電気事業法 第41条(費用の負担等)
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- 事業用電気工作物が他の者の電気的設備その他の物件の設置(政令で定めるものを除く。)により第三十九条第一項の主務省令で定める技術基準に適合しないこととなつたときは、その技術基準に適合するようにするため必要な措置又はその措置に要する費用の負担の方法は、当事者間の協議により定める。ただし、その費用の負担の方法については、政令で定める場合は、政令で定めるところによる。
- 2.第二十五条第二項本文及び第三項から第五項まで並びに第三十三条の規定は、前項の協議をすることができず、又は協議が調わない場合に準用する。この場合において、第二十五条第二項本文、第三項及び第四項中「経済産業大臣」とあるのは、「主務大臣」と読み替えるものとする。
- 3.主務大臣は、前項において準用する第二十五条第二項本文の裁定をしようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ関係大臣に協議しなければならない。
この条文の基本情報
費用の負担等とは何ですか?
定義費用の負担等とは、電気事業法第41条に定められた規定で、「事業用電気工作物が他の者の電気的設備その他の物件の設置(政令で定めるものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第41条(費用の負担等)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第41条の条文原文は「事業用電気工作物が他の者の電気的設備その他の物件の設置(政令で定めるものを除く。」で始まります。
- 電気事業法第41条は第一款 技術基準への適合に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第41条の前の条は電気事業法第40条です。
- 電気事業法第41条の次の条は電気事業法第42条です。
- 電気事業法第41条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第41条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第41条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/41
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法41条は、他人の物件の設置で事業用電気工作物が技術基準に適合しなくなった場合、必要な措置と費用負担の方法を当事者間の協議で定め、協議不調時は主務大臣の裁定によると定める。
Q · 隣の建物のせいで自分の電気設備が基準違反になったら、工事費は誰が払うの?
全額相手とは限らず、協議で決め、決裂なら裁定へ進む
電気事業法41条1項により、他人の物件の設置で事業用電気工作物が技術基準に適合しなくなった場合、必要な措置と費用の負担方法は当事者間の協議で定めます。政令で定める場合は政令に従います。協議ができない、または調わないときは、同条2項により主務大臣の裁定を求められます。ただし技術基準を維持する義務(39条)は設置者に残るため、安全対策は協議を待たずに進める必要があります。
解説
隣の空き地に三階建てのアパートが建った。その結果、あなたの工場にある高圧の受電設備から延びる電線と建物との距離(離隔距離)が、国の技術基準より短くなった。違反状態になったのは、あなたの設備である。電気事業法39条により、事業用電気工作物(工場の高圧受電設備、50kW以上の太陽光発電所、電力会社の電線など)を技術基準に適合した状態で保つ義務は、設置者にある。違反状態が続けば、あなたが国から改善命令(40条)を受ける立場になる。ただし41条は、費用を誰が負担するかを別に定めている。原因を作った側(建物を建てた人)との協議で、対策の内容と費用の分け方を決める。政令で費用の負担方法が決まっている場合はそれに従い、協議ができない、または決裂した場合は主務大臣の裁定(役所が双方の言い分を聞いて下す決定)を求めることができる。対策工事をする義務はあなたに残るが、費用まで全額あなたが負う必要はない。ここを押さえているかどうかで、数百万円の工事代金の行き先が変わる。
法的な位置づけ
電気事業法41条は、他の者の電気的設備その他の物件の設置(政令で定めるものを除く)により事業用電気工作物が技術基準に適合しなくなった場合の措置および費用負担の調整規定である。負担方法は当事者間の協議で定め、政令の定めがあればそれに従い、協議不能・不調の場合は主務大臣の裁定に委ねる。
手順
- 1.不適合の内容と原因を書面化する 電気主任技術者に、どの技術基準に適合しなくなったか、その原因が相手方の物件の設置にあるかを技術的に整理してもらい、書面に残す
- 2.因果関係の証拠を固める 相手方の着工日・完成日、工事前後の測定値、写真を時系列で保存する。自社工事で違反状態を解消する前に記録を確定させる
- 3.複数の対策案と見積りを添えて協議を申し入れる 電線のかさ上げ、ルート変更、相手側の設計変更など対策ごとに見積りを取り、最安案を含めて書面で協議を申し入れる
- 4.暫定対策を実施し、費用精算を通知する 安全上必要な暫定措置は協議を待たずに講じ、費用は協議で精算する旨を相手方に書面で通知しておく
- 5.協議不調なら主務大臣の裁定を検討する 協議ができない、または調わない場合は、41条2項に基づく主務大臣の裁定の申請を、弁護士や電気保安の専門家と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法41条とはどんな規定ですか?
他人の建物や設備の設置で電気設備が技術基準違反になったとき、対策と費用の負担方法を当事者の協議で決めると定める規定です。
Q2離隔距離が足りなくなったら違法ですか?
技術基準に適合しない状態となり、設置者は適合維持義務(39条)を負います。放置すれば改善命令(40条)の対象になり得ます。
Q3電柱移設の費用は誰が払う?
法律上の一律ルールはなく、41条により当事者間の協議で負担方法を決めます。政令で定める場合はそれに従い、決裂すれば裁定を求められます。
Q4主務大臣の裁定とは何ですか?
協議ができない、または調わない場合に、主務大臣が当事者の事情を踏まえて措置や費用負担を定める行政上の決定です(41条2項)。
Q5協議を申し入れるタイミングはいつがいい?
相手の建物や設備が完成する前が有利です。設計変更という安い選択肢が残り、相手も費用分担に応じやすくなります。
Q6太陽光発電所のオーナーも関係ありますか?
一定規模以上の事業用電気工作物の設置者であれば、技術基準の維持義務を負い、41条の協議の当事者になり得ます。
Q741条の対象外になる物件はありますか?
あります。条文は「政令で定めるものを除く」としており、除外される物件は政令で定められます。最新の政令を確認してください。
Q8協議で決めた負担金に時効はありますか?
合意に基づく請求権には民法166条の一般的な消滅時効が適用され、知った時から5年、行使できる時から10年が目安です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1隣が勝手に建物を建てて、うちの電線が基準違反になりました。工事代は全部向こうに払わせられますか?
自動的に全額とはならない。41条1項は、必要な措置と費用の負担方法を当事者間の協議で決めると定めており、政令で定める場合は政令に従う。協議が成立しなければ主務大臣の裁定を求める道がある(同条2項)。実務のポイント:協議の最初の書面で、自社案より安い代替案(相手側の設計変更など)も並べて示すと、相手は費用を最小化したいので交渉に乗りやすい。高い案一本で迫ると決裂しやすい
Q2協議中だから、工事が終わるまで違反状態のままでいいですよね?
よくない。技術基準への適合を維持する義務は設置者にあり(39条1項)、不適合が続けば改善命令の対象になる(40条)。費用の協議と安全対策は別に進めるものである。実務のポイント:暫定対策を先に実施するときは、相手方に「費用は協議で精算する」と書面で通知しておく。黙って工事をすると、後で自主的にやった工事だと言われて請求しにくくなる
Q3電力会社から『電柱を移すので費用を負担してください』と言われました。断れますか?
一方的に断ってよい話ではないが、言い値を飲む義務もない。本条の建付けは協議であり、原因が本当にあなたの設置物か、より安い対策はないか、負担割合は妥当かを交渉できる。決裂すれば裁定に進む(41条2項)。実務のポイント:見積書の内訳(材料費、工事費、諸経費)の開示を求めるだけで金額が見直されることがある。内訳を確認せずに署名する人がほとんどである
間違えやすい点 AI による整理
- 「隣が建物を建てたせいで違反になったのだから、うちには責任がない」と考えるのは危険である。法律から見れば、技術基準に適合させる維持義務(39条)も、改善命令(40条)の宛先も、設備の設置者のままである。原因が他人にあっても、行政上の責任はあなた側に残る。41条が他人に回せるのは、費用の負担方法である
- 「費用は当然、原因を作った側が全額払う」という問いの立て方自体がずれている。本条は原因者全額負担を定めていない。原則は当事者間の協議であり、政令で定める場合だけ負担方法が法定され、協議が決裂した場合に裁定へ進む。実務上どの程度の割合を原因者側が負担するかは事案ごとに異なり、「当然全額」を前提に強気で交渉すると決裂して時間だけを失う
- 電線との距離の問題は電力会社と大企業の話だと思われがちだが、それは深刻度を見誤っている。事業用電気工作物には工場やビルの高圧受電設備、一定規模以上の太陽光発電所も含まれる。中小企業や個人の投資家が当事者になる場面は普通にある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 41条:他人の物件設置による不適合の措置・費用負担の方法 | 39条:設置者の技術基準適合維持義務 40条:技術基準不適合時の改善命令 |
| 名宛人 | 設置者と原因となった物件の設置者(当事者双方) | 事業用電気工作物の設置者 事業用電気工作物の設置者 |
| 解決手段 | 当事者協議 → 政令の定め → 主務大臣の裁定 | 設置者自身による維持・管理 主務大臣による修理・改造・移転・使用停止等の命令 |
他国ではどう定めているか 1 か国
台湾でも電業設備と他人の物件との安全距離や設備遷移の費用負担が問題となる。具体的な条文番号と負担ルールは現行法で要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが所有する低圧の太陽光発電所(50kW以上の事業用)の隣に、物流倉庫の建設が始まった。完成すれば、架空電線と倉庫の外壁が技術基準の離隔距離を割り込む。着工している今のうちに相手と協議を始めれば交渉材料になるが、完成した後では違反状態を解消する責任と時間の圧力があなただけにのしかかる
- 建て替えた自宅の屋根が電力会社の配電線に近づきすぎたらどうなる? 電力会社から電線の移設と費用の話が来る。41条の協議の相手方は、あなたである
- 看板業者のあなたが、ビルの屋上に大型広告塔を設置した。数週間後、近くを通る特別高圧線の管理者から、技術基準不適合になったので対策費を協議したいという書面が届いた。看板の撤去で済むのか、電線のかさ上げ工事費を払うのか、どの対策が安いかを比較しないまま返事をすると、高いほうの選択肢を飲まされる
- 工場の設備管理を担当しているあなたは、隣の土地で新しい電気設備が稼働を始めてから、自社の受電設備に誘導電圧の異常が出ていることに気付いた。原因の切り分けデータを取らないまま自社で対策工事を進めると、後で相手に費用を請求する根拠が消える
取るべき行動
被害を受けた側:1. 電気主任技術者に、どの技術基準(電気設備に関する技術基準を定める省令など)に不適合となったか、原因は何かを書面で整理してもらう2. 測定結果、写真、相手方の着工日と完成日を記録する3. 考えられる対策(電線のかさ上げ、ルート変更、相手側の設計変更)ごとに見積りを取り、最も安い案を示して書面で協議を申し入れる4. 安全上必要な暫定措置は先に講じつつ、費用は協議で精算すると明記して進める5. 協議ができない、または決裂した場合は主務大臣の裁定(41条2項)を検討する
訴えられた側:1. 協議の申入れを受けたら、本当に自分の設置物が原因か、元から基準ぎりぎりだったのではないか、技術資料の開示を求める2. 相手が示す対策が最も安い案か確認し、看板や設備の位置調整など自分の側で取れる低コストの代替案を出す3. 協議には応じるが、全額負担を前提とした合意書には安易に署名しない4. 政令で費用の負担方法が定められている類型でないか、専門家(弁護士や電気保安の専門家)に確認する
時効(請求できる期限):協議や裁定の申立てに特定の期限は定められていない。ただし合意した負担金を請求する権利には一般の消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される。技術基準不適合は放置すると40条の改善命令の対象になるため、安全対策そのものは協議を待たずに速やかに講じる必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
- 電気事業法 第39条事業用電気工作物の技術基準維持義務
- 電気事業法 第40条技術基準不適合時の改善命令
- 電気事業法 第25条協議不調時の裁定手続の準用元
- 民法 第709条原因者責任の一般法、本条は協議裁定の特則
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