電気事業法 第37条の8(認定電気使用者情報利用者等協会への報告等)
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- 会員は、他の会員が行つた電気使用者情報の利用及び提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係を確保するために必要な情報として経済産業省令で定めるものを取得したときは、これを認定電気使用者情報利用者等協会に報告しなければならない。
- 2.認定電気使用者情報利用者等協会は、その保有する前項に規定する情報について会員から提供の請求があつたときは、正当な理由がある場合を除き、当該情報を提供しなければならない。
この条文の基本情報
認定電気使用者情報利用者等協会への報告等とは何ですか?
定義認定電気使用者情報利用者等協会への報告等とは、電気事業法第37条の8に定められた規定で、「会員は、他の会員が行つた電気使用者情報の利用及び提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係を確保するために必要な情報として経済産業省令で定めるものを取得したと…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第37条の8(認定電気使用者情報利用者等協会への報告等)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第37条の8の条文原文は「会員は、他の会員が行つた電気使用者情報の利用及び提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係を確保するために必要な情報として経済産業省令で定めるものを取得したと…」で始まります。
- 電気事業法第37条の8は第二章の二 電気使用者情報の利用及び提供に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第37条の8の前の条は電気事業法第37条の7です。
- 電気事業法第37条の8の次の条は電気事業法第37条の9です。
- 電気事業法第37条の8には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第37条の8 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第37条の8(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/37_8
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法37条の8は、協会の会員が他の会員による電気使用者情報の利用・提供に関し、競争確保に必要な省令所定の情報を得たとき、協会への報告を義務づける。
Q · 電力データを使う会社は、ほかの会社の不審な動きを報告しないといけないの?
協会の会員なら、省令所定の情報は報告義務がある
電気事業法37条の8第1項により、認定電気使用者情報利用者等協会の会員は、他の会員が行った電気使用者情報の利用・提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係の確保に必要な情報として経済産業省令で定めるものを取得したとき、協会に報告しなければなりません。第2項により、協会は会員から請求があれば、正当な理由がある場合を除きその情報を提供します。報告は任意の通報ではなく法律上の義務です。
解説
家庭の電気使用量は30分ごとにスマートメーターから送られている。そのデータからは、何時に起きたか、いつ家を空けたか、何人で暮らしているかまで読み取れる。令和2年(2020年)のエネルギー供給強靱化法による電気事業法改正で、このデータを本人の同意を前提に第三者が使える仕組みができた。窓口になるのが「認定電気使用者情報利用者等協会」で、データを受け取って使う事業者は会員としてこの協会に加入する。本条は、その会員同士の監視ルールである。ほかの会員がデータを使ったり外部に渡したりした場面で、電力会社どうしの公正な競争を損なうおそれのある情報(中身は経済産業省令で特定される)をつかんだら、会員は協会に報告しなければならない。協会は集まった情報を、正当な理由がない限り会員に開示する。データ事業に参入する側から見ると、競合が同業者の目と協会の記録の両方に監視される一方で、自分の行動もまた見られている。参入前にこの相互監視の構図を知っているかどうかで、データ活用の設計が変わる。
法的な位置づけ
電気事業法37条の8は、認定電気使用者情報利用者等協会の会員間における相互報告と情報共有を定める規定である。会員は、他の会員による電気使用者情報の利用・提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係の確保に必要な省令所定の情報を取得したとき協会に報告する義務を負い、協会は会員の請求に応じ正当な理由がない限り当該情報を提供する義務を負う。
よくある質問 AI による整理
Q1認定電気使用者情報利用者等協会とは?
スマートメーター由来の電力データを、本人同意を前提に第三者が活用する仕組みの窓口となる、電気事業法に基づく認定団体です。データ利用事業者は会員として加入します。
Q2電気使用者情報とはどんなデータ?
スマートメーターで計測される30分ごとの電気使用量など、電気の使用者に関する情報です。生活リズムや在宅状況まで推測できるため、取扱いに規律が設けられています。
Q3電気事業法37条の8の報告義務は誰が負う?
認定電気使用者情報利用者等協会の会員です。電力会社に限らず、協会経由で電力データを受け取るアプリ事業者や分析会社なども会員であれば対象になります。
Q4協会への報告対象になる情報は何?
他の会員による電気使用者情報の利用・提供に関し、電気供給事業者間の適正な競争関係の確保に必要な情報として経済産業省令が定めるものです。具体的範囲は省令で確認が必要です。
Q5協会に報告された情報は開示される?
会員から提供の請求があれば、協会は正当な理由がある場合を除き提供しなければなりません(37条の8第2項)。開示先は会員に限られ、一般公開ではありません。
Q6報告義務に違反するとどうなる?
本条自体に罰則の定めは見当たりません。ただし協会の規程上の措置の対象となりうるほか、後に他会員の報告で発覚すれば取引上の信用を失うおそれがあります。
Q7電力データの第三者提供は違法?
本人の同意を前提とし、認定協会の仕組みを通じた提供であれば制度上予定された利用です。ただし同意の範囲を超える提供や特定の電力会社への偏った提供は問題になりえます。
Q8電力データ活用制度はいつから?
令和2年(2020年)のエネルギー供給強靱化法による電気事業法改正で導入された制度とされます。施行日の詳細は e-Gov 等で最新の改正状況を確認してください。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ほかの会社のことを報告するって、要は密告ですよね。言わなくてもバレないんじゃないですか?
本条第1項は、省令で定める情報を取得した会員に報告を義務づけている。任意の通報ではない。しかも同じ事案はほかの会員も目にしている可能性が高く、一社が報告すれば協会の記録に残り、第2項で会員に開示されうる。実務のポイント:電力データの事業者はまだ数が少なく、取引関係が狭い範囲で重なっている。黙っていた事実が後で別の会員の報告から浮かび上がるのは、思ったより簡単である
Q2協会に報告された情報って、誰でも見られるんですか?
誰でもではない。本条第2項で開示を請求できるのは会員に限られ、協会は正当な理由がある場合に限って拒める。何が正当な理由に当たるかは条文上具体化されておらず、協会の規程や運用によるところが大きい。実務のポイント:開示の請求は、取引先選びの事前調査にも使える。提携候補がどんな報告を受けているかは、営業資料よりも正直な信用情報になる
Q3うちは小さなアプリ会社で、電力会社じゃないんですけど、関係ありますか?
協会の会員として電力データを受け取るなら関係がある。本条の義務を負うのは電力会社に限らず、会員全体である。守るべき対象が「電気供給事業者間の適正な競争関係」なので、自社が電力会社でなくても、データの流し方次第で競争をゆがめる側になりうる。実務のポイント:電力会社でない事業者ほど、特定の電力会社と組んで送客報酬を得るモデルに傾きやすい。その瞬間に本条の監視対象の中心に入る
間違えやすい点 AI による整理
- 電力データの不正利用は国(経済産業省)が取り締まるものだと考えがちだが、本条はその第一線を会員同士の相互報告に置いている。監視するのは役所だけではない。同じ協会に加入する競合他社が、最も近くで見ている監視者になる
- 報告義務は個人情報の漏えいを防ぐための規定だと思われやすいが、条文が目的として掲げるのは「電気供給事業者間の適正な競争関係の確保」である。プライバシー保護は個人情報の保護に関する法律などが主に担い、本条はデータが特定の電力会社に偏って流れ、小売競争がゆがむことを防ぐ競争政策上の装置として働く。問題を見る角度を誤ると、報告すべき事案を見落とす
- 協会に報告した情報は協会の中にとどまると考えるのも危うい。第2項により、会員から請求があれば協会は正当な理由がある場合を除き開示しなければならない。報告は内部通報窓口というより、会員間で共有される記録に近い
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたは新電力の営業企画担当。提携先のデータ分析会社が、協会経由で受け取った電力データを使って、競合する大手電力の顧客だけを狙った乗換え勧誘リストを作り、ある電力会社にだけ流していると知った。社内で「黙っておいた方が得では」という声が出たが、本条はその情報を協会に報告する義務を会員に課している
- 協会の会員であるあなたの会社に、ほかの会員から報告が上がった。データの第三者提供の範囲が同意の範囲を超えている疑いがあるという内容だ。協会は会員から請求があれば、その報告情報を原則として開示する。あなたの会社の扱いが、競合にも見える状態になりうる
- 電力データを使う省エネアプリを作るスタートアップが、協会への加入を検討している。加入した瞬間に、ほかの会員の行為を報告する義務と、ほかの会員から報告される立場の両方を引き受けることになる。事業計画にこのコンプライアンス負担を入れているか?
- もし、ほかの会員が特定の電力会社にだけ有利な形でデータを流しているのを見て、報告しないまま放置したらどうなるか? 協会の規程上の措置の対象になりうるし、後で発覚したとき「知っていて黙っていた会員」として信頼を失う。報告義務は条文上の義務である
- 協会の監査が来週に迫っている。過去半年分のデータ提供先と利用目的の記録を、今週中に整理しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 競合会員による偏ったデータ提供の兆候をつかんだら、日時・相手方・提供の内容を記録し、社内の担当部署で事実を確認する2. 経済産業省令(電気事業法施行規則)が定める報告対象の情報に当たるかを確認し、当たるなら協会に報告する3. 協会に対し、関連して保有されている情報の提供を本条第2項に基づき請求する4. 競争上の被害が大きい場合は、経済産業省(電力・ガス取引監視等委員会を含む)への相談や、独占禁止法上の対応を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 報告された内容を協会から把握し、データ提供の経緯・同意取得の記録・提供先の一覧を直ちに整理する2. 提供が利用者の同意の範囲内で、特定の電力会社だけを不当に優遇していないことを資料で説明できるようにする3. 協会の規程上の手続で反論の機会があれば必ず使う4. 問題があれば提供の停止と社内ルールの改定を先に行い、是正の記録を残す
時効(請求できる期限):本条に特定の時効や報告期限は書かれていない。報告の時期や方法は経済産業省令と協会の規程で定められている可能性があるため、加入時に必ず確認すること(最新の改正状況をご確認ください)。なお、民事上の損害賠償を請求する場合は、民法の一般消滅時効(民法166条、知った時から5年、権利を行使できる時から10年)や不法行為の時効(民法724条)が問題になる
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)エネルギー供給強靱化法による電気事業法改正(要人的検証) 電力データの活用制度と認定電気使用者情報利用者等協会の仕組みが導入された際に設けられた規定とみられる。新設か既存条文の改正か、施行日を含め人的検証が必要
- 電気事業法 第2条電気事業者等の定義規定(現行効力を要確認)
- 電気事業法 第23条一般送配電事業者の情報目的外利用禁止(現行効力を要確認)
- 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第19条不公正な取引方法の禁止、競争阻害への一般規制
- 個人の情報の保護に関する法律 第27条個人データの第三者提供の制限(法律名は個人情報の保護に関する法律)
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