刑事訴訟法 第271条の6
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- 裁判所は、第二百七十一条の三第一項又は第二百七十一条の四第二項の規定による起訴状の謄本の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないもの(前条第一項の決定により通知することとされたものを除く。以下この条及び第二百七十一条の八第一項において同じ。)が第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するに当たり、これらに記載され又は記録されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 2.裁判所は、第二百七十一条の三第三項又は第二百七十一条の四第四項の規定による起訴状抄本等の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人が第四十条第一項の規定により訴訟に関する書類又は証拠物を閲覧し又は謄写するについて、これらのうち当該個人特定事項が記載され若しくは記録されている部分の閲覧若しくは謄写を禁じ、又は当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 3.裁判所は、第一項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、弁護人に裁判書又は裁判を記載した調書の謄本又は抄本を交付するに当たり、これらに記載されている当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、又は被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 4.裁判所は、第二項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、弁護人から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び弁護人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書若しくは裁判を記載した調書の抄本であつて当該個人特定事項の記載がないものを交付し、又は弁護人に裁判書若しくは裁判を記載した調書の謄本若しくは抄本を交付するに当たり、当該個人特定事項を被告人に知らせてはならない旨の条件を付し、若しくは被告人に知らせる時期若しくは方法を指定することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 5.裁判所は、第二百七十一条の二第二項の規定による起訴状抄本等の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが同条第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、被告人その他訴訟関係人(検察官及び弁護人を除く。)から第四十六条の規定による請求があつた場合であつて、検察官及び当該請求をした被告人その他訴訟関係人の意見を聴き、相当と認めるときは、裁判書又は裁判を記載した調書の抄本であつて当該個人特定事項の記載がないものを交付することができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
- 6.裁判所は、前項本文に規定する事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本等に記載がないものが第二百七十一条の二第一項第一号又は第二号に掲げる者のものに該当すると認める場合において、検察官及び被告人の意見を聴き、相当と認めるときは、被告人が第四十九条の規定により公判調書を閲覧し又はその朗読を求めるについて、このうち当該個人特定事項が記載され若しくは記録されている部分の閲覧を禁じ、又は当該部分の朗読の求めを拒むことができる。ただし、当該個人特定事項に係る者の供述の証明力の判断に資するような被告人その他の関係者との利害関係の有無を確かめることができなくなるときその他の被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、この限りでない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 刑事訴訟法第271条の6は、日本の刑事訴訟法に含まれる条文です。
- 刑事訴訟法第271条の6の条文原文は「裁判所は、第二百七十一条の三第一項又は第二百七十一条の四第二項の規定による起訴状の謄本の提出があつた事件について、起訴状に記載された個人特定事項のうち起訴状抄本…」で始まります。
- 刑事訴訟法第271条の6は第一節 公判準備及び公判手続に置かれています。
- 刑事訴訟法の公布日は昭和23年7月10日です。
- 刑事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 刑事訴訟法第271条の6の前の条は刑事訴訟法第271条の5です。
- 刑事訴訟法第271条の6の次の条は刑事訴訟法第271条の7です。
- 刑事訴訟法第271条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第271条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000131 - 本サイト収録
刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第271条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/323AC0000000131/271_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点刑事訴訟法271条の6は、被害者や証人の氏名・住所を被告人に知らせない秘匿措置を裁判所に認めるが、防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは但書により秘匿できない。
Q · 起訴されたのに、被害者が誰なのか自分には教えてもらえないことがあるって本当?
一定の場合は秘匿されますが、防御に不利益なら但書で解除されます
刑事訴訟法271条の6により、性犯罪被害者や報復のおそれがある証人の氏名・住所等を、被告人本人に知らせない条件を裁判所が付せます。弁護人の書類閲覧(40条)、裁判書交付(46条)、被告人の公判調書閲覧(49条)の各場面に及びます。ただし各項の但書で、供述の証明力を争う利害関係を確かめられなくなるなど、被告人の防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは秘匿できません。防御権はこの但書にかかっています。
解説
性犯罪で起訴された。あなたは身に覚えがない、あるいは相手との関係性こそが争点だと考えている。ところが、起訴状にあるはずの被害者の氏名や住所が、あなたに渡された書類からは消えている。さらに、あなたの弁護人は被害者の本名を知っているのに、裁判所の命令でそれをあなたに教えられない。これが刑事訴訟法271条の6が作り出す世界だ。2023年(令和5年)改正で新設された個人特定事項秘匿制度は、被害者や一定の証人の氏名・住所を被告人本人から隠す権限を裁判所に与えた。弁護人の閲覧謄写(40条)、裁判書の交付(46条)、公判調書の閲覧(49条)、それぞれの場面で条件付き閲覧、閲覧禁止、告知の時期・方法の指定が段階的に組まれている。だが見落としてはいけないのは、各項すべての末尾に但書があることだ。被害者との利害関係を確かめられなくなるなど、あなたの防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは、裁判所はこの秘匿を命じてはならない。あなたの防御権は、この但書一本にかかっている。
法的な位置づけ
刑事訴訟法271条の6は、起訴状抄本等に記載されない被害者・証人の個人特定事項について、弁護人の書類閲覧謄写(40条)、裁判書の交付(46条)、被告人の公判調書閲覧(49条)の各場面で、被告人への告知を禁止・制限する権限を裁判所に認める規定である。各項に防御権を守る但書を備える。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.起訴状抄本の秘匿状況を確認 起訴状抄本等に被害者の氏名・住所がない、または弁護人が告知を制限されていないかを真っ先に確認する。どの個人特定事項が、どの場面(書類閲覧・裁判書・公判調書)で秘匿されているかを特定する
- 2.但書の適用可能性を弁護人と検討 被害者・証人との過去の関係、金銭トラブル、怨恨、虚偽申告の動機など、供述の証明力を争う利害関係があるかを弁護人と洗い出す。抽象的な「防御に必要」では通らないため、具体的な事情を整理する
- 3.意見聴取の段階で秘匿の中止・変更を求める 271条の6は「検察官及び弁護人の意見を聴き」秘匿を決める。決定後に争うより、この意見聴取の段階で防御の実質的不利益を具体的に主張するほうが効果が高い。証拠調べが本格化する前に動く
- 4.決定後も支障があれば随時解除を申立て 秘匿決定後でも防御に支障が出れば、その都度裁判所に秘匿の取消しや告知方法の指定変更を申し立てる(271条の8参照)。手続の進行に応じて争点が固まるたびに必要性を主張する
よくある質問 AI による整理
Q1個人特定事項の秘匿とは何ですか?
被害者や証人の氏名・住所等を被告人本人に知らせない措置です。2023年改正で新設され、刑訴271条の2以下と271条の6が根拠。報復や羞恥のおそれがある事件で使われます。
Q2刑事訴訟法271条の6はいつから施行されましたか?
令和5年(2023年)改正で新設され、令和6年(2024年)2月15日に施行されました。個人特定事項秘匿制度の一環として整備された比較的新しい規定です。
Q3被害者の名前を秘匿する決定に不服があるとき争えますか?
決定前の検察官・弁護人の意見聴取の段階で防御上の必要性を主張するのが最も効果的です。決定後も防御に不利益が生じれば、随時解除や指定変更を申し立てられます(271条の8参照)。
Q4弁護人に対して被告人へ知らせるなと条件を付けられるのですか?
できます。1項により裁判所は、弁護人が書類を閲覧謄写する際に、記載された個人特定事項を被告人に知らせてはならない条件を付せます。弁護人は知りながら被告人に言えない立場に置かれます。
Q5個人特定事項の秘匿はどんな事件で使われますか?
性犯罪、ストーカー・付きまとい、リベンジポルノ、暴力団関連など、報復や口裏合わせ、羞恥のおそれがある事件が中心です。271条の2第1項各号の対象者が想定されています。
Q6公判調書の被害者情報も閲覧できなくなりますか?
6項により、被告人が公判調書を閲覧し朗読を求めるとき、個人特定事項が記載された部分の閲覧禁止や朗読拒否ができます。ただし防御に不利益が生じる場合は但書で解除されます。
Q7秘匿が認められない場合とはどんなときですか?
供述の証明力の判断に資する利害関係の有無を確かめられなくなるなど、被告人の防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときです。この但書がすべての項の末尾に置かれています。
Q8被害者参加制度と個人特定事項の秘匿は併用できますか?
併用が想定されています。被害者は氏名等を秘匿しつつ、刑訴316条の33以下の被害者参加制度で手続に関与できます。安全を確保しながら関与する設計です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1自分が起訴されたのに、被害者が誰なのか教えてもらえないって、本当にそんなことあるんですか?
あります。2023年改正で新設された個人特定事項秘匿制度(刑訴271条の2以下、271条の6)により、性犯罪被害者や報復のおそれがある証人などの氏名・住所を、被告人本人に知らせない措置を裁判所が取れます。ただし271条の6各項の但書で、防御に実質的な不利益が生じる場合は秘匿できません。実務のポイント:実務では弁護人にだけ情報を開示し「被告人に知らせない」条件を付けるパターンが多い。弁護人を通じて但書の主張をどう組むかが防御の生命線になる
Q2弁護人は知っているのに私には教えられない、それって弁護権の侵害じゃないんですか?
弁護人と被告人の間で情報が遮断されるため、防御権との緊張は確かにあります。だからこそ271条の6はすべての項に但書を置き、防御に実質的な不利益が生じるおそれがあるときは秘匿を認めません(最新の運用状況をご確認ください)。実務のポイント:情報を持ちながら被告人に言えない構造は弁護人にとっても極めて難しい立場。経験ある刑事弁護人は意見聴取の段階で「この情報がないと反対尋問が組めない」と具体的に詰め、秘匿を緩めにいく
Q3被害者として、加害者に住所を絶対に知られたくない。この制度で完全に守られますか?
氏名・住所などの個人特定事項を被告人に知らせない措置を求められます(271条の2、271条の6)。ただし絶対ではなく、被告人の防御に実質的な不利益が生じる場合は但書で秘匿が解除されることがあります。実務のポイント:被告人が被害者との過去の関係を防御に使う事件、元交際相手や知人間トラブルでは秘匿が維持されにくい。完全な匿名を期待するより、検察官と早めに「なぜ秘匿が必要か」の具体的事情を固めておくことが現実的
間違えやすい点 AI による整理
- 「自分の弁護人なら当然すべての情報を教えてくれる」と思い込んでいる。だがこの制度下では、裁判所が弁護人に対し「被告人に知らせるな」という条件を付けられる(1項)。弁護人はあなたの味方でありながら、法的にあなたへ言えない情報を抱える立場に置かれる
- あなたから見れば「被害者の名前すら分からず、どう防御しろというのか」という理不尽だが、立法者から見れば「氏名を知らせれば報復や口裏合わせの危険がある」という別の現実がある。この落差を埋めるのが但書であり、あなたの仕事は「自分には正当な防御の必要がある」と具体的に示すことだ
- 秘匿されるのは「氏名・住所」程度だと軽く見がちだが、実際は供述の証明力を争う土台そのものが奪われうる。被害者と被告人の過去の関係、金銭トラブル、怨恨、虚偽申告の動機、これらを主張するには相手が誰か分からなければ一歩も進めない。秘匿の深刻さは情報一つではなく、防御戦略の全体に及ぶ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の場面 | 271条の6:弁護人の閲覧謄写・裁判書交付・公判調書閲覧での被告人への告知 | 271条の2:秘匿の対象者・要件の基本規定 290条の2:公判廷での被害者特定事項の秘匿 |
| 秘匿の名宛人 | 被告人本人(弁護人には条件付きで開示することがある) | 起訴状抄本等の段階での被告人 公判廷の傍聴人を含む公開の場 |
| 防御権の調整弁 | 各項末尾の但書(防御に実質的な不利益が生じるおそれ) | 対象者要件の限定(271条の2第1項各号) 被告人の防御に実質的な不利益のおそれ時は不可 |
| 争う山場 | 検察官・弁護人の意見聴取の段階 | 起訴状抄本等提出時の判断 公判期日における決定時 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も性犯罪被害者の氏名等の保密と被害者の隠私保護を定めるが、被告人本人への告知を弁護人段階で条件付き制限する日本型の細密な段階設計とは構造が異なる
韓国は申告者・性暴力被害者の身元秘匿を法定するが、防御権との調整は個別運用に委ねられる部分が大きい
ドイツは証人尋問で住所・身元情報の秘匿を認め、生命・身体・自由への危険がある場合に拡張するが、被告人の対質権との均衡を裁判所が個別判断する点は日本の但書と発想が近い
米国は被害者の尊厳・プライバシー保護を権利として明文化するが、被告人の対面権(Confrontation Clause, 修正6条)との衝突は判例で個別に調整される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 痴漢で起訴され、あなたは冤罪を主張したい。だが起訴状抄本から被害者の氏名が消えている。弁護人に「相手は誰なのか」と尋ねても、裁判所が告知禁止の条件を付けていれば教えてもらえない。あなたは「以前この相手とトラブルがあった」という防御の糸口を、相手が誰か分からないまま手繰り寄せることになる
- もし、あなたの弁護人が被害者の本名を知っているのに「裁判所の条件で言えない」と告げたら、どう動くか。鍵は但書だ。被害者との過去の利害関係を具体的に示し、供述の証明力を争うために必要だと主張して、秘匿の中止や告知方法の指定変更を求める。証拠調べが本格化する前に動かないと、攻め筋ごと失う
- ストーカー被害で告訴した。加害者に自分の住所だけは絶対に知られたくない。この制度は、あなたの氏名・住所を相手の手に渡さないための盾になる
- 公判が進み、あなたは自分で公判調書を閲覧しようとした。だが被害者の個人特定事項が書かれた部分は閲覧を禁じられ、朗読を求めても拒まれる(6項)。あなたの手元に残るのは、肝心な箇所が抜け落ちた記録だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 性犯罪、ストーカー、暴力団関連など報復や羞恥のおそれがある事件では、告訴・告発の段階で検察官に個人特定事項の秘匿を申し出る(271条の2以下) 2. 氏名・住所が起訴状抄本から除かれ、被告人本人に知らされない措置を求める3. 被告人側が但書による解除を主張してきたら、報復・口裏合わせの具体的危険を検察官を通じて裁判所に示す4. 被害者参加制度(刑訴316条の33以下)と併用し、安全を確保しながら手続に関与する
訴えられた側:1. 起訴状抄本に被害者の氏名・住所がない、または弁護人が告知を制限されていると分かったら、まず但書の適用可能性を弁護人と検討2. 被害者との過去の関係、金銭・怨恨・虚偽申告の動機などがあれば、供述の証明力を争う利害関係として具体的に主張3. 検察官・弁護人の意見聴取の段階で、防御の実質的不利益を理由に秘匿の中止や告知方法の指定変更を求める4. 決定後でも防御に支障が出れば、その都度裁判所に解除を申し立てる(271条の8参照)
時効(請求できる期限):特定の出訴期間や時効はない。秘匿の措置は公判手続の進行中に裁判所が判断するため、意見を述べるべき山場は検察官・弁護人の意見聴取の時点である。証拠調べが本格化し争点が固まる前に防御上の必要性を主張するほど効果が高い。決定後も防御に不利益が生じれば随時、解除や指定変更を求められる(最新の運用状況をご確認ください)
学説
通説:271条の6の秘匿措置は被害者・証人の安全保護に資するが、被告人の反対尋問権・防御権(憲法37条)と緊張関係に立つ。各項の但書は、供述の証明力を争う利害関係の確認が妨げられる場合に秘匿を解除する安全弁であり、措置の合憲性を支える要と理解されている。
改正沿革 AI による整理
- 令和5年(2023年)新設 個人特定事項秘匿制度の一環として新設。被害者・証人の氏名等を被告人本人から秘匿しつつ、弁護人の閲覧謄写(40条)、裁判書交付(46条)、公判調書閲覧(49条)の各場面に条件・指定を及ぼす権限を裁判所に付与し、各項に防御権を守る但書を置いた。令和6年2月15日施行
改正の年表
- 1.令和5年(2023年) 新設:個人特定事項秘匿制度の一環として新設。被害者・証人の氏名等を被告人本人から秘匿しつつ、弁護人の閲覧謄写(40条)、裁判書交付(46条)、公判調書閲覧(49条)の各場面に条件・指定を及ぼす権限を裁判所に付与し、各項に防御権を守る但書を置いた。
- 2.令和6年(2024年)2月15日 改正:令和5年改正法のうち本条を含む個人特定事項秘匿関連規定が施行された。
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