を検討する手続です。発電所では経済産業大臣が各段階に関与する特例があります。
Q2環境影響評価書はどこに届け出ますか?
発電所の場合は経済産業大臣に届け出ます(電気事業法46条の16)。道路やダムなど一般の事業とは異なる、発電所アセス特有のルートです。
Q3評価書の届出に期限はありますか?
条文上、具体的な日数の期限はなく、評価書を作成したときに届け出る義務とされています。ただし届出と公告が済むまで事業は実施できません。
Q4評価書の届出前に着工できますか?
できません。評価書の届出、変更命令の有無の審査、公告・縦覧を経る前は事業の実施が制限されます(環境影響評価法31条)。
Q5評価書の変更命令とは何ですか?
経済産業大臣が届出を受理した日から30日以内に限り、環境保全への適正な配慮のため評価書の変更を命じる制度です(電気事業法46条の17)。
Q6風力発電の評価書はどこで見られますか?
評価書は公告後1か月縦覧され、事業者のウェブサイトでも公開されることが多いです。経済産業省の発電所アセスのページも手がかりになります。
Q7メガソーラーも環境アセスの対象ですか?
2020年4月から、一定規模以上の太陽光発電所が環境影響評価法の対象に加わりました。対象規模は最新の施行令でご確認ください。
Q8評価書の内容は工事で守られますか?
評価書は工事計画の認可・届出の審査(電気事業法47条・48条)と結びつくため、記載された保全措置は工事段階でも審査の物差しになります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1評価書って、ふつうの人でも読めるんですか?
読める。評価書は確定後に公告され、1か月縦覧される(環境影響評価法27条)。最近は事業者のサイトでも公開されることが多い。実務のポイント:本文は数百ページに及ぶので、最初に読むべきなのは「準備書への意見と事業者の見解」の章である。自分たちの声がどう扱われたかが一目で分かり、次にどこを突けばいいかも見えてくる
Q2届け出たあとに国から「直せ」と言われたら、事業者はどうなるんですか?
経済産業大臣は、届出の受理から30日以内に限り評価書の変更を命じられる(46条の17)。事業者は評価書を直し、本条後段にもとづいて再び届け出る。実務のポイント:変更命令が実際に発動されることは多くない。その前段の準備書への勧告で修正を促すのが実務の通例である。逆に言えば、住民の意見を行政に届けるなら準備書の段階が最も効果的で、評価書の段階は最後のチャンスである
間違えやすい点 AI による整理
- 「アセスは事業者が自分で調べて自分で書くものだから、甘くなるに決まっている」と思われている。たしかに書くのは事業者である。ただ発電所の場合、経済産業大臣が評価書を受け取ったあと、変更を命じる権限をもつ(46条の17)。書き直した評価書は再び届け出なければならない。自己申告で終わる仕組みではない
- 多くの住民は、評価書が完成した時点で勝負はついたと考えて手を引く。だがそこで見落とされているのは、評価書が工事計画の審査基準に組み込まれるという点である(47条・48条)。評価書は手続の「ゴール」ではなく、その後の工事を縛る「契約書」に近い。完成した後こそ、文言を一字一句確認する価値がある
- 住民の立場からは「反対か賛成か」が最大の問題に見える。だがアセス手続の目的は、事業の可否を決めることではなく、環境への配慮を十分にさせることにある。この落差に気付かず「中止しろ」とだけ訴えると、意見はほとんど評価書に反映されない。「稼働停止の条件を数値で書け」といった具体的な要求の方が、手続上はるかに強く効く
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の内容 | 46条の16:評価書を経済産業大臣へ届け出る義務(変更後の再届出を含む) | 46条の17:経済産業大臣による評価書の変更命令 47条・48条:工事計画の認可・届出 |
| 主体 | 特定事業者(発電所の事業者) | 経済産業大臣 事業用電気工作物を設置する者 |
| 時期 | 評価書を作成したとき・変更したとき | 届出受理の日から30日以内に限る 工事の着手前 |
| 評価書との関係 | 評価書を行政審査の場に乗せる入口 | 評価書の内容を是正させる手段 評価書への適合が審査の物差しとなる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では開発単位が環境影響説明書を目的事業主管機関経由で環境主管機関の審査に付す。環境主管機関の審査結論が許認可を拘束する点で、事業所管大臣が審査する日本の発電所特例とは構造が異なる
韓国では承認機関が環境部長官と評価書を協議する仕組みで、環境部の関与が日本より強い
ドイツでは事業者が UVP-Bericht を提出し、許認可官庁が許可手続の中で審査する。許可手続とアセスが一体化している
米国では連邦行政機関自らが環境影響評価書(EIS)を作成する。事業者が作成し行政に届け出る日本の構造とは主体が逆である
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元の山の稜線に、大型の風力発電所の計画が持ち上がった。説明会で「バードストライク(鳥が風車にぶつかる事故)対策は検討します」と言われたが、それはどこまで守らせられるのか? 評価書に具体的な数値や措置が書かれていれば、工事計画の審査と結びつき、後で反故にしにくくなる
- あなたは再エネ事業者の開発担当である。準備書への意見を反映した評価書が完成し、社内では「これで着工できる」という空気になっている。だが経済産業大臣への届出は終わっていない。届出から変更命令が出るかどうかの審査、さらに公告・縦覧が済むまで、事業は実施できない。着工スケジュールを逆算し直す必要がある
- 評価書の公告・縦覧期間は1か月である。その間に読まなければ、内容は誰にも点検されないまま次の段階へ進む
- メガソーラーの計画区域が、自宅裏の沢の上流にあると知った。土砂流出の対策が評価書にどう書かれたか、確認できるのは今だけである
取るべき行動
被害を受けた側:1. 経済産業省や事業者のサイトで、評価書の公告と縦覧期間を確認する2. 準備書のときに出した意見が評価書でどう扱われたか、事業者の見解と照らし合わせる3. 反映されていない懸念は、騒音の数値や稼働停止の条件など具体的な形に直し、経済産業省と県・市町村の担当課へ書面で伝える4. 評価書と工事計画が食い違っていないか、着工後も確認を続ける
訴えられた側:1. 評価書を作ったら、遅れずに経済産業大臣へ届け出る。届出前の着工は論外である2. 準備書への知事意見や大臣勧告の反映状況を表にまとめ、変更命令のリスクを事前につぶす3. 変更命令が出たら、評価書を直して再び届け出る4. 評価書に書いた保全措置は、工事計画や運用マニュアルにそのまま落とし込む。書いた約束と実際の運用がずれることが、後の紛争の最大の火種になる
時効(請求できる期限):届出そのものについて、条文上の具体的な期限はない。評価書を作成したときに届け出る。届出を受けた経済産業大臣は、受理から30日以内に限り変更を命じることができる(46条の17)。評価書の公告・縦覧期間は1か月である(環境影響評価法27条)。公告前は事業を実施できない(同法31条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年) 環境影響評価法の制定にともない、電気事業法に発電所アセスの特例規定が整備された。本条もその一部と考えられるが、新設時期とその後の改正経緯は人による検証が必要
- 電気事業法 第46条の17評価書の変更命令、再届出の前提
- 電気事業法 第47条工事計画認可、評価書への適合を審査
- 電気事業法 第48条工事計画届出、評価書への適合を審査
- 電気事業法 第46条の2特例款の定義規定(現行効力を要確認)
- 環境影響評価法 第21条評価書作成義務、本条届出の起点
- 環境影響評価法 第27条評価書の公告・縦覧
- 環境影響評価法 第31条評価書公告前の事業実施制限
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