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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第172条の3(再生計画案の可決の要件)

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  1. 再生計画案を可決するには、次に掲げる同意のいずれもがなければならない。
  2. 一議決権者(債権者集会に出席し、又は第百六十九条第二項第二号に規定する書面等投票をしたものに限る。)の過半数の同意
  3. 二議決権者の議決権の総額の二分の一以上の議決権を有する者の同意
  4. 2.約定劣後再生債権の届出がある場合には、再生計画案の決議は、再生債権(約定劣後再生債権を除く。以下この条、第百七十二条の五第四項並びに第百七十四条の二第一項及び第二項において同じ。)を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれて行う。ただし、議決権を有する約定劣後再生債権を有する者がないときは、この限りでない。
  5. 3.裁判所は、前項本文に規定する場合であっても、相当と認めるときは、再生計画案の決議は再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれないで行うものとすることができる。
  6. 4.裁判所は、再生計画案を決議に付する旨の決定をするまでは、前項の決定を取り消すことができる。
  7. 5.前二項の規定による決定があった場合には、その裁判書を議決権者に送達しなければならない。ただし、債権者集会の期日において当該決定の言渡しがあったときは、この限りでない。
  8. 6.第一項の規定にかかわらず、第二項本文の規定により再生計画案の決議を再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれて行う場合において再生計画案を可決するには、再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者の双方について第一項各号に掲げる同意のいずれもがなければならない。
  9. 7.第百七十二条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定によりその有する議決権の一部のみを再生計画案に同意するものとして行使した議決権者(その余の議決権を行使しなかったものを除く。)があるときの第一項第一号又は前項の規定の適用については、当該議決権者一人につき、同号に規定する議決権者の数に一を、再生計画案に同意する旨の議決権の行使をした議決権者の数に二分の一を、それぞれ加算するものとする。

この条文の基本情報

再生計画案の可決の要件とは何ですか?

定義再生計画案の可決の要件とは、民事再生法第172条の3に定められた規定で、「再生計画案を可決するには、次に掲げる同意のいずれもがなければならない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第172条の3(再生計画案の可決の要件)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第172条の3の条文原文は「再生計画案を可決するには、次に掲げる同意のいずれもがなければならない。」で始まります。
  3. 民事再生法第172条の3は第三節 再生計画案の決議に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第172条の3の前の条は民事再生法第172条の2です。
  7. 民事再生法第172条の3の次の条は民事再生法第172条の4です。
  8. 民事再生法第172条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第172条の3
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第172条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/172_3
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法172条の3は、再生計画案の可決に頭数の過半数と議決権総額の二分の一以上の同意を要求する。約定劣後再生債権があれば債権者グループを分けて決議し双方の可決が必要になる。

Q · 債権額の大半を握っていれば、再生計画は自分の一票で通せますか?

通せません。頭数の過半数と議決権額の半分以上、両方の同意が必要です

民事再生法172条の3第1項は、再生計画案の可決に「議決権者の頭数の過半数」と「議決権総額の二分の一以上」の双方の同意を要求します。したがって債権額で圧倒する大口一社が賛成しても、小口債権者が頭数で反対多数を作れば否決されます。さらに約定劣後再生債権の届出がある場合は、再生債権者と劣後債権者がグループに分かれて別々に決議し、双方での可決が必要になります(同条2項・6項)。

解説

取引先が民事再生を申し立てた。あなたは債権者として、再生計画案に投票する権利を握っている。ここで多くの人が足をすくわれる。再生計画を可決するには、172条の3が定める二つの壁を同時に越えなければならない。第一に、投票した議決権者の頭数の過半数。第二に、議決権総額の二分の一以上。この二段構えが意味するのは、債権額で圧倒する大口債権者一社が賛成しても、小口債権者が頭数で反対多数を作れば計画は否決されるということだ。逆に頭数を揃えても、額が足りなければ通らない。さらに約定劣後再生債権(あらかじめ契約で他の債権より後回しと合意された債権)がある場合は、再生債権者と劣後債権者がグループに分かれて別々に決議し、双方で可決が必要になる。あなたが大口債権者なら、小口を味方につける根回しこそが勝敗を分ける。

法的な位置づけ

民事再生法172条の3は再生計画案の可決要件を定める規定であり、議決権者の頭数の過半数の同意と、議決権総額の二分の一以上を有する者の同意の双方を要求する。約定劣後再生債権の届出がある場合には、再生債権を有する者と約定劣後再生債権を有する者とに分かれて決議を行い、両グループでの可決を必要とする。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知受領後まず議決権額と投票締切を確認 債権者として通知が届いたら、議決権の額と書面等投票の締切(169条2項)を真っ先に確認する。投票しなければ議決権は頭数の母数にすら入らず、沈黙は事実上の棄権になる
  2. 2.他の債権者構成を読み勝負どころを見極める 大口が少数で小口が多数なら頭数勝負、その逆なら額勝負になる。自分の一票が頭数と額のどちらの母数で効くかを見極めて戦略を決める
  3. 3.決議前に連携・根回しを作る 計画に賛成なら反対しそうな小口へ、反対なら同調者を集めるため、債権者集会当日ではなく書面等投票の締切までに個別の連携を作る。頭数は事前の根回しで決まる
  4. 4.書面等投票または集会出席で議決権を行使 締切までに書面等投票で意思を示すか、当日出席して投票する。大口として不満があるなら、単なる否決より『修正を条件に賛成』のカードを決議前に切る方が譲歩を引き出しやすい

よくある質問 AI による整理

Q1民事再生の頭数要件とは何ですか?

投票した議決権者の頭数の過半数が賛成しなければならないという可決要件です。民事再生法172条の3第1項が定め、議決権額要件と同時に満たす必要があります。

Q2再生計画案の可決要件はどうなっていますか?

頭数の過半数と議決権総額の二分の一以上、二つの同意を同時に満たすことが必要です。どちらか一方だけでは可決できません(172条の3第1項)。

Q3民事再生の書面等投票の期限はいつですか?

裁判所が定める書面等投票の期限(169条2項)までです。期限を過ぎた議決権は頭数・額いずれの母数にも算入されず、事実上の棄権となります。

Q4約定劣後再生債権とは何ですか?

契約で他の債権より後回しに弁済を受けると合意された債権です。届出があれば通常の再生債権者と分離して決議します(172条の3第2項)。

Q5再生計画案が否決されたらどうなりますか?

そのまま破産手続に移行することが多いですが、続行期日の指定や計画案の修正による再決議の道が残る場合もあります(172条の5関連)。

Q6民事再生と会社更生は何が違いますか?

民事再生は経営陣が残り幅広い債務者が使える簡易な再建手続、会社更生は株式会社限定で管財人が経営を引き継ぐ大型再建手続です。可決要件も別建てです(会社更生法196条)。

Q7小口債権者でも再生計画に影響力はありますか?

あります。頭数の母数に入るため、小口が束になれば頭数の過半数で大口の意向を覆せます。少額でも一票の重みは軽視できません。

Q8議決権の一部だけ賛成に投じるとどう扱われますか?

その議決権者一人につき頭数に1、賛成頭数に2分の1を加算して計算します(172条の3第7項)。一部同意の特殊な算入ルールです。

この条文についての質問 AI による整理

Q1再生計画に反対したら、自分の債権は守られるんですか?

守られるとは限りません。172条の3の二重要件を満たして計画が可決されると、反対した債権者も含め全員が再生計画に拘束されます(174条による認可後)。減額や弁済期の繰延べも、反対者に等しく及びます。実務のポイント:倒産実務では、単独で反対しても可決されれば無力です。だから反対するなら一人で意思表示するより、頭数を集めて否決多数を作る方が実効的。逆に少数なら、否決より修正交渉に賭ける方が回収率は上がります

Q2大口債権者なら、自分の意向がそのまま通りますよね?

通りません。172条の3第1項は議決権額の2分の1以上に加えて、頭数の過半数も要求します。あなたが債権額の9割を握っていても、投票した債権者の頭数で過半数を取れなければ計画は否決されます。実務のポイント:再生手続の交渉現場で最も読まれるのは、実は債権額より「賛成しそうな債権者の人数」です。小口債権者をどれだけ束ねられるかが、額の大きさを上回る局面が現実に起こります

Q3約定劣後再生債権って何ですか、どうして別グループで投票するんですか?

あらかじめ契約で「他の債権より後回しで弁済を受ける」と合意された債権です。本条2項は、こうした劣後債権者と通常の再生債権者を別グループに分けて決議させ、6項で双方の可決を要求します。利害が真っ向から対立するため、混ぜて多数決すると一方が不当に押し切られるからです。実務のポイント:ただし裁判所が相当と認めれば非分離決議も可能(本条3項)。劣後債権者に議決権を行使する者がいない場合は分離不要(2項但書)。グループ分けの有無自体が、可決の難易度を左右する戦略変数になります

間違えやすい点 AI による整理

  • 債権額が大きければ自分の票が一番重いと思われがちだが、172条の3第1項は頭数の過半数も同時に要求する。額で圧勝しても頭数で負ければ否決。大口一社の意向だけでは計画は決して通らない
  • 再生計画が多数決で決まることは知っていても、その多数決が頭数と額の二重構造であることまで意識している人は少ない。どちらか一方を取りこぼした瞬間、それまで積み上げた交渉が丸ごと無に帰す。その深刻さを見落としたまま投票日を迎える
  • あなたから見れば「反対票を投じて自分の身を守った」だが、法律から見れば「可決されれば反対者も計画に拘束される」。この落差を知らずに反対だけして安心していると、気づけば不利な計画に縛られて、減額された債権しか戻ってこない
比較の観点この条文ほかの条文
可決要件172条の3:頭数の過半数+議決権額の二分の一以上(双方)会社更生法196条:更生計画案の組別可決要件
172条の5:否決後の続行期日・再決議
適用対象民事再生手続の再生計画案(経営陣存続型)会社更生手続(株式会社限定・管財人型)
一度否決された再生計画案の再付議
グループ分け約定劣後再生債権があれば分離決議、双方で可決要(2項・6項)更生債権・更生担保権・株主など組別に決議
原則として当初の決議構成を維持
可決後の効果174条の認可決定により反対者も含め全員を拘束更生計画認可決定により関係人を拘束
再決議で可決されれば174条の認可へ

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第302条

台湾の会社更生(重整)は関係人会議の各組で表決権額の二分の一以上の同意を要件とする。組別可決の発想は日本の分離決議と類似する

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제237조

韓国の統合倒産法(回生手続)も回生計画案の可決に組別・議決権額の多数決要件を課す。日本の民事再生と構造的に近い

ドイツ
InsO § 244

ドイツ倒産計画(Insolvenzplan)は各グループ(Gruppe)ごとに頭数多数(Kopfmehrheit)と債権額多数(Summenmehrheit)の双方を要求する。日本の二重多数決と同型

アメリカ
11 U.S.C. § 1126

米国 Chapter 11は各クラスで議決権額の三分の二以上かつ頭数の過半数の賛成を要件とする。額の閾値は日本(二分の一)より高い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたの会社が納品先に売掛金1000万円を抱えたまま、その納品先が民事再生を申し立てた。あなたは最大の債権者だが、他に小口の取引先が30社いる。あなた一人が賛成しても、小口30社が結託して反対すれば頭数の過半数で否決される。回収率を上げたいなら、計画への投票より先に、小口への根回しが効く
  • あなたが経営する会社が再生手続に入った。計画を通すには債権者の協力がいる。だがメインバンクが賛成しても、不満を抱える多数の下請けが頭数で反対に回れば計画は流れ、待っているのは破産への移行だ。額の大きい債権者だけでなく、誰の頭数を押さえるかが会社の存続を決める
  • もし再生計画案が一度否決されたら、会社はそのまま破産するのか。必ずしもそうではない。続行期日の指定や計画案の修正による再決議の道が残る場合がある(172条の5関連)。だが時間は刻一刻と削られている
  • 債権者集会まであと10日。あなたは書面等投票で意思を示すか、当日出席するか決めなければならない。投票しなければ、あなたの議決権は頭数の母数にすら入らない。沈黙は事実上の棄権であり、計画を通したい側にとっては追い風になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 債権者として通知が届いたら、まず議決権の額と書面等投票の締切(169条2項)を確認する2. 他の債権者の構成を読む。大口が少数で小口が多数なら頭数勝負、その逆なら額勝負になる3. 計画に賛成なら反対しそうな小口へ、反対なら同調者を集めるため、決議前に連携を作る4. 単独で反対しても可決されれば計画に拘束される。一票の効果を最大化するには、頭数か額のどちらの母数で勝てるかを見極めて動く

訴えられた側:1. 再生債務者側は、頭数の過半数と議決権総額の2分の1以上、両方を満たす賛成を確保する必要がある2. 大口だけでなく小口債権者の数を数え、反対が頭数で多数を作らないよう個別に説明する3. 約定劣後再生債権がある場合は分離決議が原則だが、相当と認められれば裁判所に非分離決議を求める余地がある(本条3項) 4. 否決リスクが高ければ、決議前に計画案を修正し譲歩する判断を早めに下す

時効(請求できる期限):再生計画案への賛否は、債権者集会の期日における投票、または裁判所が定める書面等投票の期限(169条2項)までに行使しなければならない。期限を過ぎた議決権は頭数,額いずれの母数にも算入されず、事実上の棄権となる。特定の消滅時効ではなく、手続上の期限が決定的に効く

学説

通説:172条の3の可決要件は、頭数の過半数(多数派の頭数保護)と議決権額の二分の一以上(経済的利害の保護)を同時に課す二重多数決であり、いずれか一方のみで可決することはできない。約定劣後再生債権の分離決議は、利害の異質なグループが一括多数決で押し切られる事態を防ぐ趣旨と解される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定に伴い、再生計画案の可決要件として頭数の過半数と議決権総額の二分の一以上の二重多数決を定めた。約定劣後再生債権の分離決議の枠組みもあわせて整備された。

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第三節 再生計画案の決議

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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