電気事業法 第55条の10(保安規程に係る特例)
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認定高度保安実施設置者は、保安規程を定め、又は変更したときは、第四十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による届出を要しない。この場合においては、経済産業省令で定めるところにより、当該保安規程を保存し、経済産業大臣から提出を求められたときは、速やかにこれを提出しなければならない。
この条文の基本情報
保安規程に係る特例とは何ですか?
定義保安規程に係る特例とは、電気事業法第55条の10に定められた規定で、「認定高度保安実施設置者は、保安規程を定め、又は変更したときは、第四十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による届出を要しない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第55条の10(保安規程に係る特例)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第55条の10の条文原文は「認定高度保安実施設置者は、保安規程を定め、又は変更したときは、第四十二条第一項及び第二項の規定にかかわらず、これらの規定による届出を要しない。」で始まります。
- 電気事業法第55条の10は第六款 認定高度保安実施設置者に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第55条の10の前の条は電気事業法第55条の9です。
- 電気事業法第55条の10の次の条は電気事業法第55条の11です。
- 電気事業法第55条の10には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第55条の10 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第55条の10(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/55_10
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法55条の10は、認定高度保安実施設置者に保安規程の届出(42条1項・2項)を免除する。代わりに省令に従った保存と、大臣の求めに応じた速やかな提出が義務となる。
Q · 認定高度保安実施設置者になれば、保安規程は国に届け出なくていいの?
届出は不要。ただし保存と求めに応じた速やかな提出が義務
電気事業法55条の10により、認定高度保安実施設置者は、保安規程を定めたとき・変更したときの届出(42条1項・2項)が不要になります。ただし保安規程を作成・遵守する義務そのものは残ります。さらに本条後段により、経済産業省令で定めるところに従って保安規程を保存し、経済産業大臣から提出を求められたときは速やかに提出しなければなりません。事前の届出が、事後の保存・提出義務に置き換わる仕組みです。
解説
書類が一枚減るだけ、と読むのは早い。電気事業法42条は、工場、ビル、メガソーラーなどの事業用電気工作物(家庭の配線よりも規模の大きい、業務用の電気設備)を設置する者に、保安規程(設備を安全に動かすための社内ルール集)を作り、使用開始前に国へ届け出ること、変更したら遅滞なく届け出ることを求めている。本条は、高度な保安技術と自律的な保安体制を経済産業大臣に認定された「認定高度保安実施設置者」に限って、この届出を免除する。ただし義務が消えるわけではない。省令に従って保存する義務と、大臣から求められたら速やかに提出する義務に置き換わるだけだ。事前のチェックが事後のチェックに切り替わる、ということである。届出の手間が減る分、いつ提出を求められても耐えられる最新版を手元に置き続ける責任は、すべてあなたの会社が負うことになる。
法的な位置づけ
電気事業法55条の10は、保安規程の届出に関する特例規定であり、経済産業大臣の認定を受けた認定高度保安実施設置者について、同法42条1項・2項が定める保安規程の制定・変更時の届出を免除する。その代替として、経済産業省令に従った保安規程の保存義務と、経済産業大臣の求めに応じた速やかな提出義務を課す。
よくある質問 AI による整理
Q1認定高度保安実施設置者とは何ですか?
高度な保安技術と自律的な保安体制を備えているとして、経済産業大臣の認定を受けた事業用電気工作物の設置者です。保安規程の届出免除などの特例を受けられます。
Q2保安規程の届出が不要になるのはどんな場合ですか?
設置者が認定高度保安実施設置者である場合です。電気事業法55条の10により、保安規程の制定・変更時の42条1項・2項の届出が不要になります。
Q3保安規程 届出不要でも作成義務はありますか?
あります。本条が外すのは届出手続だけで、保安規程を定める義務と遵守する義務は残ります。内容の基準が下がるわけではありません。
Q4保安規程の保存方法は決まっていますか?
本条は「経済産業省令で定めるところにより」保存せよと定めています。保存の方法や範囲は省令に従う必要があり、担当者個人の管理だけでは不十分です。
Q5経済産業大臣から保安規程の提出を求められたらいつまでに出す?
本条は日数を定めず「速やかに」提出すると規定しています。実務上は数日単位での対応を想定し、最新版と改訂履歴を即時に出せる状態にしておくべきです。
Q6電気事業法42条の保安規程届出とは?
事業用電気工作物の設置者が保安規程を定めて使用開始前に届け出、変更時は遅滞なく届け出る義務です。認定設置者には55条の10の特例が適用されます。
Q7スマート保安とは何ですか?
センサーやドローン、遠隔監視などのデジタル技術を活用して設備の保安を高度化・効率化する取組みです。認定高度保安実施設置者制度はその推進策の一つです。
Q8認定を受けていない設置者は保安規程を届け出る必要がある?
必要です。認定を受けていない事業用電気工作物の設置者には42条が原則どおり適用され、使用開始前の届出と変更後遅滞なくの届出が求められます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認定を取ったら、保安規程はもう国に何も出さなくていいんですか?
定めたとき・変えたときの届出(42条1項・2項)は不要になる。ただし本条後段により、経済産業省令に沿った保存と、大臣に求められたときの速やかな提出は義務として残る。実務のポイント:届出がなくなった会社ほど、改訂の記録が抜けやすい。審査担当が最初に見るのは本文よりも改訂履歴の連続性である
Q2提出を求められて、すぐに出せなかったらどうなるんですか?
本条は「速やかに提出しなければならない」と義務として定めている。対応が遅れたり、出したものが現場の運用と食い違ったりすれば、認定の前提である自律的な保安体制そのものが疑われる(罰則や認定への影響は最新の法令をご確認ください)。実務のポイント:完璧な版を待って遅れるより、現状版と是正計画をセットで早く出すほうが、監督部の評価は概して良い
間違えやすい点 AI による整理
- 「届出が要らない=保安規程を簡略化してよい」と考えがちだが、本条が外すのは42条1項・2項の届出手続だけである。保安規程を定める義務も、それを守る義務も残る。手続が軽くなったのであって、中身の基準が下がったのではない
- 会社から見れば、届出の免除は高度な保安への「ご褒美」に見える。法律から見れば、国が事前審査をしない代わりに設置者を信用して先に任せている状態である。認定は永続ではなく、更新や取消しを前提とした仕組みに組み込まれている(詳細は最新の法令をご確認ください)。提出要求に応えられないことは、その信用を自分で崩すことを意味する
- 保存義務は「社内のどこかにある」状態で足りると思われがちだが、本条は経済産業省令で定めるところにより保存せよと書いている。保存の方法や範囲は省令で決まる。担当者のPCにだけ最新版がある状態は、形式上も実質上も危うい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象者 | 55条の10:認定高度保安実施設置者 | 42条:事業用電気工作物を設置する者(原則) |
| 保安規程の作成・遵守義務 | あり(届出の特例にとどまる) | あり |
| 国への関与の時点 | 事後:省令に従い保存し、大臣の求めに応じて速やかに提出 | 事前:使用開始前に届出、変更時は遅滞なく届出 |
| 社内管理上の主なリスク | 外部の締切がなく、改訂履歴・承認記録が抜けやすい | 届出漏れ・届出遅延 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では業務用電気設備の保安を専任電気技術人員の配置と検査で管理する。認定事業者に届出を免除する同種の特例は確認できていない
韓国は電気安全管理法で電気設備の安全管理者選任・点検を規律する。日本の認定高度保安と同型の届出特例の有無は要確認
ドイツはエネルギー設備に技術安全の確保を求め、一般に認められた技術規則への準拠で適合を推定する方式をとる
米国は発電・送配電の作業安全を連邦規則で規律する。日本の保安規程届出制度とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 認定を受けた後に社内で保安規程を改訂したのに、現場が旧版のまま動いていたらどうなるか。届出がないので、外部の誰も気付かない。事故の後に経済産業省から提出を求められた瞬間、改訂履歴の空白が表に出る
- あなたは発電所の保安担当者で、経済産業大臣名の提出要求が届いた。期限は書かれておらず「速やかに」とあるだけだ。実務上の猶予はせいぜい数日と考えるべきだろう。最新版、改訂履歴、社内の承認記録を今週中に揃えられるか
- 認定を取った途端、法務部が保安規程の改訂フローから外れた。届出がなくなったからだ。そこが穴になる
- メガソーラーを運営する友人に「認定を取れば保安規程の手続きは全部なくなるんでしょ」と聞かれた。なくなるのは届出だけで、保存と提出の義務は残る。この区別を知っているかどうかで、友人の会社の社内体制の作り方が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:認定設置者の設備トラブルで停電や損害を受けた取引先・近隣住民の立場なら、次の点を押さえる。1. 本条により保安規程は国に届け出られていないため、行政文書の開示請求では入手できない可能性がある2. 損害賠償は民法709条などで別途検討し、訴訟になれば文書提出命令(民事訴訟法220条)で保安規程の提出を求める道がある3. 所管の産業保安監督部に情報を提供し、国が提出を求めるきっかけを作る
訴えられた側:提出を求められた設置者の立場なら、次のように動く。1. 保安規程の最新版、改訂履歴、社内承認記録を、すぐ提出できる形で一元保存しておく2. 経済産業省令が定める保存方法に合っているかを確認する3. 要求が来たら保安部門と法務部門の窓口を一本化して速やかに提出し、未整備の部分は隠さず是正計画を添える4. 認定の条件を満たさなくなる兆候があれば、早めに監督部と相談する
時効(請求できる期限):本条に具体的な日数の期限はない。保存は認定を受けている間ずっと必要で、提出要求には「速やかに」応じなければならない(実務上は数日単位を想定すべき)。認定を受けていない設置者には42条が適用され、使用開始前の届出と、変更後遅滞なくの届出が必要になる
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)改正(要検証) スマート保安の推進を目的とする高圧ガス保安法等の一部改正により、認定高度保安実施設置者制度とその特例の一つとして新設されたとみられる。改正法の施行日と条番号の経緯は人の手による確認が必要
改正の年表
- 1.令和4年(2022年) 新設:スマート保安の推進を目的とする高圧ガス保安法等の一部を改正する法律により、認定高度保安実施設置者制度の特例の一つとして設けられたとみられる。施行日は最新の法令で要確認
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