電気事業法 第55条の5(欠格条項)
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、認定を受けることができない。
- 一認定の申請に係る組織において事業用電気工作物の使用を開始した日から二年を経過しない者
- 二認定の申請に係る組織の使用する事業用電気工作物に関して、その責めに帰すべき事由により、電気その他による災害を発生させた日から二年を経過しない者
- 三この法律又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
- 四第五十五条の九の規定により認定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
- 五法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号のいずれかに該当する者があるもの
- 2.第五十五条の二第一項の規定による事業用電気工作物を設置する者の地位の承継があつた場合において、当該事業用電気工作物を設置する者が事業用電気工作物の使用を開始した日から二年を経過したときは、前項第一号の規定は、適用しない。ただし、当該承継が分割による承継であつて、認定に係る事業の全部を承継するものでない場合は、この限りでない。
この条文の基本情報
欠格条項とは何ですか?
定義欠格条項とは、電気事業法第55条の5に定められた規定で、「次の各号のいずれかに該当する者は、認定を受けることができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第55条の5(欠格条項)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第55条の5の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、認定を受けることができない。」で始まります。
- 電気事業法第55条の5は第六款 認定高度保安実施設置者に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第55条の5の前の条は電気事業法第55条の4です。
- 電気事業法第55条の5の次の条は電気事業法第55条の6です。
- 電気事業法第55条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第55条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第55条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/55_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法第55条の5は、使用開始・帰責事由ある災害・同法違反の刑の執行終了・認定取消しの各日から二年未満の者を、保安認定の欠格者と定める。
Q · スマート保安の認定って、どんな会社だと申請できないの?
四つの起算日のどれかから二年未満なら申請できない
電気事業法55条の5第1項は、①事業用電気工作物の使用開始から二年未満、②自社の責めに帰すべき事由による災害から二年未満、③同法違反で罰金以上の刑の執行終了等から二年未満、④認定取消しから二年未満の者を欠格としています。法人は役員が③④に該当すれば欠格です(5号)。ただし地位の承継で前設置者の稼働が二年を超えていれば①は適用されず、事業の一部のみの分割承継は例外です(2項)。
解説
条文には「二年」という数字が五回出てくる。この認定は、IoTや遠隔監視などを使って高度な自主保安を行う設置者を国が認め、手続の一部を軽くする仕組みである。その門前には「二年」の時計が四つ置かれている。一つ目は、申請する組織が事業用電気工作物(発電所や受変電設備など、家庭用以外の電気設備)を使い始めた日。二つ目は、自社の責任で感電・電気火災などの災害を起こした日。三つ目は、電気事業法違反で罰金以上の刑を受け、その刑が終わった日。四つ目は、認定を取り消された日。どれか一つでも二年たっていなければ、申請書の出来に関係なく門は開かない。法人の場合、三つ目と四つ目は役員個人にも当てはまり、役員が一人該当すれば会社全体が門前払いになる。さらに見落とされやすいのが第2項である。稼働から二年を超えた発電所を事業ごと承継すれば、一つ目の時計は引き継がれる。ただし会社分割で事業の一部だけを切り出した場合は、時計がゼロに戻る。認定を狙うなら、申請書を作る前にこの四つの時計を全部確認しておく必要がある
法的な位置づけ
電気事業法第55条の5は、高度な自主保安を行う設置者の認定に関する欠格事由を定める規定である。使用開始、帰責事由のある災害、同法違反の刑の執行終了等、認定取消しの各日から二年を経過しない者、および役員に刑罰歴・取消歴該当者がいる法人は認定を受けられない。地位承継時の稼働期間の通算と、その分割承継における例外も定める。
よくある質問 AI による整理
Q1認定高度保安実施設置者とは?
IoTや遠隔監視などを活用して高度な自主保安を行う事業用電気工作物の設置者として、国の認定を受けた者です。認定を受けると一部の手続が簡素化されます。
Q2電気事業法 欠格事由 二年 いつから数える?
号ごとに異なります。使用開始日、災害発生日、刑の執行を終えた日または執行を受けなくなった日、認定取消しの日がそれぞれの起算点です。
Q3新設した発電所でもスマート保安の認定は取れる?
使用開始から二年を経過するまでは取れません(55条の5第1項1号)。運用実績を確認する期間であり、組織の能力や事故の有無とは関係ありません。
Q4他の法律で罰金刑を受けた役員がいても認定は取れる?
第3号の対象は電気事業法とこれに基づく命令の違反による罰金以上の刑です。他の法律による罰金刑は、本条の欠格事由には当たりません。
Q5認定を取り消されたら、いつ再申請できる?
第55条の9による取消しの日から二年を経過するまでは認定を受けられません。起算点は処分を知った日ではなく取消しの日です。
Q6事業譲渡で発電所を買えば稼働実績は引き継げる?
第55条の2第1項による地位の承継で、前設置者の使用開始から二年を経過していれば、第1号は適用されません(本条2項)。
Q7会社分割で発電所を承継すると何が違う?
分割による承継で、認定に係る事業の全部を承継しない場合は2項の特例が使えず、使用開始から二年の要件が改めて問題になります。
Q8感電事故を起こした会社はスマート保安認定を受けられない?
自社の責めに帰すべき事由による災害であれば、発生日から二年間は欠格です。帰責事由のない事故は第2号に当たらない可能性があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1役員が執行猶予付きの罰金刑を受けてたら、猶予期間が明けるまでアウトですか?
一般的な解釈では、執行猶予の期間中は第3号の「刑に処せられ」た状態にあたり、法人であれば第5号によって欠格となる。猶予期間を無事に満了すると刑の言渡しが効力を失う(刑法27条)ため、満了後は欠格に当たらないと考えられている。実務のポイント:問題になるのは満了日の当日と翌日のどちらから申請できるかという境目である。申請日を一日ずらすだけで済むので、経済産業省(産業保安監督部)に事前相談して確認するのが確実だ
Q2発電所を買ったら、前の持ち主の稼働実績って引き継げるんですか?
第55条の2第1項の地位の承継に当たり、前の設置者のもとで使用開始から二年が過ぎていれば、第1号は適用されない(本条第2項)。ただし会社分割で認定に関わる事業の全部を承継しない場合は、この特例が使えない。実務のポイント:デューデリジェンス(買収前の調査)で保安認定への影響まで確認する法律事務所は多くない。スキーム設計の段階で、技術顧問と法務を同じ席に呼ぶべきである
Q3事故を起こしたら、どんな事故でも二年間は申請できなくなりますか?
第2号が対象にするのは、自社の「責めに帰すべき事由」による災害に限られる。天災や第三者の行為が主な原因であれば該当しない可能性がある。ただし、その判断は事故報告(電気関係報告規則3条)の内容や原因調査の記録に大きく左右される。実務のポイント:事故報告書は監督官庁への説明資料として書かれがちだが、後の認定申請でも読まれる。原因欄の書き方を法務と技術部門で事前にすり合わせておくべきである
間違えやすい点 AI による整理
- 「うちは事故も違反もないから欠格とは無縁だ」と考えがちだが、第1号は落ち度とまったく関係がない。稼働開始から二年たっていない新設設備は、どれほど優秀な組織が運用していても一律に対象外になる。欠格は罰ではなく、実績を測るための期間なのである
- 第3号の「この法律又はこの法律に基づく命令」の範囲を軽く見てはいけない。対象は電気事業法とその省令の違反に限られ、たとえば他の法律での罰金刑はこの号には当たらない。一方で、電気事業法の罰則には書類の届出違反や報告義務違反も含まれる。「保安の現場で事故を起こしていないから大丈夫」ではなく、事務手続の違反でも時計は動き出す
- 経営側は第5号を「役員の個人的な問題」と捉えやすいが、法律上は法人そのものの欠格である。しかも第5号が引用するのは「前二号」、つまり刑罰歴(第3号)と取消歴(第4号)だけで、稼働期間(第1号)や災害(第2号)は役員個人には及ばない。役員の経歴チェックで見るべき項目は、この二つに絞り込める
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律内容 | 電気事業法55条の5:認定を受けられない欠格事由(二年ルール) | 電気事業法55条の9:認定の取消し 電気事業法55条の2:設置者の地位の承継 |
| 本条との関係 | 申請時点の入口審査として機能 | 取消しの日が本条1項4号の二年の起算点になる 承継時は本条2項により稼働期間の要件が適用されない場合がある |
| 実務上の確認ポイント | 使用開始日・事故歴・刑罰歴・取消歴・役員構成 | 取消処分の日付と理由 承継方式(事業の全部承継か、一部の分割承継か) |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾は専任電気技術人員の配置等で保安体制を規律するが、自主保安の認定制度とその二年欠格条項に直接対応する規定は確認できない
韓国は2021年施行の電気安全管理法で電気設備の安全管理を独立法として整理している。認定欠格の具体的構造との対応は要確認
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 稼働から三年たったメガソーラーを、会社分割で発電部門の一部だけ切り出して買い取った。買収後すぐに認定を申請するつもりだったが、第2項ただし書により「使用開始から二年」の時計はゼロに戻る。事業計画のスケジュールが丸ごと二年ずれる
- もし十八か月前、工場の受変電設備で作業員が感電事故を起こしていたら、どうなる? 原因が自社の保安管理の不備(その責めに帰すべき事由)であれば、第2号により事故日から二年がたつまで申請できない。逆に、落雷など自社に責任のない原因だったと立証できれば、この号には該当しない。事故報告書の原因欄に何を書いたかが、ここで効いてくる
- 新しく迎えた取締役が、前職の電力会社で電気事業法違反により罰金刑を受けていた。罰金を納めてからまだ一年半しかたっていない。会社自体には何の落ち度もないのに、第5号によって会社の申請が通らなくなる。役員の選任前に経歴を確認していなかったことのツケである
- 認定取消しから一年十か月。社内では「来月には再申請できる」という空気が広がっている。第4号の起算点は取消処分の日であり、処分を知った日や不服申立てが終わった日ではない。カレンダーの数え方を一日でも誤れば、申請は形式審査の段階で戻ってくる
- 保安部門の責任者として、あなたは経営会議でこう聞かれた。「認定を取れば点検コストが下がるんだろう、来期中に取れるか?」 答える前に確かめるべきことは四つある。稼働開始日、過去二年の事故、役員の刑事処分歴、取消歴である
取るべき行動
被害を受けた側:認定申請が欠格を理由に退けられた側の場合:1. 却下の理由に挙げられた号と起算日を確認し、自社の記録と一日単位で照らし合わせる2. 第2号であれば「責めに帰すべき事由」の有無を事故報告書や調査資料で検証し、争える余地を判断する3. 不服がある場合は審査請求または取消訴訟を検討する(期限は下記) 4. 争えない場合は、二年が過ぎる日を基準に再申請の準備スケジュールを逆算して組む
訴えられた側:認定を目指している、あるいは認定を維持したい事業者の場合:1. 稼働開始日、事故歴、役員の電気事業法違反歴、取消歴の四項目を台帳にまとめ、役員を選任するたびに更新する2. M&Aでは、事業の全部を承継する方式にできないか、契約交渉の初期段階で検討する3. 事故が起きたら、原因の帰責性を技術的に整理した記録を残す4. 欠格に該当しそうな役員がいる場合は、申請前に役員構成を見直す
時効(請求できる期限):各欠格期間は二年で、起算点は号ごとに異なる。使用開始日(第1号)、災害発生日(第2号)、刑の執行を終えた日または執行を受けることがなくなった日(第3号)、取消しの日(第4号)である。却下処分に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正(要人的検証) 高圧ガス保安法等の一部を改正する法律により、スマート保安を担う認定制度とともに新設されたとみられる。新設の時期、施行日、その後の改正の有無は要確認
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:高圧ガス保安法等の一部を改正する法律により、スマート保安を推進する認定高度保安実施設置者制度とあわせて新設されたとみられる。施行日等の詳細は e-Gov の改正履歴で要確認
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