電気事業法 第28条の56(政府保証)
クイックジャンプ
政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、推進機関の前条第一項の借入れ又は機関債に係る債務(第二十八条の四十第一項第五号又は第八号の二に掲げる業務に係るものに限る。)の保証をすることができる。
この条文の基本情報
政府保証とは何ですか?
定義政府保証とは、電気事業法第28条の56に定められた規定で、「政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、推進機関の前条…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第28条の56(政府保証)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第28条の56の条文原文は「政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律(昭和二十一年法律第二十四号)第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、推進機関の前条…」で始まります。
- 電気事業法第28条の56は第七目 財務及び会計に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第28条の56の前の条は電気事業法第28条の55です。
- 電気事業法第28条の56の次の条は電気事業法第28条の57です。
- 電気事業法第28条の56には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の56 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第28条の56(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/28_56
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法28条の56は、財政援助制限法3条の例外として、国会の議決を経た金額の範囲内で、政府が電力広域的運営推進機関の特定業務に係る借入れ・機関債の債務を保証できると定める。
Q · 送電網を整備する推進機関の借金は、国が保証してくれるの?
特定業務の債務に限り、国会が決めた上限内で国が保証できる
電気事業法28条の56により、政府は電力広域的運営推進機関の借入れや機関債に係る債務を保証できます。これは、国による法人の債務保証を原則として禁じる財政援助制限法3条の例外です。ただし保証できるのは、28条の40第1項第5号または第8号の2に掲げる業務に係る債務に限られ、金額も国会の議決を経た範囲内に限られます。それ以外の業務のための借入れには保証が付きません。
解説
日本には、国が民間の法人の借金を保証してはならないという原則がある。法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第3条である。国が気軽に保証人になれば、経営の失敗のツケが静かに税金へ回るからだ。電気事業法28条の56は、この原則に限定的な例外を設けている。電力広域的運営推進機関(全国の送電網の運用と整備計画を担う認可法人。一般に OCCTO と呼ばれる)が借入れや機関債で資金を調達する場合、政府はその債務を保証できる。ただし保証の対象は、28条の40第1項第5号または第8号の2に掲げる業務に係る債務に限られる。保証できる額も国会の議決を経た金額の範囲内に限られる。読み解く鍵は「上限を毎年、国会が決める」という点にある。地域をまたぐ送電網の増強には兆円単位の資金が要る。その資金調達を国の信用で支える装置が本条であり、保証の規模は毎年度の予算書で公開されている。言い換えると、日本の送電網投資の本気度は、毎年予算総則に載る一つの数字から読み取れる。
法的な位置づけ
電気事業法第28条の56は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律第3条の特則として、政府が国会の議決を経た金額の範囲内で、電力広域的運営推進機関の借入れ又は機関債に係る債務を保証することを認める規定である。保証対象は同法第28条の40第1項第5号又は第8号の2に掲げる業務に係る債務に限定される。
よくある質問 AI による整理
Q1電気事業法28条の56とは?
政府が電力広域的運営推進機関の借入れ・機関債に係る債務を保証できると定めた規定です。対象業務は号で限定され、金額は国会の議決の範囲内に限られます。
Q2電力広域的運営推進機関とは?
電気事業法に基づく認可法人で、全国の電力需給や地域をまたぐ送電網の運用・整備計画を担います。英語略称からOCCTOとも呼ばれます。
Q3財政援助制限法3条とは?
国や地方公共団体が会社その他の法人の債務について保証契約をすることを原則として禁じる規定です。個別の法律で例外が置かれることがあります。
Q4政府保証に国会の議決が必要なのはなぜ?
国が債務を負担するには国会の議決が必要だからです(憲法85条)。保証は将来の財政負担になり得るため、上限額を国会が決めます。
Q5推進機関の借入れはすべて政府保証の対象?
いいえ。対象は28条の40第1項第5号または第8号の2の業務に係る債務に限られます。一般的な運営費のための借入れには保証が付きません。
Q6政府保証が実際に履行されたら誰が負担する?
保証人である国が債務を肩代わりし、原資は国の財政です。最終的には納税者が負担することになり、電力会社の株主ではありません。
Q7政府保証付きの債券は安全ですか?
元利払いを国が保証するため、信用力は国債に準じると評価されるのが一般的です。ただし保証の有無と範囲は発行条件で必ず確認が必要です。
Q8政府保証の限度額と実際の保証額は同じ?
同じではありません。国会が議決するのは保証できる上限額であり、実際にどれだけ保証したかは別に確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1国が保証してるってことは、送電網の借金は実質タダってこと?
そうではない。本条(電気事業法28条の56)の保証は、返済が滞った場合に国が肩代わりする最後の受け皿にすぎない。返済は推進機関の事業収入から行うのが前提で、その原資の一部は託送料金などを通じて電気の利用者が負担している。実務のポイント:保証の効果が最も大きく表れるのは金利である。国の信用を背景に低い金利で資金を調達できるため、その分だけ将来の料金への上乗せが小さくなる。保証の価値は「国が払う」ことより「安く借りられる」ことにある
Q2政府保証っていくらまで付けられるか、どこで分かるの?
本条は「国会の議決を経た金額の範囲内」と定めている。具体的な金額は、毎年度の一般会計予算の予算総則に法人ごとの政府保証限度額として記載され、財務省のウェブサイトで公開されている(日本国憲法85条の国会議決主義の具体化)。実務のポイント:インフラ関連の業界では、この数字の前年比を早い段階で確認する人が多い。限度額は枠であり、実際の保証実績とは一致しない点にも注意が必要である
間違えやすい点 AI による整理
- 「政府保証があるなら、推進機関の借金はすべて国が面倒を見る」と考えがちだが、条文は保証の対象を28条の40第1項第5号または第8号の2の業務に係る債務に限定している。それ以外の業務のための借入れは保証の対象外である
- 国の保証は珍しくない、と思っている人は多い。しかし財政援助制限法3条は、国が法人の債務を保証することを原則として禁止している。個別の法律で例外を明記し、さらに国会の議決で金額の上限を定めなければならない。本条が存在すること自体が、送電網整備が国策級の扱いを受けていることを示している
- 「政府保証は電気料金と無関係」と考える人は、問いの立て方を誤っている。保証は返済が滞ったときの最終的な受け皿にすぎない。借入金の返済原資は本来、推進機関の事業収入であり、送電網整備の費用には託送料金などを通じて回収される部分がある。保証が守るのは貸し手であり、費用の大半を負担するのはやはり電気の利用者側である(回収スキームの詳細は制度改正が続いているため、最新の改正状況をご確認ください)
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 電気事業法28条の56:推進機関の債務を政府が保証できる | 電気事業法28条の55:推進機関が借入れ・機関債で資金を調達する根拠 |
| 対象となる債務 | 28条の40第1項第5号・第8号の2の業務に係る債務に限定 | 保証の有無を問わず、推進機関の借入れ・機関債の発行全般 |
| 国会の関与 | 保証額の上限を国会の議決で定める | 本条のような国会議決の要件は定められていない(認可等の手続は同条で要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には推進機関の債務保証に直接対応する規定は確認できない。政府債務の上限規律は公共債務法が担う
国が保証債務を負担するには、事前に国会の同意を得る必要がある。議会が上限を統制する点で本条と構造が近い
借入れや保証の引受けには、金額が特定された、または特定できる連邦法律による授権が必要とされる
連邦政府の融資保証は、将来のコストを予算に計上して議会の統制に服させる仕組みになっている
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 保証付きの機関債が債務不履行になったら、誰が払うのか? 保証人である国が保証債務を履行する。その原資は国の財政、つまり最終的には納税者だ。電力会社の株主でも、電気の利用者でもない
- あなたは地方銀行の資金運用担当者だ。来週の投資委員会までに、自己資本比率への影響が小さく、国債より少し利回りの高い円建て債券を三本選ばなければならない。政府保証の付いた広域機関債は、国債に準じる信用力をもつ候補として必ず検討対象に入る
- 電線ケーブルメーカーの経営企画部に勤めていて、5年先の設備投資計画を立てている。予算総則に載る推進機関の政府保証限度額が前年より大きく増えていれば、送電網の大型工事が資金面で動き出すサインになる
- 推進機関の側に立ってみよう。保証枠の範囲外にある一般運営費の借入れには、政府保証が付かない。資金計画担当者が業務の区分を誤ると、想定していた低い金利で資金を集められない
取るべき行動
被害を受けた側:送電網整備の費用負担を不透明だと感じる電気の利用者や納税者は、まず毎年度の予算総則に記載される推進機関向けの政府保証限度額と、推進機関が公表する財務諸表、広域系統整備計画を突き合わせる。そのうえで、経済産業省や推進機関が実施するパブリックコメントに具体的な数字を挙げて意見を出す。根拠のある数字は、抽象的な批判より行政の記録に残りやすい
訴えられた側:推進機関の資金調達担当者や、融資・引受けを担う金融機関の立場では、調達資金の使途が28条の40第1項第5号または第8号の2の業務に該当することを示す証跡を、債務ごとに分けて管理する。保証対象外の業務と資金が混ざると、保証の範囲をめぐって争いが生じる余地がある。国会が議決した限度額の残り枠も、案件ごとに確認しておく
時効(請求できる期限):本条に特定の時効はない。保証できる額は、毎年度の予算で国会が議決する限度額の範囲内に限られる。保証債務そのものには一般消滅時効(民法166条、権利を行使できることを知った時から5年、または権利を行使できる時から10年)の枠組みが関係する
- 電気事業法 第28条の55保証の対象となる借入れと機関債の根拠
- 電気事業法 第28条の40保証対象業務を号で特定する業務規定
- 電気事業法 第28条の4推進機関の目的規定(現行効力を要確認)
- 法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律 第3条政府保証禁止の原則、本条はその例外
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める