電気事業法 第92条(調査の義務)
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- 登録調査機関は、第五十七条の二第一項の規定による調査業務の委託を受けているときは、第五十七条第一項の経済産業省令で定めるところにより、その調査業務を行わなければならない。ただし、一般用電気工作物の設置の場所に立ち入ることにつき、その所有者又は占有者の承諾を得ることができないときは、この限りでない。
- 2.経済産業大臣は、登録調査機関が第五十七条の二第一項の規定による調査業務の委託を受けている場合において、その調査業務を行わず、又はその方法が適当でないときは、登録調査機関に対し、その調査業務を行い、又はその方法を改善すべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
調査の義務とは何ですか?
定義調査の義務とは、電気事業法第92条に定められた規定で、「登録調査機関は、第五十七条の二第一項の規定による調査業務の委託を受けているときは、第五十七条第一項の経済産業省令で定めるところにより、その調査業務を行わなければ…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 電気事業法第92条(調査の義務)は、日本の電気事業法に含まれる条文です。
- 電気事業法第92条の条文原文は「登録調査機関は、第五十七条の二第一項の規定による調査業務の委託を受けているときは、第五十七条第一項の経済産業省令で定めるところにより、その調査業務を行わなければ…」で始まります。
- 電気事業法第92条は第四節 登録調査機関に置かれています。
- 電気事業法の公布日は昭和39年7月11日です。
- 電気事業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 電気事業法第92条の前の条は電気事業法第91条です。
- 電気事業法第92条の次の条は電気事業法第93条です。
- 電気事業法第92条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第92条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000170 - 本サイト収録
電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第92条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000170/92
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点電気事業法92条は、委託を受けた登録調査機関に省令どおりの電気設備調査を義務付ける。ただし所有者・占有者が立入りを承諾しなければ調査しなくてよい。
Q · 電気の点検の人が来たけど、断ったら違法になるの?
違法ではない。承諾がなければ調査は行われない
電気事業法92条1項は、委託を受けた登録調査機関に省令どおりの調査を義務付ける一方、但書で、所有者又は占有者の立入り承諾が得られないときは調査しなくてよいと定めています。調査義務を負うのは調査する側であり、住人に罰則はありません。ただし住宅の配線を第三者が確認する数少ない機会なので、日程を調整して受けるほうが安全面では得策です。
解説
数年に一度、「電気の安全調査に伺います」と作業着の人が家に来る。多くの人はこれを勧誘か、断ってはいけない役所の検査のどちらかだと思っている。どちらも違う。電気事業法57条は、送配電網を運用する電線路維持運用者(送配電会社)に対し、住宅や小規模店舗の配線(一般用電気工作物)が国の技術基準に合っているかを調べる義務を課している。57条の2により、この調査は登録調査機関(各地の電気保安協会など)に委託できる。本条は、委託を受けた機関に「省令の方法どおりに必ず調査せよ」と命じる条文である。ただし但書がある。所有者や占有者(住んでいる人)が立入りを承諾しなければ、機関は調査しなくてよい。つまり調査はあなたに強制されるものではなく、受けるかどうかを選べる。料金は電気料金の仕組みの中で賄われており、通常は無料である。そして本物の調査員は、その場で分電盤の交換や工事の契約を迫る立場にない。「調査は無料、断るのも自由、売り込みはしない」。この三点を知っていれば、偽の点検業者は玄関先で見抜ける。
法的な位置づけ
電気事業法第92条は、電線路維持運用者から一般用電気工作物の調査業務の委託を受けた登録調査機関について、経済産業省令の定める方法による調査実施義務を定める規定である。所有者又は占有者の立入り承諾が得られない場合は義務が免除され、義務違反には経済産業大臣の調査実施命令・方法改善命令が及ぶ。
手順
- 1.訪問者の氏名と所属を確認する インターホン越しに、訪問者の氏名、所属機関名、どの送配電会社の委託かを聞く。この段階で玄関を開けない。その場で工事や機器交換の話を出してきたら、調査員ではない可能性が高い
- 2.公式窓口へ自分で照会する 契約している送配電会社または地域の電気保安協会の公式窓口へ、自分で調べた番号で電話し、その訪問者が委託先の調査員か照会する。相手から渡された番号にはかけない
- 3.承諾するか、日程変更を依頼する 本物と確認できたら立入りを承諾して立ち会う。都合が悪ければ断ってもよいが、不在票の連絡先などで日程変更を依頼するほうが安全面では得策である
- 4.不適合なら資格業者に見積りを取る 調査結果の通知書で不適合を指摘されたら、通知書を手に電気工事士の資格を持つ複数の業者から見積りを取り、指摘箇所に限定した改修を依頼する。通知書は売却時の資料にもなるので保管する
よくある質問 AI による整理
Q1登録調査機関とは何ですか?
経済産業大臣の登録を受け、送配電会社から一般家庭の電気設備の調査を委託される機関です。各地の電気保安協会などが該当します。
Q2電気の安全調査は何年ごとに来ますか?
新設・変更時のほか、省令で定める頻度で定期的に行われ、おおむね4年に1回程度とされます。委託の有無等で異なるため、最新の省令を確認してください。
Q3電気の点検が本物か確認する方法は?
訪問者の氏名と所属を聞き、契約中の送配電会社や地域の電気保安協会の公式窓口へ自分で調べた番号で電話して照会します。相手が教える番号には電話しないでください。
Q4賃貸住宅の電気点検は誰が承諾するの?
本条は所有者又は占有者の承諾を立入りの前提としています。実際に住んでいる入居者も占有者に当たるため、オーナーだけで決めず入居者の意向を確認するのが無難です。
Q5点検商法で分電盤を交換させられたらクーリング・オフできる?
訪問販売に当たれば、特定商取引法により契約書面の受領日から8日以内ならクーリング・オフできます。迷ったら消費者ホットライン188に相談してください。
Q6電気の安全調査では何を調べるの?
屋内配線の絶縁状態や漏電の有無など、一般用電気工作物が国の技術基準に適合しているかを確認し、結果を所有者・占有者に通知します。
Q7登録調査機関が調査をしないとどうなる?
経済産業大臣は本条2項に基づき、調査業務を行うことや調査方法を改善することを命じられます。命令違反は登録取消し等の対象となりえます。
Q8一般用電気工作物とは何ですか?
一般住宅や小規模店舗などで低圧の電気を受けて使う配線・設備のことです。電気事業法上、送配電会社による定期調査の対象となります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電気の点検、お金取られるんですか?
電気事業法57条に基づく一般用電気工作物の調査は、送配電会社の義務として行われ、費用は電気料金の仕組みの中で賄われるため、住人が調査料を払うことは通常ない。実務のポイント:「調査料」「出張費」をその場で請求されたら、その時点でほぼ偽物と見てよい。本物の調査員が受け取るのは立入りの承諾だけである
Q2仕事で家にいないんですけど、点検を断ったら罰金ありますか?
住人側に罰則はない。本条1項但書は、所有者・占有者の承諾が得られなければ機関は調査しなくてよいと定めている。実務のポイント:不在票の連絡先に電話すれば土曜や夕方への日程変更に応じてくれる地域も多い。断るより日程を動かすほうが、古い配線の家ほど得になる
Q3点検で「不適合」って言われたら、直さないと捕まるんですか?
調査結果の通知だけで直ちに罰せられるわけではない。ただし技術基準に適合しない状態が続けば、経済産業大臣は所有者・占有者に修理や使用制限を命じることができる(56条)。実務のポイント:改修工事は電気工事士の資格者しかできない(電気工事士法3条)。通知書を見せて複数社に見積りを取り、指摘箇所だけを直すよう依頼すれば、過剰な工事を防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「電気の点検は法律上の義務だから断れない」と思われがちだが、本条但書は所有者・占有者の承諾がなければ調査しなくてよいと定める。義務を負うのは調査する側であり、調査を受ける住人に受忍義務が書かれているわけではない
- 断れることは知っていても、断った場合の重さを知らない人が多い。一般住宅の配線は数年に一度の公的調査が数少ない第三者チェックの機会である。古い家ほど劣化した配線や漏電は住人自身では気付きにくく、断り続けることは火災リスクを自分で抱え込むことを意味する
- 「点検に来た人の言うことは役所の指示だ」という見方そのものがずれている。登録調査機関は調査結果と必要な措置を伝える立場であり、改修工事を命じる権限も販売する役割もない。改修を命じうるのは経済産業大臣(56条)であって、玄関先の調査員ではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 義務・権限の主体 | 電気事業法92条:委託を受けた登録調査機関 | 電気事業法57条:電線路維持運用者(送配電会社) 電気事業法56条:経済産業大臣(命令権者) |
| 規律の内容 | 省令の方法どおりに調査業務を行う義務 | 一般用電気工作物の調査と結果通知の義務本体 技術基準不適合の設備への修理・使用制限等の命令 |
| 住人の承諾の扱い | 承諾が得られなければ調査しなくてよい(1項但書) | 同様に所有者・占有者の承諾を立入りの前提とする 承諾の有無にかかわらず、所有者・占有者が命令の名宛人 |
| 義務違反への対応 | 大臣による調査実施・方法改善命令(2項) | 大臣による調査実施・方法改善の命令の対象 命令に従わない所有者・占有者への行政上の措置 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも用戶用電設備の検験・維護は電業者の関与のもとで行われる。条番号・頻度は最新法令で要確認
韓国では韓国電気安全公社が一般用電気設備の定期点検を担う。日本の登録調査機関に近い位置付け
ドイツでは系統運用者が需要家設備を点検できるが、設備の安全責任は原則として需要家側にある
米国では州・自治体が NEC を採用し、主に新設・改修時の許可検査で安全を担保する。定期戸別調査の仕組みは一般的でない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- インターホン越しに「電気の点検です、漏電の危険があるので今すぐ分電盤の交換を」と言われた。本物の登録調査機関は調査結果を伝えるだけで、その場で工事契約や高額な交換を迫らない。その一言で偽物と判断できる
- 平日の昼間しか来られないと言われ、仕事で立ち会えない。調査を断ったら違法になる? ならない。立入りの承諾がなければ機関は調査しなくてよいと本条但書が定めている。ただし再訪や日程調整を頼むほうが、自分の家の安全のためには得である
- 賃貸アパートのオーナーであるあなたのところに、入居者から「点検の人に部屋へ入られたくない」と連絡が来た。立入りの承諾権は占有者にもある。オーナーが勝手に承諾を代わりに出すと、入居者との信頼関係にひびが入る
- 調査で「漏電あり、改修が必要」との通知を受け取った。あと数日で子どもの誕生日パーティーで、ホットプレートも電気ストーブも同時に使う予定。改修は電気工事士の資格を持つ業者にしか頼めない。通知書の文面を手に、今週中に複数の業者から見積りを取る必要がある
- もし委託を受けた保安協会が、人手不足を理由に担当地域の調査を何年も放置していたら、どうなる? 経済産業大臣は本条2項に基づき、その機関に調査の実施や方法の改善を命じることができる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 点検を名乗る訪問者からその場で工事や機器交換を迫られたら契約しない。本物の調査は結果通知までが仕事である2. 契約してしまった場合、訪問販売であれば特定商取引法の契約書面受領日から8日以内のクーリング・オフを検討する3. 消費者ホットライン188に相談する4. 地域の電気保安協会または送配電会社の公式窓口に、その業者が委託先かを照会する
訴えられた側:登録調査機関の立場で、調査が遅延・不十分だと指摘された場合:1. 担当区域の未調査件数と理由(不在、承諾拒否など)を記録で整理する。承諾拒否による未実施は但書の範囲である2. 調査方法が省令に沿っているか点検票を見直す3. 経済産業大臣からの改善命令(本条2項)を受けた場合は従う義務があり、違反は登録取消しや罰則の対象となりうる(最新の改正状況をご確認ください)
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はない。調査は新設・変更時と定期(省令で定める頻度、おおむね4年に1回程度、委託の有無等で異なる)に行われる(最新の改正状況をご確認ください)。点検商法の被害は特定商取引法上、契約書面受領日から8日以内がクーリング・オフ期限。損害賠償請求は一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)または不法行為の時効(民法724条)が適用される
学説
行政調査論(一般的理解):本条の調査は住人の承諾を前提とする任意調査として設計されており、立入りを拒んでも罰則はない。危険な設備への対応は、56条の技術基準適合命令という別の手段に委ねられている。
- 電気事業法 第57条電線路維持運用者の調査義務の本体
- 電気事業法 第57条の2登録調査機関への調査業務委託
- 電気事業法 第56条一般用電気工作物の技術基準適合命令
- 電気工事士法 第3条改修工事を行える者の資格制限
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