民事再生法 第238条(通常の再生手続に関する規定の適用除外)
クイックジャンプ
小規模個人再生においては、第三十四条第二項、第三十五条、第三十七条本文(約定劣後再生債権に係る部分に限る。)及びただし書、第四十条、第四十条の二(民法第四百二十三条第一項又は第四百二十三条の七の規定により再生債権者の提起した訴訟に係る部分を除く。)、第四十二条第二項(約定劣後再生債権に係る部分に限る。)、第三章第一節及び第二節、第八十五条第六項、第八十七条第三項、第八十九条第二項及び第九十四条第一項(これらの規定中約定劣後再生債権に係る部分に限る。)、第四章第三節(第百十三条第二項から第四項までを除く。)及び第四節、第百二十六条、第六章第二節、第百五十五条第一項から第三項まで、第百五十六条(約定劣後再生債権に係る部分に限る。)、第百五十七条から第百五十九条まで、第百六十三条第二項、第百六十四条第二項後段、第百六十五条第一項、第七章第三節(第百七十二条を除く。)、第百七十四条第一項、第百七十四条の二、第百七十五条第二項、第百七十八条から第百八十条まで、第百八十一条第一項及び第二項、第百八十五条(第百八十九条第八項、第百九十条第二項及び第百九十五条第七項において準用する場合を含む。)、第百八十六条第三項及び第四項、第百八十七条、第百八十八条、第二百条第二項及び第四項、第二百二条第一項、第二百五条第二項並びに第十二章の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
通常の再生手続に関する規定の適用除外とは何ですか?
定義通常の再生手続に関する規定の適用除外とは、民事再生法第238条に定められた規定で、「小規模個人再生においては、第三十四条第二項、第三十五条、第三十七条本文(約定劣後再生債権に係る部分に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 民事再生法第238条(通常の再生手続に関する規定の適用除外)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
- 民事再生法第238条の条文原文は「小規模個人再生においては、第三十四条第二項、第三十五条、第三十七条本文(約定劣後再生債権に係る部分に限る。」で始まります。
- 民事再生法第238条は第一節 小規模個人再生に置かれています。
- 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
- 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 民事再生法第238条の前の条は民事再生法第237条です。
- 民事再生法第238条の次の条は民事再生法第239条です。
- 民事再生法第238条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第238条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225 - 本サイト収録
民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第238条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/238
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点民事再生法238条は、小規模個人再生で否認権や管財人選任、債権者集会など通常の再生手続の重い規定を適用除外とし、個人の債務整理を簡易・迅速にする条文である。
Q · 小規模個人再生は、会社の民事再生とどう違うの?なぜ速くて安いの?
民事再生法238条が重い手続きを丸ごと外しているからです
小規模個人再生が会社の再生より速く安いのは、民事再生法238条が重い規定を一括で適用除外にしているからです。否認権、監督委員・管財人の選任、債権者集会、財産の換価に関する多数の規定が適用されません。これにより本人や司法書士でも進められる簡易・迅速な手続きが成立します。代償として債権者は、財産隠しを取り戻す否認権などの武器を失います。
解説
カードローン、リボ払い、奨学金の返済。気づけば毎月の返済額が手取りを超え、新しい借入で古い借金を返す自転車操業に陥っている。多くの人は『もう自己破産しかない』と思い込む。だが、その手前にもう一つの道がある。小規模個人再生だ。借金を大幅に圧縮し、原則3年で分割返済すれば残りが免除される手続きで、住宅資金特別条項を使えば家も手放さずに済む。第238条は、この手続きから会社の再生で使う重い仕組みを丸ごと外す条文である。否認権、監督委員や管財人の選任、複雑な債権者集会、これらが適用されない。だからこそ個人再生は会社の再生より圧倒的に速く、安く、本人や司法書士でも進められる。あなたがこの条文の存在を知っているかどうかで、『破産か、返せない地獄か』の二択から抜け出せるかが決まる。
法的な位置づけ
民事再生法238条は、小規模個人再生に関する適用除外規定である。否認権、監督委員および管財人の選任、債権者集会の開催、財産の換価に関する諸規定など、通常の民事再生手続で機能する重い仕組みを列挙して適用しないものと定める。これにより個人債務者向けの簡易かつ迅速な再生手続が制度的に成立する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
よくある質問 AI による整理
Q1小規模個人再生とは何ですか?
借金を大幅に圧縮し原則3年で分割返済すれば残りが免除される個人向けの手続きです。民事再生法238条が会社再生の重い規定を外すため簡易・迅速に進められます。
Q2個人再生で借金はいくらまで減りますか?
最低弁済額の基準(民事再生法229条)と保有財産額により決まり、多くは総額の5分の1程度まで圧縮されます。ただし清算価値(財産額)を下回る圧縮はできません。
Q3小規模個人再生ができる条件は?
住宅ローンを除く借金総額が5000万円以下で、将来にわたり継続的・反復的な収入が見込めることが基本要件です(民事再生法221条)。
Q4個人再生にはどれくらい期間がかかりますか?
申立てから再生計画認可まで通常6か月前後、その後原則3年(最長5年)で分割返済します。会社の再生より否認権や管財人の手続きがない分、短期で進みます。
Q5個人再生で車のローンは残せますか?
所有権留保付きのローンは車が引き揚げられる場合があります。住宅資金特別条項は家のローンを守れますが、車には同様の特則がない点に注意が必要です。
Q6小規模個人再生と給与所得者等再生の違いは?
小規模個人再生は債権者の消極的同意で計画が可決されますが、給与所得者等再生(民事再生法239条)は債権者の同意が不要な代わり可処分所得の2年分以上の弁済が求められます。
Q7個人再生の費用はいくらかかりますか?
弁護士なら概ね40〜60万円、司法書士の書類作成なら抑えられる傾向があります。238条による手続き簡略化が費用低減の背景で、法テラスの費用立替制度も利用できます。
Q8個人再生をすると官報に載りますか?
掲載されます。ただし一般の人が官報を日常的に確認することはまずなく、勤務先への通知は原則ありません。社内貸付があると勤務先が債権者として関与します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自己破産と個人再生、結局どっちが得なんですか?
収入が安定し残したい財産があるなら個人再生が有利です。自己破産は借金がゼロになる代わり家や高額な車を失います。小規模個人再生(民事再生法221条以下)は借金を圧縮して原則3年で返済し、住宅資金特別条項を使えば家も残せます。実務のポイント:ギャンブルや浪費が原因だと自己破産は免責が下りないことがありますが、個人再生にこの縛りはありません。破産で免責が危ういケースこそ個人再生が逃げ道になります
Q2個人再生をすると、家族や勤務先にバレますか?
原則として勤務先に通知は行きません。官報には載りますが、一般の人が官報を日常的に見ることはまずありません。ただし社内貸付や財形融資があると勤務先が債権者として手続きに関わります。実務のポイント:給与差押えが先に始まると勤務先に確実に知られます。知られたくないなら差押えが動く前に申し立て、中止させるのが現実的な防衛策です
Q3保証人がいる借金も減らせますか?
あなたの返済義務は減りますが、保証人の義務はそのまま残ります。あなたが個人再生で8割カットしても、債権者は残り全額を保証人に請求できます。実務のポイント:奨学金や事業融資で親や配偶者が保証人になっているケースでは、あなたの再生が保証人を直撃します。申立て前に保証人へ事情を伝え、保証人も同時に債務整理を検討するか相談しておくのが鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 『借金が返せない=自己破産』という前提そのものが誤っている。問いを立て直すべきだ。本当の選択肢は『破産か個人再生か』であり、安定収入があるなら家や車を残せる個人再生の方が有利なことが多い。自己破産を前提に動き出すと、残せたはずの資産まで手放すことになる
- 個人再生が『簡単な手続き』であることは知っていても、その簡単さの代償までは知られていない。238条で否認権が外されている以上、債権者は債務者が直前に隠した財産を取り戻す強力な手段を失う。逆に言えば、債権者として個人再生に巻き込まれたら、会社再生や破産とは戦い方を変えなければならない
- 『個人再生は費用が高くて手が出ない』と諦める人が多いが、238条による手続き簡略化で、弁護士より費用を抑えられる司法書士への書類作成依頼や、法テラスの費用立替制度という道がある。費用を理由に破産を選ぶ前に、これらを確認する価値はある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続きの重さ(238条の適用除外) | 小規模個人再生:否認権・管財人・債権者集会など不適用で最も軽量 | 給与所得者等再生(239条):小規模と同様に軽量だが弁済額基準が別 通常の民事再生(会社再生):否認権・監督委員等がフル適用で重い |
| 計画可決の要件 | 債権者の消極的同意(反対が頭数の半数未満かつ債権額の過半数未満なら可決) | 債権者の同意不要(可処分所得2年分以上の弁済が条件) 債権者集会での積極的な多数決による可決が必要 |
| 弁済額の考え方 | 最低弁済額基準(229条)と清算価値のいずれか高い方 | 上記に加え可処分所得基準の2年分を比較して最も高い額 再生計画で定める弁済率(事業継続の収益に依存) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も消費者向けに簡易な更生手続を別立てにしており、会社の重整(会社更生に相当)と手続を分けている点で日本の個人再生と発想が近い
韓国は債務者回生・破産法の第4編に個人回生手続を置き、日本の小規模個人再生と同様に会社再生より簡略な仕組みを採用
ドイツは消費者倒産手続を通常倒産手続の特則として設け、免責(Restschuldbefreiung)と組み合わせる。日本の免責を伴わない再生型とは制度設計が異なる
米国 Chapter 13は定期収入者が返済計画により債務を調整し住宅を維持できる点で、日本の個人再生+住宅資金特別条項に最も近い比較対象
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 毎月の返済が手取りを超え、督促電話に怯える会社員。自己破産すると財産や勤務先に影響が出ないかと夜も眠れない。だが小規模個人再生なら、借金を圧縮しつつ財産の換価処分を避けられる。238条が管財人による財産管理の仕組みを外しているからこそ、手元の資産を守りながら立て直せる
- もし、住宅ローンを返済中のあなたが、それとは別に消費者金融に400万円の借金を抱えていたら? 自己破産では家を失うが、小規模個人再生に住宅資金特別条項を付ければ、家のローンはそのまま払い続け、消費者金融分だけを大幅に圧縮できる
- あなたが知人に200万円を貸していて、相手が小規模個人再生を申し立てた。『直前に財産を誰かに移したはずだ、取り戻せ』と思っても、238条は否認権の規定を除外している。会社の再生なら使えた財産取戻しの武器が、個人再生では原則として使えない
- 給与差押えの予告が届いた。残された時間はわずか。小規模個人再生の申立てと強制執行の中止で、差押えを止められる可能性がある。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 借金の総額が住宅ローンを除き5000万円以下か確認、これが小規模個人再生の入口だ2. 安定した収入があるか整理、原則3年の分割返済が前提になる3. 自己破産と比較し、残したい財産(家・車・退職金)があるなら個人再生が有利4. 司法書士または弁護士、法テラスに早めに相談、督促や差押えが進む前が肝心
訴えられた側:1. 債務者から個人再生の通知が来たら、債権届出を期限内に行う、届け出ないと配当から漏れる2. 238条で否認権が使えないことを前提に、再生計画案の内容を精査3. 計画に不服なら不同意の意思表示で対抗できるが、頭数の半数以上または債権額の過半数を集める必要がある4. 保証人がいれば、保証人への請求は別途可能
時効(請求できる期限):この条文自体に特定の時効はない。ただし小規模個人再生では、再生手続開始後に裁判所が定める期間内に再生計画案を提出しなければ手続きが廃止される。再生計画認可後は原則3年(最長5年)で返済を完了する必要がある。各期限は事案で異なるため最新の運用をご確認ください
学説
通説:238条による広範な適用除外は、少額かつ定型的な個人債務を迅速・低廉に整理するという政策目的から正当化される。否認権や管財人制度を省くことで手続コストを抑える一方、清算価値保障原則(最低弁済額基準)により債権者の最低限の利益は確保される、と理解される。
改正沿革 AI による整理
- 新設(個人再生手続の導入時) 本条は、民事再生法に小規模個人再生の特則が追加された際に新設された適用除外規定と考えられる。その後の関連法改正(破産法制定に伴う整備、民法債権法改正に伴う整備等)で引用条文の調整がなされた可能性が高い。改正回数と各改正年の正確な確認が必要
改正の年表
- 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)制定。会社更生法に代わる汎用的な再建型倒産手続として成立
- 2.平成12年(2000年) 改正:民事再生法の一部改正により小規模個人再生・給与所得者等再生の特則が追加され、本条を含む適用除外規定が新設された。個人向け再生手続の創設。正確な改正条番号・施行日は最新の e-Gov で確認を推奨
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める