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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第255条(詐欺再生罪)

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  1. 再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者について再生手続開始の決定が確定したときは、十年以下の拘禁刑若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。情を知って、第四号に掲げる行為の相手方となった者も、再生手続開始の決定が確定したときは、同様とする。
  2. 一債務者の財産を隠匿し、又は損壊する行為
  3. 二債務者の財産の譲渡又は債務の負担を仮装する行為
  4. 三債務者の財産の現状を改変して、その価格を減損する行為
  5. 四債務者の財産を債権者の不利益に処分し、又は債権者に不利益な債務を債務者が負担する行為
  6. 2.前項に規定するもののほか、債務者について管理命令又は保全管理命令が発せられたことを認識しながら、債権者を害する目的で、管財人の承諾その他の正当な理由がなく、その債務者の財産を取得し、又は第三者に取得させた者も、同項と同様とする。

この条文の基本情報

詐欺再生罪とは何ですか?

定義詐欺再生罪とは、民事再生法第255条に定められた規定で、「再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者について再生手続開始の決定が確定したときは、十年以下の拘禁刑…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第255条(詐欺再生罪)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第255条の条文原文は「再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で、次の各号のいずれかに該当する行為をした者は、債務者について再生手続開始の決定が確定したときは、十年以下の拘禁刑…」で始まります。
  3. 民事再生法第255条は第十五章 罰則に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第255条の前の条は民事再生法第254条です。
  7. 民事再生法第255条の次の条は民事再生法第256条です。
  8. 民事再生法第255条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第255条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第255条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/255

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法255条は、債権者を害する目的で財産を隠匿・仮装譲渡した者を、再生手続開始決定の確定を条件に十年以下の拘禁刑で処罰する詐欺再生罪を定める。

Q · 会社が潰れる前に、資産を家族の会社へ移しておくのは罪になりますか?

債権者を害する目的なら詐欺再生罪、十年以下の拘禁刑です

民事再生法255条の詐欺再生罪です。再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で財産を隠匿・仮装譲渡・不利益処分すれば、後に再生手続開始決定が確定した時点で、十年以下の拘禁刑または千万円以下の罰金に処されます。申立て前の資産隠しも遡って処罰対象です。さらに、事情を知って財産を受け取った相手方も、共犯ではなく正犯として同じ刑に問われます。正当な対価による通常取引かどうかが、適法と犯罪の分岐点になります。

解説

資金繰りに行き詰まった経営者が、最後の手段として会社の機械や売掛金を、親しい取引先や家族の会社にこっそり移す。「どうせ潰れるなら、せめて身内に残したい」。その気持ちは分かる。だが民事再生法255条は、この行為を「詐欺再生罪」として、十年以下の拘禁刑または千万円以下の罰金で処断する。押さえるべきは二点。第一に「再生手続開始の前後を問わず」、つまり申立て前の資産隠しでも、後で再生手続開始決定が確定すれば遡って処罰される。第二に、その資産を「事情を知って」受け取った相手方も、同じ刑に問われる。よかれと思って友人の資産を預かった人まで、共犯ではなく正犯として罪に落ちる。財産隠しは、あなた一人の問題で終わらない。

法的な位置づけ

詐欺再生罪とは、民事再生法255条が定める倒産犯罪であり、再生手続開始の前後を問わず、債権者を害する目的で債務者の財産を隠匿・損壊し、譲渡や債務負担を仮装し、価格を減損し、又は債権者の不利益に処分する行為を対象とする。再生手続開始決定の確定が客観的処罰条件とされ、確定により遡って可罰性が生じる。情を知った処分の相手方も正犯として処罰される。

よくある質問 AI による整理

Q1詐欺再生罪とは何ですか?

民事再生法255条が定める倒産犯罪で、債権者を害する目的の財産隠匿・仮装譲渡・不利益処分を処罰します。再生手続開始決定の確定が処罰の条件です。

Q2詐欺再生罪はどんな行為が処罰されますか?

財産の隠匿・損壊、譲渡や債務負担の仮装、価格の減損、債権者に不利益な処分の四類型です(255条1項各号)。管財人に無断の財産取得も2項で処罰されます。

Q3詐欺再生罪の時効は何年ですか?

公訴時効は7年(刑訴250条2項4号)です。ただし再生手続開始決定の確定が処罰条件のため、時効の起算点は実務上解釈が分かれています。

Q4詐欺再生罪の罰則はどれくらい重いですか?

十年以下の拘禁刑もしくは千万円以下の罰金、又はその併科です。前科がつけば会社の再生どころか経営者個人の人生に致命傷となります。

Q5役員報酬の駆け込み支払いは詐欺再生罪になりますか?

債権者に不利益な処分と評価されれば、開始決定の確定後に詐欺再生罪が成立しうります。タイミングが早ければセーフという直感は通用しません。

Q6管財人に無断で会社の預金を動かすと罪になりますか?

管理命令や保全管理命令を認識しながら、正当な理由なく財産を取得すれば、255条2項の独立した罪が成立します。承諾なき財産取得はそれだけで罪です。

Q7詐欺再生罪で捜査されたら何をすべきですか?

隠蔽を重ねるほど罪が深まります。直ちに倒産専門の弁護士に相談し、正当な対価・通常取引・生活費確保など適法性の資料を整え、取調べでは弁護人を通じて対応します。

Q8離婚の財産分与で資産を移すと詐欺再生罪になりますか?

会社の倒産が絡む場合、離婚を装った資産移転は詐欺再生罪に直結しえます。家庭の事情のつもりの財産分与が倒産犯罪の証拠になりかねません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1会社が潰れそうなとき、社長個人の財産を守るのは当然じゃないんですか?

会社財産と個人財産は法的に別物ですが、債権者を害する目的で会社の財産を個人や身内へ移せば、それは255条の詐欺再生罪です。正当な対価のない移転、安値の譲渡、名義の仮装が典型例。実務のポイント:弁護士が最初に確認するのは「いつ、いくらで、誰に」動かしたか。対価が相場どおりで通常の取引の範囲なら適法の余地がある。逆に直前の駆け込み・無償・身内向けの三拍子が揃うと、ほぼ立件される。動かす前の対価設計が生死を分ける

Q2頼まれて資産を預かっただけなのに、なぜ自分まで罪になるんですか?

255条1項柱書の後段は、事情を知って財産の不利益処分の相手方になった者も同じ刑に処すと定めています。「預かっただけ」でも、相手の財産隠しと知っていれば正犯です。実務のポイント:鍵は「情を知って」の立証。相手の経営状況を知る立場(取引先、親族、顧問)ほど「知らなかった」が通りにくい。逆に事情を知らされず通常の取引として受け取ったなら罪は成立しない。やり取りの記録を残しておくことが後の自衛になる

Q3もう何年も前に処分した資産でも、今さら罪に問われますか?

公訴時効は7年(刑事訴訟法250条2項4号)ですが、本罪は再生手続開始決定の確定が処罰の条件で、時効の起算点は実務上、解釈が分かれています。実務のポイント:「時間が経ったから安全」と油断する経営者が多いですが、再生申立て自体が何年も先になれば、古い資産移動が掘り起こされるリスクは残ります。倒産を視野に入れた瞬間、過去の資産移動の適法性を弁護士に棚卸ししてもらうのが賢明です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「倒産する前なら自分の財産は自由に処分できる」と思い込んでいるが、255条は「再生手続開始の前後を問わず」と明記する。申立て前の財産隠しも、後で開始決定が確定すれば遡って処罰の対象になる
  • 「バレなければ問題ない、帳簿さえ整えておけばいい」という発想そのものが危険。管財人と裁判所には否認権(民事再生法127条)という民事の回収手段があり、その調査の過程で資産移動が露見する。隠す前提で組み立てた計画ほど、刑事と民事の両面から崩される
  • 「資産を移しても、せいぜい取り戻されるだけ」と軽く考えている人が多いが、深刻さの桁が違う。取り戻し(否認)は民事の話だが、255条は十年以下の拘禁刑という刑事罰だ。前科がつき、会社の再生どころか経営者個人の人生が終わる
比較の観点この条文ほかの条文
法的性質255条:詐欺再生罪(刑事罰)256条:特定の債権者に対する担保供与等の罪(刑事罰)
127条:否認権(民事の回収手段)
対象行為財産の隠匿・仮装譲渡・価格減損・債権者に不利益な処分特定債権者への偏頗弁済・担保供与など
詐害行為・偏頗行為の否認による財産の取り戻し
制裁・効果十年以下の拘禁刑又は千万円以下の罰金(併科あり)詐欺再生罪より軽い法定刑(偏頗行為の処罰)
逸出財産の原状回復(刑事罰なし)
発動条件再生手続開始決定の確定(客観的処罰条件)再生手続開始決定の確定
再生手続の開始と管財人等による否認権の行使

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
刑法第356条(損害債権罪)・破産法 詐欺破産罪

台湾は強制執行を受ける際の債権者害意ある財産処分を刑法356条で、破産手続内の財産隠匿を破産法の詐欺破産罪で捕捉する。再生専用の独立罪ではなく複数条文で対応する点が異なる。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(사기회생죄)

韓国は債務者回生及び破産に関する法律で詐欺回生罪を定め、日本の詐欺再生罪とほぼ同趣旨。倒産手続における財産隠匿・仮装を刑事罰で処罰する。

ドイツ
StGB § 283(Bankrott)

ドイツは刑法典283条の破産犯罪(Bankrott)で、危機時における財産の隠匿・処分・帳簿不正を処罰する。倒産手続の種類を問わず適用される点が日本と類似。

アメリカ
18 U.S.C. § 152(Bankruptcy fraud)

米国は連邦法で破産手続における財産の隠匿・虚偽宣誓を処罰する。倒産犯罪を連邦刑事法に集約する点で、州法と手続法に分かれる日本と構造が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 資金繰りに窮した町工場の社長が、差押えを恐れて主力の NC 旋盤を取引先名義に書き換えた。半年後に民事再生を申し立て、開始決定が確定。この一手が「財産の譲渡の仮装」(255条1項2号)として立件される。会社を守るつもりの行動が、自分を刑務所に近づけた
  • あなたが取引先の社長から「うちが危ないので、この在庫を一時的に預かってくれ」と頼まれた。事情を察しながら引き受けた。相手の会社が再生手続に入り開始決定が確定すれば、あなたも「情を知った相手方」として、社長と同じ十年以下の拘禁刑の射程に入る(255条1項柱書後段)
  • もし、再生手続が始まる前に役員報酬として駆け込みで多額を引き出したら? それが「債権者に不利益な処分」と評価されれば、開始決定確定後に詐欺再生罪が成立しうる。タイミングが早ければセーフ、という直感は通用しない
  • 管理命令が出た後、管財人に黙って会社の預金を別口座へ。あと数日で開始決定が確定すれば、255条2項の独立した罪が成立する。承諾なき財産取得は、それだけで罪だ

取るべき行動

被害を受けた側:1. 債務者の不審な資産移動(名義変更、安値処分、急な譲渡)を察知したら、登記簿・契約書・送金記録などの証拠を即確保2. 民事面では管財人または裁判所に否認権(民事再生法127条)の行使を促し、財産の取り戻しを図る3. 刑事面では再生手続開始決定の確定を待って、詐欺再生罪での告発を検討、検察または警察へ証拠とともに申告4. 並行して仮差押えで保全し、確定前に資産が散逸するのを防ぐ

訴えられた側:1. すでに資産を動かしてしまった場合、隠蔽を重ねるほど罪が深まる、直ちに倒産専門の弁護士に相談2. 正当な対価による取引、通常の事業継続のための支払い、生活費の確保など、適法性を基礎づける資料を整える3. 取調べでは黙秘権を行使し、弁護人を通じて事実関係を整理4. 管財人の調査には誠実に対応、隠した資産を自主的に開示することが量刑上有利に働く場合がある

時効(請求できる期限):法定刑は十年以下の拘禁刑で、公訴時効は7年(刑事訴訟法250条2項4号)。ただし本罪は「再生手続開始決定の確定」が客観的処罰条件(処罰のために満たすべき外部条件)であり、時効の起算点を実行行為時とするか条件成就時とするかは実務上、解釈が分かれている。資産移動から年数が経っていても安心はできない(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:詐欺再生罪の『再生手続開始決定の確定』は客観的処罰条件と解され、実行行為時に犯罪は成立するが確定までは処罰できないとされる。『債権者を害する目的』という主観的要件により、正当な対価による通常取引は処罰対象から外れる。

改正沿革 AI による整理

  • 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 「懲役」を「拘禁刑」に統合する刑事法改正に伴い、本罪の法定刑も拘禁刑に改められた

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法の制定に伴い詐欺再生罪を新設。破産法の詐欺破産罪に対応する倒産犯罪として、再生手続における債権者の公平な満足を刑事罰で担保した。
  2. 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部改正により『懲役』を『拘禁刑』へ統合。本罪の法定刑も十年以下の拘禁刑に改められた。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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