保険業法 第315条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
- 一第三条第一項の規定に違反して、内閣総理大臣の免許を受けないで保険業を行った者
- 二第七条の二(第百九十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、他人に保険業を行わせた者
- 三第九十九条第八項(第百九十九条において準用する場合を含む。)において準用する信託業法第二十四条第一項第一号の規定に違反して、同号に掲げる行為(同法第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものを除く。)をした者
- 四第九十九条第八項(第百九十九条において準用する場合を含む。)において準用する信託業法第二十七条の規定に違反して、同条の規定による情報(同法第二条第三項各号に掲げる信託の引受けに係るものを除く。以下この号において同じ。)の提供をせず、又は虚偽の情報の提供をした者
- 五第百条の五第一項(第百九十九条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、同項の規定による情報の提供をせず、又は虚偽の情報の提供をした者
- 六不正の手段により第二百七十二条第一項の登録を受けた者
- 七第二百七十二条の九の規定に違反して、他人に少額短期保険業を行わせた者
- 八第三百条第一項の規定に違反して、同項第一号に掲げる行為(運用実績連動型保険契約に係るものに限る。)をした者
- 九第三百条の二において準用する金融商品取引法第三十九条第一項の規定に違反した者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 保険業法第315条は、日本の保険業法に含まれる条文です。
- 保険業法第315条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」で始まります。
- 保険業法第315条は第六編に置かれています。
- 保険業法の公布日は平成7年6月7日です。
- 保険業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 保険業法第315条の前の条は保険業法第314条です。
- 保険業法第315条の次の条は保険業法第315条の2です。
- 保険業法第315条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
保険業法(平成七年法律第百五号)第315条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/407AC0000000105 - 本サイト収録
保険業法(平成七年法律第百五号)第315条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/407AC0000000105/315
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点保険業法315条は、内閣総理大臣の免許を受けずに保険業を行った者などを、三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金に処し、又は併科すると定める罰則規定である。
Q · 「共済」や「補償サービス」と名乗っていれば、保険業の免許はいらないの?
名称ではなく実態で判断され、免許が必要な場合があります
免許の要否は名称ではなく金銭の流れの構造で判断されます。多数の者から金銭を集め、偶然の事故に備え、事故が起きた者に金銭を給付する仕組みであれば、保険業法2条1項の保険業に当たりうるため、同法3条1項の免許か、少額短期保険業であれば272条1項の登録が必要です。免許を受けずに保険業を行えば、保険業法315条1号により三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科の対象になります。「共済」「補償」「サポートプラン」といった言い換えは、可罰性に影響しません。
解説
友人同士で始めた「誰かが入院したら全員で見舞金を出し合う」互助の仕組み。参加者が口コミで千人を超えた瞬間、それは法律上「保険業」になりうる。保険業法315条は、内閣総理大臣の免許を受けずに保険業を行った者を、三年以下の拘禁刑または三百万円以下の罰金、あるいはその併科で処罰する。ここで効いてくるのは、「保険」という言葉を一度も使っていなくても関係ない、という点だ。判断されるのは名称ではなく実態、すなわち(1)多数の者から金銭を集め、(2)偶然の事故に備え、(3)事故が起きた者に金銭を給付する、という構造があるかどうか。「共済」「保証サービス」「サポートプラン」「会員制補償」、呼び名を変えても構造が同じなら同じ条文の射程に入る。さらに本条が処罰するのは無免許営業だけではない。名義貸し、虚偽申請による登録取得、運用実績連動型保険での虚偽説明、顧客への損失補てんまで、九つの類型が同じ刑の重さで並んでいる。
法的な位置づけ
保険業法315条は、保険業に対する免許制および少額短期保険業の登録制を刑罰によって担保する罰則規定である。免許を受けない保険業の遂行、他人への名義貸し、不正の手段による登録の取得、運用実績連動型保険契約に関する虚偽告知、損失補てんなど九つの行為類型を掲げ、いずれについても三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1無免許保険業とは何ですか?
内閣総理大臣の免許を受けずに保険業を営むことです。保険業法3条1項違反として、同法315条1号により三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科の対象になります。
Q2保険業の免許は誰が出しますか?
保険業法3条1項により内閣総理大臣が免許を行い、実務上は金融庁が審査・監督を担います。少額短期保険業の場合は免許ではなく272条1項の登録制です。
Q3保険業法315条の罰則はどれくらい重いですか?
三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又はその併科です。行政処分ではなく刑事罰であり、有罪となれば前科がつきます。法人にも罰金が科される両罰規定があります。
Q4少額短期保険業の登録には何が必要ですか?
保険業法272条1項の登録が必要で、純資産額などの財務要件、引受上限、体制整備が審査されます。不正の手段で登録を受ければ315条6号の刑事罰対象です。
Q5サブスクの故障交換サービスは保険になりますか?
自社製品の修理・交換義務として設計していれば通常は保険業ではありません。他社製品まで広げ、原因を問わず現金を給付する設計にすると保険引受に近づき、免許が必要になりえます。
Q6保険業法違反で会社も罰せられますか?
両罰規定により、行為者個人だけでなく法人にも罰金が科されます。さらに金融庁による公表が先行するため、判決前に決済代行や銀行口座が止まり事業継続が困難になります。
Q7無認可共済が破綻したらお金は戻りますか?
戻らない可能性が高いです。保険契約者保護機構の対象外であり、救済手段は民法709条・703条に基づく民事の返還請求や破産手続での債権届出に限られます。
Q8保険の名義貸しはなぜ違法なのですか?
免許・登録は主体の支払能力と体制を審査する制度だからです。名義を貸せば審査が空洞化するため、保険業法7条の2や272条の9に違反し、315条2号・7号で処罰されます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1友達100人くらいでやってる助け合いの会も、違法になるんですか?
保険業法2条1項は一定の相手方に限った引受けを保険業から除いており、その範囲は保険業法施行令が定めている(最新の改正状況をご確認ください)。ただし人数は要件の一部にすぎない。実務のポイント:実務で先に見られるのは人数ではなく募集の入口だ。ウェブで誰でも申し込める形にした時点で「特定の者」とは評価されにくくなる。会員数を数える前に、入口が閉じているかを点検する
Q2無免許でやっていたのがバレたら、まず何が起きますか?
多くは金融庁の報告徴求と警告、そして氏名や社名の公表が先に来る。刑事は315条で三年以下の拘禁刑か三百万円以下の罰金、またはその併科だが、判決までは時間がかかる。実務のポイント:事業が止まるのは判決の日ではなく公表の日だ。公表が出た翌週には決済代行が契約を切り、銀行が口座を凍結する。資金繰りの手当ては、公表される前に済ませておくしかない
Q3変額保険の営業で、つい「元本は心配ないですよ」と言ってしまいました
運用実績連動型保険契約について事実と異なることを告げる行為は300条1項1号の禁止行為であり、本条8号で刑事罰の対象になる。さらに顧客の損失を穴埋めすれば、300条の2が準用する金融商品取引法39条1項違反として9号に当たる。実務のポイント:最も危ないのは、クレームを鎮めようと担当者が自腹で差額を渡す行為だ。会社に隠れてやるほど、組織的な防御も使えなくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「保険と名乗らなければ大丈夫か」という問いの立て方自体がずれている。行政も検察も、名称ではなく金銭の流れの構造を見る。「共済」「補償」「サポート」「見舞金」、どの言葉を選ぶかは可罰性に影響しない。正しい問いは「不特定多数から掛け金を集めて、偶然の事故に現金を給付しているか」である
- 無免許営業には罰則があると知っている人でも、その深刻度は把握していないことが多い。本条は行政処分(役所があなたに直接下す決定、例:業務停止命令)ではなく刑事罰であり、有罪なら前科がつく。さらに法人にも罰金が科される両罰規定があり、金融庁の公表で決済代行と銀行口座が先に止まる。刑事判決を待たずに事業は死ぬ
- あなたから見れば「困っている仲間を助ける善意の会」だが、法律から見れば「支払能力の裏付けなく将来給付を約束した無免許の引受主体」である。この落差が怖いのは、善意でやっている人ほど責任準備金も再保険も用意しないという点だ。会員が増えて給付が集中した月に破綻し、集めた金は保険契約者保護機構の対象外なので一円も戻らない
- 「一千人以下なら安全」という数字だけが一人歩きしている。人数は保険業法施行令が定める除外要件の一つにすぎず、そもそも「特定の者」を相手にしているかが先の関門だ。ネットで誰でも申し込める入口を開いた時点で、会員数が何人であれ「特定の者」とは評価されにくくなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 保険業法315条:免許制・登録制違反への刑事罰(九類型) | 保険業法2条:保険業の定義、可罰範囲の外縁 保険業法3条・272条:免許制と登録制という前提規範 |
| 判断の対象 | 免許・登録なしに引受行為を行ったという事実 | 多数の者から金銭を集め偶然の事故に給付する構造の有無 財務健全性・体制整備が審査基準を満たすか |
| 効果 | 三年以下の拘禁刑若しくは三百万円以下の罰金、又は併科 | 該当すれば免許・登録が必要、非該当なら規制外 免許・登録の付与または拒否、取消し等の行政処分 |
| 争い方 | 保険業該当性そのものを実態に即して争う、故意の有無を争う | 施行令の除外要件該当性、「特定の者」該当性を主張 行政不服申立て・行政事件訴訟で処分を争う |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は非保険業者による保険業務の経営を明文で禁じ、違反に重い自由刑を科す。日本より法定刑の上限が高い点が特徴で、地下保険への刑事的抑止を強く打ち出している
韓国も金融委員会の許可を受けない保険業の営業を刑事罰の対象とする。共済類似の相互扶助組織をどこまで業法に取り込むかという論点も日本と共通する
ドイツは保険監督法(VAG)で BaFin の免許を要求し、無免許の保険業務遂行を刑事罰の対象とする。EU の Solvency II 指令に基づく健全性規制と接続している点が日本と異なる
米国は州ごとの保険法で unauthorized insurer を規制し、刑事罰に加え民事制裁金や差止命令を併用する。州境を越えた勧誘に対する管轄の広がりが特徴
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ペットの飼い主コミュニティで「手術になったら会員全員で治療費を分担する」制度を作った。最初は30人の仲間内だった。SNS で紹介されて会員が1,200人になり、あなたは会費を口座で集め、規約を作り、給付審査までしている。この時点であなたは、保険業法2条1項の「保険業」を免許なしで営んでいる可能性が高い
- もし、あなたの会社の「月額500円、壊れたら新品に交換」というサブスクが保険と判定されたら、どうなる? 自社製品の修理義務として組んでいれば保険ではないが、他社製品まで対象に広げ、原因を問わず現金給付に切り替えた瞬間、設計は保険引受に近づく。規約の一行の書き換えが、可罰性のスイッチになる
- 少額短期保険業者の登録申請で、純資産額の要件に届かなかった。関連会社からの一時的な資金移動で帳簿を整え、登録を通した。これが本条6号「不正の手段による登録」に該当する。登録が取り消されるだけでなく、刑事事件になる
- 登録済みの少額短期保険業者である知人に頼み、その会社の名義で自分のチームが商品設計と募集を回していた。実質的な運営主体はあなただ。名義を貸した側が272条の9違反で本条7号、借りた側は無登録営業。貸した側も借りた側も、同じ条文の中で処罰される
- 金融庁から報告徴求の書面が届いた。回答期限は14日。ここで提出する説明が、後に刑事手続で使われる供述の出発点になる。社内で回答案を回す前に、弁護士に見せるかどうかで、その後の一年が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 掛け金の入金記録、規約、勧誘資料、運営者とのやり取りをすべて保存。運営が飛ぶ前が勝負2. 無免許の共済は保険契約者保護機構の対象外なので、救済は民事の返還請求(民法709条、703条)と破産手続の債権届出しかない3. 金融庁の金融サービス利用者相談室と警察の生活経済担当に並行して情報提供4. 同じ被害者を集めて集団で動くと、弁護士費用が分散し、刑事の端緒としても扱われやすくなる
訴えられた側:1. 何より先に新規募集を停止。募集を続けるほど犯行期間が延び、公訴時効の起算点も後ろへ動く2. 既存加入者への対応方針(解約返戻か給付継続か)を弁護士と決めてから発表、ここでの説明が後の供述調書の土台になる3. 保険該当性そのものを争う余地があるか、実態に即して構造を洗い直す4. 自主的な申告と被害回復は量刑で効く。金融庁の報告徴求に答える前に、必ず弁護士に回答案を通す
時効(請求できる期限):本条の法定刑は長期三年の拘禁刑のため、公訴時効は三年(刑事訴訟法250条2項)。起算点は犯罪行為が終わった時であり、継続的に募集していた場合は最後の引受行為の時から数える。募集を止めない限り時効は走り出さない。加入者側の返還請求は一般の消滅時効(民法166条、権利行使できると知った時から5年)
学説
通説:保険業該当性は商品名や契約書の表題ではなく、多数の者からの金銭の収受、偶然の事故への備え、事故発生者への金銭給付という構造の有無によって実質的に判断される。保険業法施行令の除外要件は限定的に解され、募集の入口が不特定多数に開かれていれば「特定の者」とは評価されにくい。
改正沿革 AI による整理
- 平成17年(2005年)改正 根拠法のない共済(いわゆる無認可共済)を保険業法の規制対象に取り込み、少額短期保険業の登録制度を創設。これに伴い、登録の不正取得や少額短期保険業の名義貸しが本条の処罰類型に加えられた。号の構成と条番号の正確な対応は要検証
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法改正による懲役と禁錮の拘禁刑への統合に伴い、本条の法定刑の表記が「三年以下の懲役」から「三年以下の拘禁刑」に改められた。刑の重さ自体は変わっていない
改正の年表
- 1.平成7年(1995年) 新設:保険業法の全部改正により現行法が成立。免許制を刑罰で担保する罰則体系が整備された
- 2.平成17年(2005年) 改正:根拠法のない共済(いわゆる無認可共済)を規制対象に取り込み、少額短期保険業の登録制度を創設。登録の不正取得や少額短期保険業の名義貸しが本条の処罰類型に加えられた。号の構成と条番号の正確な対応は要検証
- 3.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年6月1日)施行 改正:刑法改正による懲役と禁錮の拘禁刑への統合に伴い、本条の法定刑の表記が三年以下の懲役から三年以下の拘禁刑に改められた。刑の重さ自体は変わっていない
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