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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 6 分6 分6 分

刑事訴訟法 第121条

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  1. 運搬又は保管に不便な押収物については、看守者を置き、又は所有者その他の者に、その承諾を得て、これを保管させることができる。
  2. 2.危険を生ずる虞がある押収物は、これを廃棄することができる。
  3. 3.前二項の処分は、裁判所が特別の指示をした場合を除いては、差押状の執行をした者も、これをすることができる。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 刑事訴訟法第121条は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 刑事訴訟法第121条の条文原文は「運搬又は保管に不便な押収物については、看守者を置き、又は所有者その他の者に、その承諾を得て、これを保管させることができる。」で始まります。
  3. 刑事訴訟法第121条は第九章 押収及び捜索に置かれています。
  4. 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
  5. 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 刑事訴訟法第121条の前の条は刑事訴訟法第120条です。
  7. 刑事訴訟法第121条の次の条は刑事訴訟法第122条です。
  8. 刑事訴訟法第121条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第121条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131
  • 本サイト収録刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第121条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/121

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点刑事訴訟法121条は押収物の処分を定め、保管に不便な物は所有者等に保管させ、危険を生ずる虞がある物は廃棄できる。これらは裁判所の特別の指示がない限り執行者も行える。

Q · 押収された機材や在庫って、危険物だと裁判の前に捨てられてしまうんですか?

危険を生ずる虞があれば、裁判を待たず廃棄されえます

刑事訴訟法121条2項により、危険を生ずる虞がある押収物は裁判の決着を待たずに廃棄されえます。しかも3項により、裁判所が特別の指示をしない限り、差押状を執行した警官自身が廃棄を判断できます。止めたい場合は、現場ではなく裁判所に「特別の指示」を求める動きが必要です。一方1項では、保管に不便な押収物を所有者の承諾を得て手元に保管させることができ、商売を止めずに済む余地があります。

解説

工場に強制捜査が入り、原料のタンクや機械が押収された。あなたが真っ先に心配するのは「商売が止まる」ことだろう。だが刑事訴訟法121条を知っていれば、打つ手がある。1項は、運搬や保管に不便な押収物について、所有者であるあなたに、承諾のうえで保管させることができると定める。つまり押収されても、あなたが「保管者」として手元に置ける余地がある。一方で2項は逆に怖い。危険を生ずる虞がある押収物は廃棄できる。薬品、可燃物、腐敗物。裁判を待たずに処分されうる。そして3項。これらの処分は、裁判所が特別の指示をしない限り、差押状を執行した警官自身が判断してよい。あなたの財産の運命は、捜査の現場で、令状を持った一人の手に委ねられている。この条文を知る者と知らぬ者は、押収された瞬間から取る行動が違う。

法的な位置づけ

刑事訴訟法121条は押収物の処分に関する規定であり、運搬または保管に不便な押収物の所有者等による保管(1項)、危険を生ずる虞がある押収物の廃棄(2項)、およびこれらの処分を裁判所の特別の指示がない限り差押状の執行者も行える旨(3項)を定める。還付(123条)や換価(122条)と並ぶ押収物処理の一類型を構成する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.押収の現場で「所有者保管」を申し出る 押収された物の所有者が自分なら、その場で執行官に所有権を主張し、1項の所有者による保管を承諾のうえ申し出る。設備や在庫を手元に置ければ商売を止めずに済む。運び去られる前が勝負
  2. 2.押収品目録交付書を必ず受け取り内容を確認 押収した物のリスト(押収品目録交付書)を受け取り、品目・数量を確認する。生鮮・危険・腐敗物が含まれていないかをチェックし、廃棄や換価のリスクを早期に把握する
  3. 3.廃棄される前に裁判所へ「特別の指示」を求める 押収物が防御に不可欠な証拠なら、廃棄が実行される前に弁護人を通じて裁判所に3項の特別の指示を求め、執行官の廃棄権限を凍結する。同時に証拠保全(179条)で物の状態を記録に残す
  4. 4.還付・仮還付または準抗告で取り戻しを図る 生鮮・危険・腐敗物は廃棄(2項)や換価(122条)を急がれる前に、還付・仮還付(123条)を請求する。押収処分自体に不服があれば準抗告(430条)で取消しを求める。廃棄されてからでは取り返しがつかない

よくある質問 AI による整理

Q1押収物の処分とは何ですか?

押収した物の保管・廃棄・換価・還付など、捜査機関や裁判所がその物をどう扱うかの手続です。刑事訴訟法121条以下が規律し、121条は特に保管と廃棄を定めています。

Q2押収と差押えの違いは何ですか?

押収は物の占有を強制的に取得する処分の総称で、差押えはその一類型です。121条は差押状を執行して押収した物の事後処理を扱います。

Q3仮還付とは何ですか?

押収物を事件継続中でも一時的に所有者へ戻す制度です(刑事訴訟法123条)。商売道具などは仮還付を請求して手元に戻せる場合があります。

Q4押収品目録交付書とは何ですか?

押収した品目・数量を記載したリストで、押収を受けた者に交付されます。後に還付や争いの基礎になるため、内容を必ず確認すべき書面です。

Q5押収物への準抗告に期限はありますか?

刑事訴訟法430条の準抗告に明文の期間制限はありませんが、廃棄が実行されれば対象が消滅するため、速やかな申立てが事実上の期限になります。

Q6換価処分とは何ですか?

保管が困難・滅失の虞がある押収物を売却して代金を保管する処分です(刑事訴訟法122条)。腐敗しやすい食材などが対象になりえます。

Q7押収物の保管者にはどんな義務がありますか?

1項で保管を承諾した者は押収物を適切に保管する義務を負い、無断で壊したり処分すると証拠隠滅(刑法104条)等に問われる危険があります。

Q8危険物として廃棄される基準は何ですか?

「危険を生ずる虞がある」かどうかで、爆発物・有毒物・腐敗物などが典型です。基準が適法な範囲なら、所有者の同意や裁判所の許可なく廃棄されえます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1押収された商品、いつになったら返ってくるんですか?

事件の証拠として必要がなくなれば還付されます(刑事訴訟法123条)。必要な間でも、所有者が困るなら「仮還付」で一時的に戻してもらえる場合があります。ただし危険物・腐敗物は121条2項で廃棄、122条で換価(売却)されることがあり、その場合戻るのは物ではなく代金、あるいは何も戻りません。実務のポイント:仮還付は知らないと検察官から積極的には提案されない。商売道具を押収されたら、待つのではなく弁護人を通じて仮還付を請求するのが定石

Q2警察が勝手に押収品を捨てた、後で無罪になったら弁償してもらえますか?

廃棄が違法だった場合は国家賠償法1条で損害賠償を請求できます。ただし121条2項の「危険を生ずる虞」の判断が適法な範囲なら、適法な処分として賠償は認められにくい。実務のポイント:争点は「本当に危険物だったか」「廃棄前に所有者へ通知し代替手段を検討したか」です。廃棄時の状況(誰が、いつ、どんな危険判断で処分したか)を記録開示で押さえておくと、後の国賠で決定的な材料になる

Q3自分の物を「保管者」として預かるよう言われた、引き受けて大丈夫?

1項の所有者保管は承諾制で、断ることもできます。引き受けると押収物を適切に保管する義務を負い、勝手に壊したり処分したりすれば証拠隠滅(刑法104条)等に問われる危険があります。実務のポイント:商売を止めたくないなら引き受ける価値はあるが、無断で使ったり売ったりは厳禁。「使ってよい範囲」を執行官・検察官に書面で確認してから引き受けるのが安全

間違えやすい点 AI による整理

  • 押収された物はいずれ返ってくると思っているかもしれない。だが「危険を生ずる虞がある」と判断された物は、2項により裁判の決着を待たずに廃棄されうる。返還を前提に放置していると、戻るべき物がもう存在しない、という事態が起きる
  • 「いつ返してもらえるか」を気にする人は多いが、問うべき順序が違う。危険物・腐敗物については、まず「廃棄や換価を止められるか」が先決だ。返還を心配している間に物自体が処分されれば、その問いは意味を失う
  • 廃棄や保管は裁判官が決めると思われがちだが、3項は逆。裁判所が特別の指示をしない限り、差押状を執行した警官自身が判断できる。止めたいなら、現場ではなく裁判所に「特別の指示」を求める動きが要る
比較の観点この条文ほかの条文
処分の内容121条:保管に不便な物の保管/危険物の廃棄122条:保管困難・滅失の虞ある物の換価(売却)
123条:必要がなくなった物の還付・仮還付
物が戻るか保管なら手元に残る/廃棄なら戻らない物は戻らず代金が保管される
物そのものが所有者に戻る
誰が判断するか裁判所の特別の指示がない限り執行者も可(3項)裁判所または捜査機関
裁判所または検察官・司法警察員
所有者の打つ手所有者保管の申出/特別の指示の求め/準抗告換価の差止め・準抗告
還付・仮還付の請求

他国ではどう定めているか 2 か国

台湾
中華民国刑事訴訟法第140条

扣押物の喪失・毀損を防ぐ適当な処置を定め、保管・処置の枠組みが日本121条と類似する

韓国
대한민국 형사소송법 제130조

압수물の보관と폐기を定め、保管に不便な物の他者保管・危険物の廃棄という構造が日本と近い

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、押収されたのがあなたの無実を証明する唯一の物で、それが「危険物」として明日にも廃棄されようとしていたら? 残された時間はわずかだ。弁護人を通じて裁判所に廃棄差し止めを動かせるかどうかで、裁判の帰趨が変わる
  • 飲食店に保健所と警察が入り、冷蔵庫ごと食材が押収された。腐敗する食材は121条2項の廃棄、または122条の換価処分の対象になりうる。返ってくるのを待っていては、戻るのは空の冷蔵庫だけだ
  • 倉庫の化学薬品が押収された。担当の警察官が「危険」と判断。あなたの同意も裁判所の許可もないまま、廃棄される。3項がそれを許す
  • 友人に貸していた機材が、その友人の事件でまとめて押収された。持ち主はあなたなのに、保管者に指定されるのも、廃棄されるのも、知らないところで進む。所有者として何を主張できるかを知っているかが分かれ目になる

取るべき行動

被害を受けた側:1. 押収された物の所有者があなたなら、その場で執行官に所有権を主張し、1項の「所有者による保管」を承諾のうえ申し出る、運び去られる前が勝負2. 押収品目録交付書(押収した物のリスト)を必ず受け取り、品目・数量を確認3. 生鮮・危険・腐敗物が含まれるなら、廃棄(2項)や換価(122条)を急がれる前に、弁護士を通じて還付・仮還付(123条)を請求4. 事件と無関係なら、被押収者として準抗告(430条)で押収処分自体を争う道もある

訴えられた側:1. 押収物があなたの防御に不可欠な証拠なら、廃棄される前に弁護人を通じて裁判所へ「特別の指示」(3項)を求め、執行官の廃棄権限を止める2. 同時に証拠保全(179条)で物の状態を記録に残す3. 危険物として廃棄されそうな物は、写真・鑑定など代替的な記録手段を確保4. 押収自体に不服があれば準抗告で処分の取消しを求める、廃棄されてからでは取り返しがつかない

時効(請求できる期限):押収物の保管・廃棄そのものに固有の期限はないが、2項の廃棄は押収後いつでも執行されうる。保全を求めるなら押収直後が唯一の機会。押収処分への準抗告(刑事訴訟法430条)に明文の期間制限はないが、廃棄が実行されれば対象が消滅するため、速やかな申立てが事実上の期限となる

学説

通説:121条2項の廃棄は不可逆であるため、その「危険を生ずる虞」の判断は慎重を要し、証拠価値のある物については3項の裁判所の特別の指示による牽制が安全弁として機能すると解される。1項の所有者保管は承諾を要件とし、保管者には適切な保管義務が生じる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和23年(1948年) 新設:現行刑事訴訟法の全面改正により制定。押収物の保管・廃棄および執行者の処分権限を明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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