要点民事再生法40条の2は、再生債権者が提起した債権者代位訴訟・詐害行為取消訴訟や否認訴訟が再生手続開始時に係属していれば中断すると定める。再生債務者等が受継でき、相手方も受継を申し立てられる。
Q · 取引先を訴えている途中で相手が民事再生を申し立てたら、私の裁判はどうなるの?
訴訟は中断し、主導権は再生債務者等に移ります
民事訴訟のうち再生債権者が民法423条・424条に基づき提起した債権者代位訴訟・詐害行為取消訴訟や、破産法上の否認訴訟が再生手続開始時に係属していれば、その訴訟手続は中断します(40条の2第1項)。中断後は再生債務者等が受継でき、相手方も受継を申し立てられます(2項)。受継されないまま再生手続が終了すれば、再生債権者や破産管財人が当然受継します(7項)。訴訟は止まるだけで消滅せず、主導権が手続の節目ごとに移る点が重要です。
取引先に貸した金を回収するため、あなたは相手の資産隠しを止めようと詐害行為取消訴訟を起こした。あるいは相手が第三者に持つ債権を代位して取り立てる訴訟を進めていた。判決まであと一歩、というところで相手が民事再生を申し立てる。その瞬間、あなたの裁判は止まる。民事再生法40条の2は、民法423条(債権者代位権)、423条の7、424条(詐害行為取消権)に基づき再生債権者が起こした訴訟、そして破産法上の否認訴訟が、再生手続開始時に係属していれば「中断する」と定める。なぜか。これらの訴訟は本来あなた一人の利益ではなく、債権者全体の財産を守るためのもの。再生手続が始まれば、その役割は再生債務者等(再生債務者や監督委員)に引き継がれるべきだからだ。重要なのは、あなたが訴訟を続けられるかどうかは、もはやあなた一人では決まらないという点。再生債務者等が受継すれば手続はそちらへ移り、あなたは表舞台から降りる。受継しないまま再生手続が終われば、今度はあなたが当然に引き継ぐ。一本の訴訟の主導権が、手続の節目ごとに人の手を渡っていく。
民事再生法40条の2は、再生手続開始時に係属する債権者代位訴訟・詐害行為取消訴訟・否認訴訟の中断と受継を定める規定である。これらの訴訟は責任財産の回復を通じて債権者全体の利益に及ぶため、再生手続の開始により追行権は再生債務者等へ集約され、受継の有無と手続の終了時期に応じて主導権の所在が切り替わる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
再生手続開始時に係属する債権者代位訴訟・詐害行為取消訴訟・否認訴訟が、いったん止まる制度です(民事再生法40条の2第1項)。訴訟は消滅せず、受継によって再開します。
民法423条・423条の7に基づく代位訴訟が再生手続開始「当時」に係属していれば、その時点で自動的に中断します。開始後に提起した訴訟は本条の対象外です。
再生手続開始時に係属していれば中断し、再生債務者等が受継できます。受継されないまま手続が終了すれば、再生債権者が当然受継します(7項)。
破産法の規定による否認の訴訟や、否認の請求認容決定への異議訴訟も中断対象です。再生手続では140条の受継規定と連動して主導権が移ります。
再生債権に優先して随時弁済される債権です。40条の2第3項では、受継後の相手方の訴訟費用請求権が共益債権とされます(119条の一般規定と対応)。
申立てなしに当事者の地位が自動的に移ることです。受継のないまま再生手続が終了すると、再生債権者や破産管財人が当然受継します(40条の2第7項)。
できます。40条の2は2項・5項・6項後段で、相手方(被告側)からの受継申立ても認めています。宙ぶらりんを避けて自ら決着を付けられます。
受継後に手続が終了した場合は再生債権者が受継し(5項・6項)、受継前に終了した場合は再生債権者または破産管財人が当然受継します(7項)。
あなたの訴訟が債権者代位訴訟か詐害行為取消訴訟(民法423条・424条)、または否認訴訟なら、再生手続開始で自動的に中断します(40条の2第1項)。止まるだけで消えるわけではなく、再生債務者等が受継すれば手続はそちらに移ります。業界裏話ヒント:実務では、こうした訴訟が中断対象かどうかの判定を最初に誤ると対応が後手に回る。中断する訴訟と中断しない一般の金銭請求訴訟(これは別の規律)を見分けられるかが、初動の差になる
いいえ。受継される前に再生手続が終了すれば、再生債権者であるあなたが当然にその訴訟を受け継ぎます(40条の2第7項)。また再生手続が終わった局面では、再生債権者が受継しなければならない場面も定められています(5項・6項)。業界裏話ヒント:「当然受継」は申立て不要で地位が戻る一方、戻ったことに気づかず期日を空転させる事故が起きやすい。手続終了の通知を受けたら、自分が当事者に復帰していないかを真っ先に確認するのが実務の鉄則
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象訴訟 | 40条の2:代位訴訟・詐害行為取消訴訟・否認訴訟の中断 | — |
| 受継の主体 | 再生債務者等が受継(相手方も申立て可) | — |
| 手続終了時の帰趨 | 受継前終了は再生債権者・破産管財人が当然受継(7項) | — |
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