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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事再生法 第81条(保全管理人の権限)

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  1. 保全管理命令が発せられたときは、再生債務者の業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は、保全管理人に専属する。ただし、保全管理人が再生債務者の常務に属しない行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。
  2. 2.前項ただし書の許可を得ないでした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
  3. 3.第四十一条の規定は、保全管理人について準用する。

この条文の基本情報

保全管理人の権限とは何ですか?

定義保全管理人の権限とは、民事再生法第81条に定められた規定で、「保全管理命令が発せられたときは、再生債務者の業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は、保全管理人に専属する。ただし、保全管理人が再生債務者の常務に属しない…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事再生法第81条(保全管理人の権限)は、日本の民事再生法に含まれる条文です。
  2. 民事再生法第81条の条文原文は「保全管理命令が発せられたときは、再生債務者の業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は、保全管理人に専属する。ただし、保全管理人が再生債務者の常務に属しない…」で始まります。
  3. 民事再生法第81条は第四節 保全管理人に置かれています。
  4. 民事再生法の公布日は平成11年12月22日です。
  5. 民事再生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事再生法第81条の前の条は民事再生法第80条です。
  7. 民事再生法第81条の次の条は民事再生法第82条です。
  8. 民事再生法第81条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第81条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/411AC0000000225
  • 本サイト収録民事再生法(平成十一年法律第二百二十五号)第81条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/411AC0000000225/81

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事再生法81条は、保全管理命令が出ると業務遂行権と財産の管理処分権が保全管理人に専属すると定める。常務外の行為には裁判所の許可が必要で、許可なき行為は無効となる。

Q · 会社が保全管理命令を受けたら、社長が結んだ契約はどうなるの?

命令後に元社長が結んだ契約は原則として無効になります

民事再生法81条により、保全管理命令が発せられると、業務遂行権と財産の管理・処分権は保全管理人に専属します(1項)。そのため命令後に元社長や取締役が結んだ契約は原則として無効です(2項本文)。ただし、その命令を知らずに取引した「善意の第三者」には無効を対抗できません(2項但書)。また保全管理人自身も、常務に属しない行為(高額資産の売却、新規借入など)には裁判所の許可が必要で、許可なき行為は同じく無効になります。

解説

取引先の代表者と交わしたはずの契約が、ある瞬間から紙くずになりうる。民事再生法81条がそのスイッチだ。裁判所が保全管理命令を出すと、その瞬間から会社の業務遂行権、財産の管理権、処分権のすべてが、社長でも取締役でもなく「保全管理人」という外部の管理者に専属する。専属とは、他の誰も持てないという意味だ。だから命令後に元社長が結んだ契約は、原則として無効になる(2項)。ただし、ここに救いの糸がある。あなたがその命令を知らずに取引した「善意の第三者」なら、無効を盾に取られても対抗できる。さらに保全管理人自身も万能ではない。会社の通常業務を超える行為(高額資産の売却、新規借入など)には裁判所の許可が要り、許可なき行為は同じく無効になる。誰が、いつから、どこまで会社を動かせるのか。その権限の地図が、この一条に凝縮されている。

法的な位置づけ

民事再生法81条は保全管理人の権限を定める規定であり、保全管理命令が発せられた場合に、再生債務者の業務遂行権および財産の管理・処分権が保全管理人へ専属する旨を規定する。常務に属しない行為には裁判所の許可を要し、許可を欠く行為は無効とされるが、善意の第三者に対しては無効を対抗できない。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.商業登記と官報で保全管理命令を確認 取引先の信用不安を察知したら、契約や決済の前に商業登記簿と官報公告で保全管理命令の有無と選任日を確認する。自分の取引が命令の前か後かを特定することが、以後の全判断の起点になる
  2. 2.善意を裏づける証拠を保全 命令を知らずに取引していた場合、善意の第三者として無効を対抗されない立場を守るため、命令前の見積書・発注書・やり取りの日付など「知らなかったこと」を示す証拠を保存する
  3. 3.請求・承認の相手を保全管理人に切り替え 命令後は業務遂行権と管理処分権が保全管理人に専属する。以後の請求書の宛先や契約の承認は保全管理人を相手に行い、独断で元経営陣とやり取りしない
  4. 4.継続取引の「常務該当」を書面で確認 部品供給など継続中の取引が常務(通常業務)に属することを、保全管理人と文書で確認しておく。早期に固めれば、後から「常務外だから無効」と覆されるリスクを断てる
  5. 5.既発生の売掛金を再生債権として届出 命令前に発生した売掛金は、再生手続開始後に再生債権として届け出る。届出期間を徒過すると失権のおそれがあるため、開始決定と届出期間を必ず確認する

よくある質問 AI による整理

Q1保全管理命令とは何ですか?

裁判所が再生手続開始前に、財産の散逸を防ぐため会社の管理処分権を保全管理人に移す命令です。民事再生法79条を根拠に発令され、81条がその権限内容を定めます。

Q2保全管理人と管財人の違いは何ですか?

保全管理人は再生手続開始前の暫定的な管理者で、管財人(破産管財人)は破産手続開始後の管理者です。民事再生では開始後は原則 DIP 型で経営者が続投し、保全管理人は例外的な措置です。

Q3保全管理命令はいつ出されますか?

現経営陣による財産管理を信頼できない場合など、財産保全の必要が高いときに再生手続開始決定の前に出されます。民事再生では監督委員型が大半で、保全管理型は例外的です。

Q4取引先に保全管理命令が出たか確認する方法は?

商業登記簿と官報公告で保全管理命令の有無と選任日を確認できます。契約前に確認しておくことが、後の売掛金回収の可否を分けます。

Q5常務に属する行為とは何ですか?

会社の通常の営業活動として日常的に反復される行為を指します。継続的な部品供給などが該当し、常務であれば保全管理人は裁判所の許可なく行えます。

Q6保全管理命令に反した契約は無効になりますか?

命令後に元経営陣が結んだ契約や、常務外なのに許可を欠く保全管理人の行為は無効です(81条2項)。ただし善意の第三者には無効を対抗できません。

Q7保全管理命令は登記されますか?

法人の場合、保全管理命令は商業登記に反映され、取引の相手方が確認できるようになります。登記後は「知らなかった」という善意の主張が難しくなります。

Q8民事再生と会社更生の保全管理人は同じですか?

制度趣旨は似ていますが根拠法が異なります。会社更生では会社更生法が対応する保全管理命令を定め、民事再生では民事再生法79条・81条が規律します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1保全管理人って、結局なにができる人なんですか?

会社の業務遂行と財産の管理・処分の権限を、社長に代わって専属的に握る人です(81条1項)。ただし通常業務を超える行為(大型資産の売却、新規借入など)には裁判所の許可が要ります(同項但書)。実務のポイント:保全管理命令は「いまの経営陣を信用できない」場合に使われる強い措置で、民事再生では監督委員型が大半です。保全管理人が立った時点で、その会社は経営者主導の再建が難しいと裁判所が見たサインと読める

Q2命令を知らずに契約しちゃった分の代金、返してもらえますか?

あなたが命令を知らない善意の第三者なら、会社側は無効をあなたに対抗できません(81条2項但書)。つまり契約を有効として扱える余地があります。実務のポイント:カギは善意の立証です。命令前の見積書ややり取りの日付、官報公告前だった事実が証拠になる。逆に契約前に登記で命令を確認できた状況だと善意が崩れやすい。だから危ない取引先ほど、契約前の確認記録を残したかどうかが分かれ目になる

Q3うちは下請けで、毎月部品を納めてます。命令が出たら納品を止めるべき?

継続的な部品供給は常務(通常業務)に属することが多く、保全管理人は裁判所の許可なく続行できます(81条1項)。慌てて止める必要はありませんが、請求と承認の相手は保全管理人に変わります。実務のポイント:実務では保全管理人と早期に「この取引は常務扱い」と書面で確認しておくと安全です。あいまいなまま続けると、後で「常務外・無効」と言われ売掛金が宙に浮くことがある

間違えやすい点 AI による整理

  • 「命令が出ても、社長が結んだ契約は社長がした以上は有効だろう」と思いがちだが、実は逆だ。命令後は管理処分権が保全管理人に専属するため(1項)、元社長の行為は原則として無効になる(2項)。会社の顔である代表者の署名が、効力を失う
  • 「無効なら自分は守られる」と安心する取引相手は多いが、無効の深刻さを見誤っている。無効は誰でもいつでも主張できる状態で、あなたが代金を払った後でも会社側が「あれは無効だ」と返還を拒む余地が残る。善意の第三者としての対抗(2項但書)を立証できなければ、払い損のまま回収不能に陥る
  • 「保全管理人なら会社のことを何でも自由に決められる」という前提そのものが誤っている。保全管理人も通常業務を超える行為には裁判所の許可が必要で(1項但書)、許可なき処分は保全管理人がやっても無効。会社の中で一番権限がある者でさえ、独断では動けない
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容81条:保全管理人の権限(管理処分権の専属・常務外は許可制)79条:保全管理命令の発令とその要件
80条:保全管理人の選任(複数選任を含む)
時系列上の位置命令が発令された「後」の権限行使のルール命令を「出すかどうか」の入口
命令発令に伴い「誰を管理者にするか」
違反した場合許可なき常務外行為・元経営陣の行為は無効(善意者には対抗不可)要件を欠く発令は不服申立て・取消しの対象
選任の瑕疵は解任・追加選任で是正

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法第287條(重整前保全處分)

台湾では会社の重整(更生)ルート上、重整裁定前に裁判所が保全処分を命じ、検査人や管理人を選任できる点で機能的に対応する

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(보전관리인)

韓国も統合倒産法(回生・破産法)で保全管理人制度を置き、開始前の財産管理処分権の移転を認める点で日本と類似する

ドイツ
Insolvenzordnung (InsO) §§ 21, 22

ドイツは vorläufiger Insolvenzverwalter(仮の倒産管財人)を置き、処分権の移転(『強い』仮管財人)か同意留保(『弱い』仮管財人)かで権限範囲が分かれる

アメリカ
11 U.S.C. § 1104

米国 Chapter 11は DIP(占有継続債務者)が原則で、経営陣を信頼できない場合に例外的に trustee を選任する点で、日本の保全管理型と発想が近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先に納品して請求書を出したら「保全管理人」名義の通知が届いた。元社長と結んだ契約だが、保全管理人は「常務外で許可なし、よって無効」と主張してくる。だがあなたが命令を知らずに取引した善意の第三者なら、その無効はあなたには対抗できない。知らなかった証拠を残せているかどうかが、売掛金の生死を分ける
  • もし、あなたが債権者で、保全管理命令が出る前日に元社長と債権回収の和解をしていたら、その和解は生き残るか? 答えは「命令の発令前後」「常務に属するか」「善意か」の三点で割れる。日付一日で結論が反転する
  • 元社長が会社の社用車を知人に格安で売却。命令後、裁判所の許可なし。買った知人が会社の状況を知っていれば、その売買は無効になる
  • あと数日で大口の決済期日。相手の会社に保全管理命令が出たという噂が流れてきた。このまま振り込むべきか、保全管理人に確認を取るべきか。判断を誤れば、払った相手に権限がなく二重払いのリスクを負う
  • あなたが代表取締役で、会社が保全管理命令を受けた。通帳も実印も保全管理人に渡せと言われ、日常の支払いすら自分の判断ではできなくなる。会社の操縦桿が、ある朝突然手から離れる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 商業登記簿と官報で保全管理命令の有無と選任日を確認し、自分の取引が命令の前か後かを特定する2. 命令後の取引なら相手が元経営陣でも原則無効(2項)。ただし命令を知らずに取引した善意の第三者なら無効を対抗されないので、知らなかったことを示す証拠(命令前の見積書、やり取りの日付)を保全3. 以後の取引と請求は保全管理人を相手に行い、継続取引は「常務該当」を書面で確認4. 既発生の売掛金は再生手続開始後に再生債権として届け出る

訴えられた側:1. 保全管理命令を受けた経営陣は、業務・財産の管理処分権が保全管理人に専属したことを受け入れ、独断の支払いや契約を止める(続ければ無効かつ責任追及のリスク) 2. 必要な行為は保全管理人を通し、常務外なら裁判所の許可を得る3. 取引相手から「無効だ」と突かれた側は、その行為が常務に属するか、相手が善意か(2項但書)を主張して有効性を争う余地がある4. 81条3項が準用する規定により保全管理人の権限・義務範囲を確認しておく

時効(請求できる期限):本条自体に消滅時効はない。保全管理命令の効力は発令時から再生手続開始決定または棄却の確定まで継続する。行為の有効・無効を分けるのは命令の発令時点と取引時の善意の有無であり、善意は取引時を基準に判断される(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:81条1項の管理処分権の専属により、命令後の再生債務者(元経営陣)の管理処分行為は同2項本文で無効となるが、これは取引安全との調整のため2項但書によって善意の第三者に対抗できないと解される。保全管理人の常務外行為も裁判所の許可がなければ無効であり、会社内で最も権限のある者でも独断では動けないと理解されている。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成11年(1999年) 新設:民事再生法の制定に伴い新設。機能不全に陥っていた旧和議法を廃止し、保全管理命令・保全管理人制度を整備。開始前の財産保全と経営者主導再建(DIP)の例外的枠組みを明文化した。

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民事再生法の全文を見る所属する編章節を開く:第四節 保全管理人

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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