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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

保険業法 第268条(保険契約の移転等における適格性の認定)

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  1. 第二百六十六条第一項の場合においては、保険契約の移転等を行う破綻保険会社及び救済保険会社又は破綻保険会社及び救済保険持株会社等は、同項の申込みが行われる時までに、当該保険契約の移転等について、内閣総理大臣の認定を受けなければならない。
  2. 2.前項の認定の申請は、同項の破綻保険会社及び救済保険会社又は破綻保険会社及び救済保険持株会社等の連名で行わなければならない。
  3. 3.内閣総理大臣は、次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り、第一項の認定を行うことができる。
  4. 一当該保険契約の移転等が行われることが、保険契約者等の保護に資すること。
  5. 二加入機構による資金援助が行われることが、当該保険契約の移転等が円滑に行われるために不可欠であること。
  6. 三当該保険契約の移転等に係る破綻保険会社について、保険契約の移転等が行われることなく、その業務の全部の廃止又は解散が行われる場合には、保険業に対する信頼性が損なわれるおそれがあること。
  7. 4.内閣総理大臣は、第一項の認定を行ったときは、その旨を加入機構に通知しなければならない。
  8. 5.加入機構は、前項の規定による通知を受けたときは、速やかに、その旨を財務大臣に報告しなければならない。
  9. 6.破綻保険会社の株式を取得しようとする会社が、当該株式の取得により保険会社を子会社とする持株会社になることについて、第二百七十一条の十八第一項の認可(以下この項において「持株会社認可」という。)の申請をしている場合には、内閣総理大臣は、当該会社について持株会社認可をした後でなければ、第一項の規定による認定を行うことができない。

この条文の基本情報

保険契約の移転等における適格性の認定とは何ですか?

定義保険契約の移転等における適格性の認定とは、保険業法第268条に定められた規定で、「第二百六十六条第一項の場合においては、保険契約の移転等を行う破綻保険会社及び救済保険会社又は破綻保険会社及び救済保険持株会社等は、同項の申込みが行われる時までに…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 保険業法第268条(保険契約の移転等における適格性の認定)は、日本の保険業法に含まれる条文です。
  2. 保険業法第268条の条文原文は「第二百六十六条第一項の場合においては、保険契約の移転等を行う破綻保険会社及び救済保険会社又は破綻保険会社及び救済保険持株会社等は、同項の申込みが行われる時までに…」で始まります。
  3. 保険業法第268条は第一目に置かれています。
  4. 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
  5. 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 保険業法第268条の前の条は保険業法第267条です。
  7. 保険業法第268条の次の条は保険業法第269条です。
  8. 保険業法第268条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式保険業法(平成七年法律第百五号)第268条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105
  • 本サイト収録保険業法(平成七年法律第百五号)第268条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/268

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点保険業法268条は、保険契約者保護機構の資金援助を伴う保険契約の移転等には内閣総理大臣の認定が必要と定める。認定は三要件をすべて満たす場合に限られる。

Q · 保険会社が破綻したら、保護機構のお金はすぐに出るんですか?

契約は消えないが、国の認定が出て初めて救済資金が動く

保険業法268条により、保険契約者保護機構の資金援助を伴う保険契約の移転等には、内閣総理大臣の認定が必要です。申請は破綻保険会社と救済保険会社(または救済保険持株会社等)の連名で行い、266条1項の資金援助の申込みが行われる時までに受けなければなりません。認定は、契約者等の保護に資すること、資金援助が移転の円滑化に不可欠であること、移転せずに廃業・解散すれば保険業への信頼が損なわれるおそれがあることの三要件をすべて満たす場合に限られます。

解説

保険会社が破綻したとき、あなたの契約は自動的に消えるわけではない。別の保険会社(救済保険会社)へ移され、その移転を支える資金が保険契約者保護機構から出る。ただしその資金援助には関門がある。保険業法268条は、破綻会社と救済会社が「連名で」内閣総理大臣に申請し、三つの要件すべてを満たさなければ認定しないと定める。要件は、契約者等の保護に資すること、機構の資金援助が移転の円滑化に不可欠であること、そして移転せずに破綻会社を廃業・解散させると保険業への信頼が損なわれるおそれがあること。三つ目が肝だ。あなたの契約を守る理由として法律が挙げているのは、あなた個人の損得だけでなく「保険業全体への信頼」である。つまり救済は温情ではなく、金融システムを守るための制度設計として組まれている。あなたが加入時に読んだパンフレットの片隅にある「保護機構加入」の一行は、この268条の関門を通過して初めて現金に変わる。

法的な位置づけ

保険業法268条は、保険契約者保護機構の資金援助を伴う保険契約の移転等について、内閣総理大臣による適格性の認定を定める規定である。認定は破綻保険会社と救済保険会社等の連名申請により行われ、契約者等の保護、資金援助の不可欠性、保険業に対する信頼性の毀損のおそれという三要件の同時充足を要する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.破綻会社側の意思決定主体を確定する 268条2項は連名申請を要求するため、破綻保険会社側で申請書に署名できる主体(現経営陣か、保険管理人等か)を最初に特定する。ここが曖昧なまま資料作成を進めると、申請直前に署名権限の問題で全工程が止まる
  2. 2.持株会社化を伴う場合は271条の18の認可申請を先行させる 破綻保険会社の株式取得により保険持株会社となる場合、6項により持株会社認可が下りるまで268条の認定は出ない。認可審査に要する期間を先に確定し、そこから救済スキーム全体のスケジュールを逆算する
  3. 3.三要件の疎明資料を定量的に準備する 3項の各号に対応させ、契約者等の保護に資することを示す移転前後の契約条件比較、資金援助が不可欠であることを示す資産負債・キャッシュフロー分析、移転がない場合に保険業への信頼が損なわれるおそれを示す影響分析を、それぞれ数値で裏付ける
  4. 4.266条1項の申込み前までに連名で認定申請する 268条1項は「同項の申込みが行われる時までに」認定を受けることを要求する。資金援助の申込み日から逆算し、認定申請と審査期間を織り込んだ工程で連名申請書を提出する。申込みが先行すると手続の前提が崩れる
  5. 5.認定後の通知・報告ラインを確認する 認定後、内閣総理大臣から加入機構への通知(4項)、機構から財務大臣への報告(5項)が行われる。救済側は通知の到達を確認したうえで、266条の資金援助の申込みと267条の機構決定に進む

よくある質問 AI による整理

Q1保険契約者保護機構とは何ですか?

保険会社が破綻したときに契約者を保護するための法人です。生命保険契約者保護機構と損害保険契約者保護機構があり、保険会社が拠出する負担金を原資に、保険契約の移転等への資金援助や契約の引受けを行います。

Q2保険業法268条の三要件とは?

第一に保険契約の移転等が契約者等の保護に資すること、第二に機構の資金援助が移転の円滑化に不可欠であること、第三に移転せず廃業・解散すれば保険業への信頼が損なわれるおそれがあることです。すべて満たす必要があります。

Q3認定は誰が申請するのですか?

破綻保険会社と救済保険会社、または破綻保険会社と救済保険持株会社等の連名で申請します(268条2項)。救済側が単独で申請することはできず、破綻会社側の意思決定主体を確定させる必要があります。

Q4生命保険と損害保険で保護機構は違いますか?

別法人です。生命保険会社は生命保険契約者保護機構、損害保険会社は損害保険契約者保護機構に加入します。補償の考え方も保険種類ごとに異なるため、自分の契約がどちらの対象かを証券で確認してください。

Q5補償の90% とは何の90% ですか?

生命保険では原則として破綻時点の責任準備金の90% が補償の基準です。払込保険料の総額や契約上の保険金額の90% ではありません。高予定利率契約はさらに削減されます。

Q6認定が出た後はどう進みますか?

内閣総理大臣は認定した旨を加入機構に通知し(4項)、機構は速やかに財務大臣へ報告します(5項)。その後、266条1項の資金援助の申込みと267条の機構の決定手続に進みます。

Q7持株会社の認可と認定はどちらが先ですか?

持株会社認可が先です。破綻保険会社の株式取得により持株会社となる会社が271条の18第1項の認可を申請している場合、認可後でなければ268条の認定はできません(6項)。

Q8銀行の預金保険と仕組みは同じですか?

設計思想は並行していますが別制度です。銀行は預金保険法に基づく預金保険機構、保険会社は保険業法に基づく保険契約者保護機構が担い、根拠法も補償の考え方も異なります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保険会社が破綻したら、掛けてきたお金は全部戻ってくるんですか?

全額ではない。保険契約者保護機構による補償は、責任準備金の原則90% が基準であり、高予定利率契約はさらに削減される。加えて移転後に予定利率が引き下げられれば、将来受け取る金額は当初の設計より減る。実務のポイント:バブル期に高い予定利率で契約した長期の終身保険ほど、削減幅が大きくなる設計になっている。自分の証券の予定利率が何パーセントかを知っている契約者は極めて少ないが、破綻時に最も効く一つの数字はそこだ

Q2認定されなかったら契約はどうなるんですか?

268条3項の要件を満たさず認定が出なければ、機構の資金援助を伴う保険契約の移転等というルートは使えない。その場合でも、機構が保険契約の引受けを行う枠組み(260条以下、270条の3の2以下)など別の処理経路が用意されている。実務のポイント:実務上、金融庁と機構は認定不可となる筋道を最初から避けて設計する。認定が出ない事態そのものが金融システムへの不信を招くため、申請が出る段階では実質的に結論が固まっていることが多い

Q3破綻しそうな会社の保険、今のうちに解約した方が得ですか?

一概には言えない。業務停止や支払停止の措置が取られると解約返戻金の支払も止まり、その後の処理で削減対象になりうる。他方で健康状態が悪化していれば他社での新規加入自体が困難になる。実務のポイント:判断の分岐点は年齢と健康状態と予定利率の三つ。高予定利率の契約を持つ健康な人は切替えを検討する余地があるが、既往症のある人は移転を待つ方が結果的に守られるケースが多い

間違えやすい点 AI による整理

  • 「保護機構があるから保険会社が潰れても契約は100% 守られる」と信じている人は多い。実際には責任準備金の90%(高予定利率契約はさらに削減)が補償の原則であり、しかも移転後には予定利率の引下げが行われうる。守られるのは契約の存続であって、契約条件の同一性ではない
  • 資金援助の可否は「契約者が困っているかどうか」で決まると考えがちだが、268条3項が要求する三つ目の要件は「保険業に対する信頼性が損なわれるおそれ」である。法律が守ろうとしている最終的な対象は、個々の契約者ではなく市場全体の信認だ。あなたから見れば自分の契約の話だが、法律から見れば金融システムの話。この視点の落差を知らないと、なぜ救済されない破綻があるのかが理解できない
  • 「認定は内閣総理大臣が判断するのだから政治的に決まる」という見方があるが、268条3項は「次に掲げる要件のすべてに該当する場合に限り」と書いており、裁量ではなく要件審査である。実務上は金融庁が実質的に審査するが、要件不充足なら認定できないという法的枠がかかっている
比較の観点この条文ほかの条文
手続上の位置268条:資金援助の前提となる移転等の適格性認定266条:機構に対する資金援助の申込み
267条:機構による資金援助の決定
判断主体内閣総理大臣(実務上は金融庁が審査)申込みを行うのは救済保険会社等
加入機構(運営委員会の議決等)
求められる内容三要件の同時充足(契約者保護・不可欠性・信頼性毀損のおそれ)申込書と添付資料の提出
資金援助の内容・金額の具体的決定
満たせない場合認定不可、資金援助を伴う移転等のルートが使えない申込み自体が成立しない
機構による保険契約の引受け等(270条以下)へ移行

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
保險法第143條之1以下(財團法人保險安定基金)

台湾は保険安定基金による墊付・資金援助の枠組みを持ち、主管機関(金融監督管理委員会)の関与を前提とする点で日本と並行する。基金動用の要件審査が置かれる構造も類似

韓国
예금자보호법(預金者保護法)

韓国は銀行・保険を預金者保護法の下で預金保険公社が一元的に扱う。日本が預金保険機構と保険契約者保護機構を分離しているのと設計が異なる

ドイツ
VAG §§ 221 ff.(Sicherungsfonds)

ドイツは生命保険・医療保険につき法定の保護基金(実務上は Protektor 等)を置き、監督当局 BaFin が契約移転を命じる構成。当局主導色が日本より強い

アメリカ
State Insurance Guaranty Associations(NAIC モデル法)

米国は保険監督が州単位のため、州ごとの保証協会が破綻保険会社の契約を引き継ぐ。補償上限も州法で異なり、全国一律の機構が存在しない点が最大の差

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 契約している生命保険会社に業務停止命令が出たとニュースが流れた。解約すべきか、待つべきか。ここで慌てて解約すると、移転後に適用されるはずだった補償の枠組みから外れる可能性がある。268条の認定がまだ出ていない段階での解約は、最も不利な選択になりうる
  • あなたが保険代理店を経営していて、取扱保険会社の一社が経営危機に陥った。顧客からの問い合わせが殺到するが、あなたが説明すべきは「契約は消えない、移転の枠組みがある」ということと、「ただし予定利率が下がる可能性がある」という二点。後者を言わずに前者だけ伝えると、後で信用を失う
  • 救済保険会社の側に立つ経営企画部の担当者だとしたら? 268条2項により、破綻会社と連名でしか申請できない。破綻会社の経営陣は既に混乱し、意思決定機能が弱っている。連名要件を満たすための実務調整に、想定外の時間が溶ける
  • 破綻保険会社の株式を取得して持株会社になろうとする会社が、271条の18の持株会社認可を申請中。この場合、認可が下りるまで268条の認定は絶対に出ない(6項)。順序が固定されているため、スケジュールを逆算し損ねると救済スキーム全体が空中分解する
  • 保険金の請求時期が迫っている。破綻手続が進行中で、移転先がどこになるか未確定。請求書類を出す先すら分からない。数週間単位で状況が変わるため、機構のウェブサイトと文書通知を毎日確認する必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 保険証券と契約内容通知書を手元に集め、契約日・予定利率・責任準備金の概算を確認する2. 生命保険契約者保護機構または損害保険契約者保護機構の公式発表と、会社からの文書通知を情報源とする。SNS の伝聞で動かない3. 認定前の解約は解約返戻金の削減対象になりうるため、支払停止措置の有無を確認してから判断する4. 移転後に予定利率引下げが提示されたら、その条件と代替商品の条件を数値で比較する。不服があれば手続への異議申立ての可否を機構に確認する

訴えられた側:1. 救済保険会社または救済保険持株会社等の立場であれば、268条2項の連名申請要件を満たすため、破綻会社側の意思決定主体(経営陣か管財人か)を早期に確定させる2. 3項三要件それぞれについて、資金援助の不可欠性と信頼性毀損のおそれを裏付ける定量資料を準備する3. 持株会社化を伴う場合は271条の18の認可申請を先行させる。6項により認可前の認定はありえない4. 266条1項の申込みが行われる時までに認定を受ける必要があるため、申込みスケジュールから逆算する

時効(請求できる期限):認定は266条1項の資金援助の申込みが行われる時までに受けなければならない(268条1項)。この条文自体に消滅時効の定めはなく、契約者が保険金請求権を行使する場面では保険法95条(保険給付請求権3年)や一般消滅時効(民法166条、権利行使できることを知った時から5年)が問題となる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

一般的理解:268条3項の三要件は、個別契約者の救済と業界全体の信認維持を同時に要求する構造であり、公的枠組みの起動を限定することでモラルハザードを抑制する趣旨と理解されている。裁量的判断ではなく要件審査である点が制度上の要である。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により現行法が成立。保険会社の業務・監督の枠組みが再編され、破綻処理に関する規定の基礎が置かれた
  2. 2.平成10年(1998年) 改正:保険契約者保護機構制度の導入に伴い、機構の資金援助を伴う保険契約の移転等に係る適格性認定の枠組みが整備された(施行時期・条文番号の異動については e-Gov の改正履歴をご確認ください)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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