電気事業法 第27条(業務改善命令)
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- 経済産業大臣は、一般送配電事業者が第二十六条の二又は前条の規定に違反していると認めるとき、その他一般送配電事業の運営が適切でないため、電気の使用者の利益の保護又は電気事業の健全な発達に支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、一般送配電事業者に対し、電気の使用者の利益又は公共の利益を確保するために必要な限度において、その一般送配電事業の運営の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
- 2.経済産業大臣は、一般送配電事業者が第十七条第五項の規定に違反したときは、一般送配電事業者に対し、その業務の方法の改善に必要な措置をとることを命ずることができる。
この条文の基本情報
業務改善命令とは何ですか?
定義業務改善命令とは、電気事業法第27条に定められた規定で、「経済産業大臣は、一般送配電事業者が第二十六条の二又は前条の規定に違反していると認めるとき、その他一般送配電事業の運営が適切でないため、電気の使用者の利益の保護又…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第27条(業務改善命令)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第27条の条文原文は「経済産業大臣は、一般送配電事業者が第二十六条の二又は前条の規定に違反していると認めるとき、その他一般送配電事業の運営が適切でないため、電気の使用者の利益の保護又…」で始まります。
- 電気事業法第27条は第二款 業務に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第27条の前の条は電気事業法第26条の3です。
- 電気事業法第27条の次の条は電気事業法第27条の2です。
- 電気事業法第27条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第27条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/27
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法27条は、一般送配電事業者の法令違反や運営の不適切さで使用者の利益等に支障が生じるおそれがあるとき、経済産業大臣が業務改善命令を出せると定める。
Q · 送配電会社のせいで停電が多いとき、国は会社に改善を命令できるの?
できる。違反だけでなく支障の「おそれ」でも大臣が改善を命じられる
電気事業法27条1項により、経済産業大臣は、一般送配電事業者が法定義務(26条・26条の2)に違反している場合だけでなく、事業の運営が適切でないため電気の使用者の利益保護又は電気事業の健全な発達に支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合にも、必要な限度で運営の改善措置を命ずることができます。ただし命令は行政処分であり、使用者個人への損害賠償は民法709条・415条に基づき別途請求する必要があります。
解説
電力会社は乗り換えられても、電線は乗り換えられない。新電力に切り替えても、家の前の電柱から先の電気を運ぶのは、地域ごとに一社しかない一般送配電事業者(東京電力パワーグリッドや関西電力送配電など、送電線・配電線を持って電気を届ける会社)である。競争にさらされない独占企業の手綱を、誰が握っているのか。答えが本条だ。経済産業大臣は、一般送配電事業者が法定の義務に違反していると認めるときだけでなく、「事業の運営が適切でない」ために使用者の利益や電気事業の健全な発達に支障が出る、あるいは出るおそれがあるときにも、業務改善命令(役所が会社に直接、やり方を改めるよう命じる処分)を出せる。ポイントは「おそれ」でも動けることだ。停電の頻発、電圧の不安定、特定の小売事業者だけを不利に扱う運用は、実害がはっきりしていなくても命令の対象になりうる。つまり、家庭や新電力が出した苦情や情報提供は、独占企業を動かすための正式な入口に入りうるということになる。
法的な位置づけ
電気事業法第27条は、経済産業大臣が一般送配電事業者に対して発する業務改善命令の根拠規定である。法定義務違反に加え、事業運営の不適切さにより電気の使用者の利益保護又は電気事業の健全な発達に支障が生じ、又は生ずるおそれがある場合に、必要な限度で運営改善措置を命ずることができる。第2項は第17条第5項違反時の業務方法の改善命令を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1一般送配電事業者とは何ですか?
地域ごとに送電線・配電線を保有し、小売会社に関係なく電気を届ける事業者です。東京電力パワーグリッドや関西電力送配電などが該当し、地域独占のため行政が監督します。
Q2電気事業法の業務改善命令とは?
経済産業大臣が一般送配電事業者に運営の改善を命じる行政処分です。電気事業法27条が根拠で、法令違反だけでなく運営が不適切で支障のおそれがある場合も対象です。
Q3停電が多い どこに相談すればいい?
まず地域の一般送配電事業者に書面で照会し、回答が不十分なら電力・ガス取引監視等委員会や経済産業省の相談窓口に、日時と症状の記録を添えて情報提供します。
Q4新電力に替えたら停電の責任は新電力?
停電や電圧異常の多くは送配電網側の問題で、電線を管理するのは乗り換え前と同じ地域の一般送配電事業者です。行政監督の対象も主にその事業者になります。
Q5業務改善命令に違反するとどうなる?
命令は任意のお願いではなく法的義務を課す処分です。改善計画を形だけで済ませるなど命令に従わない場合、電気事業法の罰則の対象となりえます。適用条項は条文で確認が必要です。
Q6業務改善命令が出たら賠償金はもらえる?
もらえません。命令は事業者に運営改善を命じるもので、個人への賠償は含みません。損害は民法709条・415条に基づき民事で別途請求する必要があります。
Q7業務改善命令に不服があるときは?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、または知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)を検討します。
Q8業務改善命令の前に弁明の機会はある?
あります。業務改善命令は不利益処分にあたるため、行政手続法13条により原則として弁明の機会が与えられます。事実誤認があれば根拠資料をそろえて反論できます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1停電が多すぎるんですけど、個人が文句言ったところで何か変わります?
変わる可能性はあります。電気事業法27条1項は、運営が適切でないため使用者の利益に支障が出る「おそれ」がある場合にも、大臣が業務改善命令を出せると定めています。実務のポイント:感情的な苦情一本より、日時と症状を表にした記録のほうが、監督部署の担当者が上に話を上げやすくなります。行政は「構造問題」の証拠を求めている
Q2業務改善命令が出たら、被害を受けたこっちに賠償金が入るんですか?
入りません。業務改善命令は事業者に運営の改善を命じる行政処分で、個人への賠償を命じるものではありません。損害は民法709条や415条に基づいて別途請求します。実務のポイント:ただし命令が出たという事実や、その公表資料に書かれた事実認定は、民事で「運営に問題があった」と主張するときの有力な材料になる。公表資料は必ず保存しておく
間違えやすい点 AI による整理
- 「電気料金が安い新電力に替えたから、電力のトラブルは新電力の責任」と考えがちだが、停電や電圧の問題の多くは送配電網の側で起きる。電線を管理しているのは乗り換え前と同じ地域の一般送配電事業者であり、行政の監督の矛先もそこに向く
- 業務改善命令は「明確な法令違反があったとき」だけ出るものだと思われているが、条文は「運営が適切でないため」「支障が生ずるおそれがある」場合も含めている。違反の立証を待たずに予防的に動ける設計であり、監督の射程は思っているより広い
- 業務改善命令は「会社と役所の間の話」に見えるかもしれないが、法律の目線では、まさに「電気の使用者の利益」を守るための道具である。命令が出ても、あなた個人への賠償金が自動的に払われるわけではない。行政の是正と民事の救済は別の道であり、その区別を知らずに待ち続けると、民事の時効だけが進んでいく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 行政の手段 | 電気事業法27条:運営改善措置を命ずる(業務改善命令) | 電気事業法106条:事業者から報告を徴収する |
| 発動の段階 | 違反又は運営の不適切さによる支障・支障のおそれを認めたとき | 事実関係の把握が必要なとき(命令の前段となることが多い) |
| 事業者への効果 | 改善措置の実施義務が生じる | 報告義務が生じ、報告内容が後の処分判断の材料となる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も電業自由化に伴い輸配電業を公営として残し、主管機関が監督する構造をとる。条項番号は要確認
ドイツでは連邦ネットワーク庁等の規制当局が、法令違反の事業者に是正措置を命じる監督権限を持つ
米国は州際送電を FERC、配電・小売を州公益事業委員会が規制する二層構造
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 同じ地域で、ここ半年だけでも瞬間的な停電が何度も起き、そのたびに冷蔵庫のブレーカーが落ちる。送配電会社に問い合わせても「設備は正常」の一点張り。こういう「運営の不適切さ」の積み重ねこそ、本条の「おそれ」要件に当てはまりうる
- 新電力の担当者として顧客を獲得したのに、送配電会社の手続が自社の分だけ妙に遅く、その間に大手小売の営業が先回りしてくる。偶然なのか、情報が流れているのか? 2023年には、新電力の顧客情報を大手電力の小売部門が見られる状態になっていた問題で、経済産業大臣が複数の一般送配電事業者に業務改善命令を出している(各社への命令の根拠条項は公表資料で確認を)
- 一般送配電事業者のコンプライアンス担当であるあなたの机に、経済産業省から報告徴収の文書が届いた。回答期限まであと10日。ここで出す報告の中身が、業務改善命令を受けるかどうか、受けるならどこまで重くなるかを左右する
- 工場の生産ラインが電圧変動で止まり、製品ロスが出た。原因は送配電側の設備管理にありそうだ。損害賠償は民事で争うが、それとは別に行政を動かす道がある
- もし業務改善命令が出たあとも、送配電会社が改善計画を形だけで済ませたらどうなる? 命令違反として罰則の対象になりうる。命令は「お願い」ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 停電・電圧異常・手続の遅延などを、日時・場所・影響ごとに記録し、送配電会社とのやり取りはメールや書面で残す2. 送配電会社に書面で原因と再発防止策を照会する3. 回答が不十分であれば、電力・ガス取引監視等委員会や経済産業省の相談窓口に、記録を添えて情報提供する4. 実際の損害(家電の故障、生産ロス)は行政の命令とは別に、民法709条・415条に基づく民事請求として検討する
訴えられた側:1. 報告徴収(電気事業法106条)には、事実関係を正確かつ期限内に回答する。過少報告は後の処分を重くする2. 不利益処分の前には弁明の機会がある(行政手続法13条)。事実誤認があれば根拠資料をそろえて反論する3. 命令が出たら、改善計画を実行し、その経過を検証できる形で記録する4. 処分に不服があれば、審査請求または取消訴訟を検討する
時効(請求できる期限):業務改善命令そのものに時効はない。命令に不服がある場合、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。使用者が損害賠償を請求する場合は、一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)または不法行為の時効(同724条)が適用される
学説
通説:本条1項の「運営が適切でないため」「生ずるおそれ」は、違反の確定を待たない予防的監督を認める趣旨と解される一方、「必要な限度において」により比例原則が明文化され、命令の範囲は支障の除去に必要な措置に限られる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:電気事業法制定。電気事業者に対する業務改善命令の規定が置かれる
- 電気事業法 第3条一般送配電事業の許可制
- 電気事業法 第18条託送供給等約款の規律
- 電気事業法 第26条電圧及び周波数の維持義務(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第106条命令前提となる報告徴収
- 行政手続法 第13条不利益処分前の弁明の機会
- 行政不服審査法 第18条命令への審査請求期間
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