要点民事再生法 215 条は、簡易再生の計画認可が確定すると、すべての再生債権者の権利が 156 条の基準で一律変更されると定める。約定劣後再生債権の届出がなければ責任は免れる。
Q · 取引先が簡易再生になったら、届け出ていない自分の債権はどうなるの?
計画認可の確定で一律変更され、届出がないと失権します
民事再生法 215 条により、簡易再生の決定後に再生計画認可の決定が確定すると、すべての再生債権者の権利が 156 条の一般的基準に従って一律に変更されます。届出をしなかった約定劣後再生債権は 3 項で再生債務者が責任を免れ、届け出ていない売掛金なども変更後の額で固定されます。調査手続を省く簡易再生では、権利を主張できる窓が裁判所の定める債権届出期間に限られる点に注意が必要です。
中小企業の社長が、会社を潰さずに借金を圧縮して立て直す。その最短ルートが簡易再生だ。通常の民事再生では、債権者一人ひとりの債権を裁判所が調査し確定する手続を踏むが、簡易再生はこの調査を丸ごと省く。再生債権額の五分の三以上を持つ債権者が書面で同意すれば、調査をスキップして一気に計画認可へ進める。215条は、その省略の代償として何が起きるかを定める。簡易再生の計画認可が確定すると、すべての再生債権者の権利が156条の一般的基準に従って一律に変更される。調査されなかった債権も、あなたが届け出を忘れた約定劣後再生債権も、計画の効力に飲み込まれる。届出のない約定劣後債権について債務者は責任を免れる、と3項が明言する。スピードと引き換えに、債権者が一度逃した権利は戻らない。この条文の本当の読み手は、再建を急ぐ債務者ではなく、油断した債権者の側だ。
民事再生法 215 条は簡易再生の効力を定める規定であり、簡易再生の決定後に再生計画認可の決定が確定したとき、すべての再生債権者の権利が第 156 条の一般的基準に従って一律に変更される旨を規定する。約定劣後再生債権の届出がない場合、再生債務者はその責任を免れ、共助対象外国租税の請求権については権利変更の効力が徴収共助との関係でのみ主張できる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
簡易再生は、通常の民事再生で行う債権の調査・確定手続を省略し、再生債権額の 5 分の 3 以上の同意を得て迅速に計画認可へ進む手続です。民事再生法 211 条以下が定めます。
当事者の合意で他の再生債権に劣後して弁済されると定められた債権です。役員借入金が典型で、簡易再生で届出をしないと 215 条 3 項により債務者が責任を免れます。
裁判所が再生手続開始決定で定める債権届出期間内です(民事再生法 94 条以下)。この期間を過ぎると失権し、215 条の権利変更を受けた額で固定されます。
再生債権額の 5 分の 3 以上を持つ債権者の書面同意が必要です(民事再生法 211 条)。全員同意は不要で、反対債権者の権利も 215 条で一律変更されます。
租税条約に基づく徴収共助の対象となる外国租税の請求権です。215 条 4 項により、権利変更の効力は徴収共助との関係においてのみ主張できます。
再生計画で債権者の権利をどう変更するかを定める基準で、債権者平等が核心です。簡易再生の権利変更も 215 条 1 項によりこの基準に従います。
計画が 156 条の一般的基準(債権者平等)を満たさない場合や、法定の不認可事由に当たる場合は、5 分の 3 の同意を得ても認可されません。
再生手続開始前の罰金等は 215 条 1 項の一律変更の対象から除外されます。共助対象外国租税は 4 項の特則により扱いが別に定められています。
全額カットではなく、156条の一般的基準に従って一律に減額・弁済期の猶予がされる形が一般的です。簡易再生は調査手続を省くだけで、債権そのものが消えるわけではありません。ただし期限内に届出をしないと失権します。業界裏話ヒント:簡易再生は通常再生より早く終わるため、債権者が「まだ時間がある」と油断した頃には届出期間が締め切られていることがある。開始通知が届いたら、内容を読み込む前に届出期限の日付だけ先に確保するのが鉄則です
役員借入金が約定劣後再生債権に当たる場合、届出をしなければ3項により会社は返済義務を免れます。つまり社長個人の貸金が消えます。届け出れば劣後の扱いで一部回収の可能性が残ります(民事再生法215条3項)。業界裏話ヒント:再生計画では役員借入金をあえて届け出ず放棄させ、計画の弁済率を上げて一般債権者の同意を得やすくする実務がある。社長自身が損を被ることで会社を救う構図で、税務上の取扱いも絡むため税理士と必ず相談する
全員の同意は不要です。再生債権額の五分の三以上を持つ債権者の書面同意があれば簡易再生の決定ができ、反対した残りの債権者の権利も215条で一律変更されます(民事再生法211条)。業界裏話ヒント:この五分の三という数字を握るのは多くの場合メインバンクなどの大口債権者。少額債権者がいくら反対しても、大口が同意すれば手続は進む。自社が少額債権者なら、反対に労力を使うより計画内容の交渉に回す方が現実的です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 役割 | 民再 215 条:簡易再生の計画確定による権利の一律変更効 | — |
| 調査手続との関係 | 調査手続が省略され迅速化される代わりに権利主張の窓が届出期間に限定 | — |
| 届出を怠った場合 | 権利が変更後の額で固定、約定劣後再生債権は 3 項で消滅 | — |
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