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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

刑事訴訟法 第107条

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  1. 差押状又は捜索状には、被告人の氏名、罪名、差し押さえるべき物又は捜索すべき場所、身体若しくは物、有効期間及びその期間経過後は執行に着手することができず令状はこれを返還しなければならない旨並びに発付の年月日その他裁判所の規則で定める事項を記載し、裁判長が、これに記名押印しなければならない。
  2. 2.第九十九条第二項の規定による処分をするときは、前項の差押状に、同項に規定する事項のほか、差し押さえるべき電子計算機に電気通信回線で接続している記録媒体であつて、その電磁的記録を複写すべきものの範囲を記載しなければならない。
  3. 3.第六十四条第二項の規定は、第一項の差押状又は捜索状について準用する。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第107条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第107条の条文原文は「差押状又は捜索状には、被告人の氏名、罪名、差し押さえるべき物又は捜索すべき場所、身体若しくは物、有効期間及びその期間経過後は執行に着手することができず令状はこれ…」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第107条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第107条の前の条は刑事訴訟法第106条です。
  7. 刑事訴訟法第107条の次の条は刑事訴訟法第108条です。
  8. 刑事訴訟法第107条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第107条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第107条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/107
裁判例 1件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法107条は、捜索差押令状に被告人氏名・罪名・差し押さえるべき物・捜索場所・有効期間・裁判長の記名押印を記載するよう義務づけ、対象を特定しない一般令状を禁じる。

Q · 捜索差押令状には何が書いてあれば適法で、書いてないとどうなるの?

記載事項を欠く令状は違法・無効になりえます

刑事訴訟法107条により、捜索差押令状には被告人の氏名・罪名・差し押さえるべき物・捜索すべき場所や身体・有効期間・発付年月日・裁判長の記名押印を記載しなければなりません。これらの特定を欠く令状は、対象を限定しない『一般令状』として、住居等の不可侵と令状主義を定める憲法35条に反して違法・無効になりえます。令状に書かれていない場所や物への捜索・押収も範囲外として違法になりうるため、執行時には記載と実際の捜索が一致しているかの照合が重要です。

解説

朝、玄関のチャイムが鳴り、警察官が一枚の紙を差し出す。「捜索差押許可状です」。その瞬間に頭が真っ白になり、紙の中身など読めないのが普通の反応だ。だが刑事訴訟法107条は、その一枚に何が書かれていなければならないかを厳格に定める。被告人の氏名、罪名、差し押さえるべき物、捜索すべき場所・身体・物、有効期間、発付年月日、そして裁判官の記名押印。これらが特定されていない令状は、家中を無制限に漁る「一般令状」を禁じた憲法35条に反する。この紙は捜査の許可証であると同時に、警察の権限の上限を書いた紙でもある。書いてある場所しか捜索できず、書いてある物しか押収できず、有効期間を過ぎれば執行に着手すらできない。2011年の改正でパソコンやクラウド上の電磁的記録、遠隔のサーバへのリモートアクセスまで対象に加わったが、その範囲も令状への明記が必要だ。あなたがこの一枚を冷静に読めるかどうかが、捜索の適法と違法の最前線になる。

法的な位置づけ

刑事訴訟法107条は、捜索・差押えに用いる令状の記載事項を定める規定である。差押状・記録命令付差押状・捜索状には、被告人の氏名、罪名、差し押さえるべき物、捜索すべき場所・身体・物、有効期間、発付年月日、裁判長の記名押印を記載しなければならず、対象を特定しない一般令状を排除する機能を担う。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.令状の呈示を求め記載事項を確認・記録 執行が始まる前に令状の呈示を求め、被告人(被疑者)の氏名、罪名、差し押さえるべき物、捜索すべき場所・身体・物、有効期間、裁判長の記名押印を一行ずつ確認する。可能ならメモまたは写真で記録する
  2. 2.記載範囲と実際の捜索の一致を照合 捜索が令状記載の場所・物の範囲内かを照合する。書かれていない部屋や金庫、対象外の物に手が及んだら、その場で『それは令状の範囲外ではないか』『どの記載に基づくのか』と口に出して指摘し、日時と状況を書き留める
  3. 3.押収目録の交付を求める 物を押収された場合、刑事訴訟法120条に基づき押収目録の交付を求める。何がどの範囲で押収されたかを記録に残すことで、範囲外押収の有無を後から検証できる
  4. 4.弁護士に相談し準抗告・証拠排除を検討 捜索後すみやかに弁護士に相談し、記載範囲外の押収や呈示義務違反など手続の違法があれば、準抗告(刑訴430条)や公判での違法収集証拠排除の主張を検討する。記録した一次資料が弁護人の最も信頼できる材料になる

よくある質問 AI による整理

Q1捜索差押許可状の記載事項とは?

被告人の氏名、罪名、差し押さえるべき物、捜索すべき場所・身体・物、有効期間、発付年月日、裁判長の記名押印です。刑事訴訟法107条が定めています。

Q2捜索差押令状の有効期間は何日?

令状に有効期間が記載され、実務上7日以内とされることが多いです。期間を過ぎると執行に着手できず、令状は返還しなければなりません。

Q3家宅捜索は拒否できますか?

有効な令状による捜索は物理的に拒否できません。ただし令状の記載範囲外の場所・物への捜索は拒める余地があり、その場で照合・記録することが重要です。

Q4令状なしの捜索は違法ですか?

原則違法です。憲法35条の令状主義により、現行犯逮捕に伴う捜索など法定の例外を除き、捜索差押えには裁判官の発付した令状が必要です。

Q5押収目録とは何ですか?

押収した物の一覧を記載した書面で、刑事訴訟法120条により交付が義務づけられます。何が押収されたかを後から確認・争うための重要な証拠になります。

Q6準抗告とは何ですか?

押収・捜索など裁判官や捜査機関の処分に不服がある場合に、裁判所へ取消し・変更を求める手続です。刑事訴訟法430条が根拠で、速やかに動くべきです。

Q7捜索差押令状のリモートアクセスとは?

差し押さえるパソコンに回線で接続したサーバ等の電磁的記録を複写する処分です。2011年改正で導入され、107条2項はその複写範囲を令状に明記するよう求めます。

Q8令状に書いていない物を押収されたら?

記載された差し押さえるべき物以外の押収は範囲外として違法になりえます。その場で指摘し日時・状況を記録すれば、後に違法収集証拠の排除を主張する土台になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1令状って、その場でちゃんと読ませてもらえるんですか?

読ませてもらえます。刑訴法110条は執行前に令状を呈示しなければならないと定め、呈示とは相手が記載内容を確認できる形で示すことを意味します。実務のポイント:警察が呈示を一瞬のチラ見せで済ませようとすることがありますが、あなたは住所・罪名・対象物の記載を確認するまで読む時間を求めてよい。明文で禁じる規定はないのでメモは確実に取れます

Q2「差し押さえるべき物」が『本件に関する一切の物』みたいに大ざっぱに書いてあったら、何でも持って行かれるんですか?

107条は対象物の特定を要求しており、漠然とした記載は一般令状を禁じた憲法35条に反するとして争える余地があります。ただし実務では「本件に関連する」程度の記載が一定範囲で許容されてきました。実務のポイント:特定が緩い令状ほど、後の公判で違法収集証拠の排除を主張できる余地が広がります。捜索時に「どの記載に基づく押収か」を確認・記録しておくと、弁護人がこの争点を組み立てやすくなります

Q3パソコンやスマホの中身、クラウドのデータまで令状で持って行かれるんですか?

2011年改正で電磁的記録の差押え・記録命令付差押え・リモートアクセス(99条2項)が制度化され、107条2項はリモートでコピーすべき記録媒体の範囲を令状に明記するよう求めています。実務のポイント:この範囲の記載が曖昧だと、押収されたデータの一部が令状の射程外として排除される余地があります。会社が捜索を受ける場合、どのサーバ・どの範囲が令状に書かれているかを技術担当者と一緒に確認することが要になります

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「警察は令状があれば家中の何でも持って行ける」と映るが、法律から見れば押収できるのは令状の『差し押さえるべき物』欄に特定された物だけだ。この落差を知らないと、範囲外の押収を黙って受け入れ、本来争えた証拠まで適法なものとして扱われてしまう
  • 令状を「見せられる」ことは知っていても、その記載をあなた自身が読み、メモや写真で記録できることの重みを知らない人が大半だ。有効期間・罪名・対象物の特定という三点は、後に手続の違法を主張するときの土台になる。読まずにサインだけして返すのは、自分の最大の防御材料を捨てる行為に近い
  • 「令状がある以上、抵抗しても無駄だ」と問いを立てがちだが、問うべきは抵抗の可否ではない。問うべきは『令状の記載と、目の前で実際に行われている捜索が一致しているか』だ。抵抗ではなく照合こそが、市民に残された唯一にして最強の手段である
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割107条:令状の記載事項(記載すべき事項の定め)99条:差押え・記録命令付差押えの根拠(2項がリモートアクセス)
110条:執行前の令状呈示義務
守る対象対象の特定(一般令状の禁止、権限の上限)処分の権限そのものの付与
相手が記載を確認できる機会の保障
段階公訴提起後(総則)の令状記載/219条が捜査段階の対応総則の差押処分(222条で捜査に準用)
執行の場面(呈示)
違反の効果特定不備は一般令状として違法・無効になりうる範囲外押収は違法収集証拠排除の対象になりうる
チラ見せ・不呈示は手続違法の主張材料

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第128条

台湾も搜索票に案由・受搜索人・應扣押之物・搜索處所等の記載を要求し、特定性を求める点で日本と同趣旨。

韓国
대한민국 형사소송법 제114조

韓国も영장에 피고인 성명・죄명・압수할 물건・수색할 장소 등の記載を要求し、特定不備の令状を制限する構造が類似する。

ドイツ
StPO § 105

ドイツは原則として裁判官による令状を要し、捜索の対象と範囲の特定を求める。緊急時の例外(Gefahr im Verzug)の扱いが論点。

アメリカ
U.S. Const. amend. IV / Fed. R. Crim. P. 41

米国は修正4条の particularity 要件として、捜索場所と押収対象の具体的特定を要求し、一般令状(general warrant)を禁じる。日本の令状主義の母体。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、ある朝あなたの自宅に警察が来て令状を見せられたら、あなたは何を確認できるだろうか。住所欄が本当にあなたの家か、罪名が何か、差し押さえるべき物に何が書いてあるか。そこに書かれていない隣室や、書かれていない物まで持って行こうとしたら、それは令状の範囲を超えた違法な捜索になりうる。確認とその場の記録が、後の証拠排除の第一歩になる
  • あなたの会社で、ある従業員が業務上横領の疑いをかけられた。捜査機関が会社のサーバとあなたのパソコンを差し押さえに来る。あなたは被疑者ではないのに、業務が止まる。令状にどのサーバ・どの範囲のデータが特定されているか、リモートアクセス(107条2項)の対象範囲が書かれているかを、技術担当者と一緒に確認する必要がある
  • 捜索の最中、警察官が令状に書かれていない金庫を開けろと言ってきた。あと数分で判断を迫られる。令状の「差し押さえるべき物」欄に該当する物があると合理的に考えられる場所しか開ける義務はない。範囲外の要求には「令状のどの記載に基づくのか」を問い、応じた経緯を記録しておく
  • 友人が「家宅捜索を受けたけど令状を一瞬しか見せてもらえなかった」と相談してきた。令状は執行前に呈示しなければならず(刑訴法110条)、内容を確認できないチラ見せは本来の呈示とは言えない。あなたはこの一点だけで、手続の適法性に疑問符を付けられることを知っている

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず令状の呈示を求め、被告人(被疑者)氏名・罪名・差し押さえるべき物・捜索すべき場所・有効期間・裁判官の記名押印を確認、可能ならメモまたは写真で記録2. 記載された場所・物以外に捜索が及んだら、その場で「令状の範囲外では」と申し入れ、日時と状況を書き留める3. 押収された物については押収目録の交付を求める(刑訴法120条) 4. 捜索後すぐ弁護士に相談し、範囲外の押収など違法があれば準抗告(刑訴法430条)や公判での証拠排除を検討する

訴えられた側:1. 黙秘権を行使しつつ、令状の罪名と対象物が事件と整合しているか冷静に確認する2. 物理的抵抗や証拠隠滅は別の犯罪(証拠隠滅罪等)を生むので絶対に避ける3. 令状に基づかない任意提出を求められても応じる義務はなく、弁護人到着まで判断を保留してよい4. 押収・捜索の手続に違法があれば、弁護人を通じて準抗告・公判での違法収集証拠排除を主張する

時効(請求できる期限):令状には有効期間が記載され(実務上通常7日以内とされることが多い)、その期間を過ぎると執行に着手できず令状は返還される。捜索差押え自体に時効はないが、令状の有効期間が事実上の時間的制約になる。押収処分への準抗告(刑訴法430条)に明文の期間制限はないが、遅滞すると不利になるため速やかに動くこと(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:107条の記載事項要求は、憲法35条の令状主義および一般令状の禁止を手続的に具体化したものと解される。差し押さえるべき物や捜索すべき場所の特定は、捜査の必要性を認めつつ捜査権限の範囲を令状面に画定する機能を担う。

電磁的記録に関する学説:2011年改正で導入された107条2項のリモートアクセスにつき、複写すべき記録媒体の範囲の特定をどこまで厳格に求めるかをめぐり議論がある。範囲記載が曖昧な場合、押収データの一部が令状の射程外として排除される余地が指摘される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)改正 サイバー犯罪・情報処理高度化への対応として、記録命令付差押状の新設、電磁的記録に関する記載事項の追加、99条2項のリモートアクセスに対応する複写すべき記録媒体の範囲(本条2項)の明記が導入された。改正であり、新たな項の追加を含む

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の制定に伴い、差押状・捜索状の記載事項と裁判長の記名押印を定める規定として設けられた。憲法35条の令状主義を具体化。
  2. 2.平成23年(2011年) 改正:サイバー犯罪・情報処理高度化への対応として、記録命令付差押状の新設、電磁的記録に関する記載事項の追加、99条2項のリモートアクセスに対応する複写すべき記録媒体の範囲(本条2項)の明記が導入された。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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