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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

民事再生法 第49条(双務契約)

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  1. 双務契約について再生債務者及びその相手方が再生手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、再生債務者等は、契約の解除をし、又は再生債務者の債務を履行して相手方の債務の履行を請求することができる。
  2. 2.前項の場合には、相手方は、再生債務者等に対し、相当の期間を定め、その期間内に契約の解除をするか又は債務の履行を請求するかを確答すべき旨を催告することができる。この場合において、再生債務者等がその期間内に確答をしないときは、同項の規定による解除権を放棄したものとみなす。
  3. 3.前二項の規定は、労働協約には、適用しない。
  4. 4.第一項の規定により再生債務者の債務の履行をする場合において、相手方が有する請求権は、共益債権とする。
  5. 5.破産法第五十四条の規定は、第一項の規定による契約の解除があった場合について準用する。この場合において、同条第一項中「破産債権者」とあるのは「再生債権者」と、同条第二項中「破産者」とあるのは「再生債務者」と、「破産財団」とあるのは「再生債務者財産」と、「財団債権者」とあるのは「共益債権者」と読み替えるものとする。

この条文の基本情報

双務契約とは何ですか?

定義双務契約とは、民事再生法第49条に定められた規定で、「双務契約について再生債務者及びその相手方が再生手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、再生債務者等は、契約の解除をし、又は再生債務者の債務を…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第49条(双務契約)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第49条の条文原文は「双務契約について再生債務者及びその相手方が再生手続開始の時において共にまだその履行を完了していないときは、再生債務者等は、契約の解除をし、又は再生債務者の債務を…」で始まります。
  3. 民事再生法第49条は第二節 再生手続開始の決定に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第49条の前の条は民事再生法第48条です。
  7. 民事再生法第49条の次の条は民事再生法第50条です。
  8. 民事再生法第49条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第49条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第49条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/49

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法49条は、双方未履行の双務契約について解除か履行かを選ぶ権利を再生債務者等に与える。相手方は催告でき、履行が選ばれれば請求権は共益債権として優先弁済される。

Q · 取引先が民事再生を申し立てたら、契約を続けるか切るかは自分で決められるの?

決められない。選択権は再生債務者側にあり、あなたは催告できるだけ

民事再生法49条により、双方がまだ履行を終えていない双務契約では、契約を解除するか履行を請求するかを選ぶ権利は再生債務者等にあり、相手方から一方的には解除できません。相手方にできるのは第2項の催告で、相当の期間を定めて確答を迫ることだけです。再生債務者等が期間内に確答しなければ解除権を放棄したものとみなされ、契約は存続します。再生債務者が履行を選べば、相手方の請求権は共益債権(49条4項)として再生債権に優先し全額弁済されます。

解説

取引先が民事再生を申し立てた。あなたはその会社と継続的な納品契約を結んでいて、まだ納めきっていない分も、受け取っていない代金もある。ここで多くの経営者が誤解する。「契約を解除して損切りしよう」と。だが民事再生法49条は、双方がまだ履行を終えていない双務契約について、続けるか切るかを選ぶ権利を、あなたではなく再生債務者側(再生債務者等、つまり再生手続中の会社やその監督者)に与えている。あなたにできるのは第2項の催告(相当の期間を定めて確答を迫ること)だけだ。ただし、ここに反転の鍵がある。相手が「履行」を選べば、あるいは催告に答えず解除権を放棄したとみなされれば、あなたの請求権は共益債権(第4項、再生債権より優先して全額支払われる請求権)に格上げされる。同じ取引先でも、履行済みの売掛金は再生債権として大幅カット、双方未履行の契約は共益債権で守られる。この一線を知っているかどうかが、回収率を数%から100%へ動かす。

法的な位置づけ

民事再生法49条は、再生手続開始時に双方とも履行が未了である双務契約の処理を定める規定である。再生債務者等に契約の解除権と履行請求権の選択権を認め、相手方には相当の期間内の確答を求める催告権を与える。再生債務者が履行を選択した場合、相手方の請求権は共益債権として優先弁済され、労働協約はこの選択権の対象から除外される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.契約ごとに履行状態を切り分ける 再生手続開始通知が届いたら、取引先との契約を一件ずつ「双方未履行か、自分だけ履行済みか」で仕分ける。双方未履行なら共益債権化の道があり、履行済みは再生債権としてカット対象になる。この分水嶺を最初に確定する
  2. 2.内容証明で確答を催告する 双方未履行の契約について、相当の期間(実務上おおむね二週間程度)を定め、解除か履行請求かを確答せよと内容証明郵便で催告する。文面には期間と「無確答なら解除権を放棄したものとみなす」旨を明記する(49条2項)
  3. 3.確答結果に応じて権利を確保する 無回答なら解除権放棄が擬制され契約は存続、以後の請求権を共益債権として管理する。相手が履行を選べば同じく共益債権となる。相手が解除を選んだ場合は準用される破産法54条により損害賠償を再生債権として届け出、給付済みの物の取戻しを検討する
  4. 4.履行局面では同時履行の抗弁で先履行リスクを断つ 相手が履行を選び取引が続く場合、民法533条の同時履行の抗弁により「先に代金を払え」と主張し、未回収のまま納品し続けるリスクを管理する。倒産解除特約による一方的解除は効かない前提で行動する

よくある質問 AI による整理

Q1双方未履行双務契約とは何ですか?

再生手続開始時に、当事者双方がともに債務の履行を完了していない双務契約のことです。民事再生法49条の選択権の対象となり、片方だけ履行済みの契約とは扱いが分かれます。

Q2共益債権と再生債権の違いは何ですか?

共益債権は再生手続と関係なく随時・優先して全額弁済される債権、再生債権は再生計画で減額・分割されカットされる債権です。49条4項で履行選択後の相手方請求権は共益債権になります。

Q3民事再生法49条と破産法53条の違いは?

どちらも双方未履行双務契約の選択権を定めますが、49条は事業再建型の民事再生手続、破産法53条は清算型の破産手続の規定です。選択権者や共益債権・財団債権の呼称が異なります。

Q4倒産解除特約は有効ですか?

相手方の倒産申立てを理由に一方的に解除できるとする特約は、再生手続の趣旨を害するとして効力を否定される場合があります。相手方からの倒産解除は原則として通用しません。

Q5民事再生の相手方の催告に期限はありますか?

49条2項の催告では相手方が「相当の期間」を定めます。実務上おおむね二週間程度が目安で、その期間内に再生債務者等が確答しなければ解除権を放棄したものとみなされます。

Q6賃貸借契約は民事再生法49条で解除されますか?

原則規定である49条ではなく、51条が準用する破産法の特則で処理されます。対抗要件を備えた借家人は保護され、家主の民事再生でいきなり退去を迫られることはありません。

Q7共益債権はいつ支払われますか?

共益債権は再生計画によらず随時弁済され、再生債権に優先します。手続の遂行に必要な費用や49条4項の履行選択後の相手方請求権がこれにあたります。

Q8サブスク業者が倒産したら前払い分は戻りますか?

既に支払った前払い分は再生債権として原則カットの対象です。ただしサービスの継続提供が双方未履行と評価され、業者が履行を選べば以後の請求権は共益債権として守られる余地があります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1取引先が民事再生したら、もう代金は戻ってこないんですか?

一律ではありません。既に自分だけ履行を終えた分は再生債権として原則カット対象ですが、双方がまだ履行を終えていない契約を相手が「履行」を選べば、あなたの請求権は共益債権(49条4項)として優先・全額弁済されます。実務のポイント: 弁護士は再生開始の通知が来たら、まず取引を「双方未履行か、片方履行済みか」で真っ先に仕分けします。同じ取引先でも、未履行契約は共益債権で守られ、履行済み債権はカットされる。この仕分けを知らない経営者が、守れた債権まで諦めている

Q2こちらから契約を解除して、納めた物を取り返せませんか?

双方未履行の双務契約では、解除か履行かを選ぶ権利は再生債務者等にあり(49条1項)、あなたから一方的に解除はできません。あなたにできるのは第2項の催告で確答を迫ることです。実務のポイント: 民法541条の通常の解除権は、相手の倒産という局面では事実上凍結されます。「払わないから解除して取り戻す」が効かない。だから催告が唯一のレバーで、これを早く打つほど契約存続・共益債権化に持ち込みやすい

Q3確答の催告って、具体的にどうやればいいんですか?

内容証明郵便で「相当の期間」を定め、その期間内に契約を解除するか履行を請求するか確答せよと迫ります。期間内に答えがなければ相手は解除権を放棄したものとみなされ(49条2項)、契約は存続し、あなたの請求権は共益債権になります。実務のポイント: 「相当の期間」は事案次第ですが、実務では二週間程度が目安。短すぎると無効と争われるので、期間と「無確答なら解除権放棄とみなす」旨を文面に明記しておくのが定石です

Q4うちは下請けで給料も払えなくなりそう。従業員との労働協約も切られますか?

切られません。第3項が労働協約を49条の適用対象から明確に除外しています。経営側の選択権で労働協約を解除したり履行を選んだりはできず、労働法のルールに従います。実務のポイント: 倒産局面でも労働協約だけは別枠で守られるのは、労働者保護の要請が再建手続の中でも優先されるからです。再生手続に入ったからといって、団体協約の内容を一存で反故にできると誤解している経営者は多い

間違えやすい点 AI による整理

  • 「取引先が倒産したら自分の代金は全部パー」は半分正しいが、その前提が雑だ。双方未履行の契約なら共益債権として守られる道がある。実は「履行済みか、まだ双方とも履行していないか」というたった一線が、全額回収か数%回収かを分ける。深刻なのは倒産そのものより、この切り分けを知らずに泣き寝入りすることだ
  • 「自分から契約を解除して損切りしよう」という発想そのものが誤っている。双方未履行の双務契約で解除を選ぶ権利は再生債務者等にあって、あなたにはない(49条1項)。あなたが立てるべき問いは「どう解除するか」ではなく「どう催告して相手の選択を引き出し、共益債権化へ誘導するか」である
  • 倒産すれば労働者との約束も同じく切られると思われがちだが、第3項は労働協約を明確に49条の適用から除外している。労働協約は経営者側の一存で解除・選択の対象にできない
比較の観点この条文ほかの条文
対象契約49条:双方未履行の双務契約一般50条:継続的給付を目的とする双務契約の特則
51条:賃借権等を有する相手方(破産法準用)
選択権の所在再生債務者等が解除か履行かを選択原則49条を前提に給付継続を規律
選択権は原則適用されず対抗要件で相手方を保護
相手方の地位催告権あり/履行選択で共益債権化(4項)継続供給者の請求権保護を調整
対抗要件具備で賃借人が退去を免れる
典型場面納品・工事・サービス等の未完了取引電気・ガス・通信など継続供給
事務所・店舗・住居の賃貸借

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
破産法第77条

台湾も、双方がまだ履行を終えていない双務契約について破産管財人に解除または履行請求の選択権を与える点で日本49条と同趣旨。再建型手続では公司法の重整規定が別途機能する

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제119조

韓国の債務者回生法は日本の民事再生法・会社更生法を統合した法律で、119条が双方未履行双務契約の管理人による選択権を規定し、日本49条と構造が近い

ドイツ
InsO § 103

ドイツ倒産法は、双務契約で双方未履行の場合に管財人が履行請求か履行拒絶かを選択できると定める。日本49条の選択権の淵源にあたる大陸法系の伝統的規律

アメリカ
11 U.S.C. § 365

米国連邦倒産法は executory contract について管財人・DIP が assume(引受)か reject(拒絶)かを選択できると定める。日本の民事再生法は Chapter 11の再建思想を強く参照した

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • あなたは部品メーカーで、納入先の組立工場が民事再生を申し立てた。半分納品済み、代金は未回収。工場側(再生債務者等)が残りの履行を選べば、あなたの請求権は共益債権(49条4項)として全額・優先で支払われる。切られれば再生債権に転落し数%しか戻らない。あなたの運命は相手の選択ボタン次第に見えるが、催告で主導権を取り返せる
  • もし、取引先から「民事再生手続開始」の通知が届いて、相手が契約を続けるとも切るとも言わないまま二週間が過ぎたら? あなたは内容証明で「相当の期間内に確答せよ」と催告できる。期間内に無回答なら相手は解除権を放棄したものとみなされ(49条2項)、契約は生き残り、あなたの請求権は共益債権として守られる
  • あなたが再生を申し立てた側の経営者なら、49条はあなたの武器になる。赤字の長期契約は解除して身軽になり、利益の出る契約は履行を選んで事業を回す。ただし履行を選んだ契約の相手方への支払いは共益債権として最優先でキャッシュを食う。選別を誤れば再建そのものが止まる
  • 下請けに出していた建設会社が民事再生。あなたの工事代金は未払いのまま。だが工事が双方未履行なら、共益債権で守られる可能性がある。まず契約の履行状態を切り分けることだ
  • あなたが事務所を借りているビルのオーナーが民事再生に入った。賃貸借は49条の原則ではなく特則(51条による破産法準用)で借家人が保護され、対抗要件を備えていればいきなり追い出されることはない。49条の選択権がそのまま家主に与えられるわけではない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 再生手続開始通知が来たら、まず契約ごとに「双方未履行か、自分だけ履行済みか」を切り分ける。これが共益債権(全額)か再生債権(カット)かの分水嶺2. 双方未履行なら、内容証明で相当の期間を定め「解除か履行請求かを確答せよ」と催告(49条2項)、無回答なら契約存続・共益債権化に持ち込む3. 相手が解除を選んだ場合は、準用される破産法54条で損害賠償を再生債権として届出、既に給付した物の取戻しを検討4. 履行が続く局面では同時履行の抗弁(民法533条)で先履行リスクを管理する

訴えられた側:1. あなたが再生債務者側なら、全双務契約を「履行すれば再建に資するか、解除すべき不良契約か」で選別2. 解除を選ぶ契約は早めに意思表示、相手の催告(49条2項)に放置すると解除権を失う点に注意3. 履行を選ぶ契約は相手の請求権が共益債権(49条4項)となりキャッシュフローを圧迫するので資金繰りと突き合わせる4. 労働協約は49条の対象外(第3項)、解除・選択の枠で扱わない

時効(請求できる期限):第1項の選択権の行使自体に固定の法定期限はない。ただし相手方は第2項の催告で「相当の期間」(実務上おおむね二週間程度)を定められ、再生債務者等がその期間内に確答しなければ解除権を放棄したものとみなされる(第2項)。催告に対する確答期限の管理が双方の勝負どころとなる

学説

通説:49条の趣旨は、再生債務者の事業再建の自由と相手方の取引安全の調整にあると解される。選択権を再生債務者等に与える一方、催告権(2項)と共益債権化(4項)で相手方を保護し、解除時は破産法54条準用(5項)で損害賠償と原状回復の道を残す構造と説明される。

実務上の理解:相手方の倒産申立て等を理由とする一方的な解除を認める『倒産解除特約』は、再生手続の趣旨・目的を害する限度で効力を否定される傾向にあり、相手方は原則として自らの解除で契約から離脱できないと整理される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成16年(2004年)破産法全面改正に伴う整備(要確認) 新破産法の制定に伴い、第5項が準用する破産法の条番号・読替えが現行の破産法54条に整理されたとみられる。準用関係の正確な改正履歴は人的検証を要する

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法(平成11年法律第225号)の制定に伴い、双方未履行双務契約の選択権・催告・共益債権化を定める規定として設けられた
  2. 2.平成16年(2004年) 改正:破産法の全面改正に伴う整備により、第5項が準用する破産法の条番号・読替えが現行の破産法54条に整理されたとみられる(準用関係の正確な履歴は人的検証を要する)

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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