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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 9 分9 分9 分

電気事業法 第31条(供給命令等)

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  1. 経済産業大臣は、電気の安定供給の確保に支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合において公共の利益を確保するため特に必要があり、かつ、適切であると認めるときは電気事業者に対し、次に掲げる事項を命ずることができる。ただし、第一号に掲げる事項は送電事業者に対して、第二号に掲げる事項は小売電気事業者、発電事業者及び特定卸供給事業者に対して、第三号に掲げる事項は送電事業者、発電事業者及び特定卸供給事業者に対しては、命ずることができない。
  2. 一小売電気事業者、一般送配電事業者、配電事業者又は特定送配電事業者に電気を供給すること。
  3. 二小売電気事業者、一般送配電事業者、配電事業者又は特定送配電事業者に振替供給を行うこと。
  4. 三電気事業者から電気の供給を受けること。
  5. 四電気事業者に電気工作物を貸し渡し、若しくは電気事業者から電気工作物を借り受け、又は電気事業者と電気工作物を共用すること。
  6. 五前各号に掲げるもののほか、広域的運営による電気の安定供給の確保を図るために必要な措置をとること。
  7. 2.経済産業大臣は、前項に規定する措置を講じてもなお電気の安定供給を確保することが困難であると認められる場合において公共の利益を確保するため特に必要があり、かつ、適切であると認めるときは、特定自家用電気工作物設置者に対し、小売電気事業者に電気を供給することその他の電気の安定供給を確保するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
  8. 3.経済産業大臣は、前項の規定による勧告をした場合において、当該勧告を受けた者が、正当な理由がなく、その勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
  9. 4.経済産業大臣は、第一項又は第二項の措置を講じたときは、直ちに、その措置の内容を推進機関に通知するものとする。
  10. 5.第一項の規定による命令又は第二項の規定による勧告があつた場合において、当事者が支払い、又は受領すべき金額その他命令又は勧告の実施に関し必要な細目は、当事者間の協議により定める。

この条文の基本情報

供給命令等とは何ですか?

定義供給命令等とは、電気事業法第31条に定められた規定で、「経済産業大臣は、電気の安定供給の確保に支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合において公共の利益を確保するため特に必要があり、かつ、適切であると認めるときは電気事…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 電気事業法第31条(供給命令等)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
  2. 電気事業法第31条の条文原文は「経済産業大臣は、電気の安定供給の確保に支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合において公共の利益を確保するため特に必要があり、かつ、適切であると認めるときは電気事…」で始まります。
  3. 電気事業法第31条は第五款 災害等への対応に置かれています。
  4. 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
  5. 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 電気事業法第31条の前の条は電気事業法第30条です。
  7. 電気事業法第31条の次の条は電気事業法第32条です。
  8. 電気事業法第31条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第31条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170
  • 本サイト収録電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第31条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/31

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点電気事業法31条は、電気の安定供給に支障が生じるおそれがある場合、経済産業大臣が電気事業者に電気の供給や設備の共用などを命じられると定める。代金は当事者間の協議で決まる。

Q · 電力がひっ迫したら、国は発電会社や工場の自家発電に電気を出させられるの?

電気事業者には命令、自家発電には勧告と公表まで

電気事業法31条1項によれば、電気の安定供給に支障があり、公共の利益のため特に必要かつ適切と認められるとき、経済産業大臣は電気事業者に電気の供給、振替供給、受電、設備の貸借・共用などを命じられます。ただし命じられる事項は号ごとに事業類型で限定されています。電気事業者でない特定自家用電気工作物設置者には2項の勧告しかできません。正当な理由なく従わなければ3項で公表されえます。代金は5項により当事者間の協議で決まります。

解説

停電を防ぐ最後の一手は、市場でも電力会社の善意でもなく、経済産業大臣の「命令」である。電気事業法31条1項によれば、電気の安定供給に支障が出ている、または出るおそれがあるとき、大臣は電気事業者に次のことを強制できる。他の事業者への電気の供給、振替供給(自社の送電網で他社の電気を運ぶこと)、電気の受け入れ、設備の貸し借りや共用である。ただし、誰に何を命じられるかは号ごとに線が引かれている。たとえば送電事業者に供給そのものは命じられない。さらに2項では、電気事業者でもない一定規模の自家発電設備の持ち主(特定自家用電気工作物設置者)にまで、小売電気事業者へ電気を回すよう勧告できる。従わなければ、3項で大臣はその旨を公表できる。あなたの工場の自家発電は、平時は自社の資産である。しかし需給がひっ迫すれば、国の供給網の予備部品として名指しされうる。そして5項によれば、代金は国が決めず、当事者同士の協議で決まる。命令に従うことと、損をしないことは別の戦いである。

法的な位置づけ

電気事業法31条は、電気の安定供給の確保に支障が生じ又は生ずるおそれがある場合に、経済産業大臣が電気事業者に対し電気の供給、振替供給、受電、電気工作物の貸借・共用その他広域的運営に必要な措置を命じ、特定自家用電気工作物設置者に対し電気の供給等を勧告し、正当な理由のない不服従を公表できる旨を定める規定である。

手順

  1. 1.命令・勧告の根拠条項と号を特定する 届いた文書が31条1項の命令か2項の勧告か、何号の事項かを確認する。自社の事業類型がその号の命令対象から除外されていないかも1項ただし書で照合する
  2. 2.供給開始前から原価と運転記録を保全する 発電量、燃料の調達単価と在庫、卸電力市場の約定価格、設備の追加運転による損耗を時刻単位で記録する。5項の代金協議で使う唯一の客観的根拠になる
  3. 3.勧告に応じられない場合は正当な理由を書面化する 2項の勧告を受けたが応じられない場合、技術的制約、操業への影響、保安上の理由を数字入りで書面にまとめ、経済産業省へ提出する。時間帯や量を限った部分協力の提案も併記する
  4. 4.5項の協議で代金と細目を書面化する 代金の算定方式、支払時期、保安責任、事故時の損害負担、措置の終了条件を協議書に明記する。金額だけで合意すると設備事故時の責任が宙に浮く
  5. 5.争う場合は不服申立ての期限を並行管理する 命令の違法性を争うなら、審査請求(処分を知った日の翌日から3か月)と取消訴訟(知った日から6か月)の期限を管理しつつ、命令自体は履行を優先する

よくある質問 AI による整理

Q1電気事業法31条の供給命令とは?

需給ひっ迫などで安定供給に支障がある場合に、経済産業大臣が電気事業者へ他の事業者への電気の供給や設備の共用などを強制できる命令です。

Q2特定自家用電気工作物設置者とは誰のこと?

電気事業者ではないものの一定規模の自家用発電設備を持つ者です。該当するかは関係省令で定める規模や性質で判断され、31条2項の勧告対象になりえます。

Q3供給命令は送電事業者にも出せる?

1号の電気の供給は送電事業者には命じられません。2号の振替供給は小売・発電・特定卸供給事業者には命じられず、号ごとに対象が分かれています。

Q431条の勧告に従わないと公表される?

正当な理由なく勧告に従わなかった場合に限り、経済産業大臣はその旨を公表できます(3項)。正当な理由を書面で示すことが重要になります。

Q5供給命令が出たら推進機関はどう関わる?

大臣は命令・勧告を講じたとき、直ちにその内容を電力広域的運営推進機関に通知します(4項)。広域的な需給運用と連動させるための仕組みです。

Q6供給命令に不服があるときの期限は?

命令は行政処分と解されるため、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内、取消訴訟は知った日から6か月以内が原則です。

Q7設備の貸し借りを命じられたら事故の責任は?

条文は責任分担を定めず、5項で「必要な細目」は当事者間の協議に委ねています。保安責任と損害負担を協議書に明記しておくべきです。

Q8電力会社同士の電気の融通は義務なの?

平時は取引の自由が原則ですが、31条1項の要件を満たして大臣命令が出れば、命令された範囲で供給や受電が義務になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1うちの工場の自家発電、勧告されたら本当に断れるんですか?

法的には断れる。31条2項の勧告は行政指導(強制力のないお願い)であり、従わなくても直接の罰則はない。ただし、正当な理由なく従わなければ、3項によってその旨が公表されうる。実務のポイント:公表されるかどうかを分けるのは「正当な理由」の記録である。勧告を受けた直後に、操業への影響を数字入りで書面にして出した企業と、口頭で断っただけの企業とでは、公表リスクがまるで違う

Q2命令で電気を出させられたら、代金っていくらもらえるんですか?

31条5項は、金額を国が決めるのではなく、当事者間の協議で定めるとしている。命令は供給を強制するが、価格までは保証しない。実務のポイント:協議で強いのは、ひっ迫当日の燃料の調達単価、卸電力市場での約定価格、追加運転による設備の損耗を、時刻単位で示せる側である。命令が出たその瞬間から記録を取り始めないと、後から再構成するのは極めて難しい

Q3停電しそうなとき、国って電力会社に何でも命令できるんですか?

何でも命令できるわけではない。31条1項は命令できる事項を五つの号に限っている。さらに、送電事業者には供給を、発電事業者には振替供給を命じられないなど、事業の種類ごとに線を引いている。需要側の使用制限は別の規定(27条)が扱う。実務のポイント:公表情報を見る限り、大臣命令の発動は稀である。日常のひっ迫対応の多くは、電力広域的運営推進機関による融通の指示で処理されてきた

間違えやすい点 AI による整理

  • 「自由化されたのだから、売り先は自分で決められる」と考える新電力や発電会社は多い。だが31条1項の命令が出れば、供給先も、振替供給も、設備の貸し借りも国が指定する。自由化は平時のルールであって、非常時のルールではない
  • 「命令に従うべきか、拒否すべきか」と悩むこと自体がずれている。命令違反は罰則の対象となりうる(具体的な罰則内容は最新の改正状況をご確認ください)。実務で問うべきは「従ったうえで、代金と責任分担を協議でどこまで確保するか」である。5項は、その協議をまるごと当事者に委ねている
  • 工場から見れば、自家発電は自社の設備投資である。だが法律から見れば、安定供給の予備力でもある。2項の勧告は行政指導(役所からの強制力のない要請)にすぎないが、3項の公表は「非協力企業」という印象として取引先や自治体の記憶に残る。法的には自由でも、評判の上では不自由になる。この落差が、経営判断を誤らせる
比較の観点この条文ほかの条文
規制の向き電気事業法31条:供給側(電気事業者・自家発電設置者)に供給・融通を求める電気事業法27条:需要側に電気の使用を制限する
相手方1項は電気事業者(号ごとに事業類型で限定)、2項は特定自家用電気工作物設置者一定の電気の使用者
手段の強さ1項は命令、2項は勧告にとどまり不服従は公表まで使用電力量や使用最大電力の制限などの強制的措置
経済的負担の調整代金等の細目は当事者間の協議で定める(5項)制限に伴う負担は需要家側が負う構造

他国ではどう定めているか 3 か国

台湾
電業法

台湾も電業法改正で発電・売電の自由化を段階的に進めつつ、供電の安定確保については主管機関の関与を残している。具体的な条番号は要確認

ドイツ
Energiesicherungsgesetz(EnSiG)・EnWG § 13

ドイツは送電系統運用者に系統安定の責任を負わせ、エネルギー供給危機時には連邦政府が法規命令で介入できる二層構造をとる

アメリカ
Federal Power Act § 202(c)

米国はエネルギー省長官が緊急時に発電・送電設備の運転や電力の融通を命じられる。対価の調整は連邦規制当局の関与が予定されている点で日本の当事者協議型と異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 冬の寒波で需給がひっ迫し、あなたの発電会社が経済産業省から「隣のエリアの一般送配電事業者へ電気を供給せよ」と命じられたらどうなるか? 燃料の高騰分を取り戻せるかは、5項の当事者間協議しだいである。命令に従った時点の発電コストの記録が、協議でほぼ唯一の武器になる
  • あなたは化学メーカーの工場長である。自家発電の余力を小売電気事業者へ回すよう、大臣から勧告が届いた。法的な強制ではないが、断れば社名が公表されうる。取引先と株主は、それを「任意だった」とは読まない
  • 新電力の役員として、勧告ではなく1項の命令を受けた。審査請求の期限は処分を知った日の翌日から3か月ある。だが寒波は2週間で終わる。法廷で争う時間より、協議書の条項を詰めるために残された時間のほうがはるかに短い。今週中に代金算定の方式を相手方に書面で示さなければ、後から取り戻す根拠が消える
  • 送配電会社の設備担当者が、大臣の命令で他社の変電設備を借り受けることになった。故障したときの責任分担は、命令書のどこにも書かれていない。5項の「必要な細目」に保安責任と損害負担を入れ忘れると、事故が起きた瞬間に誰の責任か宙に浮く
  • データセンターの大型発電設備は2項の対象になるのか? 規模と設備の性質によって変わる。まず自社の設備が特定自家用電気工作物に当たるかを、関係省令で確認するところから始まる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 命令書・勧告書の根拠が1項か2項か、何号かを特定し、自社がその号の命令対象から外れる事業類型でないか確認する2. 供給を始める前から、発電量、燃料費、市場価格、設備の損耗を時刻単位で記録する3. 5項の協議では金額だけでなく、保安責任、事故時の損害負担、終了条件まで書面にする4. 1項の命令の違法性を争うなら、審査請求と取消訴訟の期限を同時に管理する

訴えられた側:1. 1項の命令に従わないと罰則の対象となりうるため、まず履行しながら争う道を優先する2. 2項の勧告に応じられない場合は、技術的な制約、操業への影響、保安上の理由を数字入りで書面にし、「正当な理由」として記録を残す3. 公表を避けたいなら、時間帯や量を限った部分的な協力を逆に提案する4. 勧告が法律の要件を満たしていないと考えるなら、行政手続法36条の2に基づく行政指導の中止等の求めを検討する

時効(請求できる期限):本条に固有の時効はない。1項の命令は行政処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)にあたると解される。そのため審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)に行う必要がある。5項の協議で生じる代金債権には一般消滅時効(民法166条:権利を行使できることを知った時から5年、行使できる時から10年)が適用される

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和39年(1964年) 新設:電気事業法(昭和39年法律第170号)制定。
  2. 2.平成26年(2014年) 改正:電力システム改革に伴う改正で、小売電気事業者・一般送配電事業者・発電事業者などの事業類型が導入され、本条の名宛人もこれに対応する構成となった。
  3. 3.令和2年(2020年) 改正:エネルギー供給強靱化法による改正で配電事業者・特定卸供給事業者が新設され、本条の対象・除外類型にも反映された。

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電気事業法の全文を見る所属する編章節を開く:第五款 災害等への対応

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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