民事再生法 第194条(再生計画認可後の手続廃止)
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再生計画認可の決定が確定した後に再生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者等若しくは監督委員の申立てにより又は職権で、再生手続廃止の決定をしなければならない。
この条文の基本情報
再生計画認可後の手続廃止とは何ですか?
定義再生計画認可後の手続廃止とは、民事再生法第194条に定められた規定で、「再生計画認可の決定が確定した後に再生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者等若しくは監督委員の申立てにより又は職権で、再生…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第194条(再生計画認可後の手続廃止)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第194条の条文原文は「再生計画認可の決定が確定した後に再生計画が遂行される見込みがないことが明らかになったときは、裁判所は、再生債務者等若しくは監督委員の申立てにより又は職権で、再生…」で始まります。
- 民事再生法第194条は第九章 再生手続の廃止に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第194条の前の条は民事再生法第193条です。
- 民事再生法第194条の次の条は民事再生法第195条です。
- 民事再生法第194条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第194条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第194条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/194
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法194条は、再生計画の認可確定後でも遂行の見込みがないと明らかになれば、裁判所が申立てまたは職権で再生手続廃止を決定しなければならないと定める。廃止後は多く破産へ移行する。
Q · 再生計画が認可・確定したら、もう安心して分割回収を待っていていいの?
確定後でも見込みなしなら廃止され、多くは破産へ移行します
民事再生法194条により、再生計画認可の決定が確定した後でも、計画が遂行される見込みのないことが明らかになったときは、裁判所は再生債務者等・監督委員の申立てまたは職権で再生手続廃止の決定を「しなければなりません」。裁量ではなく義務です。そして廃止された瞬間、計画による債務の減免や弁済猶予は前提を失い、多くのケースで裁判所は職権により破産手続へ移行させます(民事再生法250条、牽連破産)。認可はゴールではなく観察期間の始まりであり、毎月の弁済が現実に続いているかが分岐点になります。
解説
取引先が民事再生を申し立て、再生計画も裁判所に認可された。あなたは「これで分割ででも回収できる」と帳簿の貸倒れ欄を消し、胸をなで下ろす。その油断が一番危ない。第194条はこう定める。計画認可の決定が確定した後であっても、計画が遂行される見込みのないことが明らかになったときは、裁判所は再生手続廃止の決定を「しなければならない」。「できる」ではなく義務だ。そして廃止された瞬間、計画による債務の減免や弁済猶予は前提を失い、多くのケースで裁判所は職権により破産手続へ移行させる(民事再生法250条、いわゆる牽連破産)。認可はゴールテープではなく、二つ目の崖の手前にある踊り場にすぎない。あなたが見るべきは「認可されたか」ではなく「計画が現実に回り続けているか」だ。毎月の入金が止まった時点で、地形は静かに変わり始めている。
法的な位置づけ
民事再生法194条は、再生計画認可決定の確定後に計画遂行の見込みがないことが明らかになった場合における、再生手続廃止の決定を定める規定である。裁判所は再生債務者等・監督委員の申立てまたは職権により廃止を決定しなければならず、裁量ではなく義務として構成される点に特徴がある。廃止は多くの場合、牽連破産への移行につながる。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.認可後も弁済実績を毎月台帳で追う 債権者は、再生計画が認可・確定しても貸倒れ欄を消さず、計画どおりの弁済が実際に振り込まれているかを毎月台帳で確認する。認可は安全宣言ではなく観察期間の始まりと捉える
- 2.履行の異変を監督委員へ書面で共有 滞りや事業の異変を察知したら、履行状況の具体的な数字や取引の実態を監督委員へ書面で共有し、廃止申立てや職権発動を促す。債権者は194条の直接申立人にはなれないため、監督委員を動かすのが実務上の要となる
- 3.履行懈怠なら189条の取消しを検討 再生債務者が計画の履行を怠っている場合は、債権者として再生計画の取消し(民事再生法189条、現行効力を要確認)の申立ても検討する。194条の廃止(見込みなし)と189条の取消し(履行懈怠)は入口が異なる点を取り違えない
- 4.破産移行を見越して回収順位を試算 廃止から破産へ移行する流れ(牽連破産、250条)を見越し、破産配当での自社の順位と回収見込みを早めに試算しておく。減免を受け入れた前提が破産配当のルールに置き換わるため、回収戦略を再計算する
よくある質問 AI による整理
Q1再生手続廃止とは何ですか?
認可された再生計画が遂行できないと明らかになったとき、裁判所が再生手続を打ち切る決定です。民事再生法194条が根拠で、廃止後は多く破産へ移行します。
Q2牽連破産とはどういう意味ですか?
再生手続が廃止された際、裁判所が職権で破産手続を開始することです。民事再生法250条が根拠で、減免されたはずの債務が破産配当のルールで処理し直されます。
Q3再生手続廃止の申立ては誰ができますか?
民事再生法194条の廃止を申し立てられるのは再生債務者等と監督委員だけです。裁判所の職権発動もあります。一般の債権者は直接の申立人にはなれません。
Q4債権者が再生計画の履行を止めさせる方法はありますか?
履行懈怠があれば、債権者は民事再生法189条の再生計画取消しを申し立てられる場合があります(現行効力は要確認)。194条とは入口が異なります。
Q5個人再生の計画が払えなくなったらどうなりますか?
計画の遂行見込みがなくなれば手続は廃止へ向かい、住宅ローン特則で守った自宅の保護も外れ、競売のリスクが戻る可能性があります。会社だけの問題ではありません。
Q6再生手続廃止の決定に不服がある場合は争えますか?
廃止決定には即時抗告で争える余地があります。ただし抗告期間は公告を基準に短期で進むため、決定を知ってから動くと間に合わないことがあります。
Q7再生手続廃止に法定の期限はありますか?
廃止の申立て自体に法定期限はなく、遂行見込みなしが明らかになればいつでも申立てや職権発動ができます。時期を逃すほど財産は目減りします。
Q8再生手続が終わるパターンには何がありますか?
計画を完遂して正常に終結する場合(民事再生法186条系)と、遂行見込みなしで廃止される場合(194条)があります。前者は再建成功、後者は多く破産移行です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1再生計画が認可されたのに、後から廃止されることなんて本当にあるんですか?
あります。194条は、認可決定が確定した後でも、計画の遂行見込みがないことが明らかになれば、裁判所は廃止を「しなければならない」と定めています。任意ではなく義務です。しかも廃止後は多くの場合、職権で破産手続へ移行します(250条)。実務のポイント:弁護士や監督委員は、認可後でも数か月単位で弁済の実績をチェックしています。認可は安全宣言ではなく観察期間の始まりだと捉えておくと、入金が止まった瞬間の動きが一歩早くなる
Q2うちは債権者なんですが、社長が計画を守らないとき、何ができますか?
194条の廃止を申し立てられるのは再生債務者等と監督委員だけで、債権者は直接の申立人になれません。ですが債権者には別の武器があり、債務者が履行を怠ったときは再生計画の取消し(189条、現行効力を要確認)を申し立てられる場合があります。実務のポイント:194条の「廃止」と189条の「取消し」は入口が違います。前者は見込みなしを理由に債務者側・監督委員・職権で、後者は履行懈怠を理由に債権者から。自分が何者で、相手が何をしたかで使う条文が変わる。ここを取り違えると、打てる手があるのに泣き寝入りになる
間違えやすい点 AI による整理
- 「計画が認可・確定したら、もう取り消されない」と思い込んでいる。違う。確定後でも遂行見込みなしが明らかになれば、194条で必ず廃止される。認可は安定の保証ではなく、条件付きの猶予にすぎない
- 廃止される可能性は知っていても、その先が破産だと知らない人が多い。再生廃止は単に元の状態へ戻ることではなく、多くは裁判所の職権で破産手続が開始される(牽連破産、250条)。減免されたはずの債務が、破産配当という別ルールの世界へ投げ込まれる
- 債権者は「おかしいと思ったら自分で廃止を申し立てればいい」と考えがちだが、その問いの立て方自体が間違っている。194条の申立権者は再生債務者等と監督委員だけ。あなたは直接の申立人になれない。だから戦い方は「自分で申し立てる」ではなく「監督委員を動かす」あるいは「189条の計画取消しを使う」になる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 作動する場面 | 194条:認可確定後に遂行見込みなしが明らか | 186条系:計画を完遂し正常に終結 189条:債務者が履行を懈怠 |
| 申立権者 | 再生債務者等・監督委員・職権 | 手続の完了により当然に終結 債権者(履行懈怠を理由に取消し) |
| その後の帰結 | 多くは職権で破産へ移行(250条・牽連破産) | 債務減免が確定し再建成功 取消しにより計画の効力が失われる |
| 債権者の立ち位置 | 直接の申立人になれず監督委員を動かす | 計画どおり弁済を受領 自ら取消しを申し立てられる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は会社更生を公司法の重整手続で扱い、重整計画の遂行が困難となった場合の程序終結・破産移行という同種の枠組みを持つ。個人向け再建は消費者債務清理条例が別途規律する。
韓国は会社更生と個人再生を統合した「債務者回生及び破産に関する法律」で規律し、会生計画認可後に遂行見込みがないときの会生手続廃止を定める点で日本194条とほぼ対応する。
ドイツは倒産計画(Insolvenzplan)の枠組みで再建を扱い、計画の履行不能や手続の目的達成に応じた手続の終結・変更を規律する。日本のように独立の再生法を設けず一元的な倒産法で処理する点が構造的な違い。
米国チャプター11では、再建計画の遂行不能等を理由に手続をチャプター7(清算)へ転換(conversion)または却下(dismissal)できる。日本の牽連破産に近い機能を担う。民事再生法自体がこの DIP 型再建を参照して設計された。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が「3年で債権の30% を弁済する」計画を認可された。最初の1年は約束どおり振り込まれた。だが2年目から入金が止まったら、どうなる? 監督委員が遂行見込みなしと判断して廃止を申し立てれば、残り70% どころか、合意したはずの30% すら宙に浮く。最後に動いた数か月の情報量が、回収の現実を分ける
- あなたが社長として民事再生を通したが、認可後に主力取引先を失い、計画どおりの売上が立たない。このまま放置すれば裁判所が職権で廃止し、自動的に破産へ滑り込む。計画の変更や早期の事業譲渡を選べるのは、遂行見込みなしが「明らか」と評価される前の、わずかな窓の中だけだ
- あなたは債権者の一人。計画が崩れかけているのに、再生債務者は「まだ大丈夫」と言い張って廃止を申し立てない。だがあなた自身は194条の申立権者ではない。打てる手は、履行状況の実態を監督委員へ上げ、職権発動を促すことだ。動くなら今
- 住宅ローン特則を使って個人再生を認可してもらい、マイホームを守った。ところが転職に失敗し、計画の弁済が払えなくなった。手続が廃止へ向かえば、守ったはずの住宅の保護も外れ、競売のリスクが戻ってくる。会社だけの話ではない
取るべき行動
被害を受けた側:1. あなたが債権者なら、認可後も「弁済が予定どおり入っているか」を毎月台帳で追う、これが最初の防衛線2. 滞りや事業の異変を察知したら、履行状況の具体的な数字や取引の実態を監督委員へ書面で共有し、廃止申立てや職権発動を促す3. 債務者が計画の履行を怠っている場合は、債権者として再生計画の取消し(民事再生法189条、現行効力を要確認)の申立ても検討4. 廃止から破産へ移行する流れを見越し、破産配当での自社の順位と回収見込みを早めに試算しておく
訴えられた側:1. あなたが再生債務者なら、遂行見込みが揺らいだ時点で監督委員と裁判所に正直に状況を共有、隠して粘るほど職権廃止のリスクが高まる2. 売上計画が崩れたら、計画変更の申立てや事業譲渡など、廃止より前に打てる再構築の選択肢を弁護士と詰める3. どうしても遂行不能なら、職権で廃止される前に自ら申立て、破産への移行を秩序立てて進めた方が債権者の心証も処理もよい4. 牽連破産(250条)に移る前提で、財産目録と債権者一覧の更新を進めておく
時効(請求できる期限):194条の廃止申立て自体に法定の期限はなく、遂行見込みなしが明らかになればいつでも申立て・職権発動ができる。廃止決定が出た後は即時抗告で争えるが、抗告期間は公告を基準に短期で進むため、決定を知ってから動くと間に合わないことがある(具体的な抗告期間は最新の規定をご確認ください)
学説
通説:194条の廃止は「遂行される見込みがないことが明らか」という高めの要件により軽々な廃止を防ぎつつ、要件充足時には裁判所に廃止を義務づけ、傷の浅いうちに破産へ切り替える出口を確保するものと理解される。再建の尊重と債権者への弁済の現実性確保という二つの要請を一つの条文で調整する規定と位置づけられる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:和議法に代わる民事再生法(平成11年法律第225号)の制定に伴い新設。DIP 型再建手続の枠組みの一部として、認可後の遂行見込みなしを理由とする手続廃止を義務規定として明文化した。
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