給与所得者等再生において再生計画認可の決定が確定した場合には、計画弁済総額が再生計画認可の決定があった時点で再生債務者につき破産手続が行われた場合における基準債権に対する配当の総額を下回り、又は再生計画が前条第二項第七号に該当することが明らかになったときも、裁判所は、再生債権者の申立てにより、再生計画取消しの決定をすることができる。この場合においては、第百八十九条第二項の規定を準用する。
要点民事再生法 242 条は、給与所得者等再生で計画確定後でも、清算価値を下回る計画や可処分所得 2 年分要件違反が判明すれば、債権者の申立てで取り消せると定める。
Q · 個人再生の計画が確定したら、もう絶対に取り消されないの?
いいえ。給与所得者等再生では確定後でも取り消される場合があります
民事再生法 242 条により、給与所得者等再生では再生計画認可決定が確定した後であっても、二つの場合に取り消されます。一つは計画弁済総額が破産していれば配当されたはずの総額(清算価値)を下回っていたと判明したとき、もう一つは可処分所得 2 年分要件(241 条 2 項 7 号)を満たさないと明らかになったときです。いずれも再生債権者の申立てが必要で、取消しがされると 189 条 2 項の準用により債権は原則として元の額に復活します。財産や収入を低く見せて計画を通しても、後で発覚すれば確定後でも崩されます。
借金が膨らんで個人再生を選び、給与所得者等再生で計画が認可され、それが確定した。これでもう安心、あとは決められた額を分割で払い切るだけ。多くの人がそう胸をなで下ろした瞬間、242条という地雷の存在を知らないまま、その上に立っている。この条文は、計画が確定した後であっても、債権者の申立てで裁判所が計画を取り消せる二つの場合を定める。一つは、あなたの計画弁済総額が、その時点で破産していたなら債権者に配当されたはずの総額を下回っていたと後から判明したとき(清算価値保障原則の違反)。もう一つは、可処分所得の計算が241条2項7号の2年分要件を満たしていなかったと明らかになったとき。つまり、財産や収入を低く見せて計画を通しても、後で発覚すれば、確定後ですら崩される。確定イコール終わり、ではない。
民事再生法 242 条は、給与所得者等再生における再生計画取消しの特則を定める規定である。再生計画認可の決定が確定した後であっても、計画弁済総額が清算価値(破産配当総額)を下回る場合、又は可処分所得 2 年分要件(241 条 2 項 7 号)に反することが明らかになった場合に、再生債権者の申立てによる取消しを認める。
AI 輔助整理,以條文原文為準
定期的な収入があり変動が小さい個人が利用できる個人再生手続です。債権者の同意が不要な代わりに、可処分所得 2 年分以上を弁済に充てる要件(241 条 2 項 7 号)が課されます。
再生計画による弁済総額は、債務者が破産した場合に債権者が受けられる配当額を下回ってはならないとする原則です。これを割ると 242 条の取消事由になります。
給与所得者等再生で、計画弁済総額が清算価値を下回るか、可処分所得 2 年分要件に反することが確定後に判明したときです。いずれも債権者の申立てが必要です。
収入から税・社会保険料・最低限度の生活費を控除した可処分所得の 2 年分以上を、弁済に充てなければならない要件です。給与所得者等再生に固有のハードルです。
小規模個人再生は債権者の消極的同意が必要ですが、給与所得者等再生は同意不要な代わりに可処分所得 2 年分要件を負います。取消事由の組み立ても異なります。
242 条は固有の申立期間を定めず、取消事由が明らかになったときが起点です。ただし弁済が完了し権利変更が確定すると取消しの実益が乏しくなるため、実務上は発覚後すみやかに動く必要があります。
再生債権者です。242 条は債権者の申立権を定めており、裁判所が職権で取り消すものではありません。証拠を握った債権者の判断で手続が始まります。
勤務先への財産調査や退職金見込額の照会などで発覚することがあります。発覚すれば清算価値が上がり、計画が基準を割って 242 条の取消しにつながります。
そうとは限りません。給与所得者等再生では、242条により確定後でも取り消される場合があります。計画弁済総額が破産配当総額を下回るとき、または可処分所得2年分要件(241条2項7号)を満たさないと判明したとき、債権者の申立てで取消し決定が出ます。業界裏話ヒント:同意不要の給与所得者型は、その代償として可処分所得要件という独自のハードルを課されており、ここを外すと確定後でも崩れる。小規模個人再生とは取消事由の組み立てが違う
本当です。退職金見込額の一部が清算価値に算入されます。実務では在職中なら見込額の8分の1を計上する運用が一般的です。これを申告し損ねると清算価値が跳ね上がり、計画弁済総額がそれを下回って242条の取消事由になりえます。業界裏話ヒント:退職金見込額の証明を会社に求める時点で債務整理を知られないか不安がる人は多いが、本人が請求する限り理由を会社に告げる義務はない
再生計画による権利変更の効力が失われ、債権は原則として元の額に復活します(189条2項準用)。既払い分は充当されますが、圧縮されていた残額が元に戻るため、負担は一気に重くなります。業界裏話ヒント:取消しは自己破産への引き金になりやすい。取消しが見えてきたら、粘って取り消されるより、傷が浅いうちに破産へ切り替える出口設計を弁護士と組む方が、損が小さいことが多い
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 適用局面 | 242 条:認可決定が確定した後の取消し | — |
| 主な事由 | 清算価値を下回る計画/可処分所得 2 年分要件違反 | — |
| 申立権者 | 再生債権者 | — |
| 効果 | 取消決定 → 189 条 2 項準用で債権が元の額に復活 | — |
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